帝一の國(ていいちのくに)の紹介:2017年日本映画。映画「帝一の國」は、古屋兎丸のマンガを原作とした実写映画化作品。国内屈指の名門校と言われる海帝高校で、将来の入閣が約束されるという生徒会長の座をめぐって勃発する激しいバトルをコメディ満載で描く。菅田将暉主演で、イケメン俳優6人を揃えた話題作。菅田将暉がネジの外れた情熱的な男子生徒・赤場帝一を演じます。「帝一の國」は映画公開に合わせてスピンオフドラマの『帝一の國~学生街の喫茶店~』が放送されました。
監督:永井聡 出演:菅田将暉(赤場帝一)、野村周平(東郷菊馬)、竹内涼真(大鷹弾)、間宮祥太朗(氷室ローランド)、志尊淳(榊原光明)、千葉雄大(森園億人)、永野芽郁(白鳥美美子)、ほか
映画「帝一の國」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「帝一の國」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
帝一の國 予告編 動画
映画「帝一の國」解説
この解説記事には映画「帝一の國」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
帝一の國 詳細あらすじ解説:1.プロローグ:「ぼくは作る!ぼくの国を!」
時は昭和、「政治とは流血を伴わぬ戦争である」という毛沢東の言葉を、最も好きな言葉と語る一人の青年がいました。赤場帝一(菅田将暉)というこの青年の夢は「総理大臣になること」でした。そんな帝一が進んだ高校は、多くの政治家や官僚たち輩出する超名門校・海帝高校。
この海帝高校は明治24年に海軍兵訓練学校として創設され、その後の学校改革で生まれ変わった名門中の名門です。この海帝高校の生徒会長になることが総理大臣への最短コースと言われ、しかも東京大学に推薦入学できるというおまけ付きでした。
そんな海帝高校には、生徒会長の座を狙って、野心に燃える強者たちが集まってきていました。帝一はそんな男たちの集まる海帝高校の入学式で、学年最優秀者だけに与えられる「新入生代表の挨拶」という栄誉ある任に指名されました。壇上の上がった帝一は決意しました。「海帝高校の生徒会長になってみせる。そして、将来、必ず総理大臣になり、ぼくは作る!ぼくの国を!」と。
帝一の國 詳細あらすじ解説:2.強者たち
挨拶を終えた帝一に猛烈な対抗意識を燃やす男がいました。東郷菊馬という坊ちゃんスタイルの眼鏡男は、幼い頃から帝一に対して強烈なライバル心を持ち、帝一をいじめてきた男です。菊馬の父・東郷卯三郎は現・通商産業省大臣で、帝一の父・譲介とは海帝高校時代からのライバル関係にありました。菊馬も帝一も互いに父から「あいつには負けるな」と言われ続けていました。情報収集能力に長けた策士・菊馬はまさに、帝一にとっての天敵でした。
一方、帝一に対して「帝一ガンバ」と熱い視線を送る男がいました。榊原光明(志尊淳)という茶髪の女子っぽい言動をする美男子は、帝一が全幅の信頼を寄せる男です。「帝一ガンバ」が口癖の光明は、手先が器用で盗聴器などを難なく作れ、帝一とは堅い絆で結ばれていました。
そんな二人とは全く態度を異にする男がいました。大鷹弾(竹内涼真)という少女漫画に出てきそうな爽やかな青年は、成績優秀で奨学金で海帝に入ってきた変わり種でした。全く野心もなさそうなこの青年の存在が、帝一に大きな影響を与えていきます。
帝一の1学年上には、氷室ローランド(間宮祥太朗)と森園億人(千葉雄大)という二人の次期生徒会長候補者がいました。不気味にほくそ笑む金髪ロングヘアの氷室は、手段を選ばない剛腕野心家です。一方、神経質そうな眼鏡の美青年・森園は負けず嫌いの将棋名人で、千手先読みをするという冷静沈着な男です。
