花とアリス殺人事件の紹介:2015年日本映画。主人公ハナとアリスたちの出会いのきっかけや、友情が始まる瞬間などを描く。「リップヴァンウィンクルの花嫁」や「スワロウテイル」で知られる巨匠、岩井俊二の代表作をアニメ化!花とアリスの映画キャストを声優に迎えた、ノスタルジックな世界観が独特な青春。
監督:岩井俊二 声優:鈴木杏(新井花/ハナ)、蒼井優(有栖川徹子/アリス)、黒木華(担任、萩野里美)、平井成(徹子の父、黒柳健次)、木村多江(是ユキ)、相田翔子(徹子の母、有栖川加代)、キムラ緑子(花の母、荒井友美)、睦奥睦美(鈴木蘭々)、勝地涼(湯田光太郎)ほか
映画「花とアリス殺人事件」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「花とアリス殺人事件」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
花とアリス殺人事件の予告編 動画
映画「花とアリス殺人事件」解説
この解説記事には映画「花とアリス殺人事件」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
花とアリス殺人事件のネタバレあらすじ:起
有栖川徹子は母と引っ越してきた家で荷物の整理をしていると、隣家を誰かが覗いていることに気付き、その正体を探る為、窓から身を乗り出して転落しそうになるが、引っ越し業者の人に抱き止めてもらいました。徹子は部屋で前の住人、湯田光太郎の0点のテストの答案用紙を見つけました。翌日、転校先の高校を母と尋ねる、徹子。徹子の母、加代は世間知らずで、徹子に関しての転入学通知書の手続きをとっていませんでした。転校手続きを終えた登校日、途中まで母に付き添われた徹子は、担任の萩野に教室へ連れて行かれ、クラスメイトと初めて顔合わせすることになりました。徹子は空いている席に座るよう、里美から言われ、2つ並んだ空席の後ろに座りますが、なぜかその席に座ると、クラスメイト達から冷たい視線を送られてしまいます。里美がすかさず「前のほう」と言ってその通りにしました。学校の掃除中に、徹子はクラスメイトから午前中に徹子が座ろうとしていた机に触っちゃダメと言われたり、床部分に魔法陣のような奇妙な落書きがしてあるのを発見します。ゴミ出しを間違えて、隣家の荒井家の母、加代にきつい言い方で注意され、徹子はむっとしました。徹子は音楽の授業中にいじめられているクラスメイトを見て助けますが、冷たい態度をとられてしまいます。あまりうまくいっていないようですが、前に通っていた長谷川バレエ教室で一緒だった、ふうこと学校で再会します。おっとりして優しいふうこは、徹子を地元の小さな本屋に案内し、またバレエを一緒にやらないかと誘いますが、徹子は家計が苦しいから母と相談しなくてはと答えました。しかし、ふうこは今も通っているバレエ教室に案内して見学を誘いました。先生が徹子にバレエシューズを貸してから、仮に他の子達と混じって踊ります。ふうこと電車の中でふざけ合ったりして学校の中で唯一打ち解けられました。ふうこは徹子の前の苗字「黒柳」から、クロちゃんと呼びますが、徹子は親が離婚した為、「有栖川」に変わった事を伝えます。すると、ふうこは徹子の今の苗字、「有栖川」から、「アリス」と呼んでいいかと聞きます。家路に着くと、ふうこから徹子の隣の住人が「花屋敷」と噂されて、四人のユダの呪いで死んだのではないかと噂されている去年の3年2組の男子生徒、「ユダ」の真相に関わっているのではないかという評判の悪さを伝えられます。バレエを習う事を母に許してもらった徹子は、ふうこから湯田についてまた聞かされますが、「ユダ」という名前の生徒は徹子のクラスでした。
花とアリス殺人事件のネタバレあらすじ:承
徹子は教室でクラス全員から、「ユダ」を信じるクラスのリーダー睦美に突っかかられて、徹子が今使っている席が「ユダ」というクラスメイトが使っていた座席だった事や、その席に睦美が魂を封印し、空席状態だったのを徹子が座った為、結界が破かれたと言い放ちます。睦美を率いたクラス全員が、徹子の席に儀式を行って、なんとか大きなトラブルに発展せずに済みましたが、徹子は母の加代に話します。加代は話は聞いたけれどその後は自分で何とかするよう言いました。クラスメイトの千葉に絡まれた徹子は彼を殴ると、クラスの包まれた事情を知ります。千葉はかつてリーダー格の生徒で、現在のリーダー、睦美はかつていじめられっ子で徹子の席を使っていました。4人の妻に殺されたと噂されるクラスメイトの「ユダ」の霊が睦美に憑りつき、授業中に彼女は奇声を発しながら、ユダに憑りつかれたと言って問題を起こしていました。「ユダ」の魂を封印したと言った彼女は後にクラスの新リーダーとなったのでした。徹子は実父、健次と束の間の安らぎの時間を過ごしますが、健次に仕事の電話がかかり、唯一の親子の時間はあっという間に終わります。