スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャーの紹介:2017年日本映画。『スーパー戦隊シリーズ』と『メタルヒーローシリーズ』が融合した新シリーズ『スペース・スクワッド』の第1作であり、二代目・宇宙刑事ギャバンとスーパー戦隊第28作・特捜戦隊デカレンジャーの共闘を描きます。
監督:坂本浩一 出演者:石垣佑磨(十文字撃/宇宙刑事ギャバンtype-G)、さいねい龍二(赤座伴番(バン)/デカレッド)、林剛史(戸増宝児(ホージー)/デカブルー)、伊藤陽佑(江成仙一(センちゃん)/デカグリーン)、木下あゆ美(日渡茉莉花(ジャスミン)/デカイエロー)、菊地美香(胡堂小梅(ウメコ)/デカピンク)、吉田友一(姶良鉄幹(テツ)/デカブレイク)、稲田徹(ドギー・クルーガー/デカマスター)、森田涼花(シェリー)、崎本大海(ラーズ)、原幹恵(紅牙)、遊井亮子(ソフィ)、石野真子(白鳥スワン)、春田純一(マッドギャラン)、大葉健二(一条寺烈/初代宇宙刑事ギャバン)ほか
映画「スペーススクワッド ギャバンVSデカレンジャー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スペーススクワッド ギャバンVSデカレンジャー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スペーススクワッド ギャバンVSデカレンジャーの予告編 動画
映画「スペーススクワッド ギャバンVSデカレンジャー」解説
この解説記事には映画「スペーススクワッド ギャバンVSデカレンジャー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャーのネタバレあらすじ:起
広大な銀河系で新たなる犯罪組織が台頭しようとしていました。その名は「邪教団“幻魔空間”」。正体不明の教祖を中心とする邪悪な宗教団体であり、その傘下には12の犯罪組織を従えていました。銀河系を管轄する「宇宙警察」の組織犯罪対策部門である「銀河連邦警察」は「幻魔空間」への対処に追われていました。
銀河連邦警察に属する“二代目ギャバン”こと宇宙刑事の十文字撃(石垣佑磨)は相棒の女性刑事シェリー(森田涼花)と共に「幻魔空間」の幹部が武器取引のために集結していた惑星スカベスに潜入、その中に「幻魔空間」の幹部である“12使徒”のひとり、漆黒の戦士マッドギャラン(声:春田純一)の姿を目撃しました。シェリーは宇宙警察の“ファイヤー・スクワッド部隊”の増援を待つべきだと進言しましたが撃は言ってきかず、これはデカいヤマだとしてシェリーと二人で解決しようとしました。撃がマッドギャランらを引き付けている隙にシェリーがブツを抑えるというものでしたが、マッドギャランの戦闘能力は撃がギャバンtype-Gに蒸着しても敵わないほど強力なものであり、更にはこの取引自体が自分たちを誘き寄せるための罠であることに気付いたシェリーがマッドギャランの部下に撃たれてしまい、気を取られたギャバンtype-Gはマッドギャランの必殺技“マッド・ギャラクティック”の直撃を受けて倒されてしまいました。幸いにも駆け付けたファイヤー・スクワッド隊長の“デカレッド”こと赤座伴番、通称“バン”(さいねい龍二)に救出された撃は、銀河連邦警察本部にてソフィ長官(遊井亮子)に呼び出され、シェリーの敵討ちに囚われて冷静さを失っているとして、心身の傷が癒えるまで「幻魔空間」の捜査から外れるよう命じられました。しかし、ソフィのデスクに、宇宙警察地球署所属の「特捜戦隊デカレンジャー」の資料があるのを見つけた撃は、ソフィ長官の命令に素直に従うことにしました。本部の巨大モニターには、銀河系で勃発している連続吸血魔事件のニュースが流れていました。
スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャーのネタバレあらすじ:承
