土竜(モグラ)の唄 香港狂騒曲の紹介:2016年日本映画。交番勤務だったダメ巡査、菊川玲二は潜入捜査官・モグラとして日浦匡也と兄弟の契りを交わし極道世界に深く潜ることになりながらも、轟周宝の尻尾をつかむ為に動いていた。その頃、警視庁では組織犯罪対策部のエースとして正義感あふれるエリート警官・兜真矢が就任する。兜は執拗に玲二を追いかけていた。そんな玲二に轟周宝にチャイニーズマフィア・仙骨竜を叩きのめすことを命じられる…。
監督:三池崇史 出演者:生田斗真(菊川玲二)、瑛太(兜真矢)、本田翼(轟迦蓮)、菜々緒(胡蜂)、上地雄輔(黒河剣太)、仲里依紗(若木純奈)、ほか
映画「土竜の唄 香港狂騒曲」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「土竜の唄 香港狂騒曲」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「土竜の唄 香港狂騒曲」解説
この解説記事には映画「土竜の唄 香港狂騒曲」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
土竜の唄 香港狂騒曲について
原作は、2005年から「週刊ヤングサンデー」、2008年から「ビックコミックスピリッツ」で連載されている高橋のぼる先生の漫画です。現在52巻まで出ていて、680万部突破しているそうです。その中の特に「チャイニーズマフィア編」が映画の原作となります。そして、脚本はクドカンこと、宮藤官九郎さん、そして監督は三池崇史さん。主役はジャニーズの生田斗真さん。このトリオで、今回が2作目であり、前作は「土竜の唄 潜入捜査官REIJI」の続きになります。クドカンさんは、不良物を書かせれば日本一。但し、寧ろ不良物しか書けないので、男女の恋愛もBLっぽくなってしまうらしいですが、今回は、その延長線上にあるヤクザと警察世界。ただ、三池監督は、漫画の実写化が多く、最近不調。(今年は「テラフォーマーズ」。来年は「無限の住人」「ジョジョ」4部)
個人的には、今作からはじめて見たので楽しめたのですが、原作や前作見ている人にはテンポが悪かったそうです。予算削減が影響したのかも? 「シン・ゴジラ」が成功した要因の1つに、役者に顔芸などの無駄な演技をさせなかったことらしく、今作は、それ前回の映画。TVドラマと違って、スクリーンは大きいので、わずかな誇張が物凄く、大きな印象に残りやすく、映画は舞台の演劇やTVドラマと違う見せ方をした方がいいらしいです。パンツが見えたり、セックスを連想させるシーンが多い割に、エロいというより汚く見えるのも残念と言えるかも。笑いになるかは、個人差で、好き好きかも? まー、ごちゃごちゃ書きましたが、これから年末年始、お正月映画としては、これくらい何も考えずに見れるバカ映画(勿論、いい意味で)は少なく、元気になれるので、シリーズ化すればいいなとは思います。堤真一さんが出ているので、先に公開されている「海賊と呼ばれた男」や、間もなく公開される「本能寺ホテル」の役と比べると、かなり違った役どころなので、見比べてみるのも面白いかもしれません。、
詳細あらすじ解説
土竜の唄 香港狂騒曲のネタバレあらすじ:1.フォークダンス
潜入捜査官=通称モグラ(土竜)の菊川玲二は、ヘリから吊り下げられたオリにぶら下がっていました。ヘリを操縦するのは「クレイジー・パピヨン」こと日浦匡也。女性に騎乗位させています。そして、檻の中には、6人くらいの彫り物を全身に入れた筋もの達が、タオル1枚巻いた姿で叫んでいて、玲二の股間にはスポーツ新聞が張りついてるだけです。何があったかと言えば、玲ニは元は交番勤務の巡査でした。素行不良の説明時に女子高生のパンツを見たせいでクビになったかのように描かれていますが、実際は、スーパーの店長が女子高生のパンツを覗いてたので、注意したら、市会議員だったために、圧力をかけられ、クビになったのです。その正義感を買われ、潜入捜査官「モグラ」になり、数寄屋会の会長・轟周宝を逮捕するために、ヤクザ世界に飛び込んだのすでが、何故か、日浦匡也に気に入られます。