魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!の紹介:2016年日本映画。2004年にはじまった「ふたりはプリキュア」から、今年で13作目になるプリキュアシリーズ。
原作:東堂いづみ 声優:高橋李依(キュアミラクル/朝日奈みらい)、堀江由衣(キュアマジカル/十六夜リコ)、早見沙織(キュアフェリーチェ/花海ことは)、齋藤彩夏(キュアモフルン/モフルン)、浪川大輔(ダークマター)、ほか
映画「魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!の予告編 動画
映画「魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」解説
この解説記事には映画「魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!のネタバレあらすじ
・映画を見る時のお約束
最近のアニメ映画では、映画を見る時の禁止事項を登場キャラクターが説明することが多いのですが、プリキュア映画も例外ではありません。まず、モフルンが2人登場します。ん? 2人。観客から見て左側に水色(透明?)のモフルンがいます。「誰モフ?」 もう一人のモフルンが答えます。「ミラクルライトもふ」。今年はモフルンの形をしています。小さなお友達は入城時にプレゼントされます。大人は売店で購入することが出来ます。3等身のみらいが、ミラクルライトのモフルンをよく見ようと目に近づけました。ピカッと光らせてしまいました。リコは言います。「眩しくて危険なので、近くで見るのはやめましょう。」青い髪のジュンが勢い余って、ミラクルライトをみらいにぶつけてしまいました。リコ「興奮して、お友達に投げたりぶつけたりするのもやめましょう」ハーちゃん・ケイ・エミリーがエンディングの曲に合わせて、ミラクルライトをふりながらダンスをしています。「ダンスをする時は、周りのお友達に当たらないように小さく踊ってね」 みらい「それでは映画はじまるよ」ちなみに、ミラクルライトはプリキュアがピンチになった時に応援するためのものです。その説明、最初にしなかったような? 最近では、応援上映や絶叫上映というのは珍しくありませんが、恐らくプリキュア映画がはじめた文化です。
・短編映画
まだ本編は始まりません。しかも、さらにサプライズがありました。犬吠崎の波しぶきから△東映のマークが出た後、今年で60周年になる東映アニメーションのシンボルキャラクターである「長靴をはいた猫」(1970年以降)のペロが登場するのですが、今年は3DCGで動いているのです。さて、こちらの3DCGの短編「キュアミラクルとモフルンの魔法レッスン!」では、みらいが変身したキュアミラクル(3等身)とモフルンがミラクルライトを持っています。2人きりで天空の島で、魔法のお勉強です。でも、モフルンが落ちてしまいました。ミラクル「わー、大変。」幸い、モフルンは島の下にある雲に落ちて無事でした。(雲が突き抜けないのは、魔法界の雲だからかもしれません)でも、ミラクルが手を伸ばしても届きそうにありません。「そうだ。キュアップ・ラパパ。モフルンよ、大きくなーれ。皆も手伝って。」観客の小さなお子様方もミラクルライトを振りながら唱えてます。モフルンは大きくなりました。そして、島に手をついて、よじ登ってきます。そして、ミラクルは唱えます。「モフルンよ、元の大きさに戻ーれ。」元に戻ったモフルンは唱えます。「よーし、モフルンもやるモフ。キュアップ・ラパパ! お花畑になーれ。」辺り一面が花畑になっただけでなく、キュアミラクルも変身します。「花のプリンセス、キュアフローラよ!」決めポーズまでとったミラクルは、ハッと我に返り「違ーう。モフルン、お返しよ。キュアップ・ラパパ! 猫になれ」今度はモフルンが長靴をはいた猫こと、ペロになりました。変身合戦の後、なおもフローラは、魔法を打ち出します。「おっと」モフルンは交わしました。でも魔法は、しっぽに当たってしまいました。しっぽは赤い風船になります。モフルンは浮かんでいきます。