徹子は父に「離婚」について書かれた本を渡し忘れたことを思い出し、慌てて、父を乗せたタクシーをはしって追いかけ、渡しました。学校でリレーの選手に選ばれたので公園で運動していた徹子は、担任の萩野と隣家の荒井花の母を見かけ、2人が別れてから、萩野に声を掛けます。体育祭当日、前よりもクラスメイトと打ち解けることができ、睦美とお互い個性的な性格の母が体育祭に来ることや、荒井親子について話しました。睦美にユダの事を詳しく聞くと、睦美はユダに取りつかれたふりをして自分の保身をしていただけなことを伝え、荒井花ならユダについて何か知っているのではと感じます。帰宅した徹子は家の表札を見て、クラスで話題の亡くなった生徒、「ユダ」が自分の家の前の住人だった「湯田光太郎」だと気付き、母に激しく泣きついて引っ越すよう懇願します。カヨは徹子に何があったか聞きますが、徹子は湯田が前の住人で亡くなったと伝えますが、それ以上は躊躇いました。
花とアリス殺人事件のネタバレあらすじ:転
花に会いに、徹子は彼女の家を湯田のテスト用紙を持って訪ねると、湯田について一緒に協力することになりました。花は湯田の生存に関して知らないと言い、湯田の父がコバルト商事で働いている事を教えると、湯田の父を息子、光太郎のふりをして訪ねるよう、徹子に指示を出します。そして、別れ際、花に自分の携帯電話の番号を教えました。花は男装をして湯田の父の会社に向かいます。携帯で花と連絡を取りながら、受付に湯田の父を訪ねますが、偽名「湯田光太郎」を名乗らず、本名を伝えてしまいました。湯田の父は徹子を探し、「有栖川さんは?」と喫茶店に入ってきますが、徹子は花と携帯で連絡を取りながら「有栖川」でないと誤魔化してその場を切り抜けました。花から計画変更と言われ、湯田の父を尾行する事にします。花も実は私服を着て徹子の後をついてきていました。花は徹子と連絡を取りながら、本物の湯田の父が歩いているところを見つけます。湯田の父は花に気付き、声を掛けました。徹子が追っていたのは、湯田の父ではなく、彼の代わりに来た上司の渡辺だったのです。渡辺を病院で尾行してから、徹子を喫茶店に連れて行きました。花は電話で、ずっと追っていた相手が湯田の父でないと電話で知らせました。渡辺は徹子を家まで送ると言いますが、彼は病み上がりの体で、公園で少し休んでから最寄り駅に到着します。徹子は渡辺を止まっていたタクシーに乗せ、花と連絡を取りながら、火乃鳥駅まで売るよう言われました。2人は無事、合流し、花から湯田と幼馴染だったことを聞かされます。湯田の家の前に着きますが、お腹が空いた2人はラーメン屋に入り、腹ごしらえをします。電車の時間が危なかったので、一緒にいた店の集団の客にラーメンを奢ってもらいました。その後、走って駅に急ぎますが、終電が行ってしまいます。2人は寝床がなく、コインパーキングの車の下で暖を取ることにしました。花は湯田にかつてバレンタインチョコをあげたこと、お互いに湯田と誕生日プレゼントを交換していた事を話します。湯田光太郎は小学校4年生の時からプレゼントをくれなくなりますが、中学2年の時、花は湯田にバレンタインのプレゼントと同時に婚姻届けを入れていました。湯田君は無反応でした。湯田君は花の婚姻届を花だけでなく、「恵子」、「秀子」、「すみか」というクラスメイトの女子にも渡しました。テストの際に恵子が萩野に湯田と結婚したと言って、秀子とすみかも名乗り上げます。花は腹いせに湯田の制服の襟に蜂が入った花のつぼみを入れます。その直後、教壇に立ってクラスメイトに転校を伝えた光太郎が蜂に刺されて苦しみ始めました。クラスの男子は「アナフィラキシーショック」で死ぬという事を話し、湯田が自分のせいで死んだのではないかと思いを巡らせていた花は不登校になり、家に引きこもってしまったというわけです。
花とアリス殺人事件の結末
花は徹子に自分が学校へ行けなくなったことを話し、楽になりました。翌朝、まだ車の下で寝ていた徹子を残して先に尾行を開始して湯田の家に行く花。それを知らず、徹子は花が一緒に寝ていた花が車に轢かれたままだと勘違いし、近くの高校生に声をかけ、花を救出するよう、呼びかけますが、駆け付けた花は勘違いだったと分かり、徹子が悪さをやらかしたと見抜き、その場を去ります。ふと、坂道を歩いていると、2人は通りすがった湯田を見かけます。湯田はかつて花が蜂を自分の制服に入れたことを伝え、「蜂を入れたのお前だろ?一生許さねぇ」と言って去りっていきました。湯田の言葉を花は「愛の告白」と意味を取り違えて感動し、その様子を「違うと思う」と思いながら見守る“アリス”こと、徹子。2人は目的を果たして家路に着きました。そして、今の学校の制服が漸く届いた徹子は、花と共に家の前で待ち合わせて通学するのでした。
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