女が眠る時の紹介:2016年日本映画。ベルリン国際映画祭で賞を取ったウェイン・ワン監督の下に、日本を代表する俳優陣が集結した。ビートたけしは自作映画以外での主演は約12年ぶりである。狂気的な愛を目の当たりにし、自分を見失っていく男の姿を描くミステリー。
監督: ウェイン・ワン 出演: ビートたけし(佐原)、西島秀俊(清水健二)、忽那汐里(美樹)、リリーフランキー(店主)、小山田サユリ(綾)ほか
映画「女が眠る時」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「女が眠る時」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
女が眠る時の予告編 動画
映画「女が眠る時」解説
この解説記事には映画「女が眠る時」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
女が眠る時のネタバレあらすじ:謎のカップル
1日目。健二は妻の綾とバカンスに来ていました。浜辺で本を読みながらくつろいでいると、隣にいる綾があるカップルを見るように健二に言います。それは年配の男と若い女のカップルで、男は女にクリームを塗っていました。健二は二人から目が離せなくなります。作家の健二は、かつてヒット作を生み出したものの、スランプに陥り書けなくなっていました。妻は編集者で別の作家を担当しています。夜眠れなかった健二は、プールサイドへ向かい、ある部屋を見つめます。2日目。妻が仕事に出かけた後、健二はプールサイドで謎のカップルを観察していました。その後、ホテルを出た二人の尾行を始めます。その道途中の怪しげなお店に入ると、たくさんの写真が壁に貼られていました。その中で、若い女の少女のころの家族写真を見つけます。女性の名前は「美樹」であることを店主から聞きます。その写真には、美樹の両親と思われる男女の他に、年配の男も写っていました。店主はその男のことは知らない、と言われます。その日の夜、健二は再びプールサイドである部屋、謎のカップルの部屋をのぞいていました。男は美樹のうなじの産毛を剃り、それをカメラで録画しているのでした。その後、プールサイドに座っている男に、健二は話しかけます。男は毎日美樹をカメラで撮っていることを告白し、それを保存するのではなく、「上書き」していると言います。それは最後の日を記録するためだと言うのでした。
女が眠る時のネタバレあらすじ:狂気の愛
3日目。妻と健二が朝食を取っていると、男・佐原と美樹が同席を求めてきます。美樹はつっけんどんな物言いをし、途中退席します。その後、健二は佐原に誘われ、佐原の部屋に行きます。そこで美樹が眠っている姿のビデオを見せられます。14歳から現在に至るまでの記録でした。その午後、健二の部屋に美樹がやってきます。様子がおかしい美樹は、部屋をうろつき、おびえて、走って逃げだします。その日の夜も健二は佐原の部屋をのぞいていました。そのあとプールサイドで佐原と話していると、佐原が「(美樹を)殺さなきゃ。愛が死ぬなら」と言います。
女が眠る時のネタバレあらすじ:嵐の日
4日目。台風が来る前で大雨が降っていました。健二は妻と夕食を食べる約束をします。妻が仕事に出かけ、ホテルから出ていく美樹と佐原をのぞき見した後、健二は佐原の部屋へ侵入します。そして美樹の眠っている姿のビデオを見ていたら、突然美樹が帰ってきました。慌ててベット下に身を潜めていると、美樹は誰かと電話しながら洋服を脱いでいます。シャワーを浴びて出てくると、化粧をし始めました。そこに佐原が帰ってきて、美樹が出かけるのを止めようとします。二人に姿を見られることなく、佐原の部屋を出た健二は、妻との夕食のために、ハイヤーに乗ります。そうすると、美樹も乗り込んできました。美樹に話しかける健二でしたが、無視されます。車を突然止めさせ、外に出て行った美樹でしたが、戻ってくると泣いていました。再び外に出て行った美樹を、健二も追いかけます。そして美樹を抱きとめ、ホテルに連れ戻します。ホテルについた美樹は、浜辺に座っている佐原のもとに行くのでした。健二は自分の部屋に戻り、夢中で小説を書き始めます。寝ていたら美樹がやってきて、健二を誘惑し始めました。しかしそれは夢で、目覚めると、佐原が健二の首元に剃刀をあてて立っているのでした。
女が眠る時の結末:幻想か現実か
佐原は美樹に「殺したいと思っているだろう」と刃物を渡し、迫っていきます。健二はTVで、20代女性刺殺事件が発生したという報道を見ます。また、綾の担当作家は老人と聞いていましたが、実際は若い男性ということを知り、妻が嘘をついていると思い込みます。綾と佐原がエントランスで笑って話しています。綾が部屋へ戻ってくると、健二は何を話していたのか、問い詰めます。妻は、「佐原は全て知っている」と言います。健二が佐原たちを覗いているのも知っているというのでした。5日目。朝、刑事が健二のもとへやってきます。美樹が行方不明になったというのです。かつて佐原の部屋へ侵入したのを掃除婦に見られていたので、刑事が質問に来たのです。そこで全ての行動が監視カメラに写っていることを知った健二は、常にカメラに監視されているのではないか、と恐怖を感じます。部屋に戻ると美樹からメッセージが届いていました。美樹に指定された、かつて訪れたお店に行くと、美樹はいませんでした。店主が出てきたので、美樹を探していることを伝えると、「親も彼女を探しに来たよ」と店主は言います。かつて美樹と家族はよくこのお店を訪れていたけれど、美樹は男と出て行ったとのこと。その男こそ佐原であり、美樹の親の親友でもあったのです。ホテルのプールサイドで佐原からビデオを見せられます。そこには美樹が死に横たわっていると思われる映像が写っていました。佐原は、綾のことを聞いてきます。健二は急いで部屋に戻るのでした。その後、健二と綾は出版社の人と乾杯をしています。健二の作品の大ヒットをお祝いしていました。綾は妊娠しています。健二は席の向こうに佐原を見かけ、退席して追いかけます。佐原は笑うだけでした。
以上、女が眠る時 のあらすじと結末でした。
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