「モフー。みらい、助けてモフー」 浮かんだモフルンは木の枝についていた蜂の巣に触ってしまいました。中から蜂がいっぱい出てきます。そして、蜂は、飛び続けるモフルンに近づいて行きます。蜂たちは怒っているようです。ミラクルは叫びました。「だめー!」 しかし、一匹の蜂はモフルンの尻尾が変化した赤い風船を割ってしまうのです。(「魔法つかいプリキュア」のテレビシリーズでは、チクルンといういたずら好きのハチ型妖精が出てきます。そのイメージなのかもしれません)当然、モフルンは落ちます。ミラクルは、箒で飛んで助けようとしますが、追いつきません。だから魔法で何とかします。「皆も手伝って。キュアップ・ラパパ!」 いっぱいの風船を出しますが、まだ足りません。ミラクルは何度も呪文を連呼します。「キュアップ・ラパパ! キュアップ・ラパパ! キュアップ・ラパパ!」もうダメなのでしょうか? ドスン!という音に思わず、ミラクルは目を閉じました。でも、何も起きません。代わりに、モフルンの声が聞こえました。「助かったモフ。みらい、皆ありがとう。」空には、大量の風船が漂い、その上にモフルンは座っていました。ミラクルはいいます。「皆手伝ってくれて、ありがとう。それじゃ、またね」ダンスが始まります。曲は10月23日からテレビアニメエンディングになっている渡辺麻友(まゆゆ)さんの「正しい魔法の使い方」です。風船から、さらに3匹のモフルンが現れて、さらに巨大モフルンも現れて、ミラクルと5人のモフルンがミラクルライトをふって踊ります。蜂たちも踊っています。最後にミラクルがモフルンを空中に描いて終わります。
・星に願いを
いきなり、3人のプリキュアの変身から始まります。みらいとリコとモフルンが手をつないで変身し、ダイヤスタイルのキュアミラクルとキュアマジカルに変身し、ハーちゃんこと、ことはは、キュアフェリーチェに変身します。敵はドンヨクバール。風船とお神輿が合体した亀のような姿の怪物です。子どもたちが逃げまどっています。結局、神輿の下の風船の栓をキュアマジカルが、抜くことで、吹っ飛んでいきました。TVだと、ドンヨクバールを操る無法使いのデウスマストの眷属である幹部がいるはずなのですが、映画では出てきません。変身を解いたキュアミラクルがどこかの屋上に着地し、元のみらいに戻ります。続いてキュアミラクルはリコに、キュアフェリーチェは、ことはの姿に戻りました。「おなか減っちゃったね。」「早く帰ろう」とか言っていると、流れ星が流れました。みらい「しまった。願い事をすればよかった」 2人は聞きます。「「願い事って?」」みらい「人間界では、流れ星が流れ終わるまでに願い事をかなえ終わると願いが叶うと言われているんだよ。」 2人「「へー」」リコは魔法界の出身、そしてハーちゃんは、伝説の本「リンクルスマホン」が出てきた妖精の赤ちゃんが数カ月で中学2年生まで成長した存在です。だから、ナシマホウ界こと人間界の常識は、あまり詳しくありません。(赤ちゃんが1年足らずで、小学5年生に成長したキュアエースが「ドキドキ!プリキュア」に登場していますので、プリキュア世界では、そう珍しいことでもありません。)リコはあっさり、願いことを決めました。「だったら、私は魔法の本をお願いしようかしら」 ことは こと、ハーちゃんも「私も、それにする」と言います。モフルンが気づきました。「また、流れ星モフ」 ハーちゃんは、すかさず唱えます。「魔法の本ください。魔法の本ください。魔法の本ください。」 リコは突っ込みます「早」しかし、みらいは願いを決めかねていました。「願い…」リコが気づきます。「というか、こっちに近づいてきてない?」リコとハーちゃんは、すかさず交わしますが、ボゥーっとしていた、みらいの顔に流れ星が直撃しました。隕石なら怪我どころか死にかねませんが、幸い、それは4つに分裂しました。後、プリキュアのリーダー格は、何故か顔面キャッチするという伝統があります。通常なら妖精だったりするのですが、今回はミラクルライトでした。4つということで、ちゃんとモフルンの分もあります。ミラクルライトから光が出て、喋り始めます。魔法学校の校長先生です。実際の姿はお年寄りなのですが、若く長い銀髪のイケメンです。「皆、招待状は届いたかな?」 4人「「「「招待状????」」」」 校長「今度、願いの石の復活を祝う100年に一度開かれる大魔法フェスティバルが開かれるのじゃ」 みらいは、空中に浮かんだ校長のホログラム光を突き抜けていいます。「今、大魔法フェスティバルって言いました?!」 さて、ここからOPです。
