陰陽師 IIの紹介:2003年日本映画。前作「陰陽師」と同じく、夢枕獏原作の伝奇小説「陰陽師」が原作の伝奇時代劇。時は平安時代。京の都では人が鬼に襲われ、身体の一部を食われてしまうという怪事件が起きていた。一方、陰陽師・安倍清明は藤原安麻呂から、娘の日美子が毎夜夢遊病にみまわれていると相談を受け、調査を開始する。そんななか、都に現れた謎の術師・幻角は、どんな病や怪我も治してしまう不思議な力で、貧民たちから崇められていた。
監督:滝田洋二郎 出演者:野村萬斎(安倍清明)、伊藤英明(源博雅)、今井絵理子(蜜虫)、深田恭子(日美子)、市原隼人(須佐)、伊武雅刀(藤原安麻呂)、中井貴一(幻角)ほか
映画「陰陽師 II」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「陰陽師 II」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
陰陽師Ⅱの予告編 動画
映画「陰陽師 II」解説
この解説記事には映画「陰陽師 II」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
陰陽師 IIのネタバレあらすじ:人食い鬼
魑魅魍魎が跋扈する平安時代。太陽の光が消えた「日隠れ」という現象が起きて以降、人食い鬼が現れ体の一部を失うという事件が相次いでいた。右大臣・藤原安麻呂の屋敷で行われた、鬼祓いの祭事に参加した源博雅は、そこで男勝りで有名な安麻呂の娘・日美子に一目惚れする。後日、新たな犠牲者が出たことを博雅は安倍清明に知らせた。肩・鼻・口と続き、今回は足が食われたと怯えている博雅をなだめながら、清明は今日来た理由を訊ねた。
陰陽師 IIのネタバレあらすじ:鬼も恐れるおのこ姫
安麻呂から日隠れがあって以降日美子が夜な夜なさまよい歩き、日美子自身そのことを覚えてないという話を聞き、清明を彼女に会わせようとやって来たのだ。博雅に連れられ安麻呂の屋敷を訪れた清明は、そこで彼女の持つ癒しの力を目の当たりにする。傷ついた鳥に手をかざすと、たちまち元気を取り戻し飛び立っていった。父の安麻呂は、日美子に鬼が憑いているのではと憂うが、清明は案ずることはないと断言する。
陰陽師 IIのネタバレあらすじ:術師・幻角
人食い鬼が出る一方で、人々の間では幻角という流れの術師が噂になっていた。どんな病や怪我も不思議な力で治してしまう彼は、貧民を中心に奉られていた。ある夜、博雅は琵琶を奏でる若者・須佐と出会う。見事な琵琶の音に合わせ笛を吹く博雅に、この曲をどこで知ったのかと問われるが、彼も全く分からず気が付けば夜に奏でているという。一方清明は、宮廷に収められていた神剣・天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)に異変が生じたと帝に申し上げるが、その場では結局何も起きず鬼退治を優先するよう命じられた。天叢雲剣を詳しく調べるなかで、清明は安麻呂から日美子は実の娘ではなく、剣を手に入れる為に大和朝廷が滅ぼした出雲族の生き残りなのだと打ち明けられる。
陰陽師 IIのネタバレあらすじ:出雲の神
清明に対抗すべく平為成らに雇われた元角だったが、彼こそ生き残った出雲族の長であり、封じられた荒ぶる神・スサノオノミコトを現世に解き放ち、大和の国への復讐をもくろんでいた。自身の子どもである須佐を鬼に変化させ襲わせいていたのは、神話に登場する神々の子孫だったのだ。日美子を連れて出雲族の隠れ里へ向かった清明は、死んだ日美子の母・月黄泉の霊から幻角の目的と、須佐や日美子の関係を知る。スサノオに息子の須佐を捧げその力を宿らせるが、それには須佐の姉――日美子を食らわねばならない。逃げるように伝える母の言葉に、しかし日美子は自信を追いかけ現れながらも、鬼の姿で苦しみ「貴女を食らいたくない」と叫ぶ須佐を放っておけず、彼女は自身の命を差し出した。
陰陽師 IIの結末:天岩戸
スサノオの力に支配された須佐を連れて、都を蹂躙する幻角。一足遅れて隠れ里にやって来た博雅に、清明はスサノオを鎮められる神・アマテラスを天岩戸から呼び寄せる為神々の世界へ渡ると提案した。神話で天岩戸を開ける為に舞い踊ったアメノウズメに扮し、博雅の笛に合わせて巫女姿で舞を披露する清明。天岩戸を開くことに成功するが、それに気付いた幻角はスサノオを連れて現れ、天叢雲剣で清明は斬りつけられてしまう。更に追撃しようとするが、それを止めたのは岩戸から姿を見せたアマテラス――日美子だった。スサノオの力から解放された須佐は意識を取り戻し、二人はそのまま現世を去っていった。復讐が失敗に終わった幻角は、現世に戻ったまま目を覚まさない清明に自身の力を使い、息を吹き返させるとそのままどこかへ消えてしまう。目を覚ました清明に博雅は喜び、屋敷で飲み交わす二人。同じ頃、一人静かに息を引き取る幻角の姿があった。
以上が、陰陽師Ⅱのあらすじと結末です。
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