新宿スワンの紹介:2014年日本映画。和久井健による日本のベストセラー漫画『新宿スワン』を原作にした映画。和久井はかつて日本一のスカウト会社の元スカウトマンで、この作品は実在したスカウト会社を舞台に作者本人の体験談にフィクションを交えて描く。お金もなく歌舞伎町で彷徨っていた白鳥はチンピラに絡まれ真虎に助けてもらう。スカウトの仕事に誘われ白鳥はバーストに入る。スカウトした女性達に必ず幸せだと言わせると宣言し奮闘する。ハーレムとバーストは敵対するライバル会社。ハーレムはバーストに吸収されるが事件が起きてゆく。風俗嬢アゲハは働き詰めにされ疲れ果てていく。そこに秀吉の魔の手が。白鳥はアゲハと出会い助け出し新しい店を紹介した。次第に距離を縮めるアゲハと白鳥だったが、アゲハの異変に気付く。そしてまた事件が巻き起こる。
監督:園子温 出演:綾野剛(白鳥龍彦)、山田孝之(南秀吉)、沢尻エリカ(アゲハ)、伊勢谷友介(真虎)、金子ノブアキ(葉山豊)、ほか
映画「新宿スワン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「新宿スワン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
新宿スワンの予告編 動画
映画「新宿スワン」解説
この解説記事には映画「新宿スワン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
詳細あらすじ解説
新宿スワンのネタバレあらすじ:1.プロローグ:白鳥龍彦、新宿・歌舞伎町へ
舞台は大都会・東京の新宿・歌舞伎町、アジア最大級の歓楽街です。天然パーマを金髪に染め、着古したスウェット姿の男がふらりとそこにやって来ました。男の名は白鳥龍彦。彼は生きている意味も持てず、金を稼ぐあてもなく、ふらりと新宿・歌舞伎町へやって来ました。もう帰る電車賃もなく、「人生の最下点にいた」龍彦は「底辺からのし上がるには一番の街だ」と思いながら、新宿の街を一人、彷徨っていました。そんな龍彦を見た5人組のチーマーは、龍彦の髪型を見て「天パーかよ」とバカにし、頭をこつき、立ち去ろうとしました。怒りに燃えた龍彦は、そのチーマーたちと取っ組み合いの喧嘩になりました。複数相手に龍彦は果敢に挑みましたが、圧倒的に形勢は劣勢でした。そんな龍彦の姿を見ていた一人の男がいました。その男は銀の短髪で、顔の瞼と上唇に切り傷のあり、黒のスーツ姿で格好いい男でした。その男は強引にその喧嘩の仲裁に入り込みました。チーマーたちは、その男の姿を見るや喧嘩をやめました。真虎は龍彦とは面識はありませんでしたが、チーマーたちに龍彦を「こいつは俺のダチ(友達)だ」と言うと、彼らはすごすごと立ち去っていきました。真虎はここ歌舞伎町で顔が利く大物の一人でした。
新宿スワンのネタバレあらすじ:2.誕生!スカウトマン・白鳥龍彦
真虎は龍彦の顔を見て「いい顔してる。お前向いているわ」と気に入り、メシをおごり、スカウトマンにならないかと勧誘しました。スカウトマンとは女性を風俗店の店員として、勧誘し紹介する仕事でした。真虎は一流のスカウトマンでした。何もあてが無かった龍彦は、真虎の誘いに乗り、スカウトマンになる決心をしました。真虎は龍彦にスーツを買い与え、早速、スカウトマンの仕事をさせました。真虎は龍彦が鍛えれば一流のスカウトマンになれると思っていました。真虎は龍彦に基本から教えましたが、初めての龍彦は歩いている女性たちに声をかけますが、ことごとく失敗に終わりました。失敗続きの龍彦はとうとう、最後の手段で土下座をして、ある女性のスカウトに成功しました。真虎は、龍彦とそのスカウトした女性をある場所に案内しました。それは龍彦が思い描いていた場所・クラブではなく、ファッションヘルスでした。真虎からクラブホステスの勧誘と聞いていた龍彦は、ショックを受けました。龍彦はその女性が面接される様子を見て、罪悪感に苛まれました。その女性にはAランクがつきました。