夜逃げ屋本舗の紹介:1992年日本映画。借金に追われる者たちを合法的に逃がす “夜逃げ屋”と執拗な取り立てを進める大手金融業者との攻防を描く社会派コメディのシリーズ第1作です。後に映画版の続編やテレビドラマシリーズが製作されました。
監督:原隆仁 出演者:中村雅俊(源氏雅彦)、高木美保(相沢康子)、益岡徹(野口浩介)、榊原利彦(新藤恭)、大竹しのぶ(秋川芙美子)ほか
映画「夜逃げ屋本舗」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「夜逃げ屋本舗」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「夜逃げ屋本舗」解説
この解説記事には映画「夜逃げ屋本舗」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
夜逃げ屋本舗のネタバレあらすじ:起
かつて家族が借金を抱え、夜逃げ屋に助けてもらった過去を持つ男・源氏雅彦(中村雅俊)は、かつての自分と同じように多重債務に苦しむ人たちを救うために自らも夜逃げ屋となり、夜逃げ屋本舗『ミッドナイト・ラン』を率いて正当な手段で多重債務者の夜逃げをサポートする仕事を手掛けていました。源氏は部下の相沢康子(高木美保)、野口浩介(益岡徹)、新藤恭(榊原利彦)らと共に“絶対に他人に迷惑をかけない夜逃げ”をモットーに掲げ、徹底的かつ念入りにリサーチと下準備を行い、用意周到に“夜逃げ証明書”“連帯保証人同時夜逃げ”など様々な計画を立て、あくまでも合法的に多重債務者たちを救っていきました。
夜逃げ屋本舗のネタバレあらすじ:承
そんな夜逃げ屋たちの行動を快く思わない者がいました。町金融や闇金融を営むやくざはもちろんのこと、大手消費者金融『大帝都信販』の不良債権処理部門を率いる秋川芙美子(大竹しのぶ)は“借りたら返す”という鉄の掟を自らに課し、事なかれ主義の上層部を押し切って独断で“夜逃げ狩り”を強行、血も涙もない非情な手段で次々と多重債務者から執拗に取り立てを強行していき、事あるごとに夜逃げ屋の活動を妨害しようと目論んできました。実は、秋川はかつて両親が他者の連帯保証人にさせられ、その他者が夜逃げをしたために莫大な借金を背負うこととなり、死に物狂いで働いてようやく完済したという過去を持っていました。
夜逃げ屋本舗のネタバレあらすじ:転
そんなある日、源氏は闇金融を営む暴力団“浜崎組”の組員らに拉致され、痛めつけられました。浜崎組もまた源氏の夜逃げ屋によって顧客を逃がされていたのです。しかし、しばらくして源氏の前に浜崎組の組長・浜崎十三郎(谷啓)が現れ、衝撃の事実を源氏に打ち明けると自らの“夜逃げ”を依頼してきました。実は浜崎組は闇金融の営業資金として大帝都信販から19億円ものの金を借り入れており、バブル経済の崩壊もあって返済は困難を極めていたのです。そして、浜崎は自分が“やくざ”であり続けることにも疲れ果てており、堅気の世界へ逃げ込もうとしていたのです。因縁の宿敵・大帝都信販との決着をつけるべく、源氏は浜崎の依頼を引き受けることにしました。
夜逃げ屋本舗の結末
夜逃げ屋は周到に計画を練り、浜崎を急病人に仕立てて逃がそうとしますが秋川に嗅ぎ付かれてしまい、また組員らも浜崎を連れ戻そうと大騒ぎで後を追ってきました。それでも何とか浜崎を逃がすことに成功した源氏らでしたが、今度は秋川がこれまで夜逃げ屋が逃がしてきた顧客の情報を入手、その行方を突き止めると財産の強制差し押さえを決行しました。秋川が大帝都信販のパソコンを開くと、そこに入力されていた夜逃げ屋の顧客全員が自己破産の手続きを取っていたのです。源氏はかねてから最後の手段として用意していた作戦を実行し、合法的に彼らを借金地獄から救ったのです。
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