銀魂 THE FINALの紹介:2021年日本映画。国内累計発行部数5500万部を誇る、空知英秋の漫画『銀魂』。本作はそのアニメ劇場版シリーズ第3作であり、原作漫画・テレビアニメ・実写映画シリーズなど多彩に展開されてきた『銀魂』シリーズの完結編です。原作最終巻(第77巻)をベースに、主人公・坂田銀時と仲間たちが地球の存亡を賭けた最後の戦いに挑む様をパロディを交えて描き、これまでのキャラクターやTVアニメ版・劇場版のスタッフ・声優陣が総結集するなどまさにシリーズ15年のグランドフィナーレにふさわしい作品となりました。
監督:宮脇千鶴 声優:杉田智和(坂田銀時)、阪口大助(志村新八)、釘宮理恵(神楽)、高橋美佳子(定春)、石田彰(桂小太郎)、子安武人(高杉晋助)、千葉進歩(近藤勲)、中井和哉(土方十四郎)、鈴村健一(沖田総悟)、太田哲治(山崎退)、雪野五月(志村妙)、折笠富美子(柳生九兵衛)、小林ゆう(猿飛あやめ)、南央美(たま/たま子)、立木文彦(長谷川泰三)、茶風林(武市変平太)、若本規夫(松平片栗虎)、山寺宏一(吉田松陽/虚)、空知英秋(空知英秋)ほか
映画「銀魂 THE FINAL」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「銀魂 THE FINAL」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
銀魂 THE FINALの予告編 動画
映画「銀魂 THE FINAL」解説
この解説記事には映画「銀魂 THE FINAL」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
銀魂 THE FINALのネタバレあらすじ:起
江戸時代末期、地球に“天人(あまんと)”と呼ばれる宇宙人が襲来しました。間もなく地球人と天人との間に“攘夷戦争”が勃発、侍たちはこの国を守るため“攘夷志士”として戦いましたが、十数年にも及ぶ戦いの末に江戸幕府は天人の強大な力にあっさりと屈してしまいました。それからというもの、江戸の街は天人が我が物顔で闊歩するようになり、侍たちは廃刀令により刀と力を失ってしまいました。
かつて伝説の攘夷志士“白夜叉”として名を馳せた坂田銀時(杉田智和)は、剣術道場の跡取り息子の志村新八(阪口大助)や戦闘種族“夜兎族”の少女・神楽(釘宮理恵)、巨大犬・定春(高橋美佳子)と共に何でも屋「万事屋銀ちゃん(よろずやぎんちゃん)」を営んでいました…。
…時は流れ、江戸の街はかつてない危機に見舞われようとしていました。地球のエネルギー“アルタナ”を狙って、“虚(うつろ)”(山寺宏一)という魔人が胎動していました。虚は“アルタナ”から生命力を得ている“アルタナ変異体”であり、500年もの間何度も生と死を繰り返してきました。虚は死しても“アルタナ”の力で何度も蘇り、その度に人格を変化させていきました。ある時は「松下村塾」主宰者の吉田松陽(山寺宏一)となり、幼き日の銀時や高杉晋助(子安武人)、桂小太郎(石田彰)らを導いてきました。
虚の望みは自らの死であり、そのためにエネルギー源である地球そのものを破壊しようと目論んでいました。銀時はかつての師匠にして最大の敵である虚と戦いを繰り広げ、勝利は収めたものの定春は命を落としてしまいました。銀時は虚の復活を阻止するための旅に出、神楽は定春を復活させるための方法を探ることにし、新八は江戸に残って街の復興を手伝うことにしました…。
銀魂 THE FINALのネタバレあらすじ:承
…それから2年後。江戸の街では“ターミナル”の建設が急ピッチで進められていました。時を同じくして、銀時は赤ん坊となった虚と遭遇しましたが、命を奪うことはできませんでした。虚は瞬く間に成長して子供の姿(喜多村英梨)になり、銀時は虚が未だに松陽の人格と記憶を持っていることに驚きました。ところが、虚は不老不死を求める教団「星芒教」に連れ去られてしまい、その際に虚の中の松陽の人格は「星芒教」の野望を阻止するために自らの心臓を銀時に託しました。