真虎の話では、Aランクの女性を紹介したことで、龍彦の懐にはボーナスとして5万円と、彼女の月々の給与の10%が入るということでした。しかし、龍彦は自分のしていることへの罪悪感に当惑し、真虎に「やっぱ、この仕事向いてないッス」と言いました。その言葉を聞いた真虎は龍彦に「向いてねえ? てめえがビビッタだけじゃねえか!」と大声で叱りとばしました。真虎は龍彦にいい服を着て楽しく騒ぐ女性たちの姿に目を向けさせ、「風俗で働く女は不幸だと思うのは、大間違いだ!…俺たちはこいつらを幸せにして金儲けする」と諭しました。真虎の言葉を聞いた龍彦は、「俺がスカウトした女の子には必ず幸せだと言わせます!」と宣言し、真虎についていき、一流のスカウトマンになる決心をしました。
新宿スワンのネタバレあらすじ:3.スカウト会社・ハーレムの南秀吉
龍彦は、その夜から、真虎が所属するスカウト会社・バーストに社員となりました。龍彦は日々、スカウトに励み始めました。真虎は龍彦を一流のスカウトマンにしようと基礎から教えていきました。さて、新宿・歌舞伎町ではバーストに対抗して、ハーレムというスカウト会社がありました。そこには一流のスカウトマン・南秀吉という男がいました。秀吉は女性に「俺に聞けば何でも望み通りになるよ。新宿、歩くんだったら、俺の名前覚えとかないといけないよ」と豪語し、何人もの手下を引き連れ、ハーレムの縄張りでいつものようにスカウトをしていました。そんなある夜、スカウトをしていた秀吉は、バーストの縄張りで龍彦が必死でスカウトしている姿に目を奪われました。秀吉はハーレムのNo.2の葉山豊と結託し、影でヤクの密売をして、金を稼いでいました。その総額は1億を超えていました。秀吉は「いつか新宿は俺が統一する」という野心に燃えていました。しかし、秀吉が所属するハーレム自体は、バーストに押され、売上が伸び悩んでいました。秀吉は葉山に、金の力でハーレムを松方孝社長から乗っ取り、バーストを潰そうと誘いますが、葉山は冷静でした。葉山は秀吉に「そんなこと言ってると群れから外れるぞ」と忠告をしました。秀吉はにやりと笑い、ビルの屋上から新宿の街を見下ろし、まず龍彦を潰してしまおうと心を燃やしていました。翌日から秀吉は、手下たちにハーレムの縄張りを力づくで広げるように命令しました。特にバーストには容赦するなと命じました。
新宿スワンのネタバレあらすじ:4.「紋舞会」会長・天野修善
ここ新宿は暴力団「紋舞会」が牛耳っていました。その会長は天野修善という男でした。スカウト会社はその紋舞会・天野の庇護の下で、安心して営業ができている形になっていました。ある日、バーストの社長・山城神は、半年分の上納金1000万を天野会長へ収めました。天野は「端金だ。無いよりはましだが…」と言い放ち、ライバル会社であるハーレムが上納金を上げてくるかもしれないと、さりげなく山城に上納金を増額するように圧力をかけてきました。オフィスの帰った山城は、幹部たちの関玄介、時政()、真虎に相談しました。真虎は山城にこの期にハーレムを乗っ取ろうと進言しました。武闘派の関は、ハーレムの社長は個人的に金に困っているという噂を山城に告げ、「もめれば真実が見える」と言いました。山城は本当にハーレムが上納金を上げるつもりなのかどうか、関に調べさせることにしました。
新宿スワンのネタバレあらすじ:5.涼子ママ
そんなある日の夜、龍彦はいつものようにスカウトしていると、和服姿で若くて凛とした美しい女性・涼子が振り向いてくれました。涼子は近くの居酒屋に龍彦を連れて行きました。二人が談笑していると、奥の席で揉めているカップルがいました。涼子と龍彦はその仲裁に入り、意気投合しました。高級クラブ「ムーランルージュ」のママ・涼子は、龍彦に「うちの店でくすぶっている女の子たちに、新しい店を紹介してあげて」と言い、戦力外のホステスのリストを渡しました。そして涼子は龍彦に「ハンコつこうか」と言い、彼女は龍彦に「ハンコ」をつきました。龍彦は涼子に認められた貴重な男となりました。