主人公・赤場帝一は、通商産業省事務次官である父・赤場譲介と元ピアニストの母・桜子の間に生まれました。帝一は母の遺伝子を多く受け継いだのか、幼い頃からピアノをたしなみ、コンクールでは賞を総なめするというピアノが大好きな少年でした。腕っ節が弱く平和主義で心優しい少年だった帝一は、何かと東郷卯三郎の息子・菊馬から陰湿ないじめに遭っていました。そんな時に助けてくれたのが、幼馴染みの美少女・白鳥美美子でした。美美子は帝一が弾くピアノが大好きで、やがて帝一とは恋人同士となりました。
しかしそんな帝一に父・譲介は帝王学を叩き込もうとしました。海帝高校時代からのライバル・東郷卯三郎に敗北した雪辱に燃える譲介は、帝一に「海帝高校の生徒会長になれ!そして自分の国を作れ!東郷菊馬だけには死んでも負けるな!」と言い続けました。
そんなある日、ピアノを弾いている帝一を譲介は、滝修行に連れ出そうしました。無理矢理連れ出そうとする父・譲介と引き留めようとする母との口論の間で、帝一は倒れて、後頭部を鍵盤で強打してしまいました。その時、帝一の頭に「何かのスイッチが入った」のでした。
帝一はその瞬間から父の言う通り、海帝高校で一番を取り将来自分の国を作ろうと固く決意をしたのでした。
帝一の國 詳細あらすじ解説:3.新たなライバル
そして帝一は晴れて首席で海帝高校に入学しました。恋人・美美子(永野芽郁)はお嬢様学校の花園女子学園に入学し、帝一はサングラスをかけて変装をして、夜、密かに美美子の家に会いに行っていました。海帝高校は男女交際禁止のため、スキャンダルや盗聴を恐れた帝一は、美美子と糸電話で会話をします。(逆にかなり人目を惹きます。)
帝一の最初の目標は、クラスのルーム長になること。「正々堂々なんて言葉は、帝一辞典から削除済みさ」という言葉通り、帝一は父からの多額の寄付金をバックに、苦も無くルーム長に任命されました。光明は担任の川俣先生の服に盗聴器をしかけ、帝一のライバルである各クラスのルーム長の情報を盗聴しました。帝一はそこで6組のルーム長・大鷹弾と出会いました。
外部から試験で入った弾は、その爽やかな人柄で6組の生徒たちの心を一気に把握した男でした。まるで少女漫画に出てきそうな弾が気になった帝一は、光明を連れて弾を尾行しました。しかし、弾に見つかってしまい、家に案内されます。帝一はそこで弾が母子家庭で弟妹を育てており、学費免除のために海帝高校に入学したことを知りました。
海帝高校に外部からテストで入ることは非常に難しく、弾は相当優秀だと思われました。「帝一の一は1番の一」と帝一は弾と学力勝負をしたいと考えました。帝一は川俣先生が『赤毛のアン』の作者・モンゴメリが好きなのを利用し、外部生用の試験問題を密かに入手しました。
帝一は鉢巻きを締め、自室で時間をはかって試験問題に挑みました。最初の数学テストでは第1問目からいきなりブール関数が出てきて、帝一は驚愕します。しかし、帝一は徹夜でテストに挑みました。「新たな敵が現れたな」と言う父・譲介にテストの採点をしてもらい、帝一は勝手に対決をしました。
国語は弾も帝一も満点でした。数学は弾が96点、帝一が95点、英語は弾が95点、帝一が96点でした。帝一は興奮し、一喜一憂します。社会は弾が98点、帝一は95点でした。「ここへきての3点差はでかい」と帝一は崩れ落ちました。「負けを認めるか」と言う父に、帝一は「負けるなんて言葉は、帝一辞典にはありません!」と叫びました。そして最終の理科は弾が95点、帝一は100点でした。非公式でも帝一は総合得点で、弾に2点差で勝利しました。帝一は「僕の国は守られた」と絶叫し、テストで勝ったことに歓喜しました。そんな帝一に父・譲介は、「バカモン!お前は犬だ。勝ち犬になれ!」と叱咤しました。
帝一の國 詳細あらすじ解説:4.修羅の道
