ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術の紹介:2007年日本映画。小沢仁志をナビゲーターに、いざという時にヤクザ達が、覚悟を決め度胸だけで修羅場を切り抜ける方法を、4つの話で紹介するオムニバス作品です。山平重樹著の「ヤクザに学ぶ交渉術」の実写映画化です。
監督:佃謙介 出演者:長門裕之(A組長)、遠藤憲一(若頭補佐Y)、斎藤洋介(R組長)、温水洋一(詐欺師F)、成瀬正孝(G組長)、小沢仁志(ナビゲーター)ほか
映画「ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術」解説
この解説記事には映画「ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術のネタバレあらすじ:起・『常に最悪を覚悟しろ』
小沢仁志が現れ、「裏社会では覚悟と度胸で修羅場を切り抜け例が数ある」としゃべりながら実例を紹介します。
Z一家A組のA組長に、1本の電話がかかって来ました。B組の若頭補佐Yから「おたくのサカガキから手形を預かっている。会って話がしたい」とのことでした。「サカガキは破門した男だが、今、風邪をひいているんだ、風邪を治してから進めたい」と言って時間稼ぎをするA組長。
最悪の状況を考えながら、数日後ホテルのロビーでYと会うと、隣に舎弟の男がいて、Yは紳士的、舎弟は暴力的な男でした。Yは「この手形の合計は1200万円です。金利はチャラにしますから1200万年払ってください」と言います。A組長は「私がおたくに振りだした手形じゃない、当時は組員だったサカガキがやったことだが、そのことを私に連絡してくれましたか?」と返します。
Yは「名のあるA組長に、そんな連絡することは失礼にあたるでしょう」と言うと、舎弟が言葉汚く脅しにかかります。この言葉を聞いたA組長は「誰に言っているんだ、話に来たんだろう、喧嘩に来たのか。喧嘩だったら話はなしにしてやってやろうじゃないか」と凄みます。
すかさずYが「法律的にもあなたには払う義務があります」と言うと、「お宅はヤクザの名刺を差し出した。これは堅気の取引じゃない、ヤクザ同士の事だ、ヤクザ同士に法律の何もない。サカガキからは、2年前まで金利が払われていたはずだ。それなのにオレに連絡が来たのは数日前だ。そんな筋の通らない話は、一銭も払えない」と突っぱねたのです。逆にYは「私はどうしたらいいんですか」と聞いてきます。A組長は「ササガキを探し出して金を払わせるんだな」と言って出て行きました。
覚悟と度胸で乗り切った一例でした。
ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術のネタバレあらすじ:承・『正義は我なり』
小さい組を持つK組長は、見栄を張る為に、先輩で金融業のJに保証人になってもらい高級外車をローンで購入しました。「大丈夫だろうな?」と聞くJに、「先輩に迷惑は絶対かけませんよ」と言うK組長。しかし数カ月がたつと、銀行口座には金が無くなり、その月のローンの支払いが出来なったのです。そこでK組長はローン会社に電話をし「再引き落としの日までには、必ず入金するから保証人には連絡しないでくれ」と電話を入れます。
数日後、Jから怒りの電話がK組長にかかってきたのでした。K組長は兄弟分の右翼の男を連れ、ローン会社に乗りこみました。応接室には2人の男がやって来て、一人は”元警視丁・警視正”の肩書がついています。
K組長が「電話で保証人に連絡するなと言ったのに、しやがったな!おとしまえをどうつける」と凄むと、元警視正が上から目線で雑魚扱いするような言い方でしゃべりはじめます。これを見たK組長は「元警視正と書かれた名刺を見せられたら、カタギは皆びびってしまって言いたいことは言えない。これは完全な恐喝やないか!」と凄み、続けて右翼の男が「こんな名刺を出すという事は、なにか不正があるはずだ、オレがここの株を買って不正をただしてやろうか」と追い打ちをかけます。すると慌てた二人が、部屋を出て、戻ってくると「これを預かってください」と札束を渡したのです。
正義感からヤクザである事を忘れ、自分を貫いて乗り切った礼でした。
ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術のネタバレあらすじ:転・『捨て身で飛び込め』
組員が一人になったR組長が、残った組員に「オレにここまで付いてこなくていいんだぞ」と言うと、組員は「今はジリ貧でも、何とかして組を立て直しましょう」と答えます。聞いたR組長は「そうだ、盗聴器を堅気じゃなく、ヤクザに売ろう」と言います。組員は「あの盗聴器は壊れてますよ」というものの、R組長は期待感に溢れた顔で笑っていました。
同業のヤクザに売りつけ金を手にしたR組長が「ところでE組に売った金はどうなった」と聞きます。組員が「買った数が多いので銀行振り込みにすると言ってました」と言うと、「金を回収に行く、死ぬ覚悟はあるか?チャカ持って来い」と組員に言ってE組に向いました。
E組長が「こんな不良品を買わせといて金を払えとは何を言っているんだ」と凄むと、R組長が「買ったと言いましたね、買った金を払うのは当然です。払わないのならそれなりの事をさせていただきます」と切り返します。E組長は「なに!」と言った瞬間、回りの組員が拳銃を構えました。R組の組員も拳銃を構え、R組長が「戦争ですか?こっちにとってはいいですよ。おたくのような大きな組と戦争して死ぬんなら。でも名の通った組が、こんなちっぽけな組と戦争していいんですかね」と切り返すと、E組長は「拳銃をしまえ、オレの負けだ、金を払ってやるよ」と言って、札束を渡しました。
死ぬ気で向き合って乗り切った例でした。
ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術の結末:『人情こそが最大の武器』
詐欺師Fが、債権取り立てで有名なI組長と話をしていました。今日は借金の月の返済日で、I組に金を借りているFは、いつものように平謝りし、「支払いを待ってくれ」と頭を下げています。I組長は「お前はなんなんだ、普通は金が払えなかったら逃げるもんだが、返済日にはいつも来て謝る、今日はもういい」と言って帰しました。
子分が「ばらしましょうか?」とI組長に耳打ちしますが、「あいつの借金は9億5000万ある。うちは1200万だ、うちがあいつを殺すと、債権者はうちをターゲットにしてくる」と胸の内を話します。
FはG組長に呼ばれ事務所にいました。Fがいつものように、金は払わず誠実に謝っていると、Fの妻からメールが鳴り、Fが内容を見て切ります。そして「妻からです、今日は娘の誕生日なんで」と言うと、G組長は、「あんたを信用しているが、家の電話番号も教えてくれないか」と言います。Fは「いいですよ」とメモに電話番号を書き渡すと、顔色の変わったG組長は「お前は、自分が助かりたいために家族を売ったんだぞ。それでも人間か」と恫喝したのです。我に返ったFは詐欺師から普通の人間に戻り、数日後、月の支払い分を払いに来ました。
何をしてもだめなら人情に訴えろで切り抜けた例でした。最後の小沢仁志が登場し、締めくくりの言葉をしゃべりました。
以上、映画「ビジネスマン必勝講座 ヤクザに学ぶ交渉術」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する