ヴイナス戦記の紹介:1989年日本映画。機動戦士ガンダムのキャラクターデザインなどで知られる安彦良和の原作コミックスを自ら監督して制作した劇場アニメーション。巨大な氷惑星の衝突により人類が生存可能になった金星(ヴイナス)は、人類の移住から70年以上を経過して、アフロディアとイシュタルという2つ自治州が対立を深めていましたが、ある日イシュタルは突如アフロディアの首都に奇襲をかけ、首都で暮らしていたヒロは戦闘に巻き込まれてしまいます。そして、バイクレーサーとしての腕を見込まれたヒロは、アフロディアの軍用バイクに乗り、イシュタルへの反抗作戦に従事することとなります。
監督:安彦良和 声優:ヒロ(植草克秀)、マギー(水谷優子)、スウ(原えりこ)、ミランダ(佐々木優子)、ガリー(納谷悟朗)、ウィル(大塚芳忠)、キャッシー(吉田古奈美)、ロブ(菊池正美)、ジャック(梁田淸之)、タオ(河口宏)、カーツ(池田秀一)、ドナー(塩沢兼人)、ほか
映画「ヴイナス戦記」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ヴイナス戦記」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ヴイナス戦記の予告編 動画
映画「ヴイナス戦記」解説
この解説記事には映画「ヴイナス戦記」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ヴイナス戦記のネタバレあらすじ:起
2003年、金星に氷惑星が衝突したことで人類が居住可能となり、2018年から人類の移住が開始、この年からヴイナス暦が始まりました。そして、ヴイナス暦72年、女性記者スウが地球から金星にやってきました。彼女の目的は、金星で対立を深めているアフロディアとイシュタルという2つ自治州の様子を取材することでした。
そのころ、アフロディアの首都イオシティでは、バイクレーサーのヒロがレースに出場していました。イオシティに到着したスウは、情報屋の酒場のマスターからアフロディアとイシュタルがついに全面戦争に突入するという情報を仕入れていましたが、その時、街中にサイレンが響き渡り、イシュタルの戦闘部隊が突如イオシティに侵攻してきました。
マスター言っていた全面戦争がまさに今始まったのでした。イオシティの至る所で戦闘が始まり、ヒロがレースをしていたレース場もほとんどが破壊されてしまい、ヒロとその仲間はかろうじて避難することができました。また、スウは、戦闘の取材中にヒロのレーサー仲間であるウィルに助けられ、以降行動を共にするようになりました。
戦闘は、アフロディアがタコと呼ぶイシュタルの最新鋭戦車に蹂躙され、イシュタルの圧勝に終わりました。イオシティは、イシュタルの管理下に置かれ、ヒロ達は、不自由な生活を強いられました。
ヴイナス戦記のネタバレあらすじ:承
ヒロは、仲間であるジャックの親戚の家に転がり込みましたが、そこにイシュタルの軍門に下ったアフロディアの警察が家宅捜索に来ました。ヒロは、手のひらを返してイシュタルの指示に従う警官の威圧的な態度に暴力を振るってしまい、そこから逃走しました。ヒロは、逃走中に足を撃たれて負傷しますが、かろうじて警察の追跡を振り切り、ガールフレンドのマギーの家に行きました。
マギーは、ヒロの怪我の手当てをしてくれましたが、そこにマギーの父親が帰ってきました。ヒロは、とっさに隠れましたが、マギ―の父親がヒロたちを悪し様に言うのを聞いて、密かにマギーの家から出ていきました。
その頃、ヒロの仲間達のねぐらに、ヒロが所属していたチームのリーダーであるミランダがやってきて、そこに隠されていた武器を取り出しました。チームのメカニックを担当していたガリーは、密かに軍の武器の横流しをやっており、そこには軍の武器が大量に置いてあったのでした。
