七つまでは神のうちの紹介:2011年日本映画。過去の辛い体験により心にトラウマを抱えている女子高生が、偶然に誘拐事件を目撃したことから事件に巻き込まれてしまいます。連鎖するように次々と怪現象が起こっていくサスペンスホラー。
監督:三宅隆太 出演者:日南響子(和泉繭)、飛鳥凛(西川麗奈)、藤本七海(岸本薫)、竹井亮介(遠藤誠)、宝積有香(カウンセラー)、駒木根隆介(ロケバスの運転手)、松澤一之(和泉浩三)、霧島れいか(遠藤真奈)、ほか
映画「七つまでは神のうち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「七つまでは神のうち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
七つまでは神のうちの予告編 動画
映画「七つまでは神のうち」解説
この解説記事には映画「七つまでは神のうち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
七つまでは神のうちのネタバレあらすじ:起・誘拐事件
高校生の和泉繭は、過去の辛い体験から自殺未遂を繰り返し、神への信仰を心の支えにして暮らしています。ある日、父親と教会に行った繭は、目隠しと猿ぐつわをされて車に乗せられ、誘拐されている少女を目撃します。父親と一緒に誘拐犯の車を追って行くと、車のドアから少女が転がり落ちてきたので救出します。犯人の車はそのまま走り去ってしまったため、父親が車で後を追いますが、待ち構えていた誘拐犯の男にバールで殴られて殺されてしまいます。繭が少女の目隠しを取ると、繭の小学校時代の友達の薫でした。繭達は逃げようとしますが、父親の車に乗って戻って来た誘拐犯に捕まり、連れ去られてしまいます。「さくら!」と叫びながら目覚める真奈。娘のさくらは7歳ですが、赤ちゃんだった頃の娘がベビーカーからいなくなる悪夢を見ては怯えていました。常に娘に対する不安が拭えない真奈は、氏神様に娘を守ってもらえるように神棚を祀り、友達と鎧山に行くというさくらに、お守りを持たせます。薫は、誘拐される前日に留守番を頼まれて叔母の家に行っていましたが、叔母の家にある市松人形が不気味に感じて仕方がありません。電話をかけてきた叔母に市松人形のことを聞いてみますが、そんな人形はないと言われます。すると、いつの間にか市松人形が顔つきを変えて近くに立っており、その直後に薫は男に連れ去られてしまいます。真奈は、夜の10時半を過ぎてもさくらが帰らないため、警察に電話をかけます。その時、玄関のチャイムが鳴ったため、夫の誠が玄関を開けてみますが、誰もいません。誰が置いたのか、玄関前にさくらのお守りがありました。
七つまでは神のうちのネタバレあらすじ:承・廃校
西川麗奈は、B級のホラー映画ばかり出演している女優志望の高校生です。ある日、映画の撮影で鎧山近くの廃校に来ます。撮影終了後、一人で森の中を歩いて駅に向かいますが、昔、ここで小学生の女の子が行方不明になった事件などもあり、不気味に感じます。麗奈は、森から聞こえてくる死者達の囁き声に怯え、3人の女の子が叫びながら走って行く幻覚を見ます。駅に向かって歩き続けていたはずですが、気付くと廃校に戻っていました。スタッフ達は全員帰ってしまい、もう誰もいません。鍵がかかっていない窓から廃校の中に入り、誰かに導かれるように、ぼんやりと廊下を歩く麗奈。薫を誘拐した男が後ろから付いて来て、バールで麗奈を殴ろうとしていますが、麗奈がふと我に返って振り向いた瞬間に消えてしまいます。逆再生したような女性の声が聞こえてきたため、廊下の奥の方を見てみると、さくらの母親の真奈が立っていて麗奈を見ています。怯えた麗奈が体の向きを変えると、窓ガラスの向こうにビッシリと死者達が立って麗奈を見ていたため、気を失って倒れてしまいます。麗奈が病院のベッドで目覚めると、カウンセラーの女性がいました。温かい飲み物をくれてホッとしますが、繭と薫とは同じ小学校だったんでしょ?と聞かれて戸惑います。子供の頃は繭と薫とは友達だったけど、小学校を卒業してからは会っていないと答えると、カウンセラーは、繭と薫もここに運び込まれていると言って病室から出て行ってしまいます。麗奈はカウンセラーを呼び止めようと廊下に出ますが、病室もカウンセラーも消えてしまい、まだ廃校にいることに気が付きます。どこからか苦しげな声が聞こえてきたため、恐る恐る廊下を歩いて行くと、繭と薫が猿ぐつわをされてロープで吊るされていました。麗奈は急いで二人のロープをほどいて降ろします。
