のだめカンタービレ 最終楽章 後編の紹介:2010年日本映画。二ノ宮知子の原作漫画のドラマ化の続編を映画化。フランス、パリを中心に、ヨーロッパ数か国でロケが行われた。天才ピアニストのだめと天才指揮者千秋真一の、音楽を一途に追及しながらコメディータッチな部分もあり、2人の恋の行方にもやきもきさせられ目が離せない作品。のだめのピアノ演奏はラン・ランの演奏が音源となっている。
監督:川村泰祐 出演:上野樹里(野田恵)、玉木宏(千秋真一)、瑛太(峰龍太郎)、水川あさみ(三木清良)、小出恵介(奥山真澄)、竹中直人(フランツ・シュトレーゼマン)、蒼井優(ヤドヴィ)ほか
映画「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
のだめカンタービレ 最終楽章 後編の予告編 動画
映画「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」解説
この解説記事には映画「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
のだめカンタービレ 最終楽章 後編のネタバレあらすじ:起
アパートを出ていく千秋を見送るのだめ、フランツ、ターニャ。千秋は今まで使っていた部屋を、のだめが使えるように鍵を渡す。千秋は静かな環境でもっと音楽に没頭するためにアパートを出たのだった。新しい住居に段ボールを運び込んでいるところに、マネージャーのエリーゼから、孫ルイとウィルトール・オケで共演の話があることを告げられ、千秋はその話を受ける。
その頃のだめの部屋には日本の音大での友人、峰龍太郎と奥山真澄が突然訪ねて来ていた。峰の恋人三木清良のコンクールを応援に来たのだ。真澄は千秋目当てだったが、このアパートから出て行ったことを聞いてショックを受ける。しかし夕方、千秋はのだめを訪ねてきた。孫ルイとの共演についてちゃんと話をしに。
のだめの部屋に入ると峰と真澄がいて、夜はターニャやフランツ、黒木君もいっしょに宴会となった。おもしろくなさそうに食事を作って出しているのは千秋。宴会の中で、一人ひとりの進路の話になり、それぞれが内心焦りを覚える。
翌朝、千秋からルイとの共演の話を聞く。気まずくなり慌てて学校に出かけたのだめ。学校でのだめはコンクールのために来ていた清良にばったり再会し、今回のコンクールにかけているという意気込みを打ち明けられる。
清良のコンクールを皆で見に行き、清良の演奏にターニャと黒木は胸を打たれ、自分と重ね、コンクールへの想いを新たにする。コンクールの結果発表の場で、清良は恋人峰の姿を見かけ、後ろから飛びつく。清良は3位となる。
のだめカンタービレ 最終楽章 後編のネタバレあらすじ:承
のだめはコンクールのピアノ本選も見て、ある曲をとても気に入る。皆が清良の3位入賞を祝っているアパートにのだめが帰って行き、千秋にいつか共演したい曲と出会ったと話す。皆にどの曲かと聞かれ、ラヴェルの『ピアノ協奏曲ト長調』と言ってピアノで再現し始める。千秋は「いっしょに演奏したい」と言われ、内心喜んでいたが、曲名を聞いて、今度ルイと共演する曲だと分かり、やるせない気持ちに。
初めて聞いた曲とは思えない再現度で、友人たちは留学後ののだめの進歩ぶりに驚く。やる気になったのだめは、翌日のオクレール先生のレッスンでコンクールに出たいと再度意気込むが、先生は「この間からやっている曲が全然できていない。目の前の音楽に向き合えないのに、なぜコンクールの話ができるのか」と厳しい一言を残し、部屋を出て行ってしまう。
一方、千秋は日本に帰る峰らを見送っていたとき、真澄に「ライジングスターであの曲をのだめと共演してあげたら」と提案される。千秋はのだめとあの曲のことをちゃんと話そうと決意する。ところが、のだめはすでにテオから「あの曲は今度千秋とルイが共演する」と聞き、ショックを受ける。のだめは千秋に電話でなぜ言ってくれなかったのかと問い詰める。
千秋はのだめの部屋を訪ね、泣いていたのだめを抱きしめると、のだめは「お腹が空いた」と。千秋は食事を出しながら、コンクールに出られないことをのだめから聞く。千秋はオクレール先生からの課題をのだめと朝まで勉強し、翌日のルイとの打ち合わせをキャンセルする。
