筋モンリーグ 野球篇の紹介:2006年日本映画。町の合併に伴い、分家同士で縄張り争いをしていた水龍会と油屋一家が、本家の命令で合併することになります。合併の盃事の場所を警察に踏み込まれたことによって、野球で決着をつけると口から出まかせを言ったばかりに、本当に野球で決着をつけることになり…というコメディヤクザ映画です。ヤクザ映画専門の俳優陣がコメディタッチで繰り広げるギャップが見どころです。
監督:中村和宏 出演者:松田一三(鈴木)、井之上チャル(渡部)、嶋大輔(巽)、志賀勝(山城)、パンチ佐藤(佐藤)ほか
映画「筋モンリーグ 野球篇」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「筋モンリーグ 野球篇」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
筋モンリーグ 野球篇の予告編 動画
映画「筋モンリーグ 野球篇」解説
この解説記事には映画「筋モンリーグ 野球篇」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
筋モンリーグ野球篇のネタバレあらすじ:起
水龍会の鈴木が商店街のみかじめ料を徴収していると、隣町の油屋一家の若頭・金森ら数人が絡んできます。縄張りを荒らす油屋一家の連中と騒動を起こし、事務所に帰ると若頭の西川の説教を受けます。
西川は「うちのオヤジと油屋一家の西村組長は兄弟分だから喧嘩をするな、何度言ったらわかるんだ」と怒鳴りつけます。鈴木が「縄張りを守るのがヤクザじゃないんすか」と反発します。組長の花岡は「少しくらいはいい、やれ」と鈴木に言います。
そんな時、水龍会、油屋一家の本家である山城組の若頭・巽から呼び出しがあります。花岡、西村両組長に巽は「二つの町が合併するのは知っているな。同じ町で二つの組が縄張りを持つのはよくない。この際二つの組を統合する。勢力の強い油屋一家が水龍会を吸収する形をとる」と言います。
花岡が「西村はワシの舎弟です、それはいくらなんでも。親父さんはどうなんですか?」と聞くと、山城は「全て巽にまかせてある。巽がそうするならそれでいい」と言います。
組に帰った花岡が組員たちに話します。若頭の西川は「オヤジが決めたことだ、従え」と言います。鈴木は一人反発し、渡部が同調します。組の合併に備え、西川の指示で縄張り内の権利書などの書類を整理し始めます。
西川は「手土産としてこれを入れておけ」と覚せい剤を渡します。その後、西川は油屋一家の西村と金森に会います。西川は内部情報を教え、油屋一家での地位を確保しようとしていました。
筋モンリーグ野球篇のネタバレあらすじ:承
水龍会がひいきにしているクラブのママ・友里恵は、油屋一家の西村に接近し、水龍会がもっている利権を全て教えます。友里恵は西村を利用して新しい店を出そうとしていました。
何も知らない組員たちは友里恵の店に行きます。大事な権利書などが入った箱は渡部がもっています。しかし友里恵の指示で渡部を色仕掛けで飲ませ、泥酔させます。
翌朝、組の合併による盃事が河川敷の運動場で行われました。いよいよ盃という時、パトカーがやって来て二階堂警部補らが降りてきます。「なんでここで盃事をやっているんだ」と言うと、山城が「縄張りの境界線がここじゃ。文句あるか」と言います。
二階堂は渡部がもってきた箱の中を「見せろ!」と迫ります。覚せい剤を入れていたことで慌てる水龍会側でしたが、山城が「箱をあけて違うもんが出てきたら落とし前はつけさせてもらう」と脅します。それでも二階堂が箱の中を開けると、なんと野球道具が出てきました。
二階堂が「これで何をするんじゃ」と言うと、鈴木が「組の合併を野球で決着つけるんじゃ」と言います。花岡も追従すると、二階堂が「それなら早くヤレや」と言います。しかし花岡らは「あんたらがケチをつけたから、もうヤメや、帰るぞ」と言います。