そして西の蜂乃巣会の若頭:鰐淵拓馬の命を奪ってくるように命じられますが、日浦が鰐淵と五分の盃を結び、玲二は300万円の賞金首として国内指名手配されるのでした。以上が前回のあらすじであり、玲司は、五分の盃が気に入らない鰐淵組の組員に狙われてました。しかし、玲司がいたサウナは、檻であり、日浦が操縦するヘリに釣り上げられ、川の水面スレスレを飛びます。実は、檻にぶら下がっている玲二が飛びこめるように、日浦の配慮でしたが、玲二は気づくのに遅れました。腰に巻いたタオルは、持ち上げられた時に、破片に引っかかって、取れてしまい、偶然飛んできたスポーツ新聞が股間に張り付いて、何とかわいせつ物陳列罪になってない状態です。ヘリがスカイツリーに近づきます。日浦は間一髪で上昇し、女性が「あん」と嬌声を上げます。檻の高さまでは引き揚げますが、日浦は、玲司のことは計算できてません。玲二はギリギリのところで、アンテナを交わしますが、新聞はアンテナに引っかかり、破けてしまいました。その様子を最上階の展望室にいた純奈が見ていました。「玲二君?」 玲ニは、スッポンポンになったので、檻の中にいる893の1人を殴って、タオルを奪い、それを巻いて、檻の上に登りました。しかし、その頃には檻は、目的地に着き、降ろされました。それは燃えたぎる鉄板の上で、ヘリは、檻を置き去りにします。そこには、数寄矢会の幹部が集まっていました。4代目会長である轟周宝の顔も見えます。「BBQという話だったが」 ヘリの日浦「お待たせしました。蜂乃巣会の幹部の焼肉です」そう言い残して、飛び去ります。燃える鉄板は鉄の檻を熱伝導し、中の幹部は地団駄を踏んで、飛び跳ねています。「アチアチ」檻の上にいる玲二には、その熱さはまだ伝わってませんが、時間の問題でしょう。「おい助けてくれよ」しかし、DJの格好をしたクロケン(黒河剣太)は、「お集まりの方々、お待たせしました」と、オクラホマ・ミキサーをかけました。轟周宝は「フォークダンスか。久々にやってみるか」と言いだし、幹部連中も、それに習います。中の蜂乃巣会の幹部たちは、「何踊ってやがんだ。助けろ!」と飛び跳ねながら叫んでいます。玲二が足をふみ外しました。股間を強打し、両足は、檻の中にはまりました。蜂乃巣会の幹部たちは、夢中でその足を掴みます。蜘蛛の糸です。玲二は股間の激痛で気を失いました。(急所の睾丸は50kgの圧力で潰れます。真似してはいけません)
土竜の唄 香港狂騒曲のネタバレあらすじ:2.キヨシ
翌日、日浦と玲二は呼びされました。蜂乃巣会の若頭・鰐淵拓馬の命を奪らず、勝手に5分の盃を固めてきた落とし前です。玲二の五本の指で済むことになりました。特注のまな板まで用意されています。玲二は日浦を見ますが、その表情は分かりません。結局、指を詰めることになり、玲二は純奈のオッパイを揉めなくなるので、「さらばオッパイ」と思いながら、風呂敷を開けました。しかし、中には日浦組の看板が入っていました。周宝は、日浦に組を持たせると決めていたのです。その代わり、玲ニは周宝のボディガードをすることになります。日浦には、最近、暴れているチャイニーズマフィア「仙骨竜」潰しが、周宝の掌紋認証で開いた金塊や冊弾の入った金庫の前で依頼されました。屋上で日浦が玲ニに説明します。玲ニは、日浦が周宝を裏切らないようにするために、ボディーガードという役職をつけて人質にしたのです。玲司としては、周宝の逮捕が目的ですから、近づけるのは願ってもないのですが、それだけ危険に近づいたことでもあります。日浦は組の発足式のため、階下に降りました。玲二に純奈からメールが届きました。よく見ると太った婦警の写メでした。「誰?」 「あたしよ」太ったメイドが立っていました。そして、玲二を持ちあげて、屋上から落としました。その頃、日浦は、「薬は御法度。だから好き勝手してる仙骨竜を潰す」と宣言をした時、不意にくしゃみをします。その瞬間、落下する玲ニが窓の外に見えます。下にはゴミを積み込んだトラックが止まっていて、玲ニはそこに落ちました。そのままトラックは走り出します。玲二は落下の衝撃で気絶しており、バケツの水を駆けられ、目覚めたのは留置所の中でした。