レミニセンティアの紹介:2015年日本映画。日本人監督によるロシア映画、SFヒューマンドラマ。自主制作・自主配給、クラウンドファンディングで資金を集め、監督の娘も少女役で出演している。ハリウッド、日本にて長編グランプリを受賞。
監督:井上雅貴 出演:アレクサンダー・ツィルコフ(ミハエル)、井上美麗奈(ミラーニャ)、ユリア・アサードバ(マリア)、イリーナ・ツィルコバ(アリョーナ)、デニス・ヤコベンコ(マキシム)、ほか
映画「レミニセンティア」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「レミニセンティア」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
レミニセンティアの予告編 動画
映画「レミニセンティア」解説
この解説記事には映画「レミニセンティア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
レミニセンティアのネタバレあらすじ:起
万華鏡のような映像が映し出されると共に、初老男性ミハエルが文字を書き綴っている。彼の所には様々な人間が記憶を消してもらうためにやって来る。彼は依頼人から聞いた内容を元に小説を書いているのだった。ある依頼男性が、壁の絵は誰が描いたのか?と尋ねると「娘のミラーニャだよ」と答える。男性にはすぐ隣にいる少女が見えていない様子で、次のカットでミラーニャの姿が消えている。話し終え依頼男性が目を閉じる。目を開けると記憶は消えており、先ほどとは全く別の場所にいるのだった。
レミニセンティアのネタバレあらすじ:承
メモを元に、カフェで執筆するミハエル。コーヒーとオレンジジュースを頼むが、店員もやはり隣にいるミラーニャのことは見えていない。「パパと動物園に行ったよ」と言われるが覚えていないミハエル。
宇宙人を見たという男の記憶を消す。今度は、20年以上前に息子を殺したという中年女性が記憶を消してもらいにやってくる。同じ記憶でも、人によって受け取り方や見る目線が違うから人それぞれの記憶は違う、物事の捉え方は人によって違うとミハエルは語る。昔の白黒写真を出してくるが、ミラーニャの写真だけがない。そもそもミハエルは老人に近い容姿なのに、娘ミラーニャは5歳だという。
レミニセンティアのネタバレあらすじ:転
公園でマリアという女が話しかけてくる。彼女は見たものをすぐ覚えてしまう超記憶症という能力を持っていた。本当はみんなが持っている能力で、人間の記憶は消えているようでもPCのデータのように残っているのだと話す。記憶を消してほしいというマリアに対し、ミハエルは自分の記憶を取り戻してほしいという。ミラーニャは幽霊ではなくミハエルの想像であり、触った感覚があったとしても脳の刺激にすぎないという。マリアがミハエルの目に手をかざすと、不思議な映像が現れる。目の前にミラーニャはいるがなかなか近づけない。鼻歌のする方へ行くとマリアが死んでいる。インターホンが鳴り、振り返るとマリアの死体がなくなっている。過去の依頼人が来訪する。前回は「昔殺した息子」の記憶を消したはずだが、今回は「娘」の記憶を消したいという。インターホンが鳴り、別の依頼人が再びやってくる。部屋に入ると先ほどの女性は姿を消している。
レミニセンティアの結末
気付くと部屋が一面ミラーニャの絵で一杯になっている。「お友達(依頼人たち)は私が描いたんだよ」と語るミラーニャ。ミハエルの隣には、ミラーニャが描いた絵そっくりの依頼人がいる。教会に祈りをささげるミハエルの元にマリアが来て「ミラーニャは記憶ではなくあなたの一部、私と同じようにね」と話す。ミハエルが目を覚ますと、今度は部屋がミハエルのメモで埋め尽くされている。全てはミハエルが自分自身で作りだしたものであり、依頼人などはじめからいなかったのだ。現実か想像かを整理するためメモを破り続け、PCを開き「レミニセンティア」とタイピングする。またチャイムが鳴る。「早く入りなさい」という女性の声。「パパ!」と呼びかける女の子の声でストーリーは終わる。
※本作品において「レミニセンティア」とは「記憶の万華鏡」とされている。
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