ミランダは、レース場に居座るタコを倒すと言いますが、戦場でイシュタルの戦車と戦ったことがあるガリーはそれを止めました。そこに、ヒロがやって来て、ガリーの態度を批判してミランダに同調したため、タコと一戦交えることになりました。準備をするヒロたちの元にガリ―がやってきますが、ガリ―も戦闘に参加することになりました。
ヴイナス戦記のネタバレあらすじ:転
戦闘が始まり、バイクに乗ったヒロたちがタコに攻撃を仕掛けますが、ヒロたちの軽火器ではタコにダメージを与えることはできません。タコは、ヒロたちを攻撃するため動き出しますが、実は、ヒロたちは囮で、スタンドに近づいてきたタコに燃料が満載された燃料運搬車をぶつけ爆発させました。大爆発が起きますが、それでもタコは無事で再びヒロたちに攻撃してきました。
戦闘中にジャックが戦死しバイクを失ったヒロは、近くにあった大型重機の操縦席に乗り込むと、タコにショベルをひっかけ持ち上げて崖下に落とし、タコを破壊することに成功しました。そこにイシュタルの戦闘部隊が近づいてきますが、突然爆発しました。実は、イオシティ周辺には密かにアフロディアの戦闘部隊が接近しており、彼らがイシュタルの戦闘部隊を撃退したのでした。
ヒロたちを助けたアフロディアの戦闘部隊は、イシュタルのタコに対抗するために開発された戦闘バイク「HOUND」の部隊であり、バイクレーサーだったヒロの仲間達は、HOUND部隊に組み込まれました。ウィルは嬉々として戦闘に参加しますが、ヒロをはじめとするそれ以外の仲間は、訓練はするものの戦闘に参加しようとはしませんでした。
ある日、ウィルが戦場に出たまま帰ってこず、その映像を見ていたウィルと恋人関係になっていたマギーは部隊を飛び出したまま帰っていませんでした。また、ヒロたちも部隊から脱走しますが、部隊の指揮官であるカーツに捕まってしまいました。カーツは、ヒロたちに戦闘に参加するように言いますが、ヒロは反発します。
そこで、カーツは、HOUNDでのレースで自分に勝てたら、と条件を出し、ヒロもそれに同意しました。レースは、ヒロのHOUNDがゴール目前でカーツのHOUNDに銃撃されて大破し、カーツの勝利に終わりました。カーツは、ヒロだけHOUND部隊に残るように言いました。
ヴイナス戦記の結末
アフロディアの総反抗が始まり、イオシティに駐留しているイシュタルの部隊は補給路を断たれて孤立し、イシュタルの指揮官であるドナーは苛立っていました。
その時、スウが地球の通信社の取材と称してドナーの元にやってきました。地球への印象を気にしたドナーは、スウを歓迎しますが、スウは、カメラの中に隠していた拳銃を取り出しドナーに向けました。しかし、拳銃は安全装置がかかっていたため弾は発射されず、スウは取り押さえられてしまいました。
そして、アフロディアのイオシティ奪還作戦が始まり、ヒロも戦闘に参加しました。包囲されたイシュタルの部隊は次第に数を減らしていきます。ドナーは、補給路を確保するために、タコに乗り込み宇宙港防衛に向かいます。そのドナーが乗ったタコにヒロたちのHOUND部隊が襲い掛かりますが、タコの性能は圧倒的でHOUND部隊は苦戦します。
カーツのHOUNDがタコにやられピンチとなった時、ヒロがその窮地を救いました。邪魔をされて苛立ったドナーは、ヒロのHOUNDを執拗に追いかけ始めました。ヒロは、かつてレースをしていたレース場に逃げ込み、ドナーは、ヒロのHOUNDに砲撃を加えますが、砲撃によって崩れてきたコンクリートに乗っていたタコごと押しつぶされてしまいました。
戦闘は、アフロディアの勝利に終わり、イシュタルの戦闘部隊は、イオシティから一掃されました。ヒロは、許可をもらってイオシティに戻りましたが、途中で地球に帰るスウに会い、マギーがキャンプにいることを聞きました。そして、キャンプに行ったヒロは、マギーと再会しました。
以上、映画「ヴイナス戦記」のあらすじと結末でした。
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