その頃、地球では宇宙警察地球署の副署長、デカブレイクこと姶良鉄幹、通称“テツ”(吉田友一)が連続吸血魔犯罪事件の容疑者を追跡していました。この日はワイハー星にてデカレンジャーのデカグリーンこと江成仙一、通称“センちゃん”(伊藤陽佑)とデカピンクこと胡堂小梅、通称“ウメコ”(菊地美香)の結婚式が執り行われている最中であり、ドギー・クルーガー署長(声:稲田徹)やデカブルーこと戸増宝児、通称“ホージー”(林剛史)、デカイエローこと日渡茉莉花、通称“ジャスミン”(木下あゆ美)は式に参加しており、地球署のメンバーはちょうど当直だったテツと署の留守を守るメカニック担当の白鳥スワン(石野真子)しかいませんでした。テツがデカブレイクに変身して容疑者を逮捕したちょうどその時、センちゃんとウメコは誓いのキスを交わそうとしていました。そこに「ちょっと待った!」との掛け声とともに撃が乱入、超能力を持つジャスミンに捜査協力を求め、結局デカレンジャーは式を中断して撃に同行することになりました。
撃の旗艦・超次元高速機ドルギランで惑星スカベスに向かう途中、撃はジャスミンにシェリーを撃ったマッドギャランの部下を特定してくれるよう依頼しました。ジャスミンの透視の結果、部下は右腕がライフルに変化する指名手配中のバーグ星人クローネン(声:関智一)であることが判明、スワンの鑑識によりクローネンは地球でも目撃情報があることがわかりました。撃とデカレンジャーは早速地球へと飛び、単独で捜査するという撃を制して地球を管轄とするデカレンジャーも捜査に加わることになりました。
撃はドルギランを駆り、やはり地球に潜伏していたクローネンの乗るトラックを追跡、気付いたクローネンはドルギランに弾丸を撃ち込みました。トラックには「幻魔空界」諜報員である宇宙くノ一・紅牙(原幹恵)も乗り込んでおり、紅牙はドルギランの内部に潜入するとデカレンジャーたちに襲い掛かりました。撃はデカレンジャーに紅牙を任せるとギャバンtype-Gに蒸着してクローネンを追跡、あと一歩というところまで追い詰めましたが、そこにマッドギャランが現れてギャバンと対戦、まだ完治していない背中の傷を執拗に狙ってきました。ギャバンはレーザーブレードを発動させ、必殺技“ギャバン・ハイパーダイナミック”を繰り出しましたがマッドギャランには全く効かず、ギャバンはレーザーブレードを真っ二つに折られてしまい完敗しました。このレーザーブレードは、撃が初代ギャバン・一条寺烈(大葉健二)から受け継いだものであり、宇宙刑事の魂であり誇りの象徴ともいうべきものでした。心の折れた撃にマッドギャランがとどめを刺そうとしたその時、銀河の彼方からデカレッドが駆け付けてマッドギャランと交戦、マッドギャランとクローネン、紅牙はその場から逃亡しました。
スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャーのネタバレあらすじ:転
宇宙警察地球署を訪れた撃はバンらデカレンジャーに対し、もし仲間を殺されたらどうする?と問いかけ、この手で始末をつけると宣言しました。
ドルギランに撃ち込まれていた弾丸は、スワンの調査によると宇宙ヒルの構造を模した特殊なものであり、万が一人間に付着すると2本のツノで血液を吸い上げてしまうというものでした。ちなみにテツが逮捕した容疑者はアリバイが証明されて釈放されていました。
