男はつらいよ 寅次郎と殿様の紹介:1977年日本映画。シリーズ第19作目となる今作はマドンナ役に真野響子を起用し、愛媛・大洲を訪れた寅さんこと車寅次郎が大洲藩主の子孫である浮世離れした老人と出会い、老人の亡くなった息子の妻を巡ってひと騒動を巻き起こします。
監督:山田洋次 出演者:渥美清(車寅次郎)、倍賞千恵子(諏訪さくら)、前田吟(諏訪博)、真野響子(鞠子)、嵐寛寿郎(藤堂久宗)ほか
映画「男はつらいよ 寅次郎と殿様」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「男はつらいよ 寅次郎と殿様」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
男はつらいよ 寅次郎と殿様の予告編 動画
映画「男はつらいよ 寅次郎と殿様」解説
この解説記事には映画「男はつらいよ 寅次郎と殿様」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
男はつらいよ 寅次郎と殿様のネタバレあらすじ:起
寅さんこと車寅次郎(渥美清)は、旅先で自分鞍馬天狗になり京の都で大暴れする夢を見ます。端午の節句、寅さんは故郷・柴又に帰ってくると、「とらや」では博(前田吟)が買ってきた大きな鯉のぼりを掲げ、「トラ」と名付けられた犬を飼っていました。寅さんは満男(中村はやと)にお土産の小さな鯉のぼりをプレゼントしますが、庭の大きな鯉のぼりの件や犬の名前を巡って寅さんと博、おいちゃん(下條正巳)、タコ社長(太宰久雄)らは大喧嘩をしてしまい、激怒した寅さんはさくら(倍賞千恵子)を振り切り再び旅に出てしまいます。
男はつらいよ 寅次郎と殿様のネタバレあらすじ:承
四国・愛媛に到着した寅さんは大洲の旅館に宿を取ります。そこに亡き夫の墓参りを終えたばかりの鞠子(真野響子)という女性がやって来ます。どこか元気のない鞠子の様子を案じた寅さんは、彼女に鮎の料理をおごります。お礼を言いに来た鞠子と寅さんは互いの身の上話に花を咲かせます。鞠子の出身地は柴又の近くの堀切であったことから、寅さんはもし東京に行ったなら「とらや」に寄りなよと薦めます。窓の外には蛍が淡い光を放っていました。
男はつらいよ 寅次郎と殿様のネタバレあらすじ:転
翌日、鞠子は東京に旅立ち、寅さんは大洲城の付近で持ち金がないことに困り果てていました。そこで寅さんは一人の老人と出会い、寅さんはなけなしの銭で老人にラムネとパンをおごりまます。老人はお礼にと寅さんを自宅まで招待します。老人の執事・吉田(三木のり平)の出迎えを受けた寅さんは、老人が代々この地を治めてきた大洲藩主家の現当主・藤堂久宗(嵐寛寿郎)であることを知ります。寅さんは調子に乗って風呂にまで入れさせてもらい、柴又のさくらに自慢の電話を入れ、吉田から呆れられる始末です。藤堂は寅さんが東京の出身と知ると、藤堂の亡くなった末の子の未亡人「マリコ」がいるはずだ、と語ります。藤堂は由緒ある大名家の息子と一般人の「マリコ」の結婚は身分違いだと反対した経緯があり、「マリコ」に会って謝りたい、というのです。寅さんは藤堂の頼みを引き受け、東京に帰ったら「マリコ」を探すと約束してしまいます。
男はつらいよ 寅次郎と殿様の結末
藤堂は早速東京に向かい、「とらや」でさくらたちに「マリコ」のことを訪ねているちょうどその時、寅さんが帰って来ました。寅さんは「マリコ」のことをすっかり忘れていましたが、藤堂には探していると嘘をつきます。藤堂は田園調布に住む長男の元を訪ねることにし、「とらや」を後にします。つい見栄を張ってしまった寅さんは大弱りです。「マリコ」という名前だけで手掛かりが乏しい状況では、この広い東京で探し出すのは至難の技でしたが、「とらや」の面々は渋々協力することになります。数日の間必死に探し回っても「マリコ」は見つからず、途方にくれる寅さんの元に鞠子が訪れます。先日の大洲の宿のお礼がしたいという鞠子。亡き夫の墓が大洲にあるという話を聞いた寅さん一同は、この鞠子こそ探していた「マリコ」だと気付きます。ようやく鞠子と対面を果たした藤堂は、息子が鞠子と元に幸せな人生を送っていたことを知り、礼を述べると涙を流します。二人はようやく打ち解けることができたのです。藤堂が帰っていった数日後、入れ替わりに執事の吉田が「とらや」を訪れ、藤堂からの謝意を伝えます。さくらや博たちは、鞠子は寅さんと再婚した方がいいんじゃないかと考え、寅さんも次第にその気になってきました。ところが、寅さんと再会した鞠子の口から告げられたのは、会社の同僚との再婚を決心したということでした。落ち込んだ寅さんは、失意の内に再び旅に出ていきました。数日後、「とらや」に、大洲にいる寅さんから電話がありました。寅さんはまたもや藤堂の世話になっているようです。
以上、映画「男はつらいよ 寅次郎と殿様」のあらすじと結末でした。
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