新宿スワンのネタバレあらすじ:6.ハーレム乗っ取り計画
翌日の日中、龍彦がスカウトをしていると、関がやってきました。関は「俺は上司だ」と言い、龍彦に、わざとハーレムの縄張りでスカウトさせました。言われた通りにスカウトをした龍彦は、縄張りを破ったことで、ハーレムのスカウトマンたちに捕まりました。龍彦はハーレムの連中に誰もいない路地に連れて行かれました。そこに出てきたのは秀吉でした。秀吉は「白鳥龍彦」と呼びましたが、龍彦は「あんた誰?」と秀吉の顔を思い出せずにいました。秀吉はそんな龍彦の態度に怒り狂いました。秀吉は手下を使い、龍彦を身動きがとれない状態にし、叩きのめしました。憤りを押さえられない秀吉は、ペットボトルを使い、龍彦の指を折り、半殺しにしました。後日、山城は龍彦がハーレムに襲われた件の落とし前を、関に一任しました。真虎は手下の龍彦を「あいつはじっくり育てれば、いいスカウトマンになる」と反論しましたが、山城は却下しました。武闘派の関は、まだ完全に体の傷が癒えていない龍彦を連れ、ハーレムに仕返しに行きました。関と龍彦はハーレムのスカウトマンに袋叩きにされてしまいました。これは関の計算通りでした。山城社長らはこの件をネタにハーレムに乗り込み、ハーレムの松方社長にバーストの傘下に入るよう、要求しました。そして、山城は言葉巧みに松方に、彼の背負った借金の肩代わりと、龍彦をハーレムに渡すと囁きました。龍彦はその言葉を聞き、まんまと関と山城の計画の出汁に使われたことに、怒り狂いました。龍彦はオフィス内で暴れ狂い、「あんたらのおもちゃに使われるくらいなら、死んだ方がましだ!」と消火器で自分の頭を殴り、血だらけになり、マジで死ぬ気でいました。そんな様子を見ていたハーレムの松方は、「ハーレムをやる。3000万貰えればいい」と、山城に告げました。そこへ出てきたのは、真虎とハーレムNo.2の葉山でした。真虎はその会話をすべて盗聴していました。真虎は密かに葉山と結託し、商談していたのでした。葉山たちハーレムのスカウトマンは、無条件でバーストに入ることを宣言しました。葉山に相談なしで事態を収めようとした松方は、金を手に入れる事もなく、ここで失脚しました。
新宿スワンのネタバレあらすじ:7.風俗嬢・アゲハ
バーストとハーレムは合併しました。社長・山城の下、幹部はバースト側から時正、真虎、関、ハーレム側からは葉山と秀吉が務めることになりました。山城は、今後1ヶ月トータルでスカウト率の高い者を、幹部に昇進させる実力主義体制を発言、スカウトマンたちは盛りあがりました。合併した際、龍彦は因縁の相手・秀吉をライバル視しますが、真虎は龍彦に絶対に手を出すなと釘を刺しました。尊敬している真虎の言葉に、龍彦は従いました。そんなある雨の降る夜、一人の若い綺麗な女の子が裸足で誰かから逃げていました。その姿を見つけた秀吉は、その女の子を追ってきた男から金で買い取りました。その女の子はヘルスで働いていた借金漬けの風俗嬢・アゲハという純粋な女の子でした。秀吉は馴染みのヘルスにアゲハを紹介し、彼女はそこで働くことになりました。しかし、その店は秀吉のヤクの稼ぎ場でした。女の子を酷使し、ヤク漬けにするヘルスでした。その頃、龍彦は九州から上京してきた19歳の女性・栄子という可愛い女の子のスカウトに成功しました。龍彦は栄子を安心して働ける馴染みのキャバクラに紹介しました。栄子はそこで働くことになりました。しかし、龍彦は栄子に一抹の不安を抱いていました。それは栄子には無数のリストカットの痕跡があったからでした。龍彦は栄子が気がかりでなりませんでした。
新宿スワンのネタバレあらすじ:8.栄子の自殺
