映画「みんな〜やってるか！」解説
この解説記事には映画「みんな〜やってるか！」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
みんな〜やってるか！のネタバレあらすじ：起
物語の舞台はまだ昭和とバブルの残り香があった頃の平成初期。大の女好きだけど全くモテない男、朝男はアダルトビデオを見ていました。それはAV女優と男優がポルシェの車内でカーセックスをするというものでした。
これを見た朝男は、手っ取り早く女にモテるには車が必要だと思い立ち、早速自動車販売店に向かいました。しかし、朝男の手元にはたった20万円しかなく、結局はショボい軽自動車を買わされる羽目になりました。
それでも車を手に入れた朝男はマネキン相手に“シュミレーション”を行い、自信たっぷりに女たちを片っぱしからを口説きましたが誰一人からも相手にされませんでした。なぜモテないのかと悩む朝男はカッコいいオープンカーに買い換えようかと思ったその時、ダンプカーによって車を破壊されてしまいました。
まとまった金が欲しい朝男は祖父のジジイを騙し、まんまと祖父の腎臓と肝臓を医師に売り払ってしまいました。金を手に入れた朝男は再び自動車販売店に行きましたが、今度は廃車寸前のオンボロ車を売りつけられました。仕方なくオンボロ車を処分した朝男はたまたま留めてあった車を盗み、通りがかった女性をナンパしようとしましたが、車はブレーキが利かずに暴走してしまい、女性を撥ねた挙句に看板を突き破ってようやく止まりました。
みんな〜やってるか！のネタバレあらすじ：承
がっかりした朝男は空を飛ぶ飛行機を見上げ、ファーストクラスならば客室乗務員とヤレるのではないかと妄想を抱きました。飛行機に乗るための金が欲しい朝男は何と銀行強盗しようと思いつき、そのための拳銃を造ろうと川口市の鋳物工場で働くことにしました。
就職、そこでピストルを作ろうと考えた朝男。工場の経営者のオヤジは住み込みで外国人労働者を雇っており、かみさんとの“夜の営み”を外国人労働者に覗き見されていることなどお構いなしでした。朝男は何とか拳銃の密造に成功しました・・・と思いきや、川口市での出来事は朝男の頭の中の妄想でした。
川口市に向かう朝男は、道中で血まみれで瀕死状態のヤクザと出くわし、ヤクザから拳銃と車を預かってくれと頼まれました。朝男はその拳銃と車を使って銀行強盗しようとしましたが、最初に狙った銀行では既に他の強盗が押し入っていました。行く先々の銀行でも客に間違われたり、警官が張り込んでいたりで結局銀行強盗は失敗に終わりました。
朝男が目を付けたのは、常に4千万円の現金を持ち歩いているとの評判の城南電機社長・宮路年雄でした。しかし、朝男の他にも同じ目的を持った泥棒たちが同じように宮地社長の後を付けており、結局朝男の目論みは失敗に終わりました。
それでも全く懲りない朝男は、飛行機に客として乗っている二枚目俳優なら乗り合わせた女性客とヤレるのではないかとしょうもない妄想を立て、女とヤるためだけに俳優になろうと思いつきました。朝男はある劇団の新人オーディションに出場、まさかの合格を果たしてしまいました。
朝男は撮影現場でヘマをしてしまいましたが、そのおかげで撮影中の映画「座頭市」の主役の代役に抜擢されてしまいました。しかし、主人公は全盲の役のため、目をつぶりながら演技していた朝男はミスの連発で現場を大いに混乱させ、遂には現場から追い出されてしまいました。
性懲りもない朝男は、次は徳川埋蔵金を探し求め続けるジジイに目を付け、おこぼれにあずかろうと採掘を手伝いましたがカス爆発事故に巻き込まれてしまい、洞窟内で暮らしていた原始人たちが慌てて逃げ出すという有様でした。
みんな〜やってるか！のネタバレあらすじ：転
朝男はなぜかセスナ機に乗れば女とヤれると思いつきました。そこに先日と同じように瀕死状態のヤクザが現れ、朝男に麻薬の入った袋を託しました。朝男はこの麻薬を別のヤクザに売り、ヤクザは博士にこの麻薬が本物かどうか身をもって判断させました。麻薬をキメた博士は倒れてしまい、朝男はまんまと大金を得ることに成功しました。