父から叱咤された帝一は生徒会長になるべく、次期会長の「犬になる」と決意しました。生徒会長は各クラスのルーム長と副ルーム長60名が集まる評議会で決められます。現生徒会長は堂山圭吾が生徒会長候補を3人選出します。会長候補として指名された2年生は、4組の本田章太、堂山会長の幼馴染みである5組の森田億人、そして、3組の氷室ローランドでした。
帝一はこの3人から本命を氷室ローランドだと見定めました。帝一は早速、評議会で舌を出して氷室に「あなたの犬になります」とアピールしました。同時に菊馬も氷室にアピールをしました。帝一は一歩抜け出すため、1年生の初舞台でもある「生徒総会」で校旗掲揚の大役に立候補しました。この国旗掲揚で失敗した者は「架空切腹」で、即失脚を意味していました。
帝一は「頭が高い」と菊馬にたしなめられますが、氷室からこの任を仰せつかりました。一歩出遅れた菊馬は点数を稼ぐため、氷室に1年生全員の個人情報を密かに渡し、自らの存在をアピールしました。氷室は帝一、菊馬、そして人望がある弾に目をつけました。
生徒総会で帝一は、校旗掲揚を行ないました。しかし、そこには巧妙な菊馬の罠が仕組まれていました。菊馬は旗のロープに切れ込みを入れ、旗が落ちるように仕組んでいました。光明からの連絡で帝一は、旗の落下を間一髪でくい止めました。ロープを持つ帝一に、菊馬が「よろちくび&くすぐり攻撃」をしかけてきました。異変に気付いた弾は帝一を助けました。
校旗掲揚は弾の助けによって、無事成功しました。無事に生徒総会を終えた氷室は、帝一の活躍を讃え、持ち場を離れていた菊馬と弾を平手打ちしました。弾は菊馬の悪巧みとそこから帝一を助けた事を何も語りませんでした。帝一はそんな弾に「この借りはいつか返す」と礼を言いました。
半年後、堂山会長は本田、森園、氷室の3名を次期生徒会長候補に挙げました。森園は、これまでの派閥をなくした能力主義と努力主義で、誰にでもチャンスを公平に与える民主主義を公約に掲げました。それに対して氷室は森園の公約を「後世に対して無責任」と批判し、「躍動する肉体を愛する」と謳い、「運動部に予算を増額する」という公約を宣言しました。そんな氷室の力強い公約を聞いた帝一と菊馬は、氷室の忠実な犬になりました。
帝一はまず海帝祭で氷室派の結束を固めるため、ふんどし一丁で太鼓を叩く「はだか太鼓」の案を出し、見事に成功させました。菊馬はそれに対抗し、プロの花火師を呼び、後夜祭を盛り上げました。一方、弾は誰にも属さずにいました。そんな弾を引き入れようと氷室は、借金を肩代わりするなどと持ち掛け、自陣に引き込もうとしました。帝一も弾を引き入れようとしました。しかし弾は、そんな氷室の卑劣なやり方に猛反発し、森園陣営に入りました。
そんな氷室に帝一が肩入れしていることを知った父・譲介は、帝一に「待った」をかけました。それは実は氷室が、アメリカの自動車メーカーHM社の御曹司だったからでした。譲介はその頃、日本車優遇措置法を成立させようとしていました。それを阻止しようと動いたのが、氷室の父の会社だったのです。そして、菊馬の父で大臣である卯三郎は、そんな外車メーカーから賄賂を貰い、譲介の政策と真っ向から対立していました。
菊馬からその事を知った氷室は、帝一を「ぞうきんのようにこき使って、捨ててやる」と言い放ちました。「総理大臣への道が閉ざされた」と嘆き落ち込む帝一でしたが、父・譲介の言葉で立ち直り、光明に「僕は修羅の道をいく」と宣言しました。帝一は氷室と決別し、森園派につくことを決心しました。何とか森園と弾に認めてもらった帝一は、弾と協力して対抗馬である本田派の懐柔に成功し、氷室に「決別状」を出しました。
帝一の國 詳細あらすじ解説:5.「マイムマイム事変」
