ミックス。の紹介:2017年日本映画。「偶然のミックスが、わたしの人生をかえた。」新垣結衣と瑛太のW主演で贈る、卓球男女混合ダブルスで再起を図る人間模様を描いたロマンチック・コメディです。原作は「リーガルハイ」などで知られる吉沢良太。元天才卓球少女の主人公・富田多満子は、恋人で会社の卓球部エース江島晃彦を同じ卓球部の小笠原愛莉に寝取られてしまう。田舎へ逃げ帰った多満子は、打倒江島・愛莉ペアを目指し、全日本卓球選手権大会男女混合ダブルスの部に出場することを決意する。
監督:石川淳一 キャスト:新垣結衣(富田多満子)、瑛太(萩原久)、広末涼子(吉岡弥生)、瀬戸康史(江島晃彦)、永野芽郁(小笠原愛莉)、佐野勇斗(佐々木優馬)、森崎博之(張)、蒼井優(楊)、山口紗弥加(佐野聖子)、中村アン(佐藤風香)、久間田琳加(佐野しおり)、生瀬勝久(ジェーン・エスメラルダ)、田中美佐子(落合美佳)、遠藤憲一(落合元信)、小日向文世(富田達郎)、ほか
映画「ミックス。」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミックス。」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「ミックス。」の予告編 動画
映画「ミックス。」解説
この解説記事には映画「ミックス。」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「ミックス。」キャスト紹介
新垣結衣(富田多満子)
元カレとその彼女に復習するため再び卓球で戦いに挑む元天才卓球少女。
瑛太(萩原久)
妻子に見捨てられた元ボクサー。多満子とミックスペア。
山口沙弥加(佐野聖子)
萩原の元妻。
瀬戸康史(江島晃彦)
多満子の元カレ。港テクノロジー卓球部のエース。
永野芽郁(小笠原愛莉)
多満子から江島を寝取った女。江島のミックスペア。
広末涼子(吉岡弥生)
多満子の母が創設したフラワー卓球クラブ部員。
佐野勇斗(佐々木優馬)
卓球選手で弥生のミックスペア。
遠藤憲一(落合元信)
フラワー卓球クラブ部員で優馬とのミックスペア。
落合美佳(田中美佐子)
フラワー卓球クラブ部員で、夫の元信とミックスペア。
森崎博之(張)
中華料理店の店長。
蒼井優(楊)
中華料理店の店員。
真木よう子(富田華子)
多満子の亡き母。
小日向文世(富田達郎)
多満子の父でタクシー運転手。
「ミックス。」ネタバレあらすじ:起・奇跡は起きる?
「実は私、結婚するの…。前から熱烈なプロポーズ受けてて…。ごめなさいね。あなたを捨てるみたいになっちゃって…。年収4000万のお医者さんって……。ク~~ッ(TT)」富田多満子は一人、部屋で呟くと号泣し、ウィスキーをラッパ飲みしました。
「その球技は人生におけるいくつかの真理を私に教えてくれた。その1、輝かしい成功は人を狂わせる。その2、親という生き物は我が子を天才と思いたいものであり、容易には現実を受け入れられない。その3、地獄からいつか王子様が救い出してくれるような奇跡は、決して起きない。その4、人は得てして大切な事に気づいた時には、遅すぎる」実は多満子は幼い頃、天才卓球少女なのでした。それは日本を代表する卓球選手だった母親・華子から、猛烈なスパルタ教育を受けていたからでした。「卓球で世界を獲る」という夢を押し付けられ、多満子は半ばいやいや活躍させられていたのでした。そんな鬼コーチであった母は多満子が15の時に病に倒れ、そのまま急逝してしまいました。「夢を押し付けてごめん…。辞めていいよ…卓球…。普通の暮らし、平凡な人生こそが一番の幸せよ…」今わの際の母の言葉を受け、多満子は直ぐにあっさりと卓球を捨てガングロ女子高生となり、青春を謳歌します。「普通の恋をし、普通の家庭を築く」その後、多満子は「渚テクノロジー」という会社に入り、普通のOLとなります。
