渋谷の紹介:2009年日本映画。渋谷の街の日常を赤裸々に描いた作品。フリーカメラマンの水澤は、ある日渋谷の路上で言い争う少女と母親を見かけます。なぜ少女が母親につらく当たるのか、理由を知りたい水澤は少女と接触をはかりますが…。
監督:西谷真一 出演:綾野剛(水澤一成)、佐津川愛美(ユリカ)、松田美由紀(ユリカの母)、ARATA(ヘルスの店員)、大島優子(ユウ)、西村和彦(ヘルスの客)、石田えり(栗山)、斎藤工、藤井リナ、ほか
映画「渋谷」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「渋谷」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
渋谷の予告編 動画
映画「渋谷」解説
この解説記事には映画「渋谷」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
渋谷のネタバレあらすじ:起
駆け出しのフリーカメラマン・水澤一成(綾野剛)は、渋谷の路上で少女たちを撮影して記事を書いています。編集長の栗山(石田えり)から一人の少女に絞り込んで記事を書くようダメだしされ、帰宅した水澤が誌上募集で集まった履歴書を眺めていると、その中の一枚に目が止まります。
顔写真は漫画の切り抜きで、履歴書の端のほうに電話番号と「わたしをさがして」とだけが書かれていました。早速その番号に電話してみる水澤ですが、少女らしい声が聞こえたものの、話をしようとすると電話を切られてしまいます。
夜、水澤が渋谷の街を歩いていると「死んでもいいじゃん!」という叫び声が耳に入ります。振り返ると、少女が母親を突き飛ばし、足早に去っていきました。突き飛ばされた母親は涙を流しながら、人混みに消えていきます。
渋谷のネタバレあらすじ:承
ふと見ると少女のキーホルダーが落ちており、それを拾った水澤はとっさに少女の後を追います。ファッションヘルスで“ユリカ”(佐津川愛美)という名で働いていることを突き止めた水澤は、彼女を指名して部屋で待ちます。駅前で拾ったキーホルダーを渡し、母親を突き飛ばしていたのを見たと話す水澤。すると一気に機嫌が悪くなったユリカは、水澤を部屋から追い出しました。
ユリカが母親を突き飛ばした理由を探るよう栗山から言われ、再び店に行く水澤。露骨に嫌な顔をするユリカに、水澤は自分が養子で育ったことを告白します。
高校時代、胃がんの母親と口論になり、和解できないまま母親は亡くなってしまいました。後悔してもしきれない水澤は、「もう一度母親に会いたい」と話し、辛くなった水澤はシャワー室で声をあげて泣きます。
渋谷のネタバレあらすじ:転
水澤の過去を知り、少しずつ本心を語りだすユリカ。幼少期から母親の顔色ばかりうかがって生きてきたゆかりは、自分の感情も何もかも見失っていました。そして母親との溝はどんどん広がり、ついに家を飛び出したユリカは、生まれ変わりたいと願います。
水澤にすべてを打ち明けたユリカと別れ際、水澤は「お母さんを許してあげてほしい」と言い残し、去っていきました。
渋谷の結末
翌朝、水澤の携帯に履歴書の少女から「今から会えませんか?」と電話があります。自分の居場所がわからないという少女に、周りの景色を何枚か撮り、メールで送信するよう頼む水澤。すると川辺の写真が送られてきました。
タクシーに乗り込み、多摩川に向かう水澤は、顔写真を送ってほしいと頼みますが、電話は切られてしまいます。到着した場所に少女の姿はなく、結局夜になっても少女を発見できないまま終わってしまいました。
渋谷に戻り、写真を撮り続ける水澤に、青森から上京してきた少女が声を掛けます。「今夜のベッドを探している」という少女に金を渡し、どこかに泊まるよう指示しました。親元を離れ、少女たちは自分の身体を使って金を稼ぎ、渋谷は“ユリカ”だらけになってしまうと懸念する水澤。
翌日、履歴書の少女から顔写真が送られ、それを見た水澤は言葉を失います。履歴書の少女は、ユリカだったのです。店を辞めたユリカは、バスで実家に帰ろうとしていました。最後にユリカの写真を撮るために、必死で走る水澤。ユリカは「ありがとう、私を探してくれて…」と、笑顔で写真に写るのでした。
以上、映画「渋谷」のあらすじと結末でした。
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