仮面ライダーJの紹介:1994年日本映画。石ノ森章太郎の代表作『仮面ライダー』シリーズの『昭和仮面ライダーシリーズ』と『平成仮面ライダーシリーズ』をつなぐ『ネオライダー』シリーズ三部作の第3作であり、歴代ライダー史上初めて巨大化する能力を持つライダーとなった仮面ライダーJの戦いを描きます。本作は石ノ森章太郎が生前に製作に携わった最後の作品であり、製作・公開時期は平成ながらも『昭和ライダー』最終作と位置付けられています。主演はスーパー戦隊シリーズ『恐竜戦隊ジュウレンジャー』で主人公・ティラノレンジャーを演じた望月祐多が務めています。
監督:雨宮慶太 出演者:望月祐多(瀬川耕司/仮面ライダーJ(声))、野村佑香(木村加那)、神威杏次(ガライ)、栗原敏(アギト)、万里洋子(ズー)、愛河里花子(ベリー(声))、佳山真梨穂(フォッグ・マザー(声))、飯塚昭三(ナレーション)ほか
映画「仮面ライダーJ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「仮面ライダーJ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
仮面ライダーJの予告編 動画
映画「仮面ライダーJ」解説
この解説記事には映画「仮面ライダーJ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
仮面ライダーJのネタバレあらすじ:起
この年、世界を異常気象が襲いました。火山は火を噴き、大洪水や大規模火災などが人類の生命を脅かしていましたが、これは邪悪な勢力が台頭する前触れに過ぎませんでした。
地球に飛来した邪悪な機械獣集団「フォッグ」。首領のフォッグ・マザー(声:佳山真梨穂)は幹部のガライ(神威杏次)、アギト(栗原敏)、ズー(万里洋子)と共に儀式を行い、これから千年の一度の大孵化を起こして無数の怪人たちを生み出し地球上の生命を根絶やしにしようと目論んでいました。三人の幹部は大孵化に必要な生贄を探していました。
環境問題を取材するプロカメラマンの瀬川耕司(望月祐多)は、湖の汚染を調査するため現地にキャンプを張っていました。そこに山で知り合った心優しき少女・木村加那(野村佑香)がコーヒーを持って訪れてきました。ところがその時、突然周辺が地震のように揺れ出し、上空にはフォッグの巨大戦艦が姿を現しました。
ガライ、アギト、ズーは加那を生贄として捧げることにし、彼女を捕らえるため地上に降り立ちました。瀬川は加那を連れて逃げ出しましたが崖に追い詰められてしまい、瀬川は深い谷底へと突き落とされ、加那はさらわれて戦艦に連れ去られてしまいました。その様子をバッタのような生き物“ベリー”(声:愛河里花子)が見つめていました。
仮面ライダーJのネタバレあらすじ:承
命を落とした瀬川は地底の奥深くに生息する“地空人”(内田修司、永野百合香)に助けられ、改造蘇生手術を受けて蘇りました。瀬川は地空人とベリーから自分が一度死んだこと、加那がフォッグに連れ去られたことを知らされ、大地に宿る精霊の力“Jパワー”を授けられた最強の戦士“仮面ライダーJ”となったことを告げられました。
地空人は瀬川が地球の痛みを感じ取れる人物だと見込んで彼をライダーに選んだことを明かし、「なぜあなた方は戦わないのか」と問う瀬川に、地空人は太陽の光の下では生きていけないことを説明しました。ベリーは地底と地上をつなぐ使者であり、瀬川はベリーと共に再び地上へと戻りました。
その頃、フォッグの戦艦では加那を生贄に捧げる儀式の準備が進められていましたが、何やら強大な力の存在を感じ取ったフォッグ・マザーが突如苦しみ出し、幹部たちは死んだはずの瀬川が生きていることを確認しました。
大規模なレジャー施設建設のため自然が破壊されていることに胸を痛める瀬川とベリーでしたが、そこにアギトが瀬川にとどめを刺すため現れ、巨大ダンプカーを奪って襲い掛かってきました。アギトは本来の姿である獰猛なトカゲ男に変身して瀬川に襲い掛かり、瀬川はベリーに促されるがままに仮面ライダーJ(声:望月祐多/演:岡元次郎)へと変身しました。