アゲハは秀吉の紹介された店で働いていましたが、一睡も取れない過酷な環境に不安を覚え始めていました。そして、とうとう、アゲハは命令に背く風俗嬢には容赦しない悪質な店だと気がつきました。アゲハは秀吉から「疲れが取れる薬」と言われ、麻薬を飲み始めました。アゲハは麻薬中毒となっていきました。これは女の子を店から逃亡しないようにする秀吉とその店主との巧妙な策略でした。そんなある日のこと、龍彦は気になって栄子がビルから飛び降り自殺したことを聞きました。彼女の自殺を止められなかった龍彦は、自責の念に駆られ恵、真虎に泣きすがりました。そんな龍彦の姿を見た真虎は、龍彦に「お前がスカウトした女の子のいる街を歩いてみろ」と言いました。真虎の言う通りに龍彦は歌舞伎町の街を歩きました。龍彦は自分がスカウトしたたくさんの女の子たちから声をかけられました。それの言葉は龍彦への心配や感謝に満ちた言葉でした。みんな幸せそうで、夜の街を楽しんでいました。そんな女の子の様子で龍彦は、自分の道が間違っていなかったことに気付き、嬉しくなりました。彼女たちに励まされた龍彦は「みんな大好きだ、バカヤロー」と呟き、スカウトマンとしてやっていく決意を新たにしました。
新宿スワンのネタバレあらすじ:9.アゲハとの出逢い
ある日、龍彦は新たにスカウトした女性を連れて行ったヘルスで、偶然、店主に暴行されるアゲハと巡り逢いました。龍彦はその店長を殴り飛ばし、スカウトした女性をその店に紹介するのをやめました。そして、龍彦はアゲハに優しく接しました。アゲハは昔から大好きな1冊の絵本『まぼろしの王子さま』を持っていました。それは金髪の天パーの王子様が、女の子を助け出すという絵本でした。アゲハは「王子様、一緒に逃げよ」と言い、龍彦は裸足のアゲハを連れ、その店から逃げだし、新宿の街を疾走しました。龍彦はアゲハに本名を尋ねましたが、アゲハは嬉しそうに「本名は、忘れちゃった」とアゲハは言いました。アゲハは龍彦に、その絵本に登場する王子様の姿を重ね合わせ、「私の王子様」と呼びました。龍彦はアゲハに自分が信頼できる店を紹介しました。「なぜ、優しくするの?」と尋ねるアゲハに、龍彦は「アゲハはアゲハだよ。普通の女の子でしょ。優しくするのは男の務めでしょ」と当然のように言いました。龍彦は「何か辛いことや、悲しいことがあったら、何でもいいから連絡して」と告げました。
アゲハは生まれて初めて、心から笑顔になりました。
新宿スワンのネタバレあらすじ:10.暴走する秀吉
その頃、バーストの関は、秀吉が相当の資金を稼いでいることを耳にし、秀吉の資金源を探るため、恋人の梨子を葉山と秀吉の息のかかった風俗店に潜り込ませました。関は梨子から秀吉がヤクを捌いて資金を集めていることを知りました。しかし、葉山、秀吉は既に関のこの行動を知っていました。逆に秀吉は梨子を人質にとり、手下を連れて、関をおびきだしました。「全国統一」を目論む秀吉は、狂犬と呼ばれる関を袋叩きにし、入院させるほどの重傷を負わせました。龍彦はアゲハを気にかけ、仕事の合間をぬい、二人でデートを楽しみました。そんなある日、龍彦はアゲハがまたヤクに染まっているのではないかと疑惑を持ちました。入院した関の見舞いに行った山城、真虎、そして龍彦は、秀吉がヤクを捌き、資金源をつくり新宿一帯を乗っ取ろうとしていることを知りました。社長の山城は早速、天野へその事を報告に行きました。天野はそのガキを何とかしろと山城に命じました。秀吉は手下を連れ、涼子ママのクラブへ行き、悪態をつきました。涼子はそんな秀吉を諫め、店から出ていくように命じました。秀吉は不敵でした。「後悔するぞ。俺はいずれこの街を仕切る男だ」と言い放ち、出ていきました。
新宿スワンのネタバレあらすじ:11.アゲハとの別れ
ある日、アゲハの様子が気になった龍彦は、自分が紹介した店にアゲハを訪ねに行きました。しかし、そこにアゲハはいませんでした。アゲハはヤクから完全に抜け出すことができず、店から姿を消したのでした。龍彦はアゲハの行方を追いました。アゲハはヤク漬けにされた秀吉の元の店に戻っていました。アゲハはヤク漬けでズタズタになっていました。アゲハを連れ帰ろうとした龍彦は、店内で秀吉と偶然鉢合わせになりました。その時、秀吉は大事そうなカバンを落とし、龍彦はそれを奪い取りました。そのカバンの奪い合いで、秀吉側の店員はナイフを取りだし、龍彦に襲いかかりました。その格闘の中、龍彦にしがみついた店長を、背後からアゲハがナイフで刺してしまいました。殺傷事件になったことで、秀吉は龍彦に「カバンは持っとけ、中身は気をつけろ」と言って逃げ去りました。龍彦はアゲハを連れ逃げようとしますが、アゲハは龍彦の誘いを拒み、「きれいな体になって、またやり直す。いつか迎えに来て」と言い、警察に捕まる決意をしていました。アゲハの決意を汲んだ龍彦はアゲハを抱きしめ、「アゲハ、またな」と言い去りました。
