ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 – 永遠と自動手記人形 -の紹介:2019年日本映画。アニメ放送ではストーリーの奥深さと、映像の美しさで話題となった。自動手記人形(手紙の代筆業)の主人公ヴァイオレットが名家のお嬢様の教育係という変わった仕事を請け負うことになった。名家のお嬢様であるイザベラ・ヨーク。だが彼女には未来と引き換えにしても守りたいと願う、大切なものがあった。生き別れになった姉妹のほどけかけた心を結ぶ感動作品。ガソリン放火事件で話題になった京都アニメーションの事件後初公開作品。
監督:藤田春香 監修:石立太一 シリーズ構成:吉田玲子 脚本:鈴木貴昭、浦畑達彦 キャラクターデザイン・総作画監督:高瀬亜貴子 世界観設定:鈴木貴昭 声優:石川由依(ヴァイオレット・エヴァーガーデン)、浪川大輔(ギルベルト・ブーゲンビリア)、寿美菜子(イザベラ・ヨーク)、悠木碧(テイラー・バートレット)、子安武人(クラウディア・ホッジンズ)、内山昂輝(ベネディクト・ブルー)、遠藤綾(カトレア・ボードレール)、ほか
映画「ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -の予告編 動画
映画「ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形」解説
この解説記事には映画「ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形のネタバレあらすじ:起
C.H郵便社で自動手記人形(手紙代筆業)として働く主人公、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。そんな彼女に何故か教育係としての仕事の依頼が舞い込む。
良家の子女のみが通うことを許される女学校で、大貴族・ヨーク家の娘、イザベラ・ヨークの家庭教師として過ごすこととなった学校から出ることは叶わず、まるで牢獄のようなその場所で、ヴァイオレットに心を開くことなく笑顔も見せないイザベラ。
しかしヴァイオレットは動じる様子もなく、教育係としての仕事を遂行していく。そしてそんなヴァイオレットの美しい佇まいと献身的な態度から、クラスメイトから姫騎士と言われることとなった。肩書ばかりを見て付き合おうとしてくるクラスメイトと、そんな肩書しかない自分に尽くすヴァイオレットに劣等感を抱きつつ過ごしていたイザベラは、ダンスのレッスン中に「自分はあなたのように完璧にはできない。」と本心を吐き出した。
ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形のネタバレあらすじ:承
しかしそんなイザベラに、ヴァイオレットは自分の過去を打ち明け、まっすぐにイザベラを見つめた。ヨーク家の娘としてではなくイザベラとして向き合ってくれるヴァイオレットに、イザベラはだんだんと心を開いていく。
友人としての付き合いをしようとヴァイオレットを誘い、共にお風呂に入り、同じベッドで就寝する二人。
そんなある日、会いたい人はいないのか?と聞くイザベラに、「会いたい人はいます。でももう会えない。」と、胸に輝くブローチに触れながら打ち明けるヴァイオレット。 そんなヴァイオレットに驚くイザベラも、自分はヨーク家に引き取られる前は孤児で、同じく親を失った幼い女の子を引き取り、妹として育てていたことを打ち明ける「……大切なものを守るのと引き換えに僕は、僕の未来を売り払ったんだ。」と。
仕事の期限であったデビュタントを終え、女学校を去る前日の夜、ヴァイオレットはイザベラに、妹に手紙を書かないか?と声をかける。自動手記人形としてイザベラの手紙を書いたヴァイオレットは必ず届けると約束し、女学校を去った。
ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形のネタバレあらすじ:転
その後、C.H郵便社の郵便配達員であるベネディクトが、イザベラの妹のいる孤児院にその手紙を届けた。まだ字の読めないその少女に、その短い手紙を読むと、彼女は大声をあげて泣いたのだった。
それから数年後、C.H郵便社に一人の少女が訪れる。少年と見間違うかのように元気の良い、ハキハキとしたその子は、イザベラの妹であるテイラー・バートレットであった。どうやら孤児院を抜け出してきたらしいテイラーは、郵便配達員になりたいと言う。そして社長であるクラウディア・ホッジンズの配慮で孤児院に帰るまで見習いとしてC.H郵便社で働くことになった。
ベネディクトと共に配達を始めたテイラーだったが、いまだ字を読むことができなかった。ヴァイオレットは自動手記人形の仕事の傍ら、テイラーに字を教え始める。だんだんと字の読み書きができるようになったテイラーに「姉に手紙を書こう」と誘う。まだうまく書けないと言うテイラーの手に、自分の機械の手を添えて、タイプライターを打ち、手紙を書きあげたのだった。
ヴァイオレットエヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形の結末
だが、イザベラの所在はわからなくなっていた。そこでベネディクトに頼み込み、配達業務を二人で請け負う代わりに、イザベラの居場所を探して出してもらうことにした。イザベラの所在を探しだしたベネディクトは、テイラーを連れてその場所へと向かった。
静かな自然に囲まれた土地。その土地の領主の妻となっていたイザベラにベネディクトがその手紙を届けると、彼女もあの時のテイラーのように大声で泣き、自分を取り戻す。自分の未来を売り払ってまで行った行為が間違っていなかったことを知ったイザベラ。そんなイザベラを陰から見つめていたテイラーも同じく涙をこぼす。そして二人には互いの名前という決して失われることのないものがあることを知った。
直接会うことを辞め、今度は自分が配達員となり姉に手紙を届けるという新たな目標を得たテイラー。そんなテイラーはエヴァーガーデン家の養子となった。こうして静かに相手の心を思うヴァイオレットの手紙が、ほどけかけた姉妹の心をつないだのだった。
以上、映画「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 – 永遠と自動手記人形 -」のあらすじと結末でした。
繊細で美しいアニメ映画です。
特にメインの登場人物たちの心情を表す瞳が本当に綺麗で、その感情にとても共感してしまいます。
妹の将来を考え離れた姉と、姉との記憶が薄れながらも追いかけ続ける妹、純粋で深い二人の想いに涙しました。
アニメ放送では、主人公ヴァイオレットが自動手記人形になる経緯やどのように成長していったかがメインですが、そちらを見るとよりいっそう映画が楽しめます。