次期会長選は氷室と森園の一騎打ちとなりました。『海帝新聞』世論調査では圧倒的に氷室が優勢でしたが、戦術に長けた帝一が森園派に造反したことで、戦局は見えなくなりました。運動部だけでは危ないと考えた氷室は、文化部にまで賄賂を渡すという実弾攻撃を仕掛けました。賄賂の金は、生徒会がプールしている「埋蔵金」ではなく、氷室が学校の出入り業者を脅して得たリベートでした。そんな氷室の姿を見た側近・駒は幻滅しますが、氷室は勝つために必死で耳を傾けようとしませんでした。
帝一も実弾攻撃をしようと考えますが、美美子と父・譲介が「待った」をかけました。父は幕末、旧幕府軍の彰義隊が敗北した理由は「旗」だと教え、「森園=官軍、氷室=賊軍」というイメージを植え付けろとアドバイスしました。そして、帝一は「マイムマイム作戦」を決行しました。それはマイムマイムの曲に合わせて校庭でフォークダンスを踊ることでした。最初は8人ほどしかいませんでしたが、校舎にその曲が流れると、懐かしさから生徒たちが集まり、次第に輪が大きくなりました。
帝一の狙いは、見事に的中しました。氷室から金を貰って後ろめたさを感じている生徒たちは、このダンスの輪に加われず、氷室陣営にはまだ賄賂を貰っていない者たちが押し寄せ、金を寄越せと要求していました。氷室の実弾攻撃は破たんしていきました。そして世論調査は30対30と、遂に森園陣営と氷室陣営が並びました。この事件はその後「マイムマイム事変」と語り継がれました。
「マイムマイム作戦」を無事終えた帝一は、高級料亭を貸し切り、人目を避けて美美子と久しぶりにデートをしましたが、美美子とはうまくいきませんでした。初めてフラれた帝一は傷心し、放心状態に陥りました。そんな帝一に追い打ちをかける出来事が起こりました。父・譲介が賄賂の容疑で逮捕されたのでした。
父・譲介に面会に行った帝一は、今まで裡に秘めていた本音を吐き出しました。「父さんの事情なんて知らないよ!ずーっと、僕の邪魔してきたじゃないか!ピアノ弾きたいよ…」と帝一は父に訴えました。その言葉に譲介は驚きました。「ピアノを誰にも邪魔されずに弾きたかった…」と帝一は続けました。幼い頃に鍵盤で頭を打ったあの時から、帝一はただ大好きなピアノのために「僕の国を作りたかった」のでした。帝一の苦労を知った父・譲介は、帝一に謝りました。
帝一の國 詳細あらすじ解説:6.嵐の会長選
そして、次期会長選の投票日が来ました。父の不祥事でショックを受けた帝一は落ち込み、部屋に閉じこもり、学校を休んでいました。完全に腑抜けとなった帝一のもとに、弾や美美子がドアを蹴破り、乱入してきました。「自分の国、作るんじゃなかったの?そのために光明くんや弾くんに助けてもらったんでしょ。だったら今度はみんなを助けてあげないと。それもできない人が自分の国なんて作れるわけないよ」と美美子は帝一にビンタして、訴えました。その言葉に帝一は我に返り、美美子と学校へ急行しました。
そんな帝一を学校の校庭で待ち伏せしていたのは、菊馬でした。帝一を「犯罪者の息子」と呼ぶ菊馬の態度で、帝一は父を陥れたのが菊馬の父・卯三郎だと知りました。校庭で帝一と菊馬との殴り合いの喧嘩が始まりました。二人は互いの怒りをぶつけ合いました。
2人が喧嘩をしている間、投票は並行して行なわれていました。氷室が金で囲い込んだはずの江住が造反して、賄賂を受け取った事を暴露し、森園に票を投じました。そして側近である駒光彦も造反し、森園に票を入れました。氷室と森園は同票となりました。そして、弾が投票する番になりました。弾はそこで白票を投じました。弾は「俺は最後に決める器ではない」と言い、堂山生徒会長にその任を委ねました。(同票の場合、規約上、最終決定は現生徒会長に移るので)
