虹色ほたる ~永遠の夏休み~の紹介:2012年日本映画。作家川口雅幸による同名小説を題材にしたアニメーション映画。ひょんなことから1977年にタイムスリップし、ある村で夏休みを過ごすことになった少年の不思議な体験をファンタジーを交えて描いていきます。
監督:宇田鋼之介 出演者:武井証(少年時代のユウタ)、櫻井孝宏(大人のユウタ)、木村彩由実(少女時代のさえ子)、能登麻美子(大人のさえ子)、ケンゾー(新田海統)、 大塚周夫(青天狗)、 石田太郎(蛍じい)ほか
映画「虹色ほたる~永遠の夏休み~」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「虹色ほたる~永遠の夏休み~」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
虹色ほたる~永遠の夏休み~の予告編 動画
映画「虹色ほたる~永遠の夏休み~」解説
この解説記事には映画「虹色ほたる~永遠の夏休み~」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
虹色ほたる~永遠の夏休み~のネタバレあらすじ:起
ある夏のこと。小学六年生のユウタはバスに乗り一人で深山井のダム湖の近くにやってきます。ここはユウタにとってバイク事故で亡くなった父と昆虫採集にやってきた思い出深い場所です。
ダム湖には昔集落があり、子供の頃ここで蛍を見たという父の話をユウタは今もよく覚えていました。森の中を歩いていると木陰で休んでいた不思議なおじいさん蛍じいから声を掛けられ、水があったら分けてほしいと頼まれます。持っていたスポーツドリンクをあげると蛍じいはたいそう喜び、ユウタにお礼を言います。そして雨が降りだすから早く帰ったほうがいいとユウタに忠告します。
蛍じいの言葉通りその後天候は急変、森を出ようとしたユウタは濁流に飲まれて崖の下へと転落、持っていた携帯電話も落としてしまうのでした。
虹色ほたる~永遠の夏休み~のネタバレあらすじ:承
ユウタは村の少女さえ子に呼びかけられ目を覚まします。辺りを見回せばさっきまでダム湖があった場所に豊かな田園風景が広がっていて、ユウタは混乱します。ユウタをいとこだと勘違いするさえ子に一緒に帰ろうと促されたユウタはさえ子とさえ子の隣人のケンゾーともに村へ下ります。
家ではさえ子のおばあちゃんもユウタを温かく出迎えてれました。ユウタは母を心配させまいと家に電話を掛けますが、何故か通じません。そしてユウタはテレビから自分が昭和52年にタイムスリップしてしまったことに気づきます。
お風呂に入っていると蛍じいが現れ、1か月間ここで楽しく過ごすよう告げられます。濁流に飲み込まれたユウタを助けたのは蛍じいであり、ユウタを現実に戻すための時間が必要だったのです。一刻も早く母のもとに帰りたいユウタでしたが、今は必ず元の世界に戻すという蛍じいの言葉を信じるほかありません。
翌朝ユウタはケンゾーとともに森を訪れ、昆虫採集に夢中になります。美しい自然や豊かな水に育まれてる村がもうすぐダムに沈んでしまうことをケンゾーは憂いていました。ほたる神社の神主青天狗はその昔干ばつにあった時に虹色に光る蛍によって村が救われたという話を子供達に語って聞かせます。そして夏祭りで使う灯篭作りを手伝ってほしいと呼びかけ、ユウタ達も協力します。
その夜ケンゾーとさえ子とともに川辺で美しく光舞う蛍を見たユウタはいたく感動し、こちらの世界も案外悪くないなと感じはじめます。
虹色ほたる~永遠の夏休み~のネタバレあらすじ:転
すっかり村の生活に馴染んだユウタは村の子供達とともに川で泳いだり、村を駆け回って夏休みを楽しみます。
ある夜ユウタはさえ子が布団の中で泣いているところを目撃します。そしてさえ子がこの家の本当の子供ではなく、ユウタと同じく事情があって蛍じいにこの村へ連れてこられたことを知ります。兄ともにこの村に蛍を見に来ていたさえ子は帰り道にユウタの父が起こしたバイク事故に巻き込まれ、兄を失っていたのでした。
その後ユウタはケンゾーやさえ子と村の花火大会を見に行きますが、さえ子が疲労のため倒れてしまいます。ユウタは再び現れた蛍じいからさえ子が兄のいる天国へ行きたがっていることを知らされます。ユウタはさえ子に生きてほしいと主張しますが、現実の世界のさえ子は生死を彷徨い危険な状態にあるのでした。
やがて楽しみにしていた村の夏祭りの日がやってきます。ユウタはさえ子とケンゾーとともに夏祭りに出かけますが、ユウタ達が話し込んでいる間にさえ子がいなくなってしまいます。さえ子には旅立ちの時が近づいていました。さえ子を見つけだしたユウタは彼女を連れて蛍の光る川辺へと走ります。ユウタの強く生きて欲しいという思いに心を突き動かされたさえ子はいつか一緒にまた蛍を見ようと告げ、現実の世界へと戻っていくのでした。
虹色ほたる~永遠の夏休み~の結末
夏の終わりが近づき、ユウタが旅立つ日がやってきました。ケンゾーに見送られ、ユウタは楽しかった村での夏休みに別れを告げます。
歳月が流れ、青年に成長したユウタは蛍ラリーと呼ばれるイベントに参加するため一人深山井にやってきました。このイベントを企画したケンゾーの姿もそこにありました。ユウタはそこで一組の父娘と出会います。身体の不自由な娘に蛍を見せてあげようと彼女の手を引いたユウタに懐かしい感覚が蘇ってきました。
娘はあの夏村で出会った少女さえ子でした。二人は虹色に輝く蛍の光の中へと入っていきます。さえ子は約束をおぼえていてくれてありがとうとユウタに囁くのでした。
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