シドニアの騎士 あいつむぐほしの紹介:2021年日本映画。身長差15メートルの恋―――。2015年に第39回講談社漫画賞を受賞した弐瓶勉のSF漫画『シドニアの騎士』のアニメ劇場版第2作です。原作者の弐瓶勉自ら総監修を務め、原作では語られることのなかった新規エピソードが織り込まれています。テレビアニメシリーズ第2期から10年後を舞台に、人類と未知の生命体ガウナとの最終決戦、そして主人公の人間・長道と人間とガウナから生み出された生命体・つむぎとの恋の行方を描きます。
総監督:瀬下寛之 監督:吉平直弘 声優:逢坂良太(谷風長道)、洲崎綾(白羽衣つむぎ)、豊崎愛生(科戸瀬イザナ)、金元寿子(緑川纈)、櫻井孝宏(岐神海苔夫)、佐倉綾音(岐神海蘊)、喜多村英梨(仄姉妹)、大原さやか(小林艦長)、坪井智浩(勢威一郎)、子安武人(落合)、新井里美(ヒ山ララァ)、田中敦子(サマリ・イッタン)、本田貴子(佐々木)、鳥海浩輔(弦打攻市)、阪脩(丹波新輔)、佐藤利奈(田寛ヌミ)、能登麻美子(科戸瀬ユレ)、内田雄馬(山野稲汰郎)、上村祐翔(浜形浬)、水瀬いのり(端根色葉)、岡咲美保(半間乙希)ほか
映画「シドニアの騎士 あいつむぐほし」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シドニアの騎士 あいつむぐほし」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シドニアの騎士 あいつむぐほしの予告編 動画
映画「シドニアの騎士 あいつむぐほし」解説
この解説記事には映画「シドニアの騎士 あいつむぐほし」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シドニアの騎士 あいつむぐほしのネタバレあらすじ:起
地球が未知の生命体“ガウナ”の侵略を受けて破壊されてから1000年後。生き残ったわずかな人類は巨大宇宙船“シドニア”で新天地を求めて旅を続けていました。
シドニアが新天地と定めたレム恒星系・惑星セブンはガウナの母船“大シュガフ船”の縄張りであり、シドニアは惑星セブンをガウナから奪取すべく同じ星系の惑星ナインの制圧に成功しました。
それから10年後。その間、シドニアとガウナとの間に大規模な軍事衝突はなく、シドニアの人類は人類は束の間の平和を享受していました。しかし、惑星セブンを諦めていないシドニア艦長の小林(大原さやか)は圧倒的な破壊力を秘めた究極兵器“重力子放射線射出装置”を手に入れ、本格的な作戦に乗り出しました。
装置の発動には膨大なエネルギーを必要とすることから、副司令の緑川纈(金元寿子)は豊富なエネルギー資源を持つ惑星エイトを手中に収める計画を立てました。
シドニアは惑星エイトに、新人操縦手たちで編成された人型戦闘兵器“衛人(もりと)”の部隊を出撃させました。作戦は経験の浅い新兵でも順調に進んでいるかのように見えましたが、ガウナ側はより高い知能を有する“知性型ガウナ”4体を送り込み、衛人の新兵たちは次々と撃破されていきました。
新兵たちの危機を救ったのは、“シドニアの英雄”と呼ばれる衛人のエースパイロット・谷風長道(逢坂良太)、そして人間とガウナの細胞から生み出された融合個体・白羽衣つむぎ(洲崎綾)でした。長道らの活躍により、シドニアは惑星エイトの奪取に成功しました。
シドニアの騎士 あいつむぐほしのネタバレあらすじ:承
シドニアが惑星エイトからエネルギーの吸い上げを開始する一方、長道をライバル視する“岐神開発”の御曹司・岐神海苔夫(櫻井孝宏)はつむぎに続く新たな融合個体“かなた”の開発に着手していました。
ところが、死んだはずのマッドサイエンティスト・落合(子安武人)は自らの意識を有する“シドニア血線虫”を通じて岐神を操っており、落合は“かなた”に意識を移して起動させました。
落合はシドニアに反旗を翻し、攻撃を開始しました。小林はただちに衛人を出撃させましたが、衛人は落合があらかじめ仕掛けていた爆弾によって撃破され、長道は瀕死の重傷を負ってしまいました。
落合は自らの身体に仕込んだ重力子放射線射出装置でシドニアを撃墜しようとしましたが、つむぎが身を挺してシドニアの重力子放射線射出装置の砲身を支え、落合に反撃しました。傷を負った落合は一時撤退しました。
数日後、長道は病室で意識を取り戻しました。長道はつむぎが重傷を負ったことを知り、つむぎが集中治療を受けている培養槽へと駆けつけました。長道とつむぎが互いに想いを寄せ合っていることに気付いた小林は、つむぎにこれまで立ち入りを禁じていた人類の居住区への立ち入りを許可。長道とつむぎが一緒にいられるよう取り計らいました。身長15メートルの巨体であるつむぎは自分も長道と同じくらいの身長を望んでいました。