少し時間が遡ります。谷袋警察署に組織犯罪対策部の新課長が就任しました。30代の兜真也です。そして、何故か、玲ニに関心があるようです。まー、300万円の全国指名手配犯が元警官なわけですから、元勤務先を調べるのは当たり前です。署長はのらりくらりかわそうとしますが、通じません。純奈が、玲ニの指名手配書ポスターをはがしにきます。仲間の警官を助けようとして、300万円の指名手配犯になったと純奈は玲ニをかばおうとしますが、兜は一笑に付します。留置所の玲ニに戻ります。そこには酒見路夫・谷袋警察署署長、赤桐一美・専属養成係、複澄独歩・麻薬取締部部長の3人が揃っていました。3人は勿論、檻の外にいます。玲ニはお尋ね者なので、わざわざ、留置所に拉致して、面会中です。周宝を逮捕するには、使用者責任追及という方法もあると聞かされます。つまり下っ端の犯罪がトップの組長の実刑になるのです。また、兜新課長が、玲二を狙っているから気をつけろと知らせるためです。メールで済むような気もしますが。そして、新聞を見せて、分からせようとしますが、玲ニは「兜新課長」も「清廉潔白」も読めず、「キヨシ」と読んだのです。要件は終わりましたが、玲二に金属やすりが手渡されました。自力で脱出しろというのです。3人は土竜の唄の2番を歌いながら、後ずさります。結局、玲ニは脱獄しました。また1つ罪が増えました。
土竜の唄 香港狂騒曲のネタバレあらすじ:3.ピーヒョロロ
玲ニは早速、荷物を風呂敷に包んで背負って轟邸に向かいます。住み込みでボディガードをするためです。中には、全裸の女性がシーツ1枚で眠っていました。どうやら、周宝の妻のようです。マッサージ師が下半身のマッサージをし始めますが、玲ニも手伝うように言われます。パンツをはいてないので、目のやり場に困ります。そして、突然、小学生が縦笛を吹き始めます。どうやら、玲二のJrが勃起しかけているようです。しかし、相手は周宝の奥さんです。玲ニは限界までは我慢しました。その頃、別室で、クロケンが、数寄矢組幹部と言い争っていました。日浦が何をしているかと聞かれた時、「アンタらの一歩先を行ってますわ」 その頃、日浦は単独で仙骨竜の船を襲っていました。その連絡を日浦から受けて周宝が戻って来ました。寝室では、玲二が縛りつけられ、股間の毛を散髪させられていました。周宝は呆れて聞きます「何してんだ?」 要するに玲ニは勃起してしまい、その罰を受けていたのです。さらに清楚そうな娘が帰ってきました。さらに怒張しました。周宝はいいます。「玲ニ、娘に手を出したらただで置かないぞ」その場は、それでおさまりましたが、娘の迦蓮だけは立ち去りません。玲二は「惚れられたか?」と希望的観測をしましたが、豹変します。履いていた靴を脱いで、何度も叩きつけます。「粗末な物見せてるんじゃないよ」「親父のボディガードってことは、私のいう事も何でも聞くんだよな?」玲ニは、車を運転させられ、迦蓮の言いなりに車を走らせます。そして、町はずれで、停車させられます。いきなり、迦蓮がシフトレバーを倒し、馬乗りになります。小学生が縦笛の演奏を始めます。玲ニは、すぐ勃起しました。「私を抱けるか?って聞いてるんだよ」 一応、玲ニは前作、純奈で童貞は卒業していますし、その純奈に操を捧げるために、迦蓮を抱くわけにはいきません。後、周宝にも「手を出すな」と言われてます。迦蓮は、恋愛経験はありましたが、周宝を恐れた男達は一線を超えれず、処女のままでした。だから、周宝の前だろうと勃起し続けた玲二にかけたのでした。しかし、玲ニは、怒って婦警姿で現れた純奈が、ルーフを踏みつける幻影(厳密に言えば、そのミニスカから覗くパンチラを覗こうとして我に返ります。だから、股間を騎乗位で刺激されながらも、「初めての時は好きになった相手に抱かれるものだ。お前が俺に惚れたら抱いてやるよ」というと、迦蓮は、玲ニを蹴り落として、ピンクの高級車で走り去りました。
土竜の唄 香港狂騒曲のネタバレあらすじ:4.モモンガ
