ダイブ!!の紹介:2008年日本映画。森絵都のベストセラー小説を映画化。弱小ダイビングクラブの少年たちが、クラブの存続をかけて、飛び込みでオリンピック出場を目指す青春映画。それぞれ悩みを抱え、葛藤や挫折しながらも、飛び込みを続ける中で何かを掴もうとする三人の少年。彼らはクラブの危機を救えるのか?
監督:熊澤尚人 出演:林遣都(坂井知季)、池松壮亮(富士谷要一)、溝端淳平(沖津飛沫)、瀬戸朝香(麻木夏陽子)、蓮佛美沙子(西川恭子)、山崎将平(丸山レイジ)、福田雄也(大広陵)、村瀬継太(吉田幸也)、椎名鯛造(井上大介)、小野賢章(鈴木英雄)、池田純(坂井弘也)、瓜生美咲(野村未羽)、寺内健(寺本健太郎)、光石研(富士谷敬介)、江守徹(前原一朗)、ほか
映画「ダイブ!!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ダイブ!!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ダイブ!!の予告編 動画
映画「ダイブ!!」解説
この解説記事には映画「ダイブ!!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ダイブ!!のネタバレあらすじ:起
2007年4月
元オリンピック選手の父親を持つ、エリート富士谷要一(池松壮亮)の飛び込みに憧れ、ミズキダイビングクラブ(MDC)に通っている平凡な中学生・坂井知季(林遣都)。
ある日、アメリカ帰りの美人コーチ・麻木夏陽子(瀬戸朝香)がやってきます。美人の夏陽子にテンションの上がる知季たち。あいさつ代わりに飛び込みを見せるよう言われますが、飛び込む前の姿勢を見ただけで、「飛び込まなくていい」と言われてしまいます。一方、三年連続中学生チャンピオンの要一は、水しぶきを上げることなく着水。
夏陽子は、基本的な正しい姿勢で立つことから練習するよう、知季たちに叩き込みます。なかなか飛び込みをさせてくれない夏陽子に、いら立ちを覚える知季たち。そして怒りのたまったメンバーは、要一の父であるコーチに文句を言いに行きました。
すると、赤字経営の続くクラブが、存続の危機を迎えていることを知ります。クラブ存続の条件は、MDCからオリンピック選手を出すことで、そのために夏陽子をMDCに招いたのでした。
知季に目をつけた夏陽子は、「練習はプール以外でもできる」と特別強化練習メニューと書かれた本を渡します。特別強化練習メニューに書かれている通りに、毎日公園などで自主練習を欠かさず、基礎体力をつけていく知季。
ダイブ!!のネタバレあらすじ:承
5月、夏陽子は津軽からダイバーの沖津飛沫(溝端淳平)を連れてきます。空中演技はすばらしいものの、着水で水しぶきを大きく上げてしまう沖津。強烈な個性でMDCの空気を一変させます。そして要一は突如現れた沖津に、激しいライバル心を燃やします。
沖津の祖父は、昭和の初め天才ダイバートして有名でした。しかし戦争のせいでオリンピックに出られず、祖父の夢を背負ってやって来ていた沖津。
7月、MDCから選考会に参加できる三人を夏陽子が発表します。沖津、要一そして知季が選ばれました。“ダイヤモンドの瞳”という特殊な能力を夏陽子に見出された知季は、真剣にトレーニングに打ち込み、着実に実力を伸ばしていきます。そんな中ずっと一緒に頑張ってきた仲間が、突然やめると言い出します。
知季が選ばれたことに不満をもつメンバーは、それまで続けてきたMDCを辞めてしまい、これまでよりも自主練習に打ち込む知季。彼女とデートする時間を削り、どんどん飛び込みにのめり込んでいきます。今まで誰かに期待されたことがなかった知樹は、飛び込みを頑張ることで、周りに認めてもらいたいと強く思うようになります。
そんなある日、弟と彼女が付き合っていることを知って、自暴自棄になる知季。練習をさぼって家に閉じこもる知季の家に夏陽子が来て、練習に来るよう説得します。知季の最大の武器は、瞬間視力にたけていることです。この能力があれば、要一たちよりももっと上を目指せると言われ、やる気の出る知季。
ダイブ!!のネタバレあらすじ:転
そして、北京合同合宿派遣選手選考会が開かれました。沖津は水しぶきを気にするがあまり、いつものダイナミックな飛び込みができず、点数が思うように伸びません。しかも腰痛がある沖津。そんな沖津に、夏陽子は「人前で自分を出す快感を知れば、これから先も飛び込みを続けていける」とアドバイスしました。
そしていつもの演技を見せた沖津に、会場からは拍手が起きます。知季は着水でぶれてしまい、結果は要一が一位、知季は四位で、沖津は七位でした。
一位から三位までが北京合宿に参加することができます。しかし知季は四位で、合宿には参加できないとあきらめます。それでもMDCからは、知季と要一が選ばれました。合宿には参加できない沖津に、夏陽子はオリンピックの代表に選ばれなかった過去を話します。沖津と同じく、腰の故障を経験していた夏陽子。「ここに来たことを後悔していない」と言い、沖津は津軽へ帰っていきました。
北京合宿を終えた要一と知季は、沖津に会いに津軽に行きます。そして一緒に飛び込みを続けようと説得される沖津。彼女からも背中を押されて、再びプールに戻ることを決意した沖津が、MDCに帰ってきました。
9月、めきめきと上達する知季。新しい技にも挑戦し、それに感化された要一は、父親であるコーチに、「新しい技に挑戦をしたい」と頼みますが、ミスのない演技を求める父親はそれを認めません。そんな時、オリンピック代表が決まったと、MDCに連絡がきます。MDCから要一だけが代表に選ばれ、それに納得がいかない他のメンバー。あまりにも早すぎる代表選考に、納得がいかないのは要一も同じでした。
次の日、要一は初めて練習をさぼります。心配して家を尋ねた沖津が、知季が練習しているところに連れて行きます。代表から外れたにもかかわらず、練習に励む知季の姿を見て、要一は「なぜそんなに飛び込みに熱くなれるのか?」と尋ねます。すると、自分を縛っている枠から超えたいと思い、今まで頑張ってきた知季の気持ちを知ります。
それを聞いた要一は、父親との関係にずっと悩んできた、自信が抱える心の葛藤と重なるのでした。
ダイブ!!の結末
日本水連の会長に要一は、オリンピックの代表を辞退したいと頼みます。しかし要一がオリンピックの代表を辞退すると、MDCは存続できなくなります。
要一が辞退したことで飛び込みの選考会が開かれることとなりました。オリンピック出場には、合計点で500点以上を出す必要があります。そんな日本水連が出した厳しい条件を乗り越えようと奮闘する知季と沖津。要一が勝手にオリンピックを辞退した責任をとって、要一の父親はコーチを辞めるつもりでした。しかし要一は、自分でオリンピックの代表を取り戻すと約束。
そして北京オリンピックの代表選考会が開かれます。選考会では沖津が一位に躍り出ますが、腰痛が悪化。一方の要一は熱があるにもかかわらず出場し、知季は足が痙攣するなど、それぞれ苦しい戦いとなりました。
最後の飛び込みで、沖津は着水がきれいに決まり、目標の500点を超えました。そしてフラフラになりながらも飛び込んだ要一も、500点越えです。最後は知季が飛びます。難易度の高いジャンプをする知季。自分を超えるために、飛び込み、そして見事技を成功させた知樹は、要一と沖津を抜いて堂々の一位になったのでした。
以上、映画「ダイブ!!」のあらすじと結末でした。
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