ぼくらの7日間戦争の紹介:2019年日本映画。宗田理のベストセラー小説で、1988年に実写映画化された『ぼくらの七日間戦争』を、舞台を1988年実写版から約30年後の2020年の現在に置き換えてアニメ映画化した作品です。シリーズのテーマでもある“大人への挑戦”と“ユーモラスな戦い”を現代風に解釈して描き、1988年実写版で女優デビューを飾った宮沢りえが当時の役で特別出演しています。
監督:村野佑太 声の出演:北村匠海(鈴原守)、芳根京子(千代野綾)、宮沢りえ(玉すだれさん/中山ひとみ)、潘めぐみ(山咲香織)、鈴木達央(緒形壮馬)、大塚剛央(本庄博人)、道井悠(阿久津紗希)、小市眞琴(マレット)、櫻井孝宏(本多政彦)ほか
映画「ぼくらの7日間戦争(アニメ版)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ぼくらの7日間戦争(アニメ版)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ぼくらの7日間戦争の予告編 動画
映画「ぼくらの7日間戦争(アニメ版)」解説
この解説記事には映画「ぼくらの7日間戦争(アニメ版)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ぼくらの7日間戦争のネタバレあらすじ:プロローグ
高校2年生の鈴原守(北村匠海)は、一人で本を読むのが好きな内気な少年です。守は隣の家に住む幼馴染の千代野綾(芳根京子)に密かに想いを抱いているのですが、中々上手く打ち明けられずにいました。
そんなある時、綾は地元の有力者である父の都合で東京に引っ越すことになり、綾は父との折り合いも悪かったことから、守は意を決して綾に大人たちに見つからないところへ逃げようと持ちかけました。
守は綾と二人きりで駆け落ちするつもりでしたが、何と綾は友人たちとみんなで過ごそうと提案。誕生日を地元で迎えたいという綾を1週間後の誕生日まで大人たちから隠すため、守、綾、綾の親友の山咲香織(潘めぐみ)、クラスのリーダー的存在の緒形壮馬(鈴木達央)、同級生の女子の阿久津紗希(道井悠)とその幼馴染の本庄博人(大塚剛央)という計6人でバースデーキャンプを開くことにしました。
ぼくらの7日間戦争のネタバレあらすじ:初日
この日は元々綾が引っ越しする予定だった日です。守たち6人は閉山された鉱山跡の石炭工場を潜伏場所と定め、掃除などを兼ねて工場内を冒険気分で探検してすごしました。
その夜、香織と共に荷物置き場に物を取りに行くことになった守は彼女に綾のことを好きなことを見抜かれ、「あの子を泣かせたら私が絶対許さない」と告げられました。
ところが、荷物置き場は何者かに荒らされており、守たちは工事内でマレット(小市眞琴)というタイ人の少年が大人たちに追われているところに遭遇しました。
守たちに助けられたマレットは、昨年に両親と共に来日したものの不法滞在とみなされて両親と引き離され、自らも入国管理局に追われる身となりながらも以前住んでいたアパートにいつか両親が自分を探しに来ることを信じて、アパートの見えるこの高台の工場から見張っていたというのです。
トラブルに巻き込まれることを嫌った博人はキャンプを抜けようとしましたが、工場の出入り口は入国管理局の者たちによって封鎖されており、守たちは閉じ込められてしまいました。
ぼくらの7日間戦争のネタバレあらすじ:2日目
読書好きで歴史マニアの守は一計を案じ、大挙してきた入国管理局の人間たちを上手く追い払うことに成功しました。
その一方で守は、歴史マニアが集うチャットグループで知り合った、タイ人街の近くに住む“玉すだれさん”(宮沢りえ)と名乗る女性にマレットの件での協力を求めました。
ぼくらの7日間戦争のネタバレあらすじ:3日目
綾の父は娘が石炭工場にいることを突き止め、建設会社社長である香織の父と社員らを引き連れて工場に乗り込みました。
しかし、守は先手を打って昨日の入国管理局の者たちを追い返す様子を撮影した動画をネットにアップしており、工場には動画を見た沢山の野次馬たちが駆け付けたため、綾の父たちはやむなく一時撤退せざるを得ませんでした。