・魔法界へ
3人+モフルンは、カタツムリ型のSLであるカタツムリニアで、魔法界に向かいます。ナシマホウ界こと人間界では半袖だった3人が長袖を着ているので、魔法界の方が寒いのかもしれません。(もしくは人間界では地球温暖化が進んでいるせいなのかも?)虹の橋を渡って到着した魔法界に、巨大なバルーンが浮かんでいました。それが、大魔法フェスティバルの会場のようです。会場と言っても1つの町と言った方がいいかもしれません。くまモンをはじめとした、どこかで見たようなクマのキャラクターが一杯集まっています。あべのべあ(大阪)・アルクマ(長野)・くまモン(熊本)・コアックマ&アックマ(北海道)こぐま(名古屋)・ゾンベアー(北海道)・グーグー(静岡)・ぽすくま(日本郵便)・ポテくまくん(埼玉)の10匹がいたようです。みらい、りこ、ハーちゃんがキョロキョロしていると、フランソワさんに出会います。おねえ言葉のお兄さんです。テレビでは38話から声優が織田圭祐さんから石井真さんに変わっていますが、映画も石井さんになっています。フランソワさんは魔法商店街の服屋さんです。「ちょっとアンタ達、何ダサイ服着てるの、お祭りなんだから、着替えなさい」といって、着替えさせられます。実は、エンディングで明らかになりますが視聴者の応募作品からのグランプリ大賞作をリコ・みらい・モフルンは着替えることになります。そちらでは、リコは半袖、みらいはノースリーブになっていますw。オシャレは我慢だから?(ハーちゃんの受賞作品はないので、着替えたかどうか覚えていません。)ハーちゃんは、ヤギのような顔で手の翼以外に、お腹からも羽が生えているフレアドラゴンと友達になり、フレアが吐いた炎に魔法の話で包み、花吹雪を舞わせます。人間界でやったら、驚かれますが、魔法界では魔法サーカスに飛び入り参加したことだけを驚かれます。観客全てが、皆、魔法つかいなので、お咎めなしで済みました。その時、モフルンは巨大な熊とすれ違います。?「フン、魔法つかい共め」 モフルンは不穏な気配を感じるのですが…みらい「モフルン、何してるの? 早く行こう」 モフルンも気を取り直して、みらい達に追いつきました。さて急いでいたのは、願いの石が100年に1度の願いを叶える時が来たからです。校長先生が、半分以上岩石に覆われた赤いルビーの前で説明しています。「願いの石は、どんな願いでも、たった一人だけに叶えてくれる奇跡の石なのじゃ。さー、皆の物、願うがいい。」皆、一斉にミラクルライトに願いを込め始めました。ハーちゃんは「魔法の本100冊、魔法の本100冊」と、さっきより、願い事が増えています。リコは、やや呆れ気味に見詰めつつも、控えめの願い事をするのです。願いはミラクルライトから出た風船に込められるようです。しかし、みらいだけは何も願いことを思いつきませんでした。しかし、モフルンは、ひときわ大きい願いを熊型の風船に込め、1m以上になっています。校長「モフルンくん、今回の願い事は君に決まったようじゃ。何を願ったんじゃね?」 モフルン「何も願ってないモフ」校長「では、どこかに行きたいのかな?」 モフルン「どこにも行きたくないモフ」 校長「では何を願ったんだね?」モフルン「みらいとリコとハーちゃんの願いが叶いますように…と願ったモフ」 校長「他人のために願うなど、前代未聞じゃ」 みらい「あのね、モフルン。モフルン自身の願いじゃないと、きっと叶えてもらえないと思うよ」モフルン「うーん、困ったモフ」そういえば、プリキュア・オールスターズの2作目では、レインボージュエルをめぐる戦いでした。その時、何者かが口を挟みました。?「ならば、俺の願いをかなえてもらおう!」発言したのは、モフルンが先ほど、すれ違った大きな熊で、空飛ぶ円柱の上に立っていました。
