映画 深夜食堂の紹介:2014年日本映画。安倍夜郎の人気コミックを原作にしたTVドラマの劇場版。深夜の放送ながら人気だった連続ドラマをキャストをそのままに映画化。深夜営業のめしやのマスターと店に集う人々の交流を描来ます。
監督:松岡錠司 出演:小林薫(マスター)、高岡早紀(川島たまこ)、柄本時生(西田はじめ)、多部未華子(栗山みちる)、余貴美子(塙千恵子)、筒井道隆(大石謙三)、菊池亜希子(杉田あけみ)、田中裕子(塚口街子)、オダギリジョー(小暮)ほか
映画「深夜食堂」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「深夜食堂」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「深夜食堂」解説
この解説記事には映画「深夜食堂」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画 深夜食堂のネタバレあらすじ:起
深夜にいつもの常連が集うめしやでストリッパーのマリリンが忘れ物を発見しました。開けるとそれはなんと骨壺だったのです。引き取りに来るかもしれないとマスターは考えましたが、誰も来ませんでした。骨壺はしばらく2階に置かれることになりました。客のたまこにその話をすると自身が愛人の身の上だった彼女は落ち込みました。パトロンの葬儀にも出られず。遺産を残すというのも口約束だったと嘆くのです。それからマスターは客の勧めもあって近所の交番に骨壺を届けました。巡査の小暮は骨壺をわざと置き去りにしていく人が多いと話します。骨壺の多くが無記名だと聞いたマスターは複雑な思いを抱えます。最近店によくやって来る若者の西田一とナポリタンを通じて仲良くなりました。はじめは妖艶な魅力のたまこに虜になり同棲するようになりました。店でもイチャイチャしていた二人でしたが、しばらくしてたまこがはじめを捨てたという噂が流れました。遺言の不正が発覚し、たまこに遺産が入ることになったのではじめを捨てたのだという噂でした。そんな話をしているとたまこが現れました。「大金が入ったからおごるわよ」というたまこに常連客は不快感を示すのでした。お呼びでないと感じたたまこは店を去りました。それから歌舞伎町の店に行ったたまこは集金して回っていました。
映画 深夜食堂のネタバレあらすじ:承
マスターは右手の指に腱鞘炎を起こしてしまいました。警察署に預けてあった骨壺を引き取りました。ネットカフェに泊まっていた栗山みちるは、とうとうお金が底をついてしまいましたが、空腹のあまり「めしや」にたどり着きました。隣の客と同じとろろご飯を注文したみちるでしたが、空腹を見かねたマスターは先にきんぴらごぼうとご飯を出しました。マスターの腱鞘炎は悪化しており、手際が悪くなっていました。そんなマスターの隙をついてみちるは食い逃げをしました。代金を払わなかったことを後悔したみちるはすぐに謝りに来ました。「食い逃げした代金分、働かせてください」と頼むみちるにマスターは最初は断りました。しかし手際良く包丁を研いだみちるの腕を見込んだマスターは、腱鞘炎が治るまでの間だけという条件で雇います。みちるは2階に住むことになりました。すぐに店の人気者になり、近くの店の子と仲良くなりました。マリリンの彼氏で整骨院のキミトシがマスターの治療を行い、腱鞘炎がよくなってきました。みちるは1週間だけ時間をくださいと頼みました。その時、みちるを騙して預金通帳を盗んだ長谷川という男が店にやってきます。またみちるから金を奪おうとする長谷川に、みちると小暮はプロポーズの一芝居を打ちます。帰ろうとする長谷川にマスターはビールの代金を要求しました。長谷川はしぶしぶ帰っていきました。このやりとりを見ていた常連客の老舗料亭の女将の千恵子がみちるに自分の店で働くように誘います。めしやで働く最後の日にみちるが注文したのはとろろご飯でした。千恵子の店で働くみちるにハガキが届きました。故郷の新潟の祖母からでした。唯一の家族である祖母からの便りに喜ぶみちるでした。
映画 深夜食堂のネタバレあらすじ:転
サヤが東日本大震災のボランティア活動を通じて仲良くなった杉田あけみという女性をめしやに連れてきました。そのあけみを訪ねて、福島から大石謙三がやってきました。謙三はあけみに恋しており、その返事をもらいにやってきたのです。あけみは純粋な気持ちでボランティアをやっていたので謙三の気持ちには答えられませんでした。その後もあけみにつきまとう謙三は警察沙汰になってしまいます。マスターは交番まで引き取りに行きました。店でカレーを食べさせながら、自分があけみにカレーを教えたのだと話します。あけみは謙三と話し合い、今までの思いのたけをぶつけました。あけみの本心を知った謙三はお揃いでつけていたミサンガを外しました。めしやに置いてあった骨壺を寺に供養してもらうことになりました。その時店にふらりと謙三がやってきました。骨壺を開けた謙三でしたが、中には土が入っていました。骨ではなく土だったことを不思議がる常連客でしたが、謙三は津波で遺体が見つからなかった妻の骨壺に思い出の砂浜の砂を入れたことを話します。この骨壺の主は、全てを忘れて生まれ変わりたかったのだと謙三は話しました。骨壺は次の日供養されました。謙三は福島に変えることになりました。見送ったあけみは、またボランティアに行ってもいいかと話します。謙三は待ってる人がたくさんいると笑顔でいいました。
映画 深夜食堂の結末
めしやに骨壺の落とし主の女性の街子が現れました。骨壺は自分を捨てて愛人のもとに去った元夫の物で、たまたま立ち寄っためしやで息子が置いていきたいと話したためでした。骨壺の中の土は元夫の思い出だった甲子園の土でした。街子は供養を頼んだ寺のことを聞くと帰っていきました。季節が過ぎて冬になりました。雪の降る中、久しぶりにみちるが店にやってきました。炊き合わせを作ったので、食べてもらおうと思ったのです。みんなで炊き合わせをつつく中、みちるはとろろご飯を注文しました。
映画 深夜食堂のレビュー・感想
この映画をみて一番に思ったことは現代を生きている人たちを慰めるのは何かアドバイスをすることではなく、相手の話をじっと聞いてあげることだと思いました。夜0時から朝7時までの営業はもしかしたら、悩みがありなかなか眠れない人たちのために設定した時間帯だと思います。営業時間から客を考えている深夜食堂は暖かくて、癒される映画でした。
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