堂山会長は氷室を有能と評価しながらも、「力の使い道を間違えると大きな差別が産まれる。排他的選民思考は危険だ」と指摘し、靴を舐めて泣きすがる氷室を諭しました。堂山は静かに座っていた森園にこそリーダーの資質があると評価しました。森園は「僕なんか“井の中の蛙大海を知らず”ですよ」と呟きました。堂山は「その諺には“されど空の深さを知る”という続きがある」と告げ、森園を次期会長に指名しました。
その頃、帝一と菊馬の喧嘩も終盤を迎えていました。それに終止符を打ったのは、美美子でした。美美子は菊馬に鮮やかな上段廻蹴りを決め、菊馬をノックアウトしました。見ていた生徒たちから拍手が沸き上がりました。美美子は帝一に肩を貸し、投票所に向かいました。投票が終わり、森園が次期会長に選ばれた事を光明から聞いた帝一は、光明と強く抱き合いました。唯一のヒロイン・美美子は、そのまさかの熱い男同士の抱擁に驚きを隠せませんでした。
敗北した氷室は、学校の時計台から飛び降り自殺を図りました。側近・駒が駆け寄ると、なんと、氷室は無事でした。枯れ葉の下にマットレスが敷き詰められていたからでした。それは光明が用意していた帝一用のものでした。駒は氷室に別の頂点を目指そうと言いました。氷室は救急車で運ばれていきました。この氷室の自殺未遂事件で、生徒会長選での派閥が問題視され、学校の規律が大幅に見直されました。
帝一の國 詳細あらすじ解説:7.「諦める?」
そして、映像はオープニングに戻ります。帝一は大好きな毛沢東の「政治とは流血を伴わぬ戦争である」という言葉に、「人民のみが、世界の歴史を創造する原動力である」と付け加えました。これは帝一の生徒会長選用PRビデオでした。時は流れて、2年になった帝一たちの次期生徒会長選に突入していました。次期生徒会長候補には帝一、菊馬、弾が立候補していました。森園会長の公約通り、生徒全員で投票されます。投票は体育館で、各々の陣営に実際に別れて立つという形で行なわれました。
途中経過では帝一349票、弾350票、菊馬15票でした。菊馬はこれでは勝てないと見越すと、側近・二四三と共に、なんと帝一の所へ移動しました。「腐れ縁。お前が上にいないと、いじり甲斐がないからな」と言い、菊馬はニヤリと笑いました。これで帝一351票、弾350票となりました。このままいけば、帝一の夢は叶います。残り10秒のカウントダウンが始ました。そして最後の瞬間、帝一が大きくジャンプして弾の陣に移りました。
まさかの帝一の動きで、帝一350票、弾351票となり、弾が生徒会長に決まりました。驚く弾に、帝一は「借りは返した。この学校を変えるのは、お前のような人間だ。今度は僕が助けてやりたいんだ。僕はピアノさえ弾ければ十分だ。だって友達だろ」と告げました。そんな帝一に生徒たち全員から称賛の拍手が沸き上がりました。弾は帝一に副会長になり、就任式ではピアノを弾いてくれと頼みました。帝一はそれを快諾しました。
国会議事堂を見つめる帝一に、光明は「総理大臣になるの、諦めてないよね」と尋ねました。「諦める?そんな言葉、帝一辞典からは削除済みさ」と帝一は答えました。帝一の野望は消えていませんでした。実は投票の残り10秒の時、ずる賢い菊馬は帝一の所へ移動しながら、最期の最期で弾に寝返ろうとしていたのでした。帝一はそんな菊馬の動きを見逃さず、瞬時の判断したのでした。帝一は光明に言いました。「“負けた”と“勝たせてやった”とでは印象が全く違う!」と。
帝一の國 詳細あらすじ解説:8.エピローグ:操り人形
帝一は就任式で一番好きな曲を弾きました。それはローデの『マリオネット』という曲でした。マリオネットとは操り人形のことです。帝一はピアノを弾きながら思いました。「君たちのことだよ」と。
【エンドロール】主題歌『イト』(作詞・作曲:尾崎世界観)をバックに、真っ赤なスカートをなびかせて美美子がダンス!