バンは連続吸血魔事件の実行犯がクローネンであることを突き止めており、捜査の焦点はなぜマッドギャランやクローネンが被害者の血液を集めているかに移りました。撃はジャスミンが夫(声:上村祐翔)との電話内容から宇宙ヒルの構造を応用した「スマイル&ジェントルネス社」の子供用おもつ「マリーズパンツ」の話題を聞き付け、ソフィ長官から同社が急成長の影であくどい商売に手を染めているという噂を聞いたことを思い出しました。撃は弾丸を手に、ウメコと共にスマイル&ジェントルネス社の本社に乗り込んだところ、社長のラーズ(崎本大海)はこの弾丸はマッドギャランに脅されて当社で開発したことを認め、秘書に変装していた紅牙を振り払うと逃げ出しましたがすぐに紅牙に追い付かれ、ウメコは増援を呼ぼうにも妨害電波が張られており通信も変身も不可能な状態に追い込まれましたが、クローネンの気配を感じ取った撃は建物の奥へと駆けていきました。しかし、クローネンは異空間へ逃げ込んだ後でした。
一方、ドギーやデカレンジャーは連続吸血魔事件の被害者には全員が“変身可能”という共通点があり、ジャスミンはインコに変身できるシェリーも該当するという見方を示しました。スマイル&ジェントルネス社の技術力と被害者の血液をかけ合わせれば大量殺戮兵器を作ることも可能だというのです。異変を察したセンちゃんがスマイル&ジェントルネス社に駆け付けたところ、ウメコは紅牙によって倒されていました。センちゃんはクローネンへの復讐に囚われたままの撃に激怒、ウメコは意識不明のまま宇宙警察病院に搬送されました。
後になってホージーは銀河連邦警察本部に確認を取り、撃の持つ捜査協力要請書が偽物であることを確認しました。撃は公文書偽造罪に問われて本部から帰還命令を受け、今後の捜査はデカレンジャーが請け負うことになりました。ラーズはドギーとテツに対し、道義的な観点から会社を解散する考えを明かしました。
一方、バード星の銀河連邦警察留置場に収監された撃は、自らの軽はずみな行動でシェリーを危険に晒してしまったことを後悔していました。ソフィ長官は撃に失望したと語り、しっかり反省するよう命じました。その後、ソフィ長官は教官となっていた初代ギャバン・烈と再会、烈は撃がレーザーブレードを折られたことを知るとある思いを胸に秘めました。
スマイル&ジェントルネス社の家宅捜索に入ったホージーとセンちゃんは、社長室の床にこびりついていた泥が先日ギャバンと交戦したマッドギャランが踏んだ水溜りの泥と全く同じであることを突き止め、ラーズのパソコン内から大量殺戮兵器の設計図を発見しました。更にはウメコが命がけで押収した謎のアイテム“マスカーブレード”にはマッドギャランのコンバットスーツが圧縮されており、しかもラーズの指紋が付着していたことも判明しました。しかしその時、地球署に紅牙が潜入、マスカーブレードを奪還するとラーズに渡しました。ラーズはマスカーブレードを使って自身の正体であるマッドギャランの姿となり、ドギーはデカマスター、テツはデカブレイクに変身して応戦しましたが苦戦を強いられ、ジャスミンは隙を突いて紅牙に手錠をかけましたが彼女は自らの手首を切り落とすとマッドギャランとともに退却しました。一方のホージーとセンちゃんもクローネンの襲撃を受けました。
傷の手当をしているドギーやテツたちの元に無理やり退院してきたウメコが姿を現し、撃は規律違反などしていないことを訴え、ラーズの正体を見抜けなかったことを打ち明けました。ジャスミンは紅牙が言い残した「シェリーの桁外れな能力を見つけさせてもらい感謝する」との意味深なセリフを思い出し、センちゃんはマッドギャランがシェリーを大量殺戮兵器に繋げてそのエネルギーを利用しようとしているとの仮説を立てました。死んだと思われていたシェリーはまだ生きていたのです。デカレンジャーはドギーの許可を得て「少し無茶をする」決心を固めました。一方、紅牙は特殊能力を使って切り落とした手首を元通りに繋ぎ合わせていました。
スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャーの結末
「幻魔空間」教祖“フメイン”に忠誠を誓うラーズと紅牙は大量殺戮兵器“サタンゴース”の完成を急いでいました。目を覚ましたシェリーは自分がサタンゴースに繋がれていることに気がつきました。ラーズはシェリーに執拗な暴行を加え、その能力を最大限にまで引き出してサタンゴースに注入し始めました。シェリーは撃に必死で助けを求めました。その様子を間近で見ていた紅牙は、戦闘能力の失せた者をこれ以上痛めつけるのは無意味とラーズに告げてその場を離れました。
