やがて海へと届くの紹介:2022年日本映画。彩瀬まるによる同名小説を原作に映像化した作品。東日本大震災の前日にいなくなってしまった親友の行方を探す主人公の真奈の心境を描く。失ったことを認める事が難しい真奈の気持ちが、痛いほど伝わってきます。
監督:中川龍太郎 出演:岸井ゆきの(湖谷真奈)、浜辺美波(卯木すみれ)、杉野遥亮(遠野敦)、中崎敏(国木田聡一)、鶴田真由(卯木志都香)、中嶋朋子(伊藤祥栄)、新谷ゆづみ(伊藤羽純)、光石研(楢原文徳)、ほか
映画「やがて海へと届く」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「やがて海へと届く」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「やがて海へと届く」解説
この解説記事には映画「やがて海へと届く」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
やがて海へと届くのネタバレあらすじ:起
湖谷真奈は、数年前に姿を消してしまった親友の卯木すみれを今でも忘れられずにいます。引っ越すことにしたと、すみれと付き合っていた敦が、すみれの所有物を処分するというので真奈は手伝うことにしました。
あの日「ちょっと行ってくるね」と敦に言い残し、すみれは出ていきました。その翌日、東日本大震災が起こります。その後、すみれの行方が分からなくなりました。
思い出の品を形見にと敦は言ってくれましたが、しかしどれも選べず、形見の品々は一旦すみれの実家へ持っていくことにします。すみれの母親は、すみれが大好きだったゴールドのクロスペンダントを真奈に貰ってほしいと手渡します。
やがて海へと届くのネタバレあらすじ:承
すみれの母親は、すでにすみれは死んだと思い死亡届を提出するつもりでいました。真奈は、すみれは今も生きていてどこかで暮らしているかもしれないと思うようにしていたのですが、そんな真奈に敦が「忘れるように決めた」という発言をしたので、真奈は「あの子は今でもどこかで見つけられずに悲しい思いをしてるかもしれないのに何故?!」と怒りを見せますが、敦は忘れる事が自分たちのためなんだと語るのです。
真奈はすみれの荷物から、麦わら帽子と緑のスニーカーを貰うことにし、残りは捨てることにしました。
ある日、出勤した真奈。しかし、いつもは事務所にいるはずの楢原店長がいません。バイトリーダーの国木田に相談し、国木田も店長の行方を探しました。そして後に店長が自殺した事が分かります。
事故のこともあり休みをもらった真奈は、すみれのスニーカーを履いて出かけることにしました。しかし、すみれの事を忘れる事が出来ず泣き出してしまった真奈を、二人の女子高生が声をかけます。
やがて海へと届くのネタバレあらすじ:転
しばらくして落ち着いた真奈は、女子高生たちとカフェでコーヒーを飲むことにしました。仲の良い二人を見て、自分とすみれを重ね、二人のうちどちらかがいなくなったらどうするかと意地悪な質問をしました。
「忘れない」と答えた女子高生に、それは本当の絶望を知らないからだという言葉を、真奈はぐっと飲み込みます。
国木田に誘われて彼の実家の民宿に向かった真奈。休憩中にうたた寝し、すみれの夢を見ます。手を繋いだすみれに、あなたを失った喪失感を何で埋めたらいいのか、とすみれに問う真奈。すみれは濁流に飲まれ、いなくなってしまいました。
泣きながら目を覚ました真奈は、近くの茂みが動くのを見て、すみれがいると思い、追いかけていきます。崖があり、落ちそうになった真奈を助けたのは国木田でした。それから真奈は国木田にすみれがいた時のような安心感を感じ始め、自然に距離が近づいていきます。
やがて海へと届くの結末
あれから4回目の秋を迎え、真奈は敦とすみれの墓参りにやってきます。ここにすみれがいる、とそう思うだけで真奈は少し楽になる気がしたのです。帰り道、敦に好きな人ができたと伝えた真奈、敦はとても喜んでくれました。
明け方、真奈は近くにすみれを感じます。真奈の前にすみれが現れたのです。笑顔のすみれに話しかけても、すみれは何も言いません。真奈はすみれの手を掴み撫でながら「大好きだよ」と伝えました。すると、すみれは手を離して笑顔で消えていきます。
朝を迎え、目を覚ました真奈。敦からの連絡に気づきます。すみれが夢に出てきたとの知らせに、真奈は満面の笑みを浮かべました。
以上、映画「やがて海へと届く」のあらすじと結末でした。
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