ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)の紹介:2002年日本映画。『ドラえもん』の映画シリーズ第23作です。本作は第7作『のび太と鉄人兵団』(1986年)、第14作『のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)』(1993年)に続いて“人とロボットの関係”をテーマにしており、ひょんなことから銀河の彼方にあるロボットの王国に流れ着いたドラえもんと仲間たちが冒険を繰り広げます。
監督:芝山努 声の出演者:大山のぶ代(ドラえもん)、小原乃梨子(のび太)、野村道子(しずか)、たてかべ和也(ジャイアン)、肝付兼太(スネ夫)、千々松幸子(のび太の母)、桑島法子(ポコ)、新山千春(ジャンヌ女王)、藤田淑子(マリア)、穂積隆信(チャペック)、野沢雅子(クルリンパ)、愛河里花子(オナベ)、銀河万丈(ロビー)、南央美(アリス)、飛田展男(トロイ)、KONISHIKI(コニック)、郷里大輔(コングファイター)、島田敏(ゴンスケ)、森山周一郎(デスター)ほか
映画「ドラえもん のび太とロボット王国」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドラえもん のび太とロボット王国」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)の予告編 動画
映画「ドラえもん のび太とロボット王国」解説
この解説記事には映画「ドラえもん のび太とロボット王国」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)のネタバレあらすじ:起
銀河の彼方にある、人間とロボットが共存する惑星・ロボット王国(キングダム)。この王国ではジャンヌ女王(新山千春)による「ロボット改造命令」が発令され、ロボットたちはドロイド兵によって強制的に工場に連行されては感情を抜き出されていました。少年型ロボットのポコ(桑島法子)は母ロボットのマリア(藤田淑子)と共にドロイド兵から逃げている最中、ポコは謎の雷鳴と共に異次元の世界へと引きずり込まれてしまいました…。
時を同じくして、ロボット王国から遠く離れた地球・日本では、スネ夫(肝付兼太)が新しく買ってもらった最新型の犬型ペットロボット“アソボ”を自慢していました。羨ましくなってしまったのび太(小原乃梨子)はドラえもん(大山のぶ代)にペットロボットをねだりますが、ドラえもんは「君には僕と言うネコ型ロボットがいるじゃないか」と拒否しました。怒ったのび太は腹いせにひみつ道具“未来デパート通販マシン”で未来のペットロボットを大量に注文しますが、ロボットたちはのび太の言うことを全く聞かずに部屋から飛び出してしまいました。
ロボットたちが街中で暴れ回っていることに気付いたドラえもんは急いでほぼ全てのロボットを回収・返品しましたが、ただ1体だけ少年型ロボット(ポコ)だけが返品されずに残りました。ドラえもんはポコを調べたところどうやら地球の技術で作られたものではないことに気が付き、のび太・しずか(野村道子)・ジャイアン(たてかべ和也)・スネ夫と共に“タイムマシン”に乗り、ポコを元いた世界へ戻すべく出発しました。
ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)のネタバレあらすじ:承
“時空の迷宮”に流れ着いたドラえもんたちはドロイド兵に襲われそうになりましたが、何とか脱出してロボット王国に辿り着きました。ドラえもんたちはこの王国のロボット専門医者であるチャペック(穂積隆信)にポコの修理を依頼、そのままチャペックの家に滞在することにしました。
このロボット王国はジャンヌの父である前の国王によって開拓された星であり、かつて人間とロボットは共存していたのですが、進化したロボットの人工知能はやがて人間と同じ感情を持つようになり、そのせいで父王が死に追いやられたと軍司令官のデスター(森山周一郎)から吹き込まれていたジャンヌは言われるままにロボット改造命令を発令したのです。デスターはジャンヌの養育係をしていたマリアの改造を目論んでおり、逃げたポコはチャペックが発明した“電送マシン”で逃げようとしたところ誤って地球に送られたのです。