その頃、日浦はクロケンに、破門になった元数寄矢組の幹部と仙骨竜との関係を調べさせ報告を聞いていました。その中で、1人、候補が浮かびました。モモンガ一家、桜罵百冶です。露骨に嫌そうな顔をする日浦にクロケンが理由を聞くと、「先輩でかつて世話になった」と言います。クロケン「ボス、やる気だしましょうや」日浦「それはそれ、これはこれか」早速乗り込んでいきました。巨大なモモンガが天井からつりさげられ、金箔のような全身スーツを来た女性が踊る中、日浦とクロケンが乗り込んでいきます。日浦に息がる若者が近づいていきますが、桜罵は注意します。「気をつけや。そいつの両足は、どっちも義足や。うかつに近づくと顔けり砕かれるで。それにしても、オジキ、オジキと慕っていたお前が、モモンガ呼ばわりたー。えらくなったもんよのう。しかもわしの後釜にちゃっかり居座りよって」 日浦「だから、仙骨竜と手を組んだっていうんですかい?」桜罵「そんなわけあるかい。こうやって、破門状を掲げてるのは、未だでも、親父(会長)と慕っている証拠。おう伝書鳩。親父に伝えておけ。桜罵百冶は破門されても、親父に刃向いは致しません。」桜罵の事務所には拡大コピーされた破門状がデカデカと飾られていましたが、日浦は騙されません。早速、周宝に連絡を入れます。「モモンガは黒も黒。間違いありません。ありゃ、何か企んでいる顔だ。」一方、純奈は、兜新課長に誘われて高級レストランにいました。若干、純奈はカジュアルなボーダーの服装の為、正装をした客たちの中では浮いています。兜の狙いは純奈から玲二の情報を聞きだすことでした。玲ニは純奈を拝み倒して、「やらせてくれ」と言ってました。断ると「童貞のまま死んでやる」というので、断れなかったのでした。兜「バカですね」 純奈「そう、バカでスケベなだけです。だから、潜入捜査官なんて出来るはずが」兜「いやダメです。一度、893に落ちた男は更生しません。然るべき裁きを加えてやるのが救いというものです」さて迦蓮は、暴走族に絡まれ、車から引きずりおろされ、さらわれてしまいました。そして、漸く轟邸に帰ってきた玲ニの責任問題になります。幹部連中に、ドス(短刀)を差しだされ、「ほら切らんかい」と言われます。しかし、周宝は言います。「お前の指1本で済む問題じゃない。わしがトイレに行ってる間に、今後の進退を決めておけ。」 周宝に女性のボディガードが付き添っていきます。周宝と女ボディガードが2人きりになった時です。いきなり周宝は襲われました。ワイヤーで首を絞めようとし、そのまま、てこの応用で、体重で首つり状態にしようとします。その頃、クロケンが日浦がモモンガの行方を捜すために、仙骨竜のアジトを潰しているという話をしています。迦蓮は、人身売買のため、香港に売り出されようとしているのです。玲ニの腹は決まりました。迦蓮を連れ戻して仙骨竜をぶっつぶす。そうと決まれば、トイレに向かいます。それが、功を奏しました。今まさに、周宝が絞め殺されようとしている場面に出くわしたのです。一方で、周宝の携帯に電話がかかってきました。それはモモンガの物でした。「何だ、まだ生きていたんですか。なら、これを見てもらいましょう。」
土竜の唄 香港狂騒曲のネタバレあらすじ:5.救出作戦
女殺し屋・胡蜂は、玲ニを見るなり、「この便所虫がー」と襲い掛かってきます。「お姉さん、日本語上手ね」「じわじわ殴り殺す」格闘技のテクニックでは、胡蜂が上です。ナイフ対デッキブラジでは、勝ち目がありません。何度か吹っ飛ばされたものの、ナイフを叩き落とし、そのナイフで、周宝のワイヤーを切り落とします。周宝は気を失っています。そして、玲ニも第2の武器を手にしました。それを見たとたん、胡蜂は怯えます。「それはやめろー」トイレのつまりを直すラバーカップ。要するに「ズッポン」です。掃除した後か、何かがこびりついてます。ジャブかフェンシングのように突きだし、後ずさりする胡蜂は足を滑らせ、仰向けになったところを口に押し付けます。そして、何度も真空にして、顔がありえないくらい伸びてます。(CG加工w)しかし、ちょっとした油断で、周宝を襲うとした時、周宝が目覚め、反撃し、窓から逃げられました。玲人は追いかけようとした時、周宝に礼を言われました。「玲二、助かった。礼を言うぞ」玲二「お褒めニ預かり、光栄です。」玲ニは少し、後悔しました。