Jはトカゲ男に噛まれて傷を負いながらもその片目を潰し、逃げようとしたトカゲ男に“Jパンチ”を繰り出して倒しました。アギトが死んだことを知ったガライは自らJを倒すため地上に向かおうとしましたが、フォッグ・マザーはガライに儀式の支度を、ズーにJの始末を命じました。
仮面ライダーJのネタバレあらすじ:転
トカゲ男との死闘で重傷を負った瀬川は、加那が自然破壊の犠牲となった山の動物たちのために作った墓のところへ辿り着きました。そこは瀬川が初めて加那と出会った場所でした。加那を救い出す決意を固めた瀬川はベリーと共にバイクでフォッグが霧を張って領域としている場所へ向かい、瀬川はベリーの反対を押し切って敵陣に突入していきました。
そこにズーが現れて瀬川に襲い掛かり、本来の姿であるハチ女に変貌しました。Jパワーの強力な回復能力により傷も完治していた瀬川はJに変身、瀬川のバイクもJパワーを受けて専用マシン“ジェイクロッサー”に変身しました。Jはジェイクロッサーでハチ女に突撃を仕掛けて拳を交えましたが、その時突然フォッグの戦艦が姿を現しました。
ベリーから、加那があの戦艦の中にいることを知らされたJは、ハチ女に腕を針で突き刺され、そのまま空中へ引き摺られて戦艦の中に突入しました。Jパンチを受けていたハチ女はガライの名を呼びながら息絶え、変身を解除した瀬川はガライから「お前はなぜ壊れない。この星の生き物ではないのか」と問われました。瀬川はガライに「その子を返せ!」と迫りますが、フォッグ・マザーは「お前がいくら頑張っても地球はこうなるのだ」と嘲笑い、瀬川に過去の地球のビジョンを見せてきました。
かつて7千万年前に恐竜を絶滅させたのはフォッグの仕業であり、再び地球に飛来してきたフォッグは今後は人類を餌として喰らい尽くそうと目論んでいたのです。ガライは加那を祭壇まで連れ出そうとし、止めようとする瀬川の前に立ちはだかりました。
まだハチ女に負わされた傷の回復していない瀬川は苦戦を強いられましたが、戦艦内に突入していたベリーが瀬川の危機を救いました。ベリーはガライに殺されてしまい、加那は檻に閉じ込められて卵が孵化する場所へと送られてしまいました。やがて戦艦は山を出て周囲を破壊しながら東京へと進撃を開始しました。
仮面ライダーJの結末
ガライは本来の姿であるコブラ男へと変貌、瀬川はJに変身して激闘を繰り広げました。いよいよ卵の孵化が始まり、加那の叫び声を聞いたJはライダーキックでコブラ男を倒しましたが、まるで内臓のような空間に追いやられたJは加那の元まで辿り着くことができませんでした。
絶体絶命と思われたその時、地空人が、死んでいったベリーや動物たちが、大地の精霊たちがJにかつてない強力なJパワーを与え、孵化した怪人たちはJパワーを受けてバタバタと倒れていきました。
覚醒したJは巨大化して“ジャンボフォーメーション”となり、フォッグの戦艦と戦い始めました。戦艦はなおも街を破壊しながらJに容赦ない攻撃を加えて行きましたが、Jは拳で戦艦の壁を打ち砕いて加那を助け出すと、渾身のパンチとチョップで戦艦の触手をへし折り、必殺技“ジャンボライダーキック”を戦艦に炸裂させました。
等身大に戻ったJはまだ息のあったフォッグ・マザーによって戦艦内に引きずり込まれ、野望を絶たれたフォッグ・マザーはJを道連れにしようと戦艦を爆破し始めましたが、JはJパンチでフォッグ・マザーにとどめを刺して戦艦を脱出、戦艦はフォッグの怪人たちを道連れに大爆発を起こして炎上しました。
戦い終えた瀬川は加那と合流、自然豊かな湖畔で楽しいひと時を過ごしていました。ベリーはバッタとして生まれ変わり、「ありがとう、J」と二人を陰ながら見守っていました。
以上、映画「仮面ライダーJ」のあらすじと結末でした。
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