そして色々考えるアラサー・28歳となった多満子の前に、江島晃彦が現れます。会社が新たに卓球部を創設し、その目玉として江島を招聘したのです。江島はルックスと実力を兼ね備えた日本卓球界のホープで、実は多満子が卓球少女時代に憧れていた存在でした。多満子は卓球少女であった過去をひたすら隠して江島と接し、上手い具合に江島と交際することに成功します。
「人生の真実が一つ覆った!奇跡は起きることもあるらしい!」このままゴールインできるかと思いきや、2人の前に小笠原愛莉が現れます。日本卓球界のアイドル・愛莉は江島の後輩で、江島を慕って会社の卓球部に入部してきたのです。可愛い愛莉の入社で何やら、雲行きが怪しくなってきます。江島と愛莉は先輩後輩である上に、なんとミックス(男女混合ペア)を組むことになります。そして、ある日、多満子は部屋で抱き合う江島と愛莉を目撃してしまいます。
「ミックス。」ネタバレあらすじ:承・リベンジ!
多満子は何もかも全てを捨てて、故郷に帰ります。そこにあったのは、幼い頃に自分がしごかれた卓球クラブ「フラワー卓球クラブ」でした。クラブはすっかり廃れてしまい、父・達郎は売り払って、借金返済に充てようと考えていました。そこで多満子は久しぶりに昔馴染みの吉岡弥生と再会します。元ヤン赤髪の弥生は、年上ながらも多満子を「お嬢」と呼び、慕っていました。「やる事決まってないなら、クラブでコーチでもやってみれば。お嬢がいれば会員増えるよ。今通ってくれてる人たちにとってクラブは大切な場所になってるんだよ」そんな弥生の誘いを一度は断る多満子でしたが、本当に何もうまくいかず、するもなかった多満子は、嫌々ながらもコーチとして15年ぶりにラケットを握ります。
クラブにいたのは、弥生とプチトマト農家の落合元信・美佳夫婦と登校拒否気味の高校生・佐々木優馬、そして、近くの工事現場で肉体労働をする無口な男・萩原久でした。「本当の卓球みたいね」かつての天才少女の多満子のプレーを見て、落合夫婦や優馬は喜びます。そんなある日、多満子は卓球用品を買いに行き、偶然、江島と愛莉のペアが活躍していることを知ります。多満子の心に怒りの炎が灯ります。「ミックスは1タス1が2とは限らないんです。3にも4にもなるんです。愛莉とは50ぐらいにはなっていると…」「正直、ミックスでは誰にも負ける気がしません」江島と愛莉の2人のインタビューがそんな多満子に油を注ぎます。怒りの炎は燃え上がり、多満子は2人を見返すため、卓球クラブで全日本卓球選手権ミックス部門にエントリーすることを持ちかけます。ミックス部門はエントリー数も少ないうえ、シングルスやダブルスの前哨戦感覚の選手が多く、つけ入るスキがあると考えたのでした。
多満子は萩原と、そして弥生と優馬、落合夫婦がペアになり、出場に向けて練習に励みました。そして、大会当日、会場で多満子は江島と再会します。江島の傍らには愛莉がいました。「対戦できるの楽しみにしてます」江島と気まずい空気が流れる中、愛莉はいけしゃあしゃあとしています。1回戦が始まり、弥生・優馬ペアは1セットも取れず、落合夫婦ペアに至っては1球も打てず、敗北します。そして、多満子と荻原ペアも試合中に多満子が脚を負傷し、敗北を喫します。結局、大会でクラブは惨敗してしまいます。
「ミックス。」ネタバレあらすじ:転・揺れる乙女心