あのまま、放置していれば、周宝が死んでいたからです。でも、思い直します。玲ニはあくまで、潜入捜査官として、逮捕したいのですから。部屋に戻ると、モモンガからのリアルタイムで動画配信が続けて行なわれていました。迦蓮がメリーゴーランドの真ん中でつるされ、モモンガが太ももを、モモンガのパペットで撫でまわしています。解放の条件は、周宝の引退でした。玲ニは、周宝の引退を促しますが、当然、幹部連中に反対されます。引退=死だからです。たまらず、玲二が俺が引退すると言い出しますが、モモンガは玲ニを知りません。「ああ、誰だお前?」玲二「俺は迦蓮の恋人だ」とつい叫んでしまいました。ただ、モモンガを調子に乗らせて、周宝にも睨まれます。そんな時、日浦が電話をしてきました。「待たせたな、兄弟。迦蓮お嬢様は第3倉庫だ。中国語で聞きだすのに1時間かかっちまった。」クロケンのバイクの後ろにまたがり、玲ニはノーヘルで駆けつけます。日浦の方が先についていました。「遅いぞ、兄弟。迦蓮お嬢様を救え」多勢に無勢ですが、ただの喧嘩なら、玲ニも負けません。日浦も両義足で、893共を蹴散らしていきます。その前に、モモンガが立ちふさがります。モモンガは、裏切った理由を話しだします。西で暴れている日浦の援護射撃のために、モモンガは武器の密輸をしていた現場を取り押さえられ、兜課長に捕まっていたのです。周宝は使用者責任追及を恐れて、モモンガを破門にしていたのです。でも、それを聞かされても日浦は、涼しい顔のままです。「ドジで捕まったアンタが悪い。」交渉決裂です。モモンガは4本の指にナットをはめ込んで、日浦が蹴ってきた義足を殴ります。勝ったのはモモンガでした。日浦の左義足は砕かれ、歩けなくなりますが、日浦は涼しい顔で言います。「続きするなら付き合ってもいいが、その右手でやるのかい?」 モモンガの右手の4本指は反対方向に曲がっていました。流石のモモンガも声にならない悲鳴をあげます。「いいね、楽しいね。もっとやろうぜ」と日浦は鉄パイプを1本、モモンガに投げ渡しました。
土竜の唄 香港狂騒曲のネタバレあらすじ:6.ズッポン再び
玲ニが、迦蓮に近づこうとした時、893の一人が、長ドスを抜いて、人質にとります。それでも玲ニは怯まず、その辺の何かを893手首に投げつけました。迦蓮に近づこうとした時、警官隊がやってきました。率いるのは兜課長です。玲ニは迦蓮を連れて逃げ、クロケンは、義足の折れた日浦をバイクに乗せて、走り去ります。公園の奥に逃げた時、やっと恐怖から解放された迦蓮が抱きついて来ました。しかし、タイミングが悪いことに玲ニが心配になった純奈もそこにいたのです。どちらも説明を求めます。玲ニには説明することができません。純奈は切れて、そこにやってきたミニパトに巻き込まれた一般市民として保護を求めました。玲二はサングラスとマスクをしている婦人警官に「早く保護してあげてください」とお願いしていると、風が吹き、首元に、薔薇のタトゥーが見えました。あの女殺し屋・胡蜂と同じことに気づき、走り出すミニパトに飛びつきますが叩き落とされます。パトカーの中では、マスクとサングラスを外した胡蜂が、迦蓮の顔にズッポンをくっつけていました。ミニパトにはねられても追いかけようとする玲ニの前に純奈が立ちはだかります。「玲ニくん、おかしいよ。ちゃんと説明して」でも玲ニは答えません。純奈「なら、1つだけ教えて。これも正義の為」玲ニ「ああ、愛と正義の為だ。」お前に貰った防弾チョッキで俺は不死身だ。必ず帰る」回想シーンで、ベッドに座る玲ニに、シーツをまいた純奈が白い防弾チョッキを(胸にREIJI(ハート)と縫われている)渡しています。しかし、反対側から警官隊が駆けつけ、他からも警官隊がやって来て、囲まれます。兜課長も現れました。兜は純奈に逃げるように誘導します。でも、純奈は、玲二の腕に絡まれたように芝居しながら、落ちていたドスを拾い、人質のふりをしながら、「海に飛び込んで」と囁きます。兜が発砲しました。当たったのは肩でした。「くそ、純奈からもらった防弾チョッキを着てない、肩狙いやがって」 玲ニは海に落ちました。純奈が叫びます。
「玲二くん」