・悪魔降臨
会場中で皆が言います。「くま?」 「熊だね」 リコ「クマだわ」 しかし、巨大な熊は言います。「我が名はダークマター。悪魔だ」 校長「悪魔じゃと?」 会場中に、赤いゼリー状の熊耳の生物が現れました。そして怪光線で、会場を破壊し始めます。ダークマター「願いの石を渡せ!」 みらい「みんな行くよ」 リコ・ことは「「おお!」」今回の雑魚キャラは、▼の口のような物があるだけです。あまり怖い造形にすると、子供たちが泣いちゃうので、可愛い形をしているけど、のっぺら坊のような無表情にしたようです。後、いつもなら、一番小さい劇場照明をつけているのですが、今回の上映回では、その配慮はしてなかったようです。3人は変身し、キュアミラクルとキュアマジカルはサファイアスタイルに変身し、空中戦で立ち向かうのです。ハーちゃんはキュアフェリーチェに変身し、普通に空を飛べます。元々、妖精時代は飛べましたし。通常は、変身を隠れてするのですが、赤い悪魔たちの攻撃で土煙が会場内に巻き起こっているので、誰にもバレていないようです。先生たちも戦います。校長先生や、リコのお姉さんであるリズ先生、教頭先生、そしてアイザック先生は入れ歯を飛ばして戦います。みらいやリコ、ハーちゃんの魔法学校の友達であるジュンやケイ・エミリーも皆の避難誘導を手伝っています。プリキュア達は善戦しますが、多勢に無勢です。会場のバルーンが破れてしまいました。校長「いかん、皆、魔法で補修するんじゃ」 そして、その開いた穴から、ダークマターは願いの石を奪って出て行こうとしますが、ダークマターは思い出します。願いの石が選んだのは、モフルンです。だから、モフルンもさらっていくのです。竜巻でさらいます。キュアミラクルは、懸命に追いかけます。手を伸ばし、一瞬は掴むのですが、モフルンのぬいぐるみの手では握り返せません。滑って、手を離してしまうのです。「モフルンー!」 「ミラクルー!」モフルンは消えてしまいました。そして、キュアミラクルとキュアマジカルの変身も解けてしまいます。モフルンが側にいないと変身できないからです。圏外? 二人はキュアフェリーチェがキャッチして、無事でしたが、モフルンを見失った、みらいの落ち込みようは半端じゃありません。会場の天井に開いたバルーンの穴は校長先生たちが他の先生方と一緒に、巨大ば絆創膏をX状にして張って防ぎました。ホッと一安心するリコとハーちゃんでしたが、みらいが、いなくなってしました。その頃、みらいはフラフラと、魔法の箒にまたがって、モフルン達が飛び去った方向に飛んでいくのでした。みらいは、人間界の女の子ですが、魔法学校で勉強し、魔法の杖と魔法の箒のおかげで飛ぶことも出来るのです。
・くまの王国
その頃、気を失っていたモフルンが目覚めました。そこには怖い顔をしたダークマターがいるだけでした。モフルン「ここはどこモフ? みらいとリコとハーちゃんは?」 ダークマター「ここは俺の城で、俺とお前以外、誰もいない」 モフルン「どうする気モフ?」 ダークマター「願いの石で、俺の願いをかなえろ」 モフルン「いやモフー」ダークマターは身体が小さくなっていきます。「やれやれ手間がかかる」そして、モフルンの後を追うのです。モフルンは走って外に飛び出しました。しかし、そこは城の最上階の窓だったので、モフルンは落ちるだけです。でも下はジャングルで、食虫植物のようなクッションに落ち、顔を出します。でも、再度飛ばされてしまいます。そして、今度は滑り台のような食虫植物にはまり込んで、迷路のようにアチコチ滑り落ちて、何とか地上に辿り着くのです。でも、誰かが見ていました。モフルンが振り向くと隠れてしまいます。モフルンはフェイントで振り向くタイミングをずらすとまんまと一匹が隠れ間違いました。こぐまでした。「大丈夫モフ。怖くないモフ」すると、他にもいっぱい出てきました。そこはクマ達の住む不思議な森だったのです。モフルンは熊たちとすぐに仲良くなりました。「正しい魔法の使い方」のリズムに乗ってミラクルライトを振って踊ったり、「アルプス少女のハイジ」のOPような巨大ブランコに乗ったり、皆で夕焼けを崖の上から見たりしました。しかし、そこに近づく影がありました。