ぼくらの7日間戦争のネタバレあらすじ:4日目
守は“玉すだれさん”とマレットの件で連絡を取り合っていました。守が綾のことを好きなことに気づいた“玉すだれさんに”は思い切って告白すべきだとアドバイスし、守は意を決して綾に好きな人がいるのかと尋ねてみました。
綾は「いるよ」と答え、「好きになったら迷惑をかけてしまう人だから。今の関係が壊れるくらいなら自分の気持ちに嘘をついていたい」と語りました。落胆した守は綾のために買ったプレゼントを投げ捨てました。
ぼくらの7日間戦争のネタバレあらすじ:5日目
秘書の本多政彦(櫻井孝宏)から工場の地下に無数に張り巡らされた坑道があるとの報告を受けた綾の父は、香織の父らに坑道を通って工場内に突入するよう命じました。坑道は落石でかなりの部分が塞がれており、本多や香織の父らは危険だと反対しましたが、綾の父は彼らの意見に全く耳を貸すことなく独断で作戦強行を決断しました。
香織の父らは工場内部に続くエレベーターを見つけて乗り込みました。その一方で守とマレットはもう1基のエレベーターに乗り込んでいましたが、途中で香織の父らが乗ったエレベーターとすれ違ってしまいます。
まさかの事態に恐れをなす守たちでしたが、香織は自らエレベーターの操作部に一人残って綾たちを逃がしました。綾から香織を助けてほしいと頼まれた守は上手く社員たちをかわしてエレベーターに乗り込み、父と対峙していた香織に助太刀しました。
香織の父はまたしても撤退せざるを得ませんでしたが、本多は香織の父の証言を元に守たちの素性を特定、綾以外の全員の情報を顔写真付きでネットに流しました。
ぼくらの7日間戦争のネタバレあらすじ:6日目
守たちの情報は瞬く間に拡散し、いつの間にか守たちがこれまで知らなかった互いの秘密までもが暴露されてしまいます。壮馬はかつてはリーダー肌ではなくいじめられっ子だったこと。香織は元々綾とは友情ではなく父の仕事の便宜を図るために近づいたこと、博人はSNSの裏アカウントを作って紗希を罵倒していたことなどが暴かれていました。
守たちは突入してきた大人たちに消火器を浴びせて応戦し、折からの大雨もあって大人たちを追い払うことには成功しましたが、それぞれ疑心暗鬼に陥っていた仲間たちは遂に感情を爆発させて仲間割れを起こしてしまいました。
その時、守は突然、これまで自分自身に嘘をつき続けていたことを明かすと、綾に愛の告白をしました。告白を受けた綾は実は自分は同性愛者であること、好きな人とは香織であることを打ち明け、このことをきっかけに仲間たちはそれぞれ胸に秘めた思いを腹を割って話し合い、わだかまりを解いて絆を深め合いました。
その時、“玉すだれさん”から連絡があり、マレットの両親が見つかったこと、明日の朝に守たちの元に両親を連れて行くと伝えられました。
夜になると雨も上がり、いよいよ大人たちは総力をもって突入をかけてきました。その時、守たちは工場内にあった石炭ガスなどを使って作った気球に乗り、大人たちを出し抜いて上空高く飛び立っていきました。
まさかの展開に綾の父は気球を追うよう命じましたが、いつしか守たちの姿に感化されていた本多は負けを認めたうえで「自分を偽るのはやめた」と秘書を辞めると決意しました。
ぼくらの7日間戦争の結末:7日目
午前0時。見事に大人たちから逃げ切った守たちは、上空で綾の誕生日を祝いました。やがて夜が明け、“玉すだれさん”との待ち合わせ場所に降り立った守たちは、そこでマレットと両親を引き合わせました。
守が綾に告白したと聞いた“玉すだれさん”は「大事なのは結果じゃなくてチャレンジすることだよ」と讃え、綾は「東京に行っても、守くんにもらったものは忘れない。これからはお父さんとも逃げずに向き合える」と守に感謝を伝えました。
“玉すだれさん”の正体はかつて約30年前に守たちと同様に、“ぼくらの七日間戦争”を戦い抜いた中山ひとみであり、彼女の車内には仲間たちとの思い出の写真が飾られていました。
以上、映画「ぼくらの7日間戦争」のあらすじと結末でした。
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