土竜の唄 香港狂騒曲のネタバレあらすじ:7.血短調
玲ニが目を覚ますと、セスナで飛行中でした。運転するのは日浦です。「迦蓮は。いてて…」日浦「止血はしたが、まだ弾は抜いてない。もうしばらく寝てろ。迦蓮お嬢様は、奴らが再び、拉致して香港に向かった。」玲ニ「じゃ追わないと」 日浦「クロケンが先行して、場所を調べてもらっている。そして、俺達も現在、香港に向かっている」玲ニ「俺、パスポート持ってないですよ」日浦「何だ、持ってないのかよ」玲ニ「だって、お尋ね者だし。」日浦「まー、もう中国領に入ったから、パスポ-トはいらねーよ。まず、香港到着後は、傷の治療して、飲茶だ。それ以降は旅のしおりに書いておいた。読んどけ」(プヒュ)変な音がしました。玲ニ「兄貴、スマネー。屁こいたみたいだ。」 日浦「屁じゃないな。ガス欠だ」 玲ニ「ああ、ガス欠か。ええ…」 日浦「つまり、この飛行機は落ちる。しっかり、捕まっていろ」 クロケンも地上で見ていました。「着いたか」 燃える飛行機から、2人が這い出てきました。玲ニ「よっしゃー、迦蓮、助けてやるから待ってろよー」日浦「うっし、こっからは、香港狂想曲~血単調を奏でるで」 早速、香港の闇医者で肩の弾丸の除去手術をしますが麻酔を売ってもらえないので、玲ニは叫び続けています。日浦は義足を新調していました。何とか、玲ニも手術が終わり、オマケを貰いました。ゲームのコントローラーのようです。広東語で説明しているようですが、玲ニには分かりません。続いて、クロケンと合流して、アジトの場所の説明を聞き、日浦はスーツを新調します。玲ニも期待しますが、用意されていたのは、スリットの入ったチャイナ服です。クロケンは大うけです。玲ニはウィッグをかぶされ、女装させられました。その肩幅と高身長は誤魔化せません。小舟で乗り込む中、モモンガが中国人の手下に「日本人893が乗り込んでくるから迎え撃て」と言いますが、「イタダキマス」と返して、「お前ら、もっと日本語勉強しろ」玲ニはビル潜入前に、布をかぶった檻を見つけ、囚われの美女がいるのかと思って、布を開けますが、それは虎の檻でした。思わず、腰を抜かしますが、日浦が「何してんだ。行くぞ」と無理やり立たせて歩かせます。無事、高層ビルに入り込んだものの、見張りはいます。日浦は、それなりに覚えた中国語で応対し、何とか、中に入れることになりました。玲ニ「何言ったんだ?」 「俺は客、お前は商品。迦蓮お嬢さんを助けてこい」「ええ(野太い声)」 見張りに睨まれる。「分かったわ(裏声)」
土竜の唄 香港狂騒曲のネタバレあらすじ:8.潜入
会場では、金持ちたちが溢れています。全員、人身売買の客です。ステージでは、24人の女性たちが手錠をされ、鎖につながれ、連れてこられました。最後尾に迦蓮もいます。そして、遅れて、玲ニも出てきました。照会が終わり、品定めタイムがはじまりました。おさわりは自由です。迦蓮が揉まれそうになった時、玲ニが身代わりにになりました。パッドをいれてたので、ほどよい感触だったようです。石油王的な男が満足しています。迦蓮は、玲ニの「俺が助けてやる」の一言で、気づきます。そして、全員、舞台袖に引っ込み、1番から、競りが始まります。チャイナ服姿の女性は50万ドル(5000万円)で競り落とされ、その女性は失神しました。その一部始終を、周宝は見ていました。モモンガから兜に変わりました。「どうします? お嬢さんも売られちゃいますよ。」周宝は黙ったままです。兜は続けます。「今見てるノートパソコンに向かって、一言、引退すると言えばいいんです。それが全世界にリアルライムで中継されます。」それは谷袋警察署内の、赤桐一美署長の目にも入りました。「大変だ」と署員に知らせようとしていましたが、既に全員が見ていました。舞台袖の玲ニが何とか迦蓮を助けようと画策していると、股間を誰かにまさぐられていました。先ほどのアラブ王です。「品・定・め」と笑っていた顔が凍りつきました。玲ニの竿部分を握ったからです。玲ニはボディガードもろともぶっ飛ばし、その着替えを奪いました。スーツに着替えた玲ニが階段を登っていると、胡蜂とすれ違いました。客と間違えられたのでしょう。