その影が近づくたびに、咲いてた花たちもツボミに戻り、鳴いてた鳥たちも飛び去ってしまいます。そして、とうとうクマたちもかくれてしまいました。「皆どこに行ってしまったモフ?」 そこに現れたのは、黒い赤いスカーフをまいた小熊でした。「君は誰モフ?」「俺はクマタ」 グー。その時、モフルンがお腹を鳴らしました。クマタは「食べるか?」といって、クッキーを出しました。「ありがとモフ」 モフルンはお礼を言ってクッキーを食べます。クマタ「お前は怖くないのか?」 モフルン「何がモフ?便利で凄いモフ」 どうやら、他のクマ達はクマタの魔法が怖いようです。「そんなに気に入ったなら、これも食べるか?」クマタはクッキーでお菓子の家を作ってくれました。「凄いモフ。でも、1人で食べるのはもったいないモフ。どうせなら、みんなで食べたかったモフ。」一方、日が沈み、すっかり暗くなった夜空を、あてもなく、みらいが箒で飛んでいました。しかし、魔法は精神力が左右します。みらいの気力も限界でした。つい手をすべらせ、箒を手ばなし、落ちてしまいます。でも、その手を掴むものがいました。リコです。「やっと見つけた」でも、リコも疲れているせいで、一緒に落ちてしまいます。その際、みらいの箒が折れてしまいました。それでも、みらいは、飛ぼうとします。リコはたまりかねて言いました。「バカ。みらいまでいなくなったら、残された私達はどうすればいいの?」みらい「でも…」ハーちゃんも降りてきました。ハーちゃn「モフルンの心配は、私達だってしてるんだよ。」グー。みらいのお腹が鳴りました。リコは「仕方ないわね」といって、目の前の木からヤナオニの実を取って食べます。つたが巻きついた透明の果肉に黒い種が透けて見えます。ハーちゃん「リコ、それ何?」 リコ「ヤナオニの実よ。でも1つだけ注意事項があって」 みらい「え、何?」そう言って食べてしまいます。リコ「あ、だから…」 みらいは身を以て体験しました。種を噛んでしまったのです。ムワン。辺りに、嫌な臭いが広がります。とっても臭そうです。「何、この臭い?」 「だから、ヤナオニの実なんだって」一方、お菓子の家を食べるモフルンに、クマタは言います。「お菓子の家なら、俺が幾らでも出してやる。だから、お前は、ずっと俺のそばにいろ。」 モフルン「うーん、分かったモフ」 しかし、空に一番星が輝き、流れ星が流れました。みらいも気づきます。「リコ、私、やっと分かったよ。私の願い。私はモフルンと、ずっと一緒に…」 リコ「ストップ。みらい、それはモフルン、本人に会った時に言ってあげて。」ハーちゃんが言います。「見て、流れ星だよ」3人と1匹はミラクルライトに願いを込めました。
・クマタの正体
願ってる時は気づきませんでしたが、3人と1匹は空にミラクルライトから伸びた願いの風船が空に浮かび割れるのを、それぞれが気づきました。モフルンは言います。「ごめん、クマタ。モフルンは、皆のトコに帰らなきゃ」 クマタ「お前も裏切るのか」クマタの様子が変です。身体が大きくなっていきます。次の瞬間、現れたのは、ダークマターでした。つまり、クマタが堕天した姿がダークマターだったのです。モフルン「だましたモフ」 ダークマター「優しくしてやったのに、お前も俺から逃げるのか」 モフルン「一緒にはいられないモフ」ダークマター「お前が帰れば、プリキュア達を攻撃する。だが、お前が帰らなければ、酷いことはしない。さー、どうする?」モフルンは決めました。「確か、この辺りだったと思うけど」リコは、みらいを後ろに乗せて、箒で2人乗りタンデム飛行中です。ハーちゃんなら治せそうですけど、それを言うのは野暮のようです。そこにダークマターが現れました。みらいは言います。「モフルンを返して」ダークマター「アイツは帰らないと言っている。お前たちは大人しく帰れ。」みらい「嘘よ。信じない」ダークマター「忠告はしたぞ」ダークマターが、▼の魔法陣で、熊耳で赤いゼリー状の怪生物を生み出します。2人は逃げます。続いて、赤黒いドラゴンが現れました。でもシルエットがどこかで見たことがあります。駆けつけたキュアフェリーチェが食い止めます。「2人は、モフルンのとこに早く、急いで」みらいとリコはフェリーチェに任せることにします。