実は多満子だけでなく、みんな、それぞれ辛い悩みを抱いていました。将来を嘱望されている医者に嫁いだ弥生は、育ちが全く違う医者の奥様たちとのギャップに馴染めず、悩んでいました。落合夫婦は後継ぎがいないことで、優馬は学校生活に馴染めずに悩んでいました。そして、元プロボクサーだった萩原は、別れた妻と一人娘のことで苦悩していました。「お前断ち切ったのかよ!」半ば強引に萩原に連れられ、多満子は江島に会いに行きますが、多満子は何も言えませんでした。すごすごとレストランに入ると、そこに偶然、江島と愛莉が入ってきました。「あんなイタイ女だったとは」多満子の陰口を言い出す江島と愛莉に、萩原は憤りました。「あんたらにはわからない。世の中には何をやっても不器用な人間がいるんだ。一生懸命生きている奴をバカにするな」萩原は言い放ちます。「続けたくても続けられない奴もいる」目を患いボクサーの道を断念した萩原の言葉に、自分の見込みの甘さや動機の不純さを恥じた多満子は奮起します。「来年、アイツら潰すぞ!」そして、2人は一年後のリベンジを誓います。
口喧嘩が絶えなかった多満子と萩原も気づけば、互いを「タマコ」「ハギ」と呼び合う仲になっていました。2人は猛特訓を開始します。そして、更なる高みを目指し、2人は武者修行を繰り返します。「日常的に強い相手と撃ちあわないとダメだ」悩む多満子の前に強力な助っ人が現れます。それはなんと、いつも通っていた中華料理店の店長・張と店員・楊でした。「中国ナショナルチームから脱落してしまった…」「生きてる価値無いです」2人はなんと卓球大国・中国の代表強化選手あと一歩手前までいったと言うのです。「立て!ゴミども!休むときは死ぬときよ!」無茶苦茶強い2人に特別コーチを頼み、多満子と萩原はどんどんと強くなっていきました。
そしていよいよ、リベンジをする大会が迫ってきたとき、多満子の前に江島が現れました。江島はこれまでの事を謝罪し、やり直したいと迫ってきました。また一方、萩原の元には妻と娘がやってきました。萩原の今の一生懸命な様子を見た元妻は、萩原を許し、就職を世話します。多満子の心は揺れます。そして、「江島くんとやり直したい。卓球なんか大嫌い。小さい頃から江島くんが好きだった」多満子は江島とよりを戻す決意をします。これで多満子が試合に出る必要はなくなります。さらに、大会当日は萩原の面接日でした。多満子に萩原は別れを告げます。弥生も医師である夫から咎められ、試合に出場しにくい状況に陥ります。結果として、クラブは大会への不参加を決め、全員は心に重いものを残しながら、時をやり過ごしていくのでした。
「ミックス。」結末:ふさわしい結果
大会当日、諦めきれない優馬はたった一人で会場へ向かいました。優馬の想いを感じ取った弥生、落合夫婦は会場へと駆けつけました。それぞれが色々な想いを抱きながらこれまで卓球に取り組んできたのでした。「きっちりやり切って終わらないと、前に進めないんだ。自分の人生、自分で決着つけないとね」弥生からのメールを見た多満子は、江島と過ごして日々を思い出し、涙します。そんな多満子のもとに現れたのは、萩原でした。
「迎えに来たんだよ。マイ・パートナーを」「遅いよ」多満子と萩原は抱き合いました。そして、2人は大会へ急行し、試合に臨みました。多満子と萩原は順調に勝ち進み、ついに決勝戦へと駒を進めます。対戦相手は江島と愛莉ペアです。「この決断を後悔すると思うよ」「過去の人。徹底的に潰す」挑発する江島と愛莉に、多満子と萩原は闘争心を燃やします。第1、2ゲームと2人は敗北しますが、2人は心を通わせます。実は萩原の元妻は元上司と再婚するために、萩原に就職を勧めていたのでした。「あいつらを幸せにするは俺の役目じゃない」萩原は呟きます。
