ジェリー・フィッシュの紹介:2013年日本映画。雛倉さりえ原作の惹かれ合う女子高生を官能的に描く青春ドラマ。思春期特有の繊細さ、残酷さ、同性愛への偏見があぶり出されていく。クラゲの水槽の前から始まった秘めた関係。戸惑いながらも気持ちを止めることができない二人。危うくも大切にしていくこの気持ちの行く先から目が離せない。
監督:金子修介 出演:大谷澪(宮下夕紀)、花井瑠美(篠原叶子)、川田広樹、川村亮介、奥菜恵、秋本奈緒美、竹中直人、ほか
映画「ジェリー・フィッシュ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ジェリー・フィッシュ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ジェリー・フィッシュの予告編 動画
映画「ジェリー・フィッシュ」解説
この解説記事には映画「ジェリー・フィッシュ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ジェリー・フィッシュのネタバレあらすじ:起
高校生である宮下夕紀はクラスの中で浮いていました。そんなある日水族館のクラゲの水槽の前で同級生である篠原叶子に声をかけられ戸惑いながらも二人は口づけをします。そしてそれをきっかけに二人は惹かれていきます。夕紀は平凡な家庭に育っていましたが母親には口うるさく小言を言われ、アルバイト先であるDVDショップの店長と身体の関係にあったり、とさまざまな行き場のない感情を抱えていましたがクラスの中で浮いている彼女にそれをぶつける場所もありませんでした。そんな彼女にとって叶子の存在はかけがえのないものであり心の拠り所でした。
ジェリー・フィッシュのネタバレあらすじ:承
一方の叶子はクラスの中心的存在であり美人で彼氏もいました。一見周りから見たら満たされているように見えた叶子でしたが、母親は帰って来ることがあまりなく彼に抱かれている叶子は満たされている様子ではなく、虚ろな表情でした。唯一の二人の共通点はそんな欲望だけの関係をもった相手と一緒にいたため空虚な気持ちでいたことでした。だからこそ二人はますますお互いを求め惹かれていきます。そんな時ある噂が飛び交います。それは叶子が中学時代に中絶したというものでした。しかもそれは事実でした。しかしそれは叶子本人から聞けた訳でなく噂で聞いたので夕紀は叶子に苛立ちます。
ジェリー・フィッシュのネタバレあらすじ:転
そんな中二人は高校の図書室など様々な場所で唇を重ねます。するとバス停でキスをしたところをクラスメートに目撃されてしまい同級生は衝撃を受け宮下さんとあまり付き合わない方がいいよと言われ、叶子の彼である祐輔に気持ち悪いよと言われ、周りからは受け入れてもらえませんでした。しかし叶子の態度は変わらず毅然としたもので、同級生にはどうだっていいと一蹴し彼とは別れることになります。夕紀は奥さんに見つかり店長との関係も終わります。
ジェリー・フィッシュの結末
そんな中二人の気持ちは高まり、叶子の部屋で一線を越えようとします。しかし微かに二人の気持ちのズレが見え隠れします。叶子の表情は満たされてはいませんでした。そんな空気を感じ取った夕紀は叶子を抱きしめ無理しないで欲しい、私は叶子と一緒にいられるだけで良いのだからと訴えます。そして時は過ぎある街角で夕紀は叶子の姿を見つけます。それは男性と幸せそうに歩く叶子の姿でした。夕紀はとっさに隠れますがそこに待ち合わせていた女性が来て二人で歩きだします。通り過ぎた叶子は、雨の日に揺れる傘はクラゲみたい、とつぶやくのでした。
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