のだめの課題曲をさらう中で、のだめが遅まきながらも楽譜を読むことの重要性を分かってきているので、自分の場所に戻ることを決意する。のだめは次のオクレール先生とのレッスンで「短期間でよくやってきたね」と褒められる。べーべと呼ばれていたが、ちゃんと「メグミ」と呼んでもらえるように。先生はコンクールの準備も始めようと内心思い始める。
のだめカンタービレ 最終楽章 後編のネタバレあらすじ:転
千秋とルイの共演を聴きに行ったのだめ達。のだめはやはり置き去りにされた気持ちになるが、その夜、千秋の部屋で明るく千秋を迎え、シャンパンを飲み干すと「ずっといっしょですよね」と不安そうに聞く。翌朝には千秋をまっすぐに見つめて「結婚してください」とも。「寝ぼけてんじゃねーよと」千秋はマルレ・オケのリハーサルに出ていく。
千秋のアパートの階段に暗く座っていたところに、千秋の師匠シュトレーゼマンが入ってくる。シュトレーゼマンは音楽から逃げようとしているのだめにハッパをかける。のだめの部屋で、のだめのベートーベンを聞いたシュトレーゼマンは、「とうとうここまで来ましたか」と感動する。のだめに正面から音楽に向き合わせるために、千秋のことなんか忘れて私と共演しようと誘う。
千秋はエリーゼから2人の共演の話を聞き、プラハに観に行く。ピアニストにとって最高峰と呼ばれる難曲のショパンの「ピアノ協奏曲」。演奏が終わり、満足気なのだめの表情。聴衆はスタンディングオベーション。「生きててよかった」とシュトレーゼマンも大満足。千秋がのだめの控室を訪ねるが、「会いたくない」と返事する。元には戻れない気がする千秋。
一夜にして、世界中で動画やニュースが出回り、のだめは有名人になる。シュトレーゼマン事務所には、のだめについての問い合わせが絶えないが、放心状態ののだめは「もう舞台は踏めない」と言い、失踪する。
シュトレーゼマンから千秋に電話があり、「のだめを知らないか、のだめはシュトレーゼマンとの共演で満足して、千秋とはもう共演したくないと言っている」と言われる。
のだめカンタービレ 最終楽章 後編の結末
のだめを失って、自分にとって一番大事なのが、のだめとの未来になっていたことに気づく千秋。のだめの部屋をフランツが訪ねるが、返事はない。不気味なテルミンという楽器の音が聞こえている。その音につられて部屋から一歩踏み出すのだめ。アパートの上階から聞こえていた。
その部屋を訪ねると、ヤドヴィという作曲学科の学生がいた。そこで様々な打楽器を2人で叩き、音楽の楽しさを改めて感じる。「打楽器は音楽の原点、ピアノも打楽器だ」とヤドヴィ。のだめは自分が幼稚園の子どもたちのために作った「もじゃもじゃ組曲」を演奏してみせる。
そのとき、ターニャと黒木とフランツは、マルレ・オケのメンバーの子どもを2人連れて帰ってくる。子どもたちはピアノの音に惹かれ、ヤドヴィの部屋に行き、皆はのだめを発見する。子どもたちにのだめは「(幼稚園の)先生!」と言われて、まんざらでもない。黒木はのだめが帰っていることを千秋に知らせる。「幼稚園で子どもたちと遊んでいるが、元気すぎて心配なくらいだ」と。
千秋が幼稚園に到着したとき、のだめは子どもたちにそそのかされてベートーベンの「悲愴」を弾いていた。千秋が初めて聞いたのだめのピアノもこの曲だった。幼稚園に入っていき「俺といっしょにコンチェルトやろう」と言うが、のだめは「一番大事な先輩とのコンチェルトをだめにできない」と断る。
千秋はのだめの手を引いてピアノが2台ある部屋に連れて行き、2人が初めていっしょに演奏したモーツァルトの「2台のためのソナタ」を弾こうと言う。その音楽をバックにシュトレーゼマンが「私の出番はそろそろ終わった」とエリーゼに言う。シュトレーゼマンは2人に自分を越えてほしかったのだ。
弾き終わって夕日の中で抱きしめ合う千秋とのだめ。目を閉じれば2人のコンチェルトが聞こえるようだ、と言うシュトレーゼマンの言葉で、映画は幕を下ろすのだった。
以上、映画「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」のあらすじと結末でした。
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