七つまでは神のうちのネタバレあらすじ:転・3人の過去
麗奈がここは鎧山の近くだと言うと、まさか・・そんなはずないと怯える二人。誰もいないはずの天井から1枚の写真が落ちてきたので見てみると、小学校の集合写真でした。写真の3人の顔がえぐり取られているのを見て、思い当たる過去がある3人は、外に逃げ出します。玄関口から外に出た途端、麗奈は見えない者に火をつけられて、激しい炎に包まれます。薫はパニックになって逃げますが、鉄の棒が落ちてきて体に刺さり、死んでしまいます。繭は森の中を走って逃げ、立ち入り禁止の柵を超えて鎧山の洞窟に辿り着きました。呆然としながら、ある場所を見つめて手で掘り起こすと、女の子の服と白骨死体が出てきます。「さくら・・・」と声がするので振り返ると、真奈とバールを持っている誠が立っていました。さくらが行方不明になった当時、真奈と誠は娘の写真のビラを配って必死に探していましたが、さくらは戻って来ませんでした。昔は、七つまでの子供は神の子と言われていました。信心深い真奈は、神様が望んでいるのなら、娘を神様にお返ししなきゃならないと自分に言い聞かせて納得しようとしましたが、無理でした。家に飾ってある市松人形の前でさくらのお守りを破り捨て、神棚をバキバキと破壊してしまいます。真奈は家の中でさくらの気配を感じ、導かれるようにさくらの日記を見つけます。日記には、学校で麗奈と薫と繭に虐められ、酷い仕打ちを受けていたことが全部書いてありました。そのことを誰にも言えず、一人で耐えていたさくらは、麗奈が火に包まれている絵と薫の体に棒が刺さって死んでいる絵を描き、写真の3人の顔に傷をつけることで心を保とうとしていたのでした。ある日、3人から仲直りして鎧山に行こうと誘われたさくらは、嬉しさのあまり3人を許すことにし、その日を心待ちにします。
七つまでは神のうちの結末:真奈と誠
4人で鎧山に行きますが、麗奈と薫が立ち入り禁止の柵を超えてしまい、繭とさくらもおずおずと後に続きます。3人がさくらを誘ったのは仲直りしたいからではなく、さくらを虐めるためでした。麗奈と薫が、洞窟の奥の壁をタッチしてきたら仲間に入れてあげると命令しますが、さくらは怖がって嫌がります。繭は二人にやっぱり止めない?と言いますが、聞き入れてもらえません。麗奈がさくらのお守りを奪い取って薫に投げ、薫もふざけて繭に投げます。さくらは、返してと繭に頼みますが、繭は嫌な気持ちを感じながらもお守りを投げ、お守りは洞窟の中の方へ飛んで行ってしまいます。お守りを拾いに行くさくらを見て、バカにしながら笑う麗奈と薫。その時、洞窟の天井が崩れ落ち、さくらは崩れた岩の下敷きになってしまいます。怖くなった麗奈と薫はすぐに逃げ出し、繭もさくらが助けを求める声を聞きながらも、逃げ出してしまったのでした。繭は、真奈と誠に「一生をかけて罪を償います」と泣きながら謝罪しますが、真奈は誠からバールを受け取ると、繭を殴って気絶させます。繭が目を覚ますと、棺桶の中に閉じ込められていました。恐怖の中で神に祈りますが、さくらが描いた、繭が生き埋めにされている絵が貼ってあるのを見て、助けて!死にたくない!と大声で泣き叫びます。真奈と誠はその声を静かに聞いています。森の中に朽ちた誠の車が停まっており、車内には七輪とミイラ化した真奈と誠の遺体があります。10年前、さくらがもう戻ってこないことを悟った二人は、練炭自殺を図って亡くなっていました。二人は幽霊となり、繭と麗奈と薫に復讐を果たしたのでした。
以上、映画七つまでは神のうちのあらすじと結末でした。
幼少時代に起こった出来事をきっかけに三人の少女は人生が狂っていきます。
少しの意地悪が大きな事故につながりその復習戦は恐ろしいものでした。
人の命がたった一つの小さな行いで失われその悲しみ、苦しみがこれまでも恐ろしい復讐心に代わっていった部分は人の命の重みを痛感しました。
後悔は時には取りかえしのつかないことになりかねない。
一瞬の緩みが起こした大問題に触れることとなります。