以上、映画「帝一の國」の詳細あらすじ解説でした。
「帝一の國」感想・レビュー
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帝一は父親の命令で将来自分が生徒会長になるために、そこまでやるかと引くぐらいの行動をします。それでもそんな帝一を見ているうちに応援してしまうのは、ヒロインとの糸電話を使った逢い引きや校庭でマイムマイムを踊るなど、彼の行動に幼さを感じたからかもしれません。
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人気の若手キャストが揃いぶみの力作。菅田将暉の突き抜けた演技が見物。
総理大臣になり自分の国を作ると言う野望を叶えるため、生徒会長を目指して奮闘する。野望に対する執着心が親子共々強烈で、その滑稽さが面白い。
それにしても、原作を見てみると志尊淳演じる光明がウリ二つでハマり役だなーと思いました。 -
これでもかというくらい、イケメンてんこ盛りの作品です。「将来自分の国を作る」という目標のために生徒会長になろうと奮闘する帝一の姿は、本人が大真面目で真剣であるだけに笑えます。でも彼が本当に目指したのは、好きなようにピアノを弾けることであったことが判明するシーンに、涙が出そうになりました。
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今をトキメク、イケメンオンパレードの映画です。ただかっこいいだけでなく、それぞれに個性が光っていたのがよかったです。特に間宮くんのローランド先輩が素敵でした。一見おバカ映画に見えますが、何かに向けて一心不乱に取り組むのはすごいなぁと思ったり。大事なことを教えてくれる映画のように感じます。原作漫画は読んだことがありませんが、みんな漫画キャラみたいにキラッキラです。
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イケメン揃いで正直だれが生徒会長になってもいいように思えてきます。登場人物それぞれの「生徒会長になりたい」という思いがひしひしと伝わってきますし、そのための策略や仲間の裏切りには目が離せません。まじめな学生たちがまじめに生徒会選挙を戦い抜く、ユーモアのある映画でした。また、ラストシーンでの帝一のセリフにはゾッとさせられたのでこの感覚を多くの人に味わってほしいです。
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旬のイケメンキャストが勢ぞろい。ただどのキャストもはまり役で、個性が光っています。演技力もすばらしい!全力でばかばかしく、でも意外と深い。日本にも、期待できる若手役者がたくさんいて楽しみだと感じました。
ばかばかしくて笑えます。全員のキャラが濃い。菅田将暉、野村周平、千葉雄大、間宮祥太朗、今やナンバーワンの勢いのある竹内涼真とイケメン好きなら必見です。志尊淳のお姉的な感じも、その後のNHKのドラマでのトランスジェンダー役につながる雰囲気です。それにしても、こんなばかばかしい高校があったらと思うと笑えます。生徒会長になるためという極々単純な目標に向かって全力。その理由も”ピアノが弾きたいだけ”なんて。。。笑えます。