太陽の傷の紹介:2006年日本映画。夜道でホームレスにリンチを加える少年たちを叩きのめした片山は、警察から中学生相手にやり過ぎだとお灸を据えられ帰宅。しかしこの一件で逆恨みした少年の神木が、片山の娘の彩乃を殺害。少年法で守られる神木と、先に暴行した事が原因だと責められる片山、一度は納得し、別の土地で生活をはじめたものの、神木が仮釈放されたと知った片山は復讐の為に東京へ戻って来ました…という内容の、過激な社会派ドラマです。監督が三池崇史ということもあり、見ごたえのある作品です。
監督:三池崇史 出演者:哀川翔(片山敏樹)、佐藤藍子(滝沢真弓)、森本慧(神木彰)、吉岡美穂(片山香緒里)、勝野洋(田口邦男)、小木茂光(沢田修)、本宮泰風(新田誠)、平泉成(福島太郎)、夏山千景(レイナ)、冨浦智嗣(涼)、佐々木麻緒(片山彩乃)、蜷川みほ(片山陽子)、高味光一郎(富樫)、遠藤憲一(ドラッグストア店員)、松重豊(尾崎勝也)、風間トオル(内村洋平)、宅麻伸(赤津洸一郎)ほか
映画「太陽の傷」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「太陽の傷」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「太陽の傷」解説
この解説記事には映画「太陽の傷」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
太陽の傷のネタバレあらすじ:起
仕事帰りの片山敏樹(哀川翔)は、路地でホームレスにリンチを加える少年たちを見かけます。周りの人たちは見て見ぬふりをする中、片山は止めに入ります。少年らに暴行を受けた片山は怒り、数人を叩きのめします。するとリーダー格の神木(森本慧)がナイフで襲ってきます。片山はナイフを奪い、神木を滅多打ちに殴りました。そこへ駆けつけた警官によって取りおさえられます。
警察署で片山は「中学生相手にやり過ぎだ」とお灸を据えられます。「あいつらはどうなった?」と聞く片山に、警察官は「帰らせた」と言います。その夜は片山の誕生日を妻の陽子(蜷川みほ)と娘の彩乃(佐々木麻緒)と祝うはずでしたが、帰りが遅くなり彩乃は寝ていました。そして陽子は「見て見ぬふりをした方が良かったのに」と言います。
翌日、建設会社に出勤した帰り道、片山がコンビニに立ち寄ると神木に見つめられていました。身の危険を感じた片山が自宅に帰ると、陽子が昼間、男につけまわされたと言います。その夜、片山に暴行を受けた日に、一人だけ逃げ出した木原が殺されました。このことを先輩で不動産屋の田口(勝野洋)から昼間電話で聞いた片山は、陽子に電話しますが出ませんでした。
彩乃を公園で遊ばせていた陽子は、彩乃がいないのに気づき探し回ります。そのころ、彩乃は神木と手をつないで歩いていました。監視カメラにも二人が映っていました。そして片山に、彩乃が殺害されたと連絡が入ります。
太陽の傷のネタバレあらすじ:承
駆けつけた片山に妻は狂ったように泣き叫びます。片山の妹の香緒里(吉岡美穂)は何も言えませんでした。尾崎刑事(松重豊)がやって来て「彩乃が少年と歩く姿が目撃されていた」と話します。神木はすぐに捕まりました。片山は連行される神木に向かい「殺してやる」と襲いかかりますが、新田刑事(本宮泰風)に止められます。
テレビでは片山の暴行が原因のように報じられ、片山が悪者になっていました。神木の弁護士の赤津(宅麻伸)も片山が原因だと告げます。田口から「神木は以前にも子供の殺人未遂事件を起こし、この時の弁護士も赤津で、すぐ釈放されたから注意しろ」と忠告を受けます。
精神的に参っていた陽子が飛び降り自殺しました。片山は横浜に住む友人の小木の会社に移ります。事件から3年目のころ、電車の中で神木が仮出所したことを知ります。片山は東京に向かい、神木の居場所を聞きますが少年法で守られ誰も教えてくれませんでした。保護観察員の滝沢真弓(佐藤藍子)が話しかけてきます。居場所を聞く片山に真弓は詳しい事は話しませんでしたが、東京に住んでいることを感じ取ります。
東京に戻った片山は、田口を頼り部屋を借ります。田口もまた家族の安全を守るため、もう協力できないと告げます。片山は妹の香緒里を呼び出し「神木が戻ってきているから注意しろ」と言います。そこへ新田刑事がやってきました。新田刑事は、香緒里の相談相手になっているうち恋仲になっていました。
太陽の傷のネタバレあらすじ:転
新たな少年グループがドラッグストアの店員をナイフで襲います。その中には13歳の涼(冨浦智嗣)もいました。片山は夜の裏道で、猫をナイフで殺す涼を見かけます。昼間、神木のグループにいた須藤に会いますが、須藤は「今は嫁さんも子供もいて知らない」と言います。神木は石川と言う偽名で、内村(風間トオル)の町工場で働いていました。
片山に会いに、真弓と福島(平泉成)がやって来ます。福島は真弓の上司で「神木は罪を償って仮釈放になった。だから近づかないでくれ」と念を押します。納得できない片山を見た真弓は、片山を連れて赤津に会いに行きます。赤津は片山に「神木に近づいたら罪に問う」と脅します。夜の盛り場で、神木を探す片山をつけていた真弓が、涼にナイフで襲われます。片山が駆けつけナイフを奪い取ると、それは神木が使っていたものと同じでした。
涼を問い詰めれば神木の居場所がわかると言った片山に真弓は「遠くから見るならいい」といって、車で工場に連れて行きます。しかし片山は約束を破り、工場に乗り込み内村に止められます。滝沢は福島に激高され、片山は赤津に「今度近寄ったら逮捕してもらう」と言われます。
須藤に神木から電話がかかります。神木は須藤に子供の事を話します。そのころ涼ら少年は、拳銃と実弾を神木の手配で手にしていました。そして13歳以下は殺人を犯しても罪に問われないというメールを神木から受け、須藤殺しを命じられます。
太陽の傷の結末
神木は須藤に電話し、片山と一緒に会いたいと言ってきます。須藤は片山に電話で伝えます。須藤を見張っていた真弓のところへ片山がついた時、銃声がして先に来ていた須藤が殺されます。須藤の妻は口止めされていた3年前の木原殺しは神木がやったことを福島に伝えます。片山は新田の制止を振り切り、少年たちのアジトで待ち伏せました。
涼がやって来て銃を持つと、片山が殴り掛かり銃を奪います。涼の携帯には片山を殺せという命令が神木から送られていました。涼に神木の居場所を聞きますが、涼は血まみれで泣いて逃げ帰ります。その時、真弓から電話があり、真弓は神木に拉致されていました。
片山が指定された場所に行くと、少年たちの待ち伏せに遭い、銃撃戦になります。二人の少年に銃弾をくらわせ神木の居場所を聞きますが、少年は「会った事もない」と言います。少年たちの間では神木は神格化されていました。
そこへ神木がやって来ました。真弓は縛られています。神木は二人の少年を射殺した後、片山を殺そうとした時、片山が脚を払って倒し、ナイフで滅多刺しします。そして顔をコンクリートに何度も打ち付け、最後は何発も殴り神木を殺します。真弓はこの様子を縛られたまま見ていました。
夜が明け、片山は新田に電話をかけ「香緒里の事をよろしく頼む」と言うのでした。
以上、映画「太陽の傷」のあらすじと結末でした。
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