おのぼり物語の紹介:2010年日本映画。カラスヤサトシの自伝的漫画「おのぼり物語」を映画化した作品。上京した駆け出しの漫画家が様々な出会いや別れを通して成長していく様を描いた青春映画。ミュージカル界のスター井上芳雄の長編映画初主演となった作品です。
監督:毛利安孝 出演者:井上芳雄(片桐聡)、肘井美佳(野島由美子)、チチ松村(片桐章雄)、キムラ緑子(片桐景子)、佐伯日菜子(片桐ゆきの)、哀川翔(田淵稔)、徳井優(チャンス山崎)、八嶋智人(小野賢一)、ほか
映画「おのぼり物語」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「おのぼり物語」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
おのぼり物語の予告編 動画
映画「おのぼり物語」解説
この解説記事には映画「おのぼり物語」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
おのぼり物語のネタバレあらすじ:起
駆け出しのギャグ漫画家カラスヤサトシこと片桐聡は一人暮らしをするため、故郷大阪から東京へと出てきました。ようやく契約に漕ぎつけた松風荘は都心の外れにあるボロアパートでしたが、期待を胸に東京での新生活が始まります。
カメラマンを目指している高校の先輩野島由美子から飲みに誘われた聡は互いに頑張ろうと激励され、俄然漫画執筆に熱が入ります。しかし上京から1週間で連載誌が休刊となってしまい、聡は無職になってしまいます。それでも必死に漫画を書き続け、様々な出版社に持ち込み始めます。
おのぼり物語のネタバレあらすじ:承
松風荘にはロシア人と日本人女性のカップルやゲイの若者など個性的な住人達が沢山住んでおり、聡は徐々に彼らとの親交を深めはじめます。聡はホラー漫画家チャンス山崎のアシスタントのバイトを紹介してもらい、出版社に持ち込んだ原稿も好感触を得るなど先行きに明るい見通しが見えてきます。
そんな中松風荘が取り壊されるというニュースが入ってきます。住人達は突然の立ち退きに慌てふためき、なんとか取り壊しを阻止しようと一致団結します。しかし立ち退きに一番反対していたロシア人が不法滞在により夜逃げ、他の住人達も続々と引越を決めていきます。聡はアシスタントの仕事をクビになってしまい、期待していた漫画も編集者にダメ出しされ、落ち込んでしまいます。
おのぼり物語のネタバレあらすじ:転
聡は由美子に誘われ遊びに出掛けますが、楽しむことはできませんでした。さらに帰り道酒に酔って弱音を吐きまくり、由美子にキツく叱られます。夏の終わりがやってくると住人達は皆引越していき、アパートに残っているのは聡だけになりました。ゆすら書房の編集者小野と懇意になった聡は書き上げた漫画を小野に見てもらうようになります。
小野はきっとこれから忙しくなるよと聡に期待を持たせるようなことを言いますが、漫画が連載される兆しは見えてきません。ある日街を歩いていたところ街頭でティッシュ配りをしている由美子を見かけてしまい、気まずい思いをします。聡に熱く夢を語っていた由美子はすでにカメラマンの夢をあきらめていました。
おのぼり物語の結末
父章雄が脳腫瘍のため入院することになり、聡は大阪に戻ってきます。タイミング悪くそこに四コマ漫画執筆の依頼が舞い込んできます。仕事を受けるべきか悩む聡に父は東京へ戻るよう告げます。そして聡は東京に戻って四コマ漫画を完成させます。由美子はカメラマンの夢をあきらめて大阪へ帰ることになりました。聡はお互い色々あるけれどお互い頑張ろうと由美子を励まし、二人は朝まで飲み明かしました。聡は大阪へ戻りますが、手術を終えた父の容体は芳しいものではありませんでした。聡は漫画家として大成できない自分を恥じ、情けなさから涙を流しますが、病床の父はお前なら大丈夫だと穏やかな顔で語り掛けます。聡は父にもっと頑張ってみると宣言するのでした。
その後、父の葬儀を終え、東京へ帰ってきた聡は住み慣れた松風荘から引っ越します。いつものように小野に漫画を見てもらいますが、面白くないと酷評されます。それでも小野は口癖のようにきっとこれから忙しくなるよと呟きます。聡は小野の言葉に一喜一憂している自分がなんだか妙に可笑しくなり、大笑いしてしまうのでした。
以上、映画「おのぼり物語」のあらすじと結末でした。
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