終着の場所の紹介:2017年日本映画。EXILEのリーダーHIROの全面プロデュースのもと“EXILE TRIBE”の楽曲を気鋭の映画監督たちが短編映画化するプロジェクト「CINEMA FIGHTERS」6作品の第5弾。本作は三代目 J Soul Brothersの楽曲「花火」の世界観を映画化、訳ありの男女の切ない恋愛を“花火”を絡めたストーリーで贈ります。
監督:常盤司郎 出演者:町田啓太(俊介)、玄理(加奈子)、柳英里紗(加奈子の元同僚)、古舘寛治(電話の声)ほか
映画「終着の場所」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「終着の場所」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
終着の場所の予告編 動画
映画「終着の場所」解説
この解説記事には映画「終着の場所」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
終着の場所のネタバレあらすじ:起
俊介(町田啓太)は東京のとあるホテルでボーイとして働く青年です。
ある夜、この日も仕事中だった俊介は、土砂降りの雨の中で急に泣き出し、立ち上がることもできず嗚咽する女性を見つけました。慌てて外に出た俊介はせめて彼女に雨が降りかからないよう必死で彼女の頭の上に手をあてがうことで精一杯でした。女性の名は加奈子(玄理)といい、これが俊介と加奈子との出逢いでした。
終着の場所のネタバレあらすじ:承
それから半年後。俊介は地方に住む加奈子と遠距離恋愛を続けていました。
ある冬の日、この日はとある場所で花火大会が行われる日でした。俊介と加奈子はかねてから一緒に花火を見ようと約束していたのです。
東京の俊介は仕事を終えると急いで電車に飛び乗り、一方の加奈子は小さな駅から1時間に1本程度しかない電車に乗り、それぞれ待ち合わせ場所へと向かっていました。
加奈子にプロポーズする意思を固めていた俊介は既に指輪も用意しており、時折「早く遭いたいね」と彼女にメールを送りました。すると加奈子から「私、あなたに話したいことがある」という意味深なメールが届きました。不安に思った俊介はその後返信を送りましたが、そのメールを最後に加奈子からの連絡は途絶えてしまいました。
俊介は以前に加奈子から「本当に私でいいの?」と言われたことを思い出しました。加奈子は俊介より年上であり、しかも彼女には離婚歴がありました。その時は、俊介は加奈子の全てを受け入れる決意を固めていたのですが、俊介は先程の謎のメールを見て、彼女には何か人に言えぬ事情があるのではないのかと感じ始めました。
終着の場所のネタバレあらすじ:転
乗り換えの駅に辿り着いた俊介の携帯に、何者かから非通知の電話がかかってきました。俊介が電話に出ると、相手は何も語らず電話を切りました。その直後、今度は俊介の携帯に画像の添付されたメールが贈り付けられてきました。不審に思った俊介がメールを開くと、その画像ファイルは何と加奈子が見知らぬ男とホテルで過ごしている写真であり、彼女は乱れた様子でベッドに横たわっていました。この様子を見るに、どうも恋愛関係ではなさそうです。俊介が呆然としていると、今度は謎の男(声:古舘寛治)から電話がかかってきました。この男こそが写真の男であり、俊介は男から一方的に「お前のせいで加奈子に冷たくされた」と罵倒されました。
実は、加奈子は俊介に打ち明けていない過去がありました。かつて風俗嬢として働いていた加奈子は悪質な客の男に目をつけられてしまい、あらぬプレイを強要されたうえに、仕事を辞めた後も男はストーカーと化してしつこく付きまとってきたのです。そして男はどこからか俊介の連絡先まで掴んでいたのです。俊介は聞きたくもない話を散々聞かされた末に電話を切りました。
一方、加奈子は電車内で偶然にも風俗嬢時代の同僚(柳英里紗)と再会していました。元同僚は加奈子がストーカーから逃げるために何度も連絡先を変えていることを知っていましたが、彼女の話を聞いているうちに「あんたのそういう曖昧な態度に、みんなが迷惑するんだよね」と言い出してきました。何も言い返せない加奈子に同僚は続けて「あんたは体しか開けなくなった私みたいな女とは違って、誰かと心を通わせたいんだよね? でも真っ正直に全てを話したところで幸せが掴めると思ってるの? 嘘をつき通さなきゃいけない時もあるんじゃないの?」と語り、何も言えない加奈子は悲しげな表情をしました。
終着の場所の結末
その時、加奈子の携帯に俊介から「行けなくなった」とのメールが届きまました。加奈子は「ちゃんと話がしたい。信じて欲しい」と返信しましたが、俊介は加奈子に別れを告げる決心をしており、返事は「さようなら」でした。俊介は乗り換えるはずだった駅から、加奈子は移動中の車中から、二人で見る約束をしていた花火を見上げていました。
翌朝。俊介は東京に戻るためとある駅に向かうと、反対側のホームには加奈子がベンチで眠っていました。目を覚ました加奈子は俊介に気付き、ホーム越しに「私はあなたと幸せになりたい」と思いを告げました。俊介は戸惑いながら言い返そうとしたその時、二人の間に通り過ぎた電車に阻まれてしまいました。
悲しくて、切ないラブストーリー。
ハッピーエンドでは終わらないそんなところを、もっと観たいです。
続編お願いします。