忘れないと誓ったぼくがいたの紹介:2014年日本映画。日本ファンタジーノーベル大賞受賞作家である平山瑞穂の長編小説を映画化したものです。愛する人を忘れてしまわないように必死に努力をする主人公の姿がとても切ないです。理由は分からないけれど、愛した人は全ての人から忘れ去られる悲しい存在で、そんな彼女を忘れまいと必死にあらゆる手段を使って青年は記憶しようとします。彼女の方は毎日必死に一生懸命生きても、誰の記憶にも残らず、彼女を見るととても悲しくなります。そんな中で、必死に愛を育んでいく二人は時に明るく、時に切なく画面を彩ってくれます。
監督:堀江慶 出演:村上虹郎(葉山タカシ)、早見あかり(織部あずさ)、タカシの母親(ちはる)、老人ホームに通う老人(ミッキーカーチス)ほか
映画「忘れないと誓ったぼくがいた」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「忘れないと誓ったぼくがいた」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
忘れないと誓ったぼくがいたの予告編 動画
映画「忘れないと誓ったぼくがいた」解説
この解説記事には映画「忘れないと誓ったぼくがいた」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「忘れないと誓ったぼくがいた」のネタバレあらすじ:運命の出会い
主人公である高校生のタカシは受験を控えて、なんとなく予備校に通ったり友達と遊んだりしていましたが、何か物足りなさを感じていました。ある日家の前で自転車である女性とぶつかります。必死で謝るタカシに女性は驚いたような不思議な顔をします。次の日に女性はタカシの前に現れます。昨日のことを謝るタカシに女性は驚きと嬉しそうな顔をします。彼女は彼をバッティングセンターに誘ったり、お茶に誘ったりしますが名前を教えてくれません。次第にタカシは彼女に惹かれて生きます。
「忘れないと誓ったぼくがいた」のネタバレあらすじ:記憶から消される彼女
何度も彼女と会っているうちにやっと名前を教えられます。彼女のは「織部あずさ」と名乗ります。絶対に名前を忘れないでという彼女をタカシは不思議に思います。彼女は自分のことは学校の友達も家族でさえも忘れてしまうと告白します。そんなことがあるわけないと、タカシはあずさを友達とのバーベキューに誘います。バーベキューに現れたあずさに友達たちは紹介するようにタカシに促しますが、あずさが同じ学校の生徒だと言っても誰も知りません。彼女と同じクラスメイトの女子もいましたが、「あなたなんて知らない」と言われてしまいます。学校の先生にもタカシは確認しますが、彼女の名前が確かに座席表にあるのに、先生にも記憶されていないことが分かります。彼女がボランティアで訪れている老人ホームの人たちも同じでした。
「忘れないと誓ったぼくがいた」のネタバレあらすじ:記憶する恋人
あずさの言っていることが本当であると認識したタカシは、俺はお前を忘れないとあずさに誓い、二人は付き合うようになります。タカシ以外あずさのことはその場限りで忘れてしまいますが、彼らの日々はきらきらとしていて、二人は愛を育んでいきます。その際、タカシは必ずデートを録画します。あずさはタカシだけは自分を覚えてくれていると安心しますが、時が経つにつれて彼との会話がつぎはぎのようになっていくのに気づきます。
「忘れないと誓ったぼくがいた」の結末:タカシの努力
タカシが留守の時に、タカシの実家の部屋に上がったあずさは、彼の部屋で、彼があずさのことを必死に忘れまいと部屋中にメモや写真を貼っていたことを知ります。タカシも実は周りの人と同じようにあずさを忘れていく体になっていたのでした。彼といることが怖くなり、また彼を苦しめたくないという思いから、あずさはタカシの部屋から自分の痕跡を全て消します。タカシの元からあずさは去っていきますが、それさえもタカシは気づきません。ある日タカシは、自分のパソコンの中であずさと過ごした日々の映像をみつけ、自分には愛した女性がいたことを知ります。必死で彼女を探し、彼女と会いますが、それがあずさだと認識することが出来ません。あずさは彼に「ありがとう」と言い去っていきます。タカシは後からその女性があずさだと気づきますが、彼女の姿はもうありませんでした。
以上、「忘れないと誓った僕がいた」のあらすじと結末でした。
村上虹郎さんと早見あかりさんの演技が爽やかでした。また、早見あかりさんの役所が、すぐに周りの人から忘れられてしまうとうい独特の設定がストーリーを面白くしていました。なぜか、主人公だけに記憶が残るのですが、最後のネタバレシーンにて、主人公がかつて一度彼女のことを忘れていたことがある事実を知り、ちょっと感動しました。ラストが、ハッピーエンドでないところが切ないです。