中国語で「お楽しみですか?」と聞かれますが、「ニーハオ」と答えるだけで精一杯です。しかし「ライター貸していただける?」と日本語で質問されたので、うっかり日本語で答えてしまいました。気づいたい時には、ムチで殴られていました。「会いたかったぞ。便所虫」 そう言って、玲ニの股間や尻ばかり狙うのです。「こんなとこばかり狙うな」 そこにモモンガがやってきました。「お前が助かる方法は1つ。俺の部下になれ」しかし玲ニは断ります。「人間を売り仮する奴に従うくらいなら、死んだ方がマシだ」モモンガ「そうか、なら死ね」モモンガの手は、折れた4本指と同じ数だけ小型ジグソーがついていました。そして、それで、腹を殴るのです。幾ら防弾チョッキがあるとはいえ、パンチ自体が強烈だったのでしょう。思わず吹っ飛びます。
土竜の唄 香港狂騒曲の結末
それでも「人間が人間を売って言い訳ない」というと胡蜂が反論します。「いいんだよ」 胡蜂も、かつて、人身売買で売られた存在だったのです。「ド外道が」という玲ニに、モモンガが「正道・正義、こちらには清廉潔白がついている。玲ニ「まさか?」キヨシがよぎりました。そこにクロケンが飛び込んできました。「玲ニ、ここは任せて、はよ、お嬢様助けにいけ。」玲ニ「分かった。任せた」 モモンガが後を追い、胡蜂は、クロケンと一騎打ちを挑みますが、手袋をしているクロケンは、あっという間に鞭を掴み、胡蜂を一撃でのしてしまいました。「すまんな、お嬢さん。さてと」とうとう、迦蓮のオークションがはじまっていました。処女の迦蓮は、金持ちの興味を引き、最高額を叩きだしています。兜は、周宝に最後通告を始めます。しかし、周宝は引き出しをあけ、迦蓮と書かれた、霧の小箱を開け、へその緒を取りだし、ポリポリと食べ、言いました。「迦蓮を犯したくば犯せ。殺したくば殺せ。それが迦蓮の運命だったということ。轟周宝は脅しに屈しない。」その声は、迦蓮にも届いていて、迦蓮は絶叫します「いやあー」兜「じゃー、売らせていただきます。」 100万ドル(1億円)になっていました。そこに、玲ニが転がり込んできました。「兄貴、分かったぜ、この人身売買の黒幕。キヨシだ」 日浦「誰だよ」玲ニ「ちがった、兜だ」 日浦「だから誰だよ」 兜「俺だ」そう言ってマシンガンを乱射し始めました。そこで日浦は一番の女性の手錠から解放し、ゲームのコントローラーを渡しました。「任せたぞ。」どうやら、日浦の義足とスーツに連動しているようです。チャイナ服の女性の操作通りに動きます。「玲ニ、お嬢様を連れて行け!」日浦の言われるとおりに廊下に飛び出しますが、クロケンの姿は見えません。携帯を鳴らしますが、既にクロケンは外に脱出し、飲茶してました。「クロケン、脱出ルートは?」 クロケン「不自然にぶら下げってるヒモ引いてみ?」玲ニ「何だ? この不自然なヒモは?」 クロケン「はよー」 玲ニが紐を引くと、ビルの壁が吹っ飛びました。玲ニと迦蓮も吹っ飛ばされます。確かにビルの風に大穴があきましたが、下まで数十メートルはあります。「それで?」 クロケン「アホ。そこにリュックが3つあるやろ。それつけて腰のひもを引いて飛べ」 玲ニ「は?」迦蓮は、「玲ニと一緒なら大丈夫。行こう!」 そう言います。やるしかないようです。リュックを拾った時です。「菊川玲ニ!」と呼びかけられた時、思わず振り返った時、パラシュートの入ったリュックを落としてしまいました。幸い、少し下の鉄筋にひっかっています。しかし、そこには兜が立っていました。迦蓮が背後から遅いかかろうとして返り討ちに会い、失神しました。「潜入捜査官ことモグラの菊川玲ニ。俺はお前だけは殺す」 玲ニ「待て待て、お前は父親がヤクザに殺されたんだろ? だったら敵はヤクザだろ」 兜「いいや、俺のパパは、ヤクザに化けたモグラに殺された。ヤクザに身を落としたモグラにな。先生は言ったよ。『頑張れ!』って給食を食べながらな。ママは治らない病気だったけど、病院の先生は言ったよ。『治るよ』。ママは半年後に死んだ。皆、嘘だ。だから、俺を嘘を暴くことにした。その一番の方法が人身売買だ。どいつもこいつも金で裏切る。人間の嘘・醜さを暴く。