planetarian~星の人~の紹介:2016年日本映画。Key制作のPCゲーム「planetarian」を元に制作された劇場用アニメーション。戦争により雪と氷に覆われ荒廃した地上で、人類は滅亡の淵に立たされていました。とある村に行き倒れの1人の老人が運び込まれました。彼は「星の人」と呼ばれ、各居住地を周って手製のプラネタリウムで今は見ることはできない夜空の星を見せていました。しかし、彼は、若いころ屑屋という廃墟からスクラップを回収する仕事をしており、彼が星の人と呼ばれるようになったのは、あるロボットとの出会いがきっかけでした。
監督:津田尚克 出演:ほしのゆめみ(すずきけいこ)、星の人(大木民夫)、屑屋(小野大輔)、レビ(福沙奈恵)、ヨブ(日笠陽子)、ルツ(津田美波)、エズラ(竹口安芸子)、エレミヤ(桑原由気)、イザヤ(石上静香)、ほか
映画「planetarian~星の人~」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「planetarian~星の人~」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
planetarian~星の人~の予告編 動画
映画「planetarian~星の人~」解説
この解説記事には映画「planetarian~星の人~」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
planetarian~星の人~のネタバレあらすじ:起
戦争の影響で地上は雪と氷に覆われ、人類は滅亡の淵に立たされていました。そんな時、とある村に行き倒れの1人の老人が運び込まれました。老人は、星を見せる投影機を持っており、それを見た村長であるエズラは、彼を「星の人」と呼び歓迎しました。
老人は、若いころ「屑屋」と呼ばれる廃墟からスクラップを回収する仕事を行っていました。その頃の地上は、すでに戦争のため荒廃しており、都市の多くは廃墟となっていました。ある日、屑屋は、スクラップを回収するために封印都市を呼ばれる都市に侵入しましたが、セキュリティロボットに見つかり、追いかけ回されていました。
セキュリティロボットから逃げるためにあるビルに逃げ込んだところ、突然声をかけられました。屑屋は、思わず銃を向けたところ、銃の先には、若い女性が立っていました。しかし、この女性は、銃を突きつけられても怖がる様子もなく屑屋に話しかけました。
実は、この女性はロボットで、屑屋をこのビルの施設であるプラネタリウムを訪れたお客と認識しているようでした。ロボットは、「ほしのゆめみ」と名乗り、「自分は、少し壊れている」と言いました。このビルには廃墟となった封印都市の中で奇跡的に電気が通じており、ゆめみは30年近くもの間充電を繰り返しながらお客を待っていた様子でした。
屑屋は、最初はゆめみに取り合おうとしませんでしたが、空気が読めないロボットらしい対応に閉口して、ゆめみが勧めるプラネタリウムの上映を見る事にしました。しかし、30年近くメンテナンスをしていなかったためか、投影機「イエナさん」は壊れており、上映することはできませんでした。
屑屋はビルを出ようとしましたが、外で何が起こったか理解していないゆめみの様子に気が変わったのか、ビルを出るのを止めるとイエナさんの修理に取り掛かりました。
planetarian~星の人~のネタバレあらすじ:承
屑屋は、修理の間ゆめみと交流をすることで、ゆめみと打ち解けるようになりました。そして、修理が終わりプラネタリウムの上映が始まりますが、途中でイエナさんの電源が落ちてしまいました。これまでこのビルに供給されていた電気が遂に止まってしまったのでした。
ゆめみは、「電気が回復するまで待つ」と言いますが、それが不可能であることを理解している屑屋は、ゆめみに解説のみ続けるように言いました。そして暗闇の中、ゆめみの解説が流れると、屑屋の瞼の裏には見えるはずのない星々の輝きが鮮明に焼き付きました。
星の人は、体力が回復すると持ってきた投影機を修理し、さらに村の子供達に手伝ってもらって簡易的なプラネタリウムを作り上げると、子供達にこれまで見たことがない星々の輝きを見せました。
そして、星の人はエズラに「子供達を自分の後継者として育てたい」と申し出たところ、エズラは「村の大人たちと協議する」と言いました。星の人は、星の人になりたいと言う子供達に、宝物である小さなケースを渡しました。