「星芒教」は不完全状態の虚を完全復活させるために地球の“アルタナ”を集め始め、銀時は桂や高杉と共に江戸へと舞い戻りました。銀時たちは“ターミナル”の頂上に突き刺さった「星芒教」の本部の船を目指しますが、圧倒的な数の「星芒教」教徒たちに行く手を阻まれました。苦戦を強いられる銀時たちを助けるべく新八や神楽が駆け付け、さらには真選組の面々、新八の姉・志村妙(雪野五月)、猿飛あやめ(小林ゆう)、松平片栗虎(若本規夫)ら江戸の面々が助太刀に駆け付けてきました。
“ターミナル”の頂上では、虚を完全復活させるための儀式が執り行われていました。虚には新たな心臓が再生されていました。仲間たちの助けを借りて最上階近くまで辿り着いた銀時たちですが、今度は「星芒教」幹部が立ちはだかってきました。「星芒教」幹部は、虚の血を体内に取り込んだことにより再生能力を得ており、銀時たちは苦戦を強いられたあげく桂は爆発に巻き込まれて1階に落下していきました。さらには高杉が銀時の目の前で首を斬られましたが、体内に虚の血を取り込んでいたために再生しました。銀時は「星芒教」幹部の攻撃を受けて落下していきましたが、復活を果たした定春、新八や神楽たちの助けを借りて危機を脱しました。
銀魂 THE FINALのネタバレあらすじ:転
その頃、高杉は“ターミナル”最上階の宇宙船まで辿り着いていました。カプセルに入れられていた虚は“アルタナ”の力により復活を遂げましたが、虚は松陽の人格を有していました。高杉は虚に「一緒に帰ろう、先生」と呼びかけましたが、虚は「誰一人救えなかった」と拒みました。次の瞬間、高杉の体内の血が新たな虚として覚醒し、虚(松陽)に攻撃を仕掛けてきました。
ようやく“ターミナル”頂上に辿り着いた銀時が目にしたのは、高杉の体を乗っ取った虚の姿でした。真相を察した銀時は高杉との一戦に臨みましたが、虚は高杉の体であるがゆえに再生能力を失っており、銀時は高杉の刀で虚を倒しました。高杉は意識を取り戻しましたが、力尽きて息絶えてしまいました。
松陽の人格を有する虚は、虚に体を乗っ取られる寸前の高杉によって間一髪で逃がされていました。虚(松陽)は新八と神楽に助けられましたが、大量の“アルタナ”を吸収した“ターミナル”はもはや限界に近づいていました。もし“ターミナル”が倒壊すれば“アルタナ”の放出によって地球が崩壊してしまうため、虚(松陽)は自らの“アルタナ”を“ターミナル”の“アルタナ”にぶつけて地球内部に逆流する策を思いつきました。
真選組は江戸の住民たちを安全な場所に避難させ、桂から連絡を受けた銀時は仲間たちと共に松陽の元に駆け付けました。全ての力を使い果たした松陽はもはや消滅する寸前であり、銀時は仲間たちと「万事屋」を営んでいることを報告しました。松陽は銀得の成長を喜ぶと、穏やかな表情で消えていきました…。
銀魂 THE FINALの結末
…長き眠りについていた、からくり家政婦のたま(南央美)が目を覚ましました。ところが、目の前に広がるのは江戸ではなく“東京”と呼ばれる街でした。たまは、自分の代わりに情報データを蓄積させていた小型からくりロボットのたま子(南央美)から、眠っている間のデータを転送してもらいました。そこに映っていたのは、全ての戦いを終え、いつもと変わらぬ日々を送る銀時や仲間たち、江戸の人々の姿でした。やがて銀時たちの死後、江戸は東京と名を変え、からくり全盛の時代となっていました…。
ところが、これらのデータは、ホームレスの長谷川泰三(立木文彦)の妄想によって作られた適当なデータでした。江戸の街は今も変わらず、銀時たちも健在でした。現れた銀時、新八、神楽は長谷川に飛び蹴りをくらわすと、「万事屋」としての依頼を受けて江戸の街に繰り出していきました。
以上、映画「銀魂 THE FINAL」のあらすじと結末でした。
以前あった完結篇とは異なる原作のラストを映画化した作品です。
笑って泣いて大変な2時間弱でした。
映像も音楽も銀魂の中で最高傑作だと思います。銀魂の集大成…オススメです!