新宿スワンのネタバレあらすじ:12.秀吉の正体
この事件は真虎たちの耳にすぐに入りました。真虎は葉山を呼び出し追求し、秀吉のヤク密売の組織を突き止めました。その頃、龍彦は秀吉のカバンの中身は、ヤクではないかと推測しました。龍彦は、逃げた秀吉をかばい、バッグは秀吉が持ち逃げしたことにし、コインロッカーに保管していました。山城は社員たちに秀吉を探せと命じました。龍彦は秀吉に会うため、バッグを取りに行くと、偶然、涼子と出会いました。涼子は「秀吉に会いに行くの?」と龍彦の行動を見通していました。それもそのはず、真虎は龍彦の行動を察し、龍彦の胸ポケットのGPSを忍ばせ、龍彦の居場所を追尾していました。真虎は密かに秀吉の身上調査もしていました。秀吉の正体は古屋ダイキという男で、龍彦と同じ木更津の中学の同級生でした。秀吉は大人しい優等生でしたが友人もおらず孤独で、常に友人・仲間たちがたくさんいる龍彦を羨み、妬んでいました。そんなある時、乱闘になった秀吉はナイフを取りだし、龍彦を庇おうとした同級生の榊原を刺し、少年院に入所したのでした。その後、秀吉は龍彦のようになりたい一心で、出所後、名前を変えて、ここ新宿でのし上がろうとしたのでした。
新宿スワンのネタバレあらすじ:13.龍彦vs.秀吉、因縁の対決
龍彦は秀吉との待ち合わせ場所に行きましたが、秀吉はその向かいのビルの屋上にいました。秀吉は龍彦にカバンを投げて渡せと命じました。秀吉の正体を知った龍彦は、自分を庇って刺された榊原はその傷が元で生涯半身不随になってしまったことを秀吉に告げました。龍彦は秀吉にヤクの入ったカバンを投げ渡しました。カバンを受け取った秀吉は龍彦に「お前、優しすぎるよ。この街には向かない」と言い放つと立ち去ろうとしました。すると龍彦は怒りに燃え、秀吉に「お前の人生間違いだらけなんだよ!」と怒鳴ると、助走をつけ、驚くほどのジャンプをし、秀吉のいる向かいのビルに飛び移りました。秀吉は龍彦のその気迫に驚きました。「バカ」と呼ぶ秀吉に、「今が命の賭け時なんだよ」と言い放ちました。秀吉はあの中学の時と同様にナイフを取りだし、龍彦に向かっていきました。龍彦と秀吉は乱闘になりました。龍彦は秀吉を殴り飛ばしました。秀吉は泪を流し始めました。龍彦はそんな秀吉を見て、「お前は今日から俺のダチだ!」と叫び、龍彦は秀吉からヤクのカバンを返してもらい、秀吉をわざと逃がしました。
新宿スワンの結末:14.エピローグ:一流のスカウトマンを目指して
龍彦は、秀吉を逃がしてしまいましたが、ヤク取り返したことで、山城は龍彦を幹部に昇進させました。真虎は龍彦の行動を察していました。真虎はこっそり龍彦に「却ってあぶないぞ」と耳打ちしました。真虎の勘は当たりました。翌朝、2000万を持ち逃げした秀吉は、葉山の手下に射殺されてしまいました。秀吉の死を知り、龍彦は自責の念に駆られました。そんな龍彦に真虎は「歌舞伎町に呑まれた。誰のせいでもねえ。」と諭しました。龍彦は、いつの間にか歌舞伎町のチーマーたちとも、親しい間柄になっていました。龍彦は歌舞伎町を歩く人の中に、アゲハ、そして命を落とした秀吉らの姿を重ね、龍彦は「俺、あなたのこと幸せにしまうよ」と言い一流のスカウトマンを目指し、励むのでした。
以上、新宿スワンの詳細あらすじ解説でした。
新宿スワンは、以前から見たい映画でした。なんといっても綾野剛と沢尻えりかが出演しているので、きっと良い映画と思っていたからです。その通りで、期待を裏切らない演技力は流石です。ストーリーも最後まで面白くm切ることができました。