映画 めがねの紹介:2007年日本映画。海辺の町を訪れた女性と、そこで旅館を経営する宿の主人、そこに集う人々などの人間模様をつづるヒューマンドラマ。都会から来た女性が島の人々と触れ合いの中で落ち着きを取り戻していく。
監督:荻上直子 出演:小林聡美(タエコ)、市川実日子(ハルナ)、加瀬亮(ヨモギ)、光石研(ユージ)、もたいまさこ(サクラ)ほか
映画「めがね」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「めがね」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「めがね」解説
この解説記事には映画「めがね」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画 めがね のネタバレあらすじ1
日常に疲れていた主人公タエコ(小林聡美)はケータイも繋がらないほどの田舎に旅行に行こうと、ふと思います。南の海辺に着いたタエコは必要なものだけ入っている荷物を持ち、予約した旅館に向かいます。キャリアバッグを引きながら旅館を探しているタエコに、かき氷を売っているおばさんが声をかけます。“かき氷ありますよ”。タエコはいらないと言い、そのまま旅館を探して歩きます。
映画 めがね のネタバレあらすじ2
たどり着いた旅館は探しにくい場所にあり、しかも看板も目立たない所でした。しかし、インテリアも綺麗でここでならゆっくり休めるとタエコは安心します。しかし、それから少しずつタエコの期待は間違いだったと気づきます。おいしそうな弁当を、旅館の主人ユージ(光石研)が「今日は特別なお客さんが来たから外で食べる」と言います。その特別なお客とはタエコのことでしたが、まだ慣れてないこともあってタエコは「やっぱり一緒に出かけるのは辞める」と断ります。するとタエコだけ残して、みんなは弁当を持って出かけてしまいます。もちろん自分の食べる分は別であると思っていたタエコでしたが、弁当は全部持って出かけられてしまったため、タエコは何も食べずにそのまま寝るしかなくなります。
映画 めがね のネタバレあらすじ3
次の日の朝、タエコが目覚めると目の前にサクラ(かき氷おばさん)が座っています。それにびっくりするタエコでしたがその後二度寝します。目覚めたタエコが部屋から出てくると誰もおらず、外に出ると、みんなが海辺で変な体操をやっていました。それはメルシー体操というもので、毎日やっている体操だと言います。タエコにも一緒にやろうと誘われますが断ります。その後、初めての朝ごはんをおいしく食べていると、旅館の主人ユージとサクラ(かき氷おばさん)がおいしそうに梅干を食べながら「一日の悪いことを避けるために食べるものだ」と言い、タエコも食べてみるが、タエコの口には合わず食べるのをやめます。
自分が予想していた旅行生活とは違っている周りの環境が気に入らないタエコ。観光できそうなところを聞くものの、観光するところなんか無いと言われて黄昏ることに。「夜はおいしい肉があるからバーベキューパーティをする」と町のみんなが旅館に集まります。静かに旅行を楽しみたかったタエコは「このままでは自分が計画した旅行とは違う」と思い、別の旅館に行こうと決めます。
映画 めがね のネタバレあらすじ4
朝ごはんも食べずに旅館を出て、マリーンパレスという旅館に向かったタエコだが、着いてみるとマリーンパレスでは毎日共同労働をして畑で育った野菜でご飯を作って食べるところで、着いたばかりのタエコにも仕事をさせます。ここは前の旅館よりもっと変なところだと思ったタエコは、すぐにそこから逃げるように出て行きます。前の旅館に戻ろうとするが、荷物は重いし歩いて行くと遠い距離だったため、疲れてしまいそのまま道で泊ってしまいます。しかしその時、サクラが自転車に乗ってきます。自転車では大きな荷物を運べないため、タエコと小さなカバンだけを自転車に乗せて、残りは道に置いたまま旅館に戻ります。
映画 めがね の結末
その日からタエコは少しずつ変わっていきます。一緒に食べる食事も、もう嫌だと思わなくなったし、口に合わなかった梅も食べれらるようになります。そして見よう見真似でメルシー体操も自然にするようになり、何もせず海を眺めて黄昏る余裕も出てきます。そうやってタエコは自然に町のみんなのように何も焦らずにゆっくり生活することに慣れていき、町の人とも仲良くできるようになります。いつまでも続きそうだった穏やかな時間は、春が終わり夏が来るのを知らせる雨とともに終わってしまいます。サクラは夏が来ると町を去り、長い旅を終えて元いたところに戻ります。そして一年が経ち、また春が来ると、みんな約束でもしたかのように自然にあの町に集まります。その再会シーンを最後にこの映画は終わります。
以上、映画「めがね」のあらすじと結末でした。
映画 めがね のレビュー・感想
特別なことは起きないまま最初から最後まで見る人を安心させてくれる映画でした。忙しい日常に疲れていたタエコが一人で静かに休むために出た旅先で新しい人に出会い、その町でまた新たなことを習い、疲れていた自分の体や心を癒すことができたように、この映画を見ている人にも少しの間だけでもゆとりをプレゼントする気持ちのいい映画だと思います。
「めがね」感想・レビュー
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「かもめ食堂」が好きな人は、必ずこれも観ていると思います。
なかでも「めがね」が一番いろいろ謎で、ちょっとふざけている(?)感があるかな。
このシリーズはどれもそうですが、丁寧に作ったご飯をきちんと誰かと囲んで食べたくなります。
人は誰でも、今いる場所からちょっと離れたくなる時がありますよね。 -
「かもめ食堂」から入り、この映画も見ました。私は「めがね」の方が好きで、DVDなんて買わない主義ですが、この映画だけは一年に何度か静かに見たくなる時があり、DVDも買ってしまいました。
おもしろい「メルシー体操」というのが出てくるんですが、運動ギライな私でもなんだかやってみようかと体を動かしたくなります。ゆるーく、もたいまさこさんと一緒ならできちゃいます。
「何もしないで黄昏る。」日本人にはなかなか難しいことですが、この映画を見て舞台となった島への旅を検討しているところです。
「かもめ食堂」シリーズです。舞台は日本の沖縄の海辺に移りますが内容としては同じような感じで淡々と物語が進みます。シンプルで丁寧な暮らしという女性憧れの暮らしを視覚化しています。色々と疲れた時に、頭を休めてあげたいときにおすすめの映画です。このシリーズはとにかくシンプルな料理がとてつもなく美味しそうに見えるんですよね。