翌朝、ポコはマリアを探しにチャペック宅を飛び出し、ドラえもんたちはチャペックの助手ロボットのクルリンパ(野沢雅子)と共にポコ探しに向かいました。途中でドロイド兵に追われるポコを見つけたドラえもんたちは何とかポコを助けますが、代わりにドロイド兵の攻撃を受けたドラえもんがさらわれてしまいます。のび太たちは必ず助けると決意して一旦撤退しました。
改造工場に連行されたドラえもんはこの王国の技術で作られたロボットではないということで改造は保留になるも、翌日にも性能を試すために鋼鉄バトルに出場させられることになりました。牢に入れられたドラえもんはマリアと対面、ポコの無事を伝えると彼女からこの王国にまつわる秘話を聴きました。それは、ジャンヌの父は自ら開拓工事の陣頭指揮を執っていた際に発生した事故で、ロボットたちを庇って命を落としたというものでした。デスターはそのことを自らの野心のために捻じ曲げてジャンヌに伝えていたのです。
ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)のネタバレあらすじ:転
のび太たちはクルリンパからドラえもんが鋼鉄バトルに出場することを知らされ、急いで闘技場へ向かいました。ドラえもんは300戦無敗を誇る強豪コングファイター(郷里大輔)の前に苦戦を強いられますが、ひみつ道具を使って何とか勝利しました。ポコはジャンヌにこんなことをするのはやめるよう訴え、デスターに破壊されそうになりますがのび太に助けられました。ドラえもんたちはコングファイターの協力を得てのび太たちと共に闘技場から脱出しましたが、デスターは密かにドラえもんに発信機を取り付けていました。
ドラえもんたちはチャペックの家に引き上げ、マリアが無事であることを知ったポコは安堵しましたが、既にドロイド兵の追っ手はそばまで迫っていました。チャペックから西にある人面岩に行くよう促されたドラえもんたちは追っ手を逃れて移動しますが、途中でタケコプターの電池が切れ、一行は疲れ果てながらも何とか人面岩まで辿り着きました。
その頃、ドラえもんたちの後を追っていたジャンヌはデスターに裏切られて崖から突き落とされ、ポコに発見されて人面岩の洞窟まで運ばれました。ジャンヌを介抱したポコはまた仲良くしようと言いますが、ジャンヌはそれでもロボット改造命令を取り下げるつもりはなく、人間とロボットは共存できるというのび太の説得にも耳を傾けませんでした。そのうち、ドラえもん一行は洞窟の向こうに緑豊かな草原を見つけ、その先にロボット改造命令に反対する者たちが築き上げた町“虹の谷”がありました。
ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)の結末
虹の谷で療養していたジャンヌは頑なに自分の考えを曲げようとしませんでしたが、人間とロボットが平和に共存している町の光景やポコの説得を受けてようやく自らの過ちを認め、父が目指していたロボットと人間が共存する王国を築くと誓いました。
ドラえもんたちはジャンヌと共に王宮へ戻りますが、王国は既にデスターが新たな王として君臨しており、王宮全体を改造した巨大ロボットをもって攻撃してきました。のび太たちは“何でも操縦機”を使って闘技場内の巨大ロボットを操ってデスターに戦いを挑み、ドラえもんはその隙を突いてマリアを助けに向かいました。ドラえもんは何とかデスターを倒すことに成功しましたがマリア共々ロケットの中に閉じ込められてしまい、デスターは最後の力を振り絞ってロケットの発射スイッチを押してしまいます。
ロケットはこのままの航路で飛ぶと王国の月に衝突してしまうといい、ドラえもんとマリアはのび太たちやポコに別れを告げると通信は途切れてしまいました。それでもあきらめないチャペックは最後の手段として電送マシンを使うことを思い立ち、ポコの協力も得てドラえもんとマリアは無事王国まで転送されて難を逃れました。捕らえられたデスターの正体は何と生き別れたチャペックの弟でした。
王国を取り戻したジャンヌは改めて人間とロボットが共存できる社会を創り上げると宣言、ドラえもんたちはポコたちに別れを告げて地球へと戻っていきました。
以上、映画「ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)」のあらすじと結末でした。
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