菊川玲ニ、お前はそれを邪魔した。だから、俺が殺す。」玲ニ「兜、お前の過去は同情する。しかし、人間を売っていい理由にはならねー。お日様に顔向けできねーだろうが」兜「何を言っている? バカか」 パン。玲ニ「おら、どうした。肩じゃなく、ど真ん中をな。もっと撃ってこい」玲ニは防弾チョッキを着ているので、まっすぐ向かっていきます。兜も途中で気づきますが、リボルバーなので6発で弾切れです。玲ニ「弾は数えて撃たなきゃな」 兜「ああ、気にしなくていいんだ。」今度はオートマグです。14発以上ある上に、口の中に銃口をツッコまれました。「待て」その時です。目を覚ませた迦蓮が兜の足に噛みつきました。オートマグを落とします。その隙に、玲ニが殴り蹴ります。兜はボロボロになりますが、まだ武器はありました。鉄の爪にナタを振りかざします。それでも、アドレナリン全開の玲ニはツッコんでいきます。何度かヘッドバットを繰り返し、兜はフラフラです。そして、とうとう床に倒れました。玲ニは、兜のポケットから手錠を取り出し、「お天道様、侮辱罪で逮捕する…なんてな」 兜の手にはまだ、暗器が握られていましたが、玲ニの真っ直ぐさを直視できず、手から放してしまうのです。玲ニは、手すりに、兜の手錠を固定しました。少し時間が遡ります。日浦はチャイナ服姿の女性のコントロールで、そこにいた客やボディガードを全てなぎ倒していました。「そして、アリガトウな。無事逃げて幸せになりな」といって、コンロトーラーを返してもらいました。女性は去り際に「アリガトウ」といって、ほっぺにチューをして、走り去っていきました。そこにモモンガが現れました。「日浦、もう一度チャンスをやる。俺と一緒にやらねーか」 日浦「モモンガ、お前は恨みで生きている。俺が組みたいのは前だけ向いて生きてるトッポイ青虫だけよ」交渉決裂で最終決戦です。モモンガは風呂敷を広げて、中二階の手すりから滑空してきます。日浦もクレイジーパピヨンとして、義足の跳躍力に任せて、蝶のように舞い、一瞬で決着がつき、日浦の圧勝でした。そして「2度とツラ見せんな…とは言わねえよ。また這い上がって来い。いつでも相手してやるよ」そう言って、去ろうとした時でした。後ろからガルル…と変な声がしました。振り向くと、流石の日浦も、その顔が引きつります。そこに、ビル下では、パトカーが駆けつけ、警官隊が銃を構えて駆けつけます。日浦は囲まれますが、それどころではありません。「逃げろー!」 そこには、胡蜂が、巨大虎を連れて追いかけてきていました。玲ニが大穴の前で、どうやって引っかかったリュックサックを取ろうか、思案していると、日浦がやってきました。「よう兄弟、楽しんでるか? 一杯連れて来たぞ」 警官隊が現れたかと思うと、次々に吹っ飛ばされていきます。日浦は、さっさと自分のリュックを背負い、迦蓮を着き落とし、「先行ってるぞ」と飛び降りてしまいました。警官隊をなぎ倒して、現れたのは、胡蜂が乗った巨大虎です。胡蜂が、降りて、虎を刺激します。玲ニは小声で「やめなさい」と言っても、聞くわけはありません。虎が飛びかかってきました。玲ニは一か八かで、リュックまで飛びます。何とか、キャッチして、ぶら下がることが出来ました。虎は、まだ玲ニを狙っていて、噛みつかれました。玲ニも虎に頭を噛まれながらもリュックを背負い、周りながら、落下し、腰ひもを引きます。日浦「玲ニ、お前はやっぱり、トッポイ青虫じゃのう」 虎は、漸く宙にいることに気づき、玲ニにしがみつこうとしましたが、玲ニはズボンははいていても、ノーパンだったので、ズボンを持ったまま落ちていきました。玲ニは、腰ひもを引いて、パラシュートが無事開きました。世界では、衝撃映像として、紹介され、しかも何故か、人身売買は玲ニのせいにされ、国際指名手配になったのです。最期は土竜音頭で締めです。ラストには、漫画の玲ニのように、怒髪天つく髪型になります。最期のエンドロールで「公道でのノーヘル走行は禁止されています」と監督の名前共に出ます。
以上、映画土竜の唄 香港狂騒曲の詳細あらすじ解説でした。
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