太陽の紹介:2015年日本映画。前川知大が主宰する劇団イキウメの読売演劇大賞グランプリ受賞作品である同名舞台劇を映画化した近未来SFサスペンスです。謎のウィルスにより人類の大半が死滅した日本を舞台に、新人類と旧人類に分れた人類が巻き起こす騒動を二人の男女の視点から描いています。
監督:入江悠 出演者:神木隆之介(奥寺鉄彦)、門脇麦(生田結)、古川雄輝(森繁富士太)、水田航生(佐々木拓海)、村上淳(奥寺克哉)ほか
映画「太陽」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「太陽」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
太陽の予告編 動画
映画「太陽」解説
この解説記事には映画「太陽」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
太陽のネタバレあらすじ:起
21世紀初頭、世界中に蔓延した謎のウィルスにより人類の大半は死滅、生き残った人類は二つの種族に進化していました。これまでの旧人類は「キュリオ」、進化した新人類は「ノクス」と呼ばれており、ノクスは高い知能と建国的な肉体を手に入れて裕福な暮らしを送っていましたが、太陽の光には極端に弱く、当たると死んでしまうことから夜しか活動できないという弱点をはらんでいました。
一方のキュリオはノクスから厳重に管理され、田舎の農村で貧しい暮らしを強いられていました。キュリオも手術を受けることでノクスになることが可能ですが、手術は医学的に若年層に限られ、抽選に当たることが条件でした。ノクスの居住区とキュリオの居住区は堅固なゲートで隔離され、キュリオがノクスの居住区に入るには申請が必要でした。
ある時、キュリオの一部が四国で独自の自治区を築き、裕福な暮らしを送っているという噂を嗅ぎつけた青年・奥寺克哉(村上淳)がノクスの警備員を殺害して行方をくらますという事件が発生します。この事件により、克哉の村はノクスから経済制裁を受けてさらに貧困化、ノクス変換志望者を決める抽選も打ち切られてしまいます。
太陽のネタバレあらすじ:承
事件から10年後。克哉の甥・鉄彦(神木隆之介)はキュリオの村の暮らしに息苦しさを感じながら生活していました。鉄彦の幼馴染・生田結(門脇麦)は自分と父・草一(古舘寛治)を捨ててノクスになった母・玲子(森口瑤子)、そしてノクスに対して憎しみを抱きながらも、それでも村の現状を何とかしたいと考えていました。
そんなある日、ノクスによる経済制裁が解除され、10年ぶりに閉ざされていたゲートが開きます。ノクスの役人は克哉の姉で鉄彦の母・純子(中村優子)の元を訪れ、克哉に殺されたノクス警備員の遺族が克哉を許したことを告げます。
そして、ノクス変換志望者の抽選も再会されることになり、豊かな暮らしを夢見る鉄彦は抽選に応募、新たに警備員として配置されたノクスの森繁富士太(古川雄輝)とも親しくなっていき、いつか一緒に旅をしようと約束を交わします。
太陽のネタバレあらすじ:転
ある日、玲子は草一の同級生であるノクスの医師・金田(高橋和也)と共に結の住む村を訪れ、身分を偽って結に会いに行きます。しかし村の暮らしをより良くするために四国行きを希望していた結はノクスの世界には全く興味も関心もありませんでした。
そんな中、四国に行っていた村の仲間が戻ってきて、四国の噂が幻想だったことを告げます。四国は村人たちが思い描いていた理想郷とはほど遠い、暴力で支配された悲惨な現状だったというのです。もはや四国へ行くという夢を打ち砕かれた結の身を案じて、草一は結に内緒でノクス変換志望者への抽選にエントリーします。
その事を知った結は、草一が純子と再婚したいがために仕組んだのではないかと疑い、3時間限定のノクス居住区滞在の許可を得て母に会うことにします。
太陽の結末
抽選の結果が発表され、選ばれたのは何と結でした。鉄彦は結果に納得がいかず自暴自棄に陥ります。
そんなある夜、10年ぶりに克哉が村に舞い戻ってきました。克哉は森繁を手錠でゲートに繋ぎ止めると村へ入り、相変わらず傍若無人に振る舞います。鉄彦は必死で手錠を解こうとしますが夜明けはすぐそこまで迫っており、命の危機に瀕した森繁は鉄彦や助けに駆け付けた結に手首を切ってくれるよう頼みます。
その頃、克哉は村の集会場に現れましたが、これまでの恨みを晴らそうと村人は克哉に襲い掛かり、克哉は命を落とします。その後、結は無事手術を終えてノクスとなり、鉄彦は森繁と共に中古車を買い、約束通り旅に出ていきました。
以上、映画「太陽」のあらすじと結末でした。
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