映画「さくらん」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
さくらんの紹介：2007年日本映画。吉原を舞台に、美しく咲き乱れる花魁の恋模様と、たくましい生きざまを描いた作品。安野モヨコの漫画が原作となっています。フォトグラファーでもある蜷川実花が監督をつとめており、その美しい映像世界も必見となっています。
監督：蜷川実花 出演者：土屋アンナ（きよ葉・日暮）、椎名桔平（倉之助）、成宮寛貴（惣次郎）、木村佳乃（高尾）、菅野美穂（粧ひ）、永瀬正敏（光信）、美波（若菊）、山本浩司（大工）、遠藤憲一（坂口）、小池彩夢（幼ききよ葉）、山口愛（しげじ）、小泉今日子（お蘭）、石橋蓮司（楼主）、夏木マリ（女将）、市川左團次（ご隠居）、安藤政信（清次）、蜷川みほ（桃花）、近野成美（雪路）、星野晶子（遣手）、翁華栄（番頭）、津田寛治（粧ひの客）、長塚圭史（きよ葉の客）、SABU（床紅葉の客）、丸山智己（日暮の客）、小栗旬（花屋）、ほか
この解説記事には映画「さくらん」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
きよ葉（小池彩夢）は、わずか8歳で玉菊屋という遊郭に売られます。遊女となることに絶望を感じたきよ葉は脱走を試みますが、失敗してしまいます。店で働く清次（安藤政信）は、きよ葉に、吉原に桜が咲いたら外に連れ出すと約束します。
きよ葉に花魁の世界を教えたのは、高級花魁の粧ひ（菅野美穂）でした。粧ひは、何かにつけ、反抗的なきよ葉を煽ります。きよ葉は花魁になって粧ひを見返してやることを決意します。そんな粧ひも、金持ちに身請けされて、華麗に吉原を去っていったのでした。
やがて、客をとるようになったきよ葉（土屋アンナ）は、その美貌と強気な態度から、またたく間に売れっ子花魁となります。そんなきよ葉のことを快く思わない者がいました。店でナンバーワンの花魁の高尾（木村佳乃）です。
きよ葉は、店の客である惣次郎（成宮寛貴）と恋に落ちますが、高尾に陥れられ、惣次郎との仲を引き裂かれます。きよ葉は、高尾に激怒しますが、高尾は恋人に刺されてあっけなく死んでしまいした。高尾亡き後、店の顔となることを懇願されたきよ葉は、花魁の仕事に本腰を入れ始めます。
そんな中、きよ葉に金の援助をしようとする男が現れます。名門出身の武家の倉之助（椎名桔平）です。自分をお金で買おうとする倉之助に腹がたったきよ葉は、倉之助を袖にします。そんなきよ葉のもとに、再び倉之助が訪ねてきました。
驚くことに、倉之助は自分の非礼を詫びにきたのでした。きよ葉は、倉之助の潔さを気に入り、それ以降、倉之助はきよ葉の上客となりました。きよ葉に惚れた倉之助は、ついに、きよ葉の身請けを決意します。
きよ葉は父親の分からない子供を身ごもっていました。きよ葉は正直に倉之助に事実を打ち明けますが、倉之助は全てを受け入れ、きよ葉を身請けしたいと言います。
身請けへの日が近づく中、きよ葉は、ずっと咲かなかった吉原の桜の枯れ木に一輪の桜が咲いているのを見つけます。そして、きよ葉は自分をずっと支え続けてきてくれたのは、清次であることに気づきます。
きよ葉は、倉之助との身請け話を断り、清次と生きていくことを決めたのでした。
以上、映画「さくらん」のあらすじと結末でした。
話の展開には最後まで意外性はなく、正直ベタな話と言えます。でもなぜか引きつけられ、結局全部観てしまいました。市川左團次や夏木マリ、石橋蓮司といった大御所が、画面を引き締めているからでしょう。要所要所で象徴的に使われている金魚の効果が素晴らしいです。
安野モヨコさんの漫画「さくらん」が好きなので、映画も見てみようと思い見ました。監督さんがフォトグラファーをしている人だからなのか。漫画「さくらん」の世界観がキレイに演出されていました。花魁の恋の大変さなどが伝わってきました。