シドニアの騎士 あいつむぐほしのネタバレあらすじ:転
シドニア側は当初の計画では大シュガフ船との決戦を1年後に予定していましたが、大シュガフ船の方からシドニアに向かっていることが判明し、決戦は予定より半年も早まってしまう事態となりました。
岐神は自分のせいで落合に“かなた”を奪われたことを深く後悔し、自らもシドニアを守るべく最前線で戦い抜くことを誓いました。
決戦を前にして、小林は長道に過去の知られざる真実を打ち明け始めました。シドニアの意思決定を司る“不死の船員会”の一員であり、不老不死の技術により700年以上も生きている小林は落合や長道の“祖父”だったかつてのエースパイロット・斎藤ヒロキと同期でした。
長道は実は斎藤の老化が進行した際に脳を移植するための換装用クローン人間だったのです。小林は長道や兵士たちをシドニアのためとはいえ過酷な戦場に送り込んでいることを後悔していましたが、長道は小林がいたからこそここまで辿り着いたのだと感謝しました。
決戦を前に、緑川は惑星エイトの恒星レムに設置しているエネルギー送信機の回収を指示しましたが、大シュガフ船は7000体を越える大多数のガウナを恒星に進撃させ、シドニアにも主力の数万のガウナを出撃させました。
恒星レムに向かったつむぎら回収部隊はガウナに取り囲まれ、窮地に陥りました。シドニアの防衛の任に就こうとしていた長道は岐神に背中を押されて開発中の新型衛人“二零式衛人”に乗り込み、つむぎを救出すると培養槽へと連れて行きました。
一方、ガウナと交戦する衛人隊の前に落合が現れました。落合は重力子放射線射出装置を発射し、シドニア側もガウナも無差別に殺戮していきました。長道は落合と決着をつけるべく、二零式衛人しか耐えることのできない恒星レムの超高温の中心部に突入しました。
しかし、落合は二零式衛人がいかに高熱に耐えられてもコクピットまでは耐えられないと考え、長道を高熱地帯に誘い出して抹殺しようとしましたが、長道は巧みに戦い、落合が宿る融合個体の弱点を見つけると落合にとどめを刺しました。
シドニアの騎士 あいつむぐほしの結末
落合を倒したものの、二零式衛人のコクピットは気温がかなり上昇していました。死を覚悟した長道は機を自動操縦に切り替え、回収した送信機をシドニアに送り届けようとしました。
その時、長道の危機を知ったつむぎが現れ、自らの身を挺して長道の乗る衛人を守りました。コクピットの気温が下がり、長道は危機を脱しましたが、つむぎは力尽きてしまい、長道に感謝の意を伝えながら消滅していきました。
その頃、シドニアでは居住区にまで大量のガウナが攻め入っていましたが、岐神は同期の山野稲汰朗(内田雄馬)と力を合わせ、知性型ガウナを撃破していきました。シドニアは長道からエネルギー送信機を受け取り、大シュガフ船に向けて重力子放射線射出装置を発射しましたが、大打撃こそ与えたもののまだ沈めるには至りませんでした。
大シュガフ船がシドニアに迫ろうとしたその時、シドニアは居住区そのものを超巨大な砲身とし、シドニアは最後の切り札である“主芯軸重質量砲”で大シュガフ船に渾身の一撃をくらわして撃墜することに成功しました。
シドニアの人類は長年の悲願であった惑星セブンの奪取成功に歓喜しましたが、長道はつむぎを失った哀しみに打ちひしがれていました。
しかし、“外宇宙生命体研究所”所長で長道の戦友・科戸瀬イザナ(豊崎愛生)の祖母・ユレ(能登麻美子)は二零式衛人につむぎの身体の一部が残っていることに気付き、落合が自らの精神を移す際に使用した技術を応用し、長道のかつての恋人だった亡き星白 閑を模した作成した人間サイズの個体“エナ星白”につむぎの精神を移植することでつむぎを蘇らせることに成功しました。長道は生まれ変わったつむぎとの再会を喜び合いました。
数年後。シドニアの人類の半分は惑星セブンを新たな母星とし、半分はシドニアに残って新たな新天地を求めて旅立つこととなりました。長道はつぐみとの間に娘・長閑をもうけ、惑星セブンに定住することにしました。女性だった緑川は身体を改造して男性となり、シドニアの新司令となってイザナと交際していました。
シドニアが旅立つ日、長道は緑川とイザナに別れを告げ、岐神にシドニアの守護を託しました。長道はつむぎや長閑と共に、旅立つシドニアを見送っていました。
以上、映画「シドニアの騎士 あいつむぐほし」のあらすじと結末でした。
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