プラネタリウムの上映が終わると屑屋は、ゆめみに別れを告げてビルから出ようとしますが、ゆめみは「途中まで同行する」と言いました。その途中でゆめみは屑屋に「神様にお願いをしたことがあるか」と尋ねました。
屑屋は「ロクなことしか願っていない」と答え、ゆめみに同じ質問を問いかけると、ゆめみは「天国を人間とロボットで分けないで欲しいとお願いしたい」と答えました。その答えを聞いた屑屋は、ゆめみを封印都市の外へ連れ出すことにしました。
planetarian~星の人~のネタバレあらすじ:転
封印都市を出るまであと少しとなった時、封印都市を覆う封鎖壁の前に移動砲台がいるのを見つけた屑屋は、ゆめみに「ここから動くな」と命令すると、移動砲台を排除するために行動を開始しました。屑屋は、移動砲台に奇襲をかけますが失敗します。
屑屋は、移動砲台の反撃をかわしつつ、なんとかダメージを与えることに成功しますが、足に怪我を負って動けなくなります。移動砲台は動けない屑屋に近づきますが、そのとき、動くなと命じたはずのゆめみが現れ、移動砲台に近づいていきました。
移動砲台は、ゆめみへ攻撃しますが、その隙をついて屑屋は移動砲台を砲撃し、移動砲台の破壊に成功しました。しかし、ゆめみは移動砲台からの攻撃により致命的なダメージを負ってしまいました。「なぜここに来た」と尋ねる屑屋にゆめみは、「動くなという屑屋の命令より人間に危害が及ぶことを看過してはならない、という古い命令を優先した」と答えました。
そしてゆめみは「電池残量が少なくあと600秒で起動不能となる」と言いました。実はゆめみは、状況から人間はもうプラネタリウムには戻ってこない、と判断していましたが、そのように考えるのは、自分が壊れているからだ、とも判断していました。なので、ゆめみは屑屋が初めて会った時に、「自分は少し壊れている」と言ったのでした。
屑屋は、もうすぐ起動不能となるゆめみに「実は自分はゆめみを外の新しいプラネタリウムに連れていくためにここに来た」と嘘をつくと、ゆめみは「自分のこれまでの記録が全て詰まったメモリーカードを新しいプラネタリウムに持って行ってほしい」と言いました。
そして、ゆめみは「自分には涙を流す機能は搭載されていないが、もし機能が搭載されていれば、今涙が止まらないと思う」と言い、やがて動かなくなりました。屑屋は、ゆめみの耳の後ろに格納されているメモリーカードを回収すると、その場から離れました。
planetarian~星の人~の結末
星の人が、子供達に渡したケースには、ゆめみから回収したあのメモリーカードが入っていました。その時、エズラや村の大人たちがやってきて、星の人に退去するように言い渡しました。子供達は激しく反発しますが、星の人は子供達をなだめてこの村を出ていくことにしました。
そして、星の人は子供達にお別れを言うために、彼らがいる聖堂に行きますが、子供達が祈っている女神像を見て驚愕しました。女神像は、ゆめみに似た形状のロボットだったからです。星の人は女神像に駆け寄り、女神像の耳の後ろをまさぐりました。すると、ゆめみと同じく耳の後ろにメモリーカードを格納するスロットがあったため、星の人は、この女神像はゆめみと同じ系統のロボットであることを確信しました。
しかし、その直後、夢の人は胸を押さえて倒れてしまいました。星の人の体は、長年の旅の影響でボロボロになっており、死期が迫っていました。星の人は寝かされましたが、そこへあのロボットがやってきました。星の人はロボットに、「天国が2つあるなら天国には行かないぞ」と言うと、ロボットに見守られながら息を引き取りました。
星の人は、気が付くと、まだ屑屋と名乗っていた頃の姿となって扉の前にいました。そして、扉を開けると人間達とともに、あのゆめみがいました。そう、天国はゆめみの願い通り、人間とロボットで同じ場所だったのです。
ゆめみは、屑屋と再会した喜びで地上にいた時には流せなかった涙を流していました。ゆめみは屑屋に、自分に代わって多くの人に星の事を伝えたことにお礼を言うと、屑屋は、星の人となって長年してきたことが報われたと思い、涙を流しました。
星の人の遺体は、外に埋められました。空は厚い雲に覆われて星は全く見えませんでしたが、子供達は、星の人の後継者になることを決意しました。
以上、映画「planetarian~星の人~」のあらすじと結末でした。
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