陰陽師 ~おんみょうじ~の紹介:2001年日本映画。原作は夢枕獏の伝記小説「陰陽師」。魑魅魍魎が跋扈していた平安時代。京の都で随一の実力を持つ陰陽師・安倍清明は、源博雅からもたらされた怪事件をきっかけに、都転覆を狙う巨大な陰謀に巻き込まれていく。
監督:滝田洋二郎 出演者:野村萬斎(安倍清明)、伊藤英明(源博雅)、今井絵理子(蜜虫)、夏川結衣(祐姫)、荻原聖人(早良新王)、柄本明(藤原元方)、真田広之(道尊)、ほか
映画「陰陽師~おんみょうじ~」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「陰陽師~おんみょうじ~」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「陰陽師~おんみょうじ~」解説
この解説記事には映画「陰陽師~おんみょうじ~」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
陰陽師 ~おんみょうじ~のネタバレあらすじ:安倍清明
時は平安。怨霊と化した早良新王の呪いから逃れる為、桓武天皇が長岡から京へ都を移した時代より150年。鬼や妖たちが人と隣り合わせに存在し、跳梁跋扈していた時代。陰陽師はそれらを鎮め、人の世界の理から闇を退ける者たちだった。宮廷の陰陽師たちを束ねる陰陽頭・道尊は、観測した星を占い「都の守り人が現れるお告げ」だと帝に進言する。左大臣・藤原師輔はそれを聞き、帝と自身の娘・任子との間に産まれる御子のことだろうと考える。帝から言葉を賜った左大臣の隣で、右大臣・藤原元方は顔を強張らせていた。議会が終わった後、右近衛府中称・源博雅は他の陰陽師から、参加していなかったことを咎められている男に出会う。優れた呪術の力を持った陰陽師・安倍清明だった。清明は、博雅と共にいた官吏の「飛んでいる蝶を手に触れず殺めてみせよ」という言葉に、草の葉を一枚操り両断して見せた。蝶を可哀そうに思っていた博雅だが、訪れた生命の屋敷で蜜虫と名を貰い、式神として人の形をとっていたこの時の蝶に出会い「殺められたのではなかったのか」と喜ぶ。そして「松の木に瓜が成る」という珍事を機に、清明と博雅は交流を深め無二の友人となっていく。
陰陽師 ~おんみょうじ~のネタバレあらすじ:道尊、暗躍する
暫くして左大臣・師輔の娘が帝との御子を出産し男子と発覚。敦平新王の名を賜い、師輔は自身の地位が盤石になることを喜んでいた。一方、右大臣・元方は男子が産まれた所為で娘の佑姫が産んだ広平新王が、帝になる道が絶たれてしまったことに憤り、身を震わせていた。その矢先、敦平の体に異変が生じて黒く歪むという事件が起きた。博雅に頼られた声明は、都の外れに現れた女性・青音を連れて宮廷に足を運ぶ。強力な呪がかけられていると気付いた清明が、解呪の為に呪法を唱え始めると、敦平の口から黒い塊が現れ、隣で横たわっていた青音に乗り移っていった。屋敷に戻った清明の手で、再び外に出た塊だが、博雅が斬り損ねた所為で逃げてしまい、「呪の正体」は判明できなかった。同じ頃、宮廷では右大臣・元方が陰陽頭・道尊と顔を合わせ話していた。元方をそそのかし、敦平に呪いをかけ、呪殺を企てたのは道尊だったのだ。
陰陽師 ~おんみょうじ~のネタバレあらすじ:青音の秘密
博雅は、毎夜自分の笛を聞きに現れる「望月の君」に想いを寄せていたが、女性は博雅の想いに応えることはなかった。女性は右大臣の娘・佑姫だったのだ。ある日、清明と青音は、篤平を呪い殺そうとした容疑をでっちあげられ、右大臣・元方の命令により引っ立てられる。切り殺されそうになる直前に、現れた左大臣・師輔が諌めたおかげで事なきを得た。しかし、その場にいた道尊に操られ武官の一人が清明を襲い、庇った青音が斬りつけられる。死んだかに見えた青音だったが、彼女は150年前、早良親王を鎮める儀式で人魚の肉を食べ不老不死になった存在であり、儀式で納められた像と剣の塚を守る役目を桓武天皇から与えられていた。
陰陽師 ~おんみょうじ~のネタバレあらすじ:鬼に堕ちた佑姫
左大臣・師輔から、再び任子と篤平が怪異に巻き込まれたと報せが入る。帝を渡せと響く声と共に、女の生首と藁人形が部屋に落ちて来たと話を聞いた清明は、犯人を捕える為帝に直接協力を申し入れた。人の大きさで作られた藁人形を囮に結界の中で待っていると、鬼の顔を持った女性が現れる。帝は目の前の女性が祐姫だと気付くが結界が解かれ、そのまま襲い掛かって来た。道尊に操られていた佑姫は共にいた博雅も殺そうと牙をむくが、博雅の優しさに人の心を取り戻した佑姫は、首を切って自害し命を絶つ。
陰陽師 ~おんみょうじ~のネタバレあらすじ:博雅の死
遂に道尊は早良親王の塚を暴き、封じていた怨霊を解き放ってしまう。道尊は都の転覆を狙い、元方や佑姫を利用していたのだ。早良親王の霊を取り込んだ道尊は怨霊たちを引き連れ宮廷を襲撃。都の行く末に興味のなかった清明は、博雅に助力を求められ「都の為ではなく、お前の為に行こう」と行動を始めた。博雅も宮廷に戻り、帝を守る為に奔走する。塚を訪れた清明は青音から「都の守り人は清明と博雅の二人であり、どちらか一人が欠けると都が滅ぶ」と聞いて青音と蜜虫を連れ急ぎ京に戻った。その頃、都で守り人である博雅と対峙していた道尊。佑姫のことを嘲笑され斬りかかる博雅だが、返り討ちにあい殺されてしまう。
陰陽師 ~おんみょうじ~の結末:道尊との決着
間に合わず、心を許した友を失い「お前だけは失いたくない」と泣き叫ぶ清明に、青音は「泰山府君の祭」と呼ばれる儀式で自分の命を博雅に与える方法を提案する。息を吹き返した博雅の隣で、150年の人生に終止符が打たれることに喜び、青音の体は静かに消えていった。帝を探していた道尊の前に再び立ち塞がった博雅と清明。早良親王を呼びかける、博雅に宿った青音の声に反応して動きを止める。二人はお互いを想い合っていた仲だったのだ。二人の魂は共に天へ昇り、他の怨霊も消え去った。怨霊の力を失った道尊は「お前と手を組めば都が手に入る」と誘うが清明はこれを一蹴し、五芒星の結界で道尊を封じ込める。進退窮まった道尊は、塚に収められていた剣で首を掻っ切って絶命した。
事件を解決し、博雅は清明の屋敷で共に酒を酌み交わしたところで幕を閉じる。
以上が、陰陽師のあらすじと結末です。
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