北の零年の紹介:2004年日本映画。明治初期の北海道を舞台に、過酷な開拓時代を生き抜いた人々の苦闘の日々を豪華キャストと巨額の製作費を投じて描いたヒューマンドラマです。
監督:行定勲 出演者:吉永小百合(小松原志乃)、渡辺謙(小松原英明/三原英明)、豊川悦司(アシリカ/高津政之)、柳葉敏郎(馬宮伝蔵)、石原さとみ(小松原多恵)ほか
映画「北の零年」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「北の零年」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
北の零年の予告編 動画
映画「北の零年」解説
この解説記事には映画「北の零年」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
北の零年のネタバレあらすじ:起
1870年(明治3年)、徳島藩の支配下にあった淡路島で藩政に不満を持つ稲田家と徳島藩が対立、後に「庚午事変」と呼ばれる抗争が勃発します。明治政府の調停により稲田家は北海道への移住を命じられ、546名の家臣団を引き連れて未開の地へ渡ります。まず先遣隊として家老の堀部賀兵衛(石橋蓮司)と家臣の小松原英明(渡辺謙)率いる部隊が北海道の静内に上陸、原野を開墾して家屋を建てていきました。翌年1871年(明治4年)、第1次移民団が静内に到着しました。その中には、英明の妻・志乃(吉永小百合)と娘の多恵(大後寿々花)、馬宮伝蔵(柳葉敏郎)と妻の加代(石田ゆり子)と息子で多恵の許婚・雄之介(大高力也)らがいました。移住団らは理想と希望に溢れていましたが、現実は想像を絶する過酷なものでした。
北の零年のネタバレあらすじ:承
北国の極寒の気候では本土から持ってきた稲は育たず、第2次移民団を乗せた船は難破して80人を超える死者を出してしまいます。やがて雄之介は病に倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまいます。更に追い打ちをかけるように、主君・稲田邦植(忍成修吾)の一行が訪れ、新政府の廃藩置県により北海道は開拓使の管轄下となったことを告げます。国から見捨てられた英明たちは髷を落として北国の大地に残ると決意します。ある日、英明は妻子を静内に残し、北国の厳しい環境でも育つ苗を手に入れるべく札幌へ旅立っていきました。しかし半年経っても英明は戻らず、やがて食糧も不足してきました。
北の零年のネタバレあらすじ:転
英明が不在の中、商人の持田倉蔵(香川照之)が勢力を伸ばし、集落の実権を握り始めていました。志乃はアイヌと共に暮らす男・アシリカ(豊川悦司)や牧畜指導者の西洋人エドウィン・ダン(アリステア・ダグラス)の協力を得ながらたくましく生きていきます。そして英明が消息を絶ってから5年後、志乃は多恵(石原さとみ)と共に、ダンの協力を得ながら牧場を経営していました。かつての稲田家の家臣たちは戸長となった倉蔵の部下として働いており、加代は馬宮と別れて倉蔵と再婚していました。
北の零年の結末
ある日、志乃は倉蔵から、西南戦争鎮圧のため馬の徴用を要求されます。折しも村はイナゴの大群により農作物は食い荒らされ、馬まで失えば生きる糧がなくなってしまうのです。やがて馬の徴用のため、開拓使の役人・三原英明が静内にやって来ました。その顔を見た志乃と多恵は動揺します。三原は5年前に消息を絶った英明そのひとでした。札幌で行き倒れになった英明は、命の恩人と再婚していたのです。志乃は馬を差し出そうとしますが、決意をする。アシリカをはじめ村の人々が猛反対、命懸けの抵抗をみせます。村人らの気迫に押された英明は徴用を断念して静内を去り、志乃たちは一丸となって北の大地で生きていく決意を新たにしました。
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