でも、赤いゼリー状の熊耳生物が先を阻みます。「キュアップ・ラパパ! 風よ、巻き起これ!」 リコが呪文を唱えます。「みらい、行って。必ず、モフルンに思いを伝えるのよ」 リコは、みらいに箒を貸します。「分かった。ありがとう。リコ」みらいは飛んでいきました。その頃、校長先生が魔法図書館で、ダークマターのことを調べていました。「太古から生きる魔法を使う熊。人々から恐れられ、悪魔(亜熊)と呼ばれるようになったが、いつしか姿を消した…か。悪魔か」。ダークマターの城では、モフルンがソファーにチョコンと座っています。こんなに広いのに、居心地悪そうです。みらいが、やっとモフルンを見つけました。「モフルン、やっと見つけた。さー帰ろう。」モフルンは首を横に振ります。「帰らないモフ」 喜んでくれると思ったみらいは愕然とします。「どうして、モフルン?」モフルン「一緒にいたくないモフ」みらいは想いを伝えることにします。「モフルンは、私達の願いを叶いますように…って、お願いしてくれたんだよね。私の願いは皆と幸せになること。でも、その幸せには、いつもモフルンが一緒にいてくれたんだよ。だから、モフルンが一緒にいてくれないと、私は幸せになれないんだよ」 モフルンも、その気持ちは一緒です。そして、気づいてしまいました。ダークマターも一緒なのです。寂しいのです。そこにダークマターが帰ってきました。「こんなとこまで来ていたか。プリキュアよ。帰れ。」モフルン「みらいに、酷いことをしないって言ったのに、嘘ついたモフ」 ダークマター「俺は忠告した。それを無視したのは、こいつらだ。こいつのようにな」リコが赤い水晶に閉じ込められていました。みらい「リコ!」 ダークマター「プリキュアよ、今、帰るなら、こいつも元に戻してやる」 みらい「嫌だ。モフルンも一緒に連れて帰る」 モフルン「モフルンも、みらいと一緒に帰るモフ」ダークマター「逃がさん」
・誕生!奇跡の戦士
モフルン「みらいと一緒にいたいモフ。だから、みらいを助けるモフ!」 みらいとモフルンの1人と1匹の手が触れた時でした。願いの石についていた岩がはじけ、赤く光ります。そしてモフルンの手足が伸びはじめます。モフルンが呪文を唱えると、そこには何故か獅子のような髪型をした1人の女の子がいました。「モフモフモフルン! キュアモフルン」そして、ダークマターの攻撃を受け止めるのです。「みらいはモフルンが守るモフ」みらい「いやー、助かったよ… 誰?」 モフルン「みらい、何を言っているモフ?」何故か、いつも見上げてるみらいの顔が目線にあります。そして、手を見ると、ぬいぐるみの手ではなく、人間のような指をしています。顔や髪を触ってみると、丸い耳がなく、長い髪の毛がツインテール状にのびてました。「モフー」みらいとモフルンは互いのほっぺを引っぱってみました。どうやら痛いようです。みらいは言います。「これって夢じゃないよね」「願いが叶ったモフ」ダークマターの怒りは収まりません。「仲間を守る…だと? そんなくだらない願いを叶えただと? よかろう、ならば今の俺の力で、この世界を壊してやる」「みらいは、リコを助けるモフ。その間、キュアモフルンに任せるモフ」向かってくるダークマターに向かって言い放ちます。「モフルンは、ちょっと怒ってるモフ」そして、いきなり、足を180度、蹴り上げて、ダークマターをアッパーで蹴り飛ばします。力だけでは、純粋物理の初代キュアブラック並です。ダークマターのラッシュ程度では、キュアモフルンの鉄壁は破れそうにありません。その間に、みらいは、赤い水晶に閉じ込められたリコを起こそうとします。しかし、いくら叫んでも、幾ら叩いてもリコは目覚めそうにありません。そこで、みらいは閃きました。「リコ、ごめんね」みらいは、ポケットから出した、ヤナオニの実を噛み砕きました。種を砕くと、変な臭いが出るのです。みらい「くさーい」 その臭いは水晶の中のリコにも届きました。「何これ。臭ーい」 思わず、鼻の穴をふさごうと、指を伸ばした時、水晶は砕けました。そこに、ダークマターのこぼれ弾が2人を襲います。キュアモフルンも間に合いません。その時でした。