二階堂が「お前ら、ヤクザやったら一回言うた事をやらんかい!根性なしか?」と言います。それを聞いた花岡は「決着は来週の日曜日じゃ」と啖呵を切ります。そして花岡は「権利書はどこへ行ったんや」と組員たちに聞いていました。
筋モンリーグ野球篇のネタバレあらすじ:転
次の日曜日、二階堂は警視正らと運動場で待っています。すると山城も応援太鼓を持ってやって来ます。しかし水龍会も油屋一家も姿を現しませんでした。怒った山城は花岡と西村を呼びつけ「なんで来んかったんじゃ!お前らヤクザやったら吐いた唾を飲むな」と恫喝します。
口から出まかせだったのが、本当に野球をやることになります。西川はわざと負けて、地位を確保できるようにと、鈴木と渡部以外の組員を抱き込みます。試合が始まると水龍会のメンバーは負けるようにと三振ばかりでした。
西川が見送りの三振をしたことから、花岡が怒り「三振1回につき指一本詰めろ」と脅します。守備につくと、野球部出身の鈴木に期待がかかりますが、剛速球を一球投げただけで肩の筋を痛めてしまいました。西川がピッチャーになると守備はエラーの続出でした。花岡は「エラー1回につき指1本」と再び脅します。
あまりの酷い内容に、警視正が二階堂に「あいつらに真面目にやらさんとクビだ」と脅します。二階堂は、水龍会のメンバーに、対等に戦えるように指導をし、優遇する審判をし始めます。
8回まで試合が進んだ時、巽がクラブのお姉ちゃんたちとやって来ました。そして「空地の権利書は預かった」と言います。鈴木が巽に「人のもん盗ったら泥棒と違いますか?」と言います。巽は「ヤクザは弱肉強食じゃ」と言って去ります。
油屋一家は「権利書を取られたら戦う意味がない」と言って帰ります。皆が帰った後、山城が応援太鼓を持ってやって来ます。
筋モンリーグ野球篇の結末
花岡と西村、巽が山城に呼ばれ「なんで試合をやらんのや。やれ!」と怒鳴ります。花岡と西村は「勝ってもおいしいところがない」と巽のやった事を暗に山城に知らせます。山城は「勝った組にピンクレジャービルの利権をやる」と言います。
両組は必至で助っ人を集め、練習を始めます。そしてユニフォームまで揃えます。水龍会は元組員の野球のプロ・佐藤を構え、油屋一家はキューバ人の助っ人を呼びます。
試合当日。ピンクレジャービルの利権がかかり、水龍会全員が必死になっていると、西川が「昨日喧嘩をした」と言って松葉つえでやって来ます。メンバーを不足させて負けにしようと思っていたのでした。すると花岡が「オレが出る」と言います。
試合は真剣勝負になり、一進一退の末8回を終わって、8対5で油屋一家がリードしています。9回表、水龍会はツーアウト1-2塁のチャンスに花岡がぎっくり腰で動けなくなります。そこへ佐藤がやって来ます。2連続ホームラン級のファウルを打ち、2-3塁から三振振り逃げでセーフになりました。
そのころ、土手の車の中では巽が友里恵に迫っていました。友里恵は巽に乗り換えて新しい店を手に入れていました。友里恵に電話がかかって来ます。友里恵は巽に「町の合併は中止になった。権利書は元のままになった」と言い、呆然とする巽を残し、車を降ります。
友里恵は山城の車に乗ります。すべては山城が仕組んだことでした。
町の合併が無くなったことで鈴木が「もうやめや」と帰ろうとします。すると兄弟分たちが「逃げるのか!」と責め立てます。鈴木が「打たれたら負けだ」と言うと「オレ達が守るから打たせろ」と兄弟分たちが言います。
元通りになった水龍会にカチコミ(殴り込み)がありました。表に出ると油屋一家から野球のボールが投げ込まれていました。ボールには『リベンジマッチ』と書かれていました。
以上、映画「筋モンリーグ 野球篇」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する