第3ゲームは一進一退の攻防の末、多満子たちがゲームを制します。そして、波に乗った多満子たちは第4ゲームも制します。「私たちのお嬢が帰ってきた」観客は多満子たちの健闘に大興奮します。「普通の幸せってなんだろう?みんな、自分だけの特別な人生を生きている。お母さん、少し分かってきたよ。私が頑張らないといけないのは、私のためじゃないからだ。私が輝くのは周りを照らすため。みんなを輝かせるため」多満子は必死にくらいつきながら悟ります。しかし、惜しくも2人は試合に負けてしまいます。善戦した2人には観客から、拍手喝采が贈られました。
大会後、多満子と萩原の活躍でクラブは有名になり、多数の部員が入会し、借金は完済され、夢は全国展開にまで成長していきました。弥生、優馬、落合夫婦は前向きに生きられるようになり、閑古鳥が鳴いていた中華料理店は連日、大盛況となりました。「人生に奇跡は起きない。ふさわしい人間がふさわしい結果を得るだけだ」そして多満子は、萩原と共にミックスを組み、クラブでコーチに励むのでした。
以上、映画「ミックス。」のあらすじと結末でした。
「ミックス。」感想・レビュー
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新垣結衣さんと瑛太さんダブル主演ともなればやっぱり期待せずにには要られませんでしたね。
新垣結衣さは変わりない可愛さ。話自体はオーソドックスなラブコメですが、やはりガッキーが出演するだけでも華やかさが一段増しますね。脇を固める豪華な俳優さんたちも素晴らしい。そして主題歌がSHISHAMO。個人的には、これだけでも見る価値があったですね。 -
登場人物みんな個性があって、面白かったです。カッキーが可愛いし蒼井優の中国人役も良いキャラしてました。主題歌が物語の感動するところで丁度よく流れるので泣けました。
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これは強くなって、敵に勝って、感動するようなスポーツ映画ではありません!みな、それぞれの環境でつらい経験をもち、仲間と助け合いながら卓球をする人間のお話だと思います。優勝するためや勝つためだけがスポーツじゃない!スポーツ映画苦手な人にもおすすめです。
個人的には、最後の試合のシーンがとてもよかったのと、トレンディーエンジェルの斎藤さんの登場シーンがすごく面白かったです。 -
この映画を観ようと思ったきっかけは、豪華出演者です。癖の有る人や、素敵な人ばかりで興味をそそられて、つい監督の思惑に乗ってしまいました。
特に、トレエンの斎藤さんや生瀬さんが同時出演していて豪華?でした。又、今NHKの朝ドラ等で流行りの瀬戸康史さんや永野芽郁さん等。この人達が出ていたら、内容がどうであれ観たくなります。内容的には、別に映画にしなくてもいいかな?と少し思いましたが、いつもの新垣結衣さんとは全く違った演技を見る事が出来て大変面白かったです。 -
江島と愛莉は別れて試合出ないと言ってましたが何故出場したのか分かりません!
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ただのラブコメでしょ?と思って観たら、良い意味で裏切られました。つぶれそうな卓球クラブのメンバーが、全国大会出場を目指すストーリーですが、ただ勝ちたいというわけではなし。各々が過去に事情を抱えていて、その取っ掛かりを自分から外して一歩進むための挑戦としての大会出場だったりするからです。また新垣結衣の可愛さ、瑛太のかっこよさはもちろん脇役の方にも注目してほしいです。現役の卓球選手の方もたくさん出てきます。
とにかく新垣結衣ちゃんが可愛い!そして田中美佐子や広末涼子が脇を固めていて安心して見ていられる感じだった。卓球のラリーの迫真のシーンは劇画的で笑えるものも多く、コメディーとして楽しめたし、ハッピーエンドにも味があり、好感がもてた。もう一度見たい映画。