フレアドラゴンが火を噴いて、ダークマターの光弾を霧散させます。頭にはキュアフェリーチェが乗っています。「2人とも無事だった?」 みらい「フェリーチェ、その子は?」 フェリーチェ「実は、あの黒いドラゴンは、この子だったの。」「「「えーーー!!!」」」 キュアフェリーチェは、黒いドラゴンと戦っていた時、火炎を花びら上の盾(ローアイアス)で跳ね返した時、一瞬、目元から赤いゼリー状の生物が取れ、優しい目が覗いたのです。だから、プリキュア・エメラルド・リンカネーションによる花魔法の浄化技で、元の優しいフレアドラゴンに戻ったのです。いつの間にか、キュアモフルンが、みらいの隣に並んでいました。リコとフェリーチェは聞きます。「「みらい、この子は?」」みらい「モフルンだよ」リコ&フェリーチェ「「「えーー!!」」」 リコ「何があったか聞かないけど、とにかく、思いは伝えられたようね。」
・もう一度奇跡を
さて、変身です。しかし、省略変身です。勿論、みらいとリコは、キュアモフルンと手をつないで変身します。いつもは3人でする決めポーズも、キュアモフルンが加わって、特別バージョンの4人で決めポーズです。そのことによって、キュアモフルンもフォームチェンジできるようになりました。赤いルビースタイル、そして、青いサファイアスタイルで空を飛び、さらに黄色いトパーズスタイルでキャンディを出して、ダークマターの攻撃をくるみます。そして、さらに分身しました。ミラクルx4、マジカルx4、モフルンx4+フェリーチェの13人でダークマターに怒涛の攻撃するのでした。流石のダークマターも倒れてしまいました。それを見ていた校長先生たちは、水晶を会場のテント内に映写していました。「やったか」それは言ってはいけないセリフでした。「さー、帰ろうか」変身を解いたみらいを、起き上がったダークマターがなぐりかかろうとしていました。「危ないモフ!」キュアモフルンが身を挺してパンチを防御した時でした。モフルンの魔法力の源であるブローチが砕けてしまいました。モフルンは、元のぬいぐるみに戻り、動くことも喋ることも出来ません。ダークマターは笑います。「ハッハッハッハ、何が仲間を守るだ。そのおかげで、自分が動けなくなってしまったではないか」リコとハーちゃんは怒ります。「「あなたねー」」 でも、動かなくなってしまったモフルンを抱きしめて、みらいは言います。「本当にそう思っているの?」 ダークマター「何だと?」 みらい「だったら、あなたは何故泣いているの?」ダークマターの仮面が割れました。そして、クマタと同じ眼差しからは、2筋の涙が流れていたのです。クマタは思い出しました。太古から存在したクマタは、魔法使いが雪山で凍えていると、火を出してやり、砂漠で旅人が喉が渇いていると、川を作り、水を出してやったのですが、何故か感謝されず、恐れられたのです。思うに、魔法うんぬんより、身体が大きいクマの姿だったからかもしれません。でも、モフルンだけが、クマタを怖がらずにいてくれました。「きっと、あなたはモフルンと友達になりたかったんだよ」その時です。クマタの身体から赤いゼリー状の怪物が抜けて行きました。そして、それは、他にダークマターが呼び出していた、赤いゼリー状の怪物たちと合体してしまうのです。もう、クマタにもどうすることも出来ませんでした。でも、みらいは諦めません。「キュアップ・ラパパ。魔法よ、元に戻りなさい!」クマタ「何を言っている。そんなことをしても無駄だ。」 みらい「無駄じゃないよ。」リコも言います。「そうだったわね。みらいと初めて出会った時、モフルンは今みたいに動かなくて、それでも、みらいはモフルンが喋ると信じていた。一度起きた奇跡。なら、今度だって」 ハーちゃん「今は私もいるよ」 3人は唱和します。「「「キュアップ・ラパパ!!! 魔法よ!!!止まりなさい!!!」」」 それは、会場のバルーンテントで見ていた校長にも伝わりました。赤い熊耳のゼリーの怪物は、魔法界を怪光線を壊し始めました。人々は恐れ、怯えますが、校長先生は言います。「まだ、戦っている者がいる。我らも願いを込めるのじゃ。」ミラクルライトに願いを込めます。人々も続きます。願いは風船になり、巨大な怪物に向かっていきます。くまモン達も祈っています。人魚やペガサスなど、みらい・リコ・ハーちゃん・モフルンが仲良くなった魔法界の全ての生きとし生けるものが願っています。クマタも思わず願いました。「俺の魔法よ、止まってくれ!」その時、奇跡が起きました。モフルンのブローチが再生したのです。