その頃、留置場の撃の前にデカレンジャー(ホージー、センちゃん、ジャスミン、ウメコ)が現れ、シェリーが生きている可能性とラーズの正体を伝え、撃を独房から逃がしました。そこにバンも合流、「無茶は弱い奴のすることだ」と釘を刺しながらも撃に協力することにしました。地球のスマイル&ジェントルネス社に乗り込んだ撃とデカレンジャーは次々と手下らを倒していき、地下室の中の異次元空間の出入り口まで辿り着きました。撃はクローネンが入口を開ける際に呪文らしき言葉を唱えていたことを思い出し、同社の宇宙おむつのCMソングを歌ってみると異次元空間へ通じる入口が開き、撃とデカレンジャーは突入していきました。
シェリーとラーズの元に辿り着いた撃は怒りを爆発させ、デカレンジャーにクローネン退治とシェリー救出を任せるとギャバンtype-Gのコンバットスーツを蒸着(シリーズおなじみのプロセスの解説つきで)、バンたちも強化形態の“スワットモード”へ変身しました。ギャバンとマッドギャランはサタンゴースの力により廃工場を模した“サタンゴースゾーン”に転送され、マッドギャランに有利な環境ながらもギャバンはシェリーの味わった痛みを思い必死に立ち向かいましたが力の差は歴然としており、蒸着を解かれてとどめを刺されようとしたその時、初代ギャバンに蒸着した烈が現れ、「みんながお前を信じて戦っている」と檄に奮起を促し、その成長を讃えると長きに渡って愛用し続けてきた自らのレーザーブレードを託しました。烈が戦闘員を引き付けている間に撃は再びギャバンに蒸着、宇宙刑事の魂を背負って再びマッドギャランに闘いを挑みました。
一方のデカレンジャーもクローネンと銃撃戦を展開、神出鬼没に動き回るクローネンに翻弄されましたが、デカレッドの提案によりデカピンクが歌を歌ってクローネンの注意を引き、その隙を突いて集中攻撃を加えました。デカレッドは宇宙最高裁判所からデリート(凶悪犯罪者をその場で処刑すること)の許可を得、全員で必殺技を浴びせてクローネンをデリートしました。
烈が撃に託したレーザーブレードは、かつて初代マッドギャランと死闘を繰り広げた伝説の戦士“ジャスピオン”の故郷・エジン星で鍛えられたものでした。ギャバンはマッドギャラン相手に一歩も引かぬ闘いを繰り広げ、仲間たちの思いを込めてレーザーブレードを発動、新必殺技“ギャバン・コズミックダイナミック”を繰り出してマッドギャランに勝利しました。
デカレンジャーがシェリーを救出して脱出、まだ負けを認めぬラーズはサタンゴースを発動させて対抗しようとしましたが、暴走したサタンゴースによって殺害されました。デカレッドは巨大ロボ“デカウイングロボ”を巨大兵器“デカウイングキャノン”に変形させ、必殺技“ギガマグナム”を繰り出してサタンゴースを倒しました。
撃はシェリーの労をねぎらい、デカレンジャーと勝利の喜びを分かち合いました。その頃、紅牙は次なる作戦に向かって動き出していました。
ソフィ長官に報告に出向いた撃はクビを覚悟していましたが、ソフィ長官はデカレンジャーとの共闘はバンが提案したものであることを明かし、撃を新たに創設された特殊部隊“スペース・スクワッド”の初代キャプテンに任命しました。それは未だに謎の多い「幻魔空間」の脅威に対抗すべく、歴代のスーパー戦隊やメタルヒーローから選抜チームを編成するというものでした。シェリーはソフィ長官の考えもあってしばらく内勤となり、撃を「男なんだろ?」と送り出しました。撃は新たな仲間たちと共に新たな戦いに挑む決意を新たにしました。
その後、ウメコとセンちゃんはドギーの司会のもと、結婚式の仕切り直しに臨みました。
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