空港に向かった朝男は首を吊ろうとしていたパイロットに声をかけ、セスナに搭乗しました。しかし、パイロットは操縦中にも酒を飲み、朝男に余興まで披露しました。このセスナには本物の殺し屋である宍戸ジョーという男が乗り合わせていましたが、朝男は宍戸と些細なトラブルになり、誤って宍戸を殺してしまいました。
なぜか宍戸の服を着た朝男は空港で暴力団「あかいわ組」のヤクザたちに出迎えられました。ヤクザたちは朝男を宍戸本人だと勘違いしてしまっており、朝男はあかいわ組の親分と引き合わせられました。
あかいわ親分は朝男に、拳銃使いの達人である殺し屋の先生との腕試しの早撃ち対決を強要されました。これは上に投げた500円硬貨に弾を命中させるというものでしたが、朝男は誤ってヤクザのひとりを射殺してしまいました。しかし、撃たれたヤクザは実はあかいわ親分の命を狙っていた裏切り者であり、朝男はそのまま客人として組に迎え入れられてしまいました。
あかいわ組はライバルの南方組とシマを巡って抗争中でした。ある時、あかいわ組にスパイとして潜入していた南方組の者が捕まり、あかいわは南方と決着をつけるべく誰か南方組に殴り込む勇気のある奴はいないのかと呼びかけました。朝男は和服の着流し姿になり、自分が殴り込みを買って出ると申し入れましたが、朝男はその隙に逃げ出そうと目論んでいました。しかし、結局は殴り込みに行かざるを得なくなり、失敗に終わりました。
朝男はケーキの箱に時限爆弾を仕掛け、自殺しようとしていたサラリーマンに床屋にいる南方組の親分・南方に届けてもらおうとしましたが、サラリーマンはこともあろうか自宅に持ち帰ってしまい、自宅は爆破されてしまいました。
南方組はあかいわ組にガキの使いを送り、果たし状を届けさせました。そしてあかいわ組と南方組の全面抗争が始まろうとしたその時、両親分が尊敬する大物ヤクザの大親分が現れ、両者に拳銃や居合の腕でタイマン勝負しようと持ちかけました。
あかいわ組の殺し屋先生と南方組の拳銃使いの早撃ち勝負はあっさり南方組が勝利。居合の勝負はチャンバラトリオを擁する南方組の優位に進みました。追い詰められたあかいわ親分は朝男に目隠しをさせ、大親分の頭に乗せたリンゴを刀で切るよう命じましたが、朝男は誤って大親分の首を刎ねてしまいました。これを機にあかいわ組と南方組は全面抗争に突入して全滅しました。生き残ったのは朝男だけでした。
みんな〜やってるか！の結末
街を歩く朝男は銭湯に向かう浴衣の美人を見て、もし自分が透明人間になれば女湯を覗きまくれると妄想しました。そこに人間を透明化する研究をしている透明人間推進協会の博士とその助手が現れ、朝男に実験台になってもらうことにしました。実検は成功し、まんまと透明人間となった朝男はそのまま女湯を覗きに飛び出しました。
博士と助手は透明人間発見装置を持って朝男の後を追いました。朝男は銭湯、ラブホテルでの男女の情事、そしてアダルトビデオ撮影現場へと渡り歩き、博士と助手は行く先々で騒ぎを起こしながらもようやく朝男を捕まえました。
博士と助手は朝男を連れて記者会見を開き、透明人間の実験が成功したことを発表しようとしましたが、朝男はいつの間にか元の姿に戻っていました。博士は再び朝男を透明人間化装置に入れましたが、装置内にはハエが紛れ込んでおり、朝男はハエと融合してハエ男となってしまいました。
ハエ男は巨大化し、研究所を破壊して飛び去りました。ハエ男の捕獲に乗り出すこととなった地球防衛軍は策を講じ、球場でハエ男捕獲イベントを開催することにしました。球場には盛り上げ役となる一般の参加者、そして日本中から大量のウンコが集められました。しかし、ハエ男はなかなか釣られようとはせず、朝男の母と妹が呼び出されて説得にあたりましたが効果はありませんでした。
そこで地球防衛隊の隊長は“ハエハエガールズ”を呼び出し、ハエ男を呼び寄せる歌を歌わせました。歌声に釣られたハエ男は巨大ウンコに着地し、地球防衛隊はこの時ばかりに巨大ハエ叩きでハエ男を攻撃しました。ハエ男は朝男の姿に戻れぬまま、「カーセックス・・・」と言い残して命を落としました。
朝男の死後、東京に今度は巨大バッタ男が出現しました。地球防衛隊は早速出動しましたが、バッタ男はジャンプした際、勢い余って東京タワーに突き刺さりました。
以上、映画「みんな〜やってるか！」のあらすじと結末でした。
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