・最後の戦い
モフルンのブローチはただ再生しただけではありませんでした。人々の祈りと願いの石で強化されたハートフル・リンクル・ストーンとして復活したのです。モフルン「甘い匂いがするモフ」 「「「モフルン!!!」」」 3人は思わずモフルンに抱きつきました。今度の変身は、4人のプリキュアをスーパープリキュア・ハートフルスタイルに変身させ、翼を生やした女神のようです。クマタから生まれた赤い怪物は、「友達なんかいらない。世界を壊してやる」と言っています。声が闇落ち役が多い浪川さんなので、ダースベイダーになったアナキン・スカイウォーカー(スターウォーズ)であり、自分の見たくない裏の人格(ペルソナ)を見せられた鳴上悠(ペルソナ4)のようです。ニチアサ的にはガンダムUCのリディ・マーセナスと言った方がいいのかもしれません。クマタは「やめてくれ」と嘆き苦しんでいます。人々も祈ります。「「「「「プリキュアに力を!!!!!」」」」」でも、それを癒す(キュアする)のがプリキュアです。可愛い(プリティ)だけではありません。魔法のレインボーキャリッジ(馬車)が虹を越えて走ってきます。「巡り会う奇跡よ! 繋がる魔法よ! 育まれし幸福(しあわせ)よ! 今私たちの手に!」「「「「フル・フル・フルフルリンクル! プリキュア・エクストリーム・レインボー! 虹の彼方に!!!!」」」」クマタから生まれた赤いゼリー状の巨大な怪物は光となって消え、魔法界の暗雲は晴れ、世界は光に包まれました。そして、キュアモフルンのブローチも砕けました。でも、ハートフル・リンクル・ストーンが砕けただけで、元のブローチに戻っただけです。願いの石の効力が切れたようです。キュアモフルンから、元のクマのぬいぐるみのモフルンに戻りました。リコ「これで、100年後まで、願いはお預けね。」ハーちゃん「えー、じゃー、100年後までに、また願いを考えておかなくちゃ」 ハーちゃんは、100年後も生きる心算のようです。でも、実際、本から生まれた妖精なので、100年後も長生きしてそうです。クマタが去ろうとしています。モフルンは言います。「一緒に来るモフ?」 クマタ「いやいい。悪かったな。」 みらいは言います。「あの子の願いって、友達が欲しいってことだったよね」 リコ「そうね」 みらい「だったら、もう叶っているよね」クマタが向かう不思議の森には、たくさんのクマたちが出迎えに来ていました。その中の一匹は、モフルンと一緒に最後まで残っていた小グマでした。最後に、みらいは言います。「お帰りモフルン」 モフルンも言います。「ただいま。みらい」エンディングは通常ダンスです。キュアモフルンは、もう現れません。衣装デザインのグランプリ作品が紹介され、他、佳作の作品も紹介されました。そして、春映画の予告です。プリキュアオールスターズの新シリーズの開幕です。ミラクル・フローラに続いて新しいプリキュアの姿が見えます。しかし1人だけなので、キュアエコーのような映画だけの追加戦士かもしれません。しかも、プリンセスプリキュア映画にだけ登場した、顔だけ見ればレフィのようなデザインです。レフィがポニーテールに対して、ツインテールになっています。新シリーズの名は「プリキュア・ドリームスターズ」です。2017年3月・春休み公開予定です。
・あとがき
妖精の邪心が原因で、映画のラスボスを成長させることは多いのですが、ラスボスそのものだった展開は珍しいです。これだけ、人気が出たキュアモフルンなので、テレビシリーズ最終回付近で復活する可能性はありますが、その前には、モフルンのピンチと試練が待ち受けていることでしょう。でも、プリキュアは負けません。美しきプリキュアの魂と想いの力がある限り。
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