劇場版 そして、生きるの紹介:2019年日本映画。2019年8月から9月にかけてWOWOWで放映された同名テレビドラマを劇場版として再編集、テレビでは放映されなかった未公開シーンを加えた作品です。東日本大震災後、ボランティアとして出逢った男女二人の数奇な運命を被災地の東北、東京、そしてフィリピンを舞台に描き上げていきます。
監督:月川翔 出演者:有村架純(生田瞳子)、坂口健太郎(清水清隆)、知英(ハン・ユリ)、岡山天音(久保真二)、萩原聖人(坂本昌幸)、光石研(生田和孝)、南果歩(清水美恵子)ほか
映画「劇場版 そして、生きる」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「劇場版 そして、生きる」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
劇場版 そして、生きるの予告編 動画
映画「劇場版 そして、生きる」解説
この解説記事には映画「劇場版 そして、生きる」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「劇場版 そして、生きる」のネタバレあらすじ:起
2011年。
岩手県盛岡市に住む生田瞳子(有村架純)は幼い頃に両親を交通事故で失い、この街で理髪店を経営する叔父の生田和孝(光石研)に育てられてきました。瞳子の将来の夢は女優になって和孝の生活を楽にさせてあげることであり、瞳子は喫茶店でアルバイトをする傍ら地元の劇団に所属してモデルとして活動していました。
しかし、その夢も2011年3月11日に打ち砕かれることとなってしまいます。その日、瞳子は翌日の東京でのオーディションを控えていましたが、その時東日本を巨大な大地震と大津波が襲いました…。
2011年9月。
辛うじて難を逃れた瞳子はバイト先の友人で韓国人のハン・ユリ(知英)を誘い、震災の被災地である宮城県気仙沼市にボランティアとして向かいました。瞳子はそこで、東京からボランティアに来た大学生の清水清隆(坂口健太郎)と出逢いました。
「劇場版 そして、生きる」のネタバレあらすじ:承
瞳子たちは気仙沼商店街での作業中、津波で妻子を失った理髪店経営者の坂本昌幸(萩原聖人)と交流を持ちました。瞳子は坂本の家族写真を見つけ、思わず涙を流しました。瞳子はハンと共に頻繁に気仙沼に通い、商店街の人々とも交流を深めていきました。やがて商店街が仮設オープンしたのを機にボランティア活動を一区切りにすることにした瞳子は清隆とも別れの時を迎えようとしていました。
清隆は父を病で、母を自殺で失った後、叔母の清水美恵子(南果歩)に引き取られていました。瞳子と清隆は似たような境遇で育ったうえ、ボランティアに参加したのも元々は自己満足であり、そのことについて負い目を感じていたことから、二人の距離は次第に縮まっていきました。
2012年12月。
瞳子の働く喫茶店を清隆が訪れました。清隆は叔母の期待通りに大手総合商社への就職が内定していましたが、自分のやりたいことではなかったため内定式を抜け出してまで逢いに来たのです。瞳子も清隆の決意の固さに自らのかつてやりたかった夢を思い起こし、それからというもの東京の清隆と遠距離恋愛をしつつ東京でのオーディションの準備を進めていました。
ところが、オーディション当日に瞳子は会場で体調を崩し、運ばれた病院で清隆との子を身籠っていることを知ります。しかし、瞳子は清隆の夢を想ってあえて一人で子を産み育てる決意を固め、その日待ち合わせの約束をしていた清隆の元へは行きませんでした。フラれたものだと思い込んだ清隆は事情を知ることなく、長年の夢であった国際開発コンサルタントとして赴任先のフィリピンへと旅立っていきました。
「劇場版 そして、生きる」のネタバレあらすじ:転
2013年4月。
清隆は瞳子への想いを胸にしまいつつフィリピンで奮闘していました。一方、瞳子は清隆との子を流産してしまっていました。それを知った瞳子は、取り乱します。
2013年7月。
フィリピンで清隆が面倒を見ていた少年がテロ事件への関与を疑われて警官に射殺されてしまいました。そして清隆もまた爆破テロにより重傷を負ってしまいます。
時は流れて2014年4月。
瞳子の元に世界各地を旅していたハンから手紙が届きました。ハンは心身共に傷ついた清隆を見かねて交際していたのです。衝撃を受ける瞳子でしたが、彼女もまた久保真二(岡山天音)という男と交際しており、真二は瞳子の叔父・和孝からも気に入られていました。しかし、和孝はこの時既に末期ガンで余命1年の宣告を受けていました。
和孝はかつて瞳子がボランティア時代に交流を持った坂本に髪を切ってもらいたいと願い出、彼の願いを叶えてあげることにしました。和孝が髪を切っている間、瞳子は真二からプロポーズを受けようとしていました。ところが、そこに現れたのは偶然にも清隆とハンでした。それでも清隆とハンの姿を見た瞳子は真二からのプロポーズを受け入れました。かねてから瞳子から清隆のことを伝え聞いていた真二は彼のことを快く思ってはいませんでした。
「劇場版 そして、生きる」の結末
2015年4月。
真二との結婚生活を送る瞳子のお腹には彼との赤ん坊が宿っていました。しかし、瞳子はかつての流産の記憶から不安を感じており、和孝のガンも更に進行していました。
勤める会社の仕事に追われる真二は、ハンと共に気仙沼でセレクトショップを開いていた清隆の前に現れ、瞳子が明かさなかった秘密を洗いざらい打ち明けてしまいます。3年前、瞳子は清隆の子を妊娠していたこと、流産したこと、そして清隆の夢のために自ら身を引いたことなど…。全てを知った清隆は呆然とその場に立ち尽くしてしまいます。やがて瞳子は女の赤ん坊を出産しますが、その日に和孝は帰らぬ人となってしまいました。
2019年5月。
真二が会社の詐欺行為に加担して逮捕され、瞳子は岩手県住田町で娘と共に静かに暮らしていました。そんなある日、住田町の取材に記者が訪れました。瞳子が応対したその記者とは何と清隆だったのです。全てを知った清隆はハンと別れており、清隆は岩手県のためにと記者に転身していたのです。これまでのことを腹を割って打ち明けあった瞳子と清隆はそれぞれの人生へと歩み出していきました。瞳子の目には涙が浮かんでいましたが、それでも二人の表情はどこか晴れやかでした。
以上、映画「劇場版 そして、生きる」のあらすじと結末でした。
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