ウォーターズの紹介:2005年日本映画。人生につまずいてホストになった7人の男達の友情を描いたヒューマン・ドラマ。2転3転する大どんでん返しに笑いつつも、見た後に爽やかな気持ちになれる感動作です。
監督:西村了 出演者:小栗旬(リョウヘイ)、松尾敏伸(直人)、須賀貴匡(ユウキ)、桐島優介(正彦)、平山広行(鉄平)、森本亮治(ケイタ)、葛山信吾(進太郎)、真中瞳(美奈子)、成海璃子(チカ)、原田芳雄(オーナー)、ほか
映画「ウォーターズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ウォーターズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ウォーターズの予告編 動画
映画「ウォーターズ」解説
この解説記事には映画「ウォーターズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ウォーターズのネタバレあらすじ:起
売れないストリートパフォーマーのリョウヘイ(小栗旬)を応援して、いつも見に来てくれる女性がいました。彼女の名前は美奈子(真中瞳)。急成長したベンチャー企業の社長をしています。
ある日リョウヘイのパフォーマンスを見た美奈子は、高額なイヤリングをお金の代わりに帽子に投げ入れてくれました。するとリョウヘイは、「まだ自分はそのイヤリングに見合う芸ができていないから。」と、美奈子に返します。すると「持っててくれるかな…。お守りにして、必要な時に使ってくれたらいいから。」と、美奈子は笑顔で告げます。
それからしばらくして、ホストの面接を受けているリョウヘイがいました。彼の他にも、元バスケットボール選手の直人(松尾敏伸)とケイタ(森本亮治)や、会社を倒産させてしまった青年実業家のユウキ(須賀貴匡)。元銀行マンの正彦(桐島優介)に、板前をしていた鉄平(平山広行)、そして元インテリアコーディネーターで妻子持ちのユウキ(葛山信吾)らがいました。
彼らは心機一転、人生をやり直すためにホストクラブの面接を受けたのですが、店長からは「すでに募集人数は集まったから…」と言われてしまいます。落ち込む彼らに店長が、「補償金を払えば雇ってもいいよ。」と言い、リョウヘイらは金を払ってホストとして働くことになりました。
しかし、初出勤してみると店内は空っぽ。よく見ると店のソファーに一人の少女・チカ(成海璃子)が眠っています。7人の男を見て驚くチカ。するとそこへ、店のオーナーでチカの祖父がやってきました。「あなた方は詐欺にあったんです!」と切り出すオーナー。
実は店長の話は嘘で、店のオーナーまでもが店長に騙されていました。店長に騙された彼らは、同じく詐欺にあったオーナーやチカの提案で、素人ホストクラブ「DOGDAYS」を開店します。チカは7人の男たちのことを“ドアーフ”と呼びます。チカが白雪姫で、彼らは七人の小人です。
ウォーターズのネタバレあらすじ:承
インテリアコーディネーターのユウキが店を改装し、ホスト経験のあるユウキの指導の元、何とかオープンの日を迎えることができました。店長はリョウヘイがつとめ、客を呼び込むために路上キャッチなどをしますが、なかなかお客さんは来てくれません。
するとそこへリョウヘイがチラシを渡した若い女性が、たくさんの同僚を誘って店にやって来てくれました。(彼女たちは、美奈子と同じ会社で働く女性です。)初めての客に大喜びするリョウヘイたちですが、接客に慣れないこともありてんてこ舞いです。しかも飲みすぎた直人が大失態を犯し、せっかく来てくれたお客さんを怒らせてしまい、お店はめちゃくちゃになってしまいました。
そこへ美奈子がお客として現れます。リョウヘイがホストをしていることを知った美奈子は愕然とし、「ホストなんかして…」とリョウヘイを侮辱しました。客が帰った後、リョウヘイを含めた7人は言い争いを初めて、みんなはバラバラになってしまいます。
ウォーターズのネタバレあらすじ:転
やけになったリョウヘイは、金を持たずに居酒屋で飲んだくれてしまいます。しかし金がないことがばれてしまい、店員から罵声を浴びせられたリョウヘイは、金を持っていそうな元銀行マンの正彦を呼び出し、金を借りることにしました。リョウヘイは、正彦が銀行を辞めた理由を尋ねます。
彼が会社を辞めた理由は、女子行員が横領した責任をなすりつけられたことにありました。「つまらないプライドなど捨てて、最後の悪あがきをしませんか?」と、正彦はリョウヘイに語りかけます。そんな二人が店に戻ると、ゾクゾクと仲間たちが戻ってきました。
この日は大型台風が近づいていて、窓が割れて店の中まで被害が及びます。翌朝、ボロボロになった店をみんなで眺めていると、そこへユウキがやってきました。愛車のポルシェを売って金を作り、その金でリニューアルをしようと言うユウキ。バラバラになった7人がチカを中心に再び結束を固め、何とか店を再開するめどが立ちました。
その日の夜、みんなで浜辺で花火をします。7人のホストとはしゃいでいたチカですが、急にしゃがみ込み苦しそうにします。彼女は心臓に重病を抱えていますが、海外で手術を受ける金がありません。このままではチカの命が持たないと思ったリョウヘイは、美奈子の会社を訪れ、ホストクラブで美奈子とその友達を楽しませることができれば、金を融通してほしいと、賭けをすることにしました。
美奈子は了承し、リョウヘイは彼が大切にしている仲間を賭けることにします。
ウォーターズの結末
美奈子が来る前日、リョウヘイは仲間に話をしました。美奈子との賭けは、チカの治療費を稼ぐためだと知った仲間は快く了承してくれます。翌日、再び美奈子たちが店へとやって来てくれました。
以前とは全く違った店の雰囲気に驚く美奈子。リョウヘイには作戦がありました。それは、一見何もかも手にいれたかのように見える美奈子ですが、彼女は地位や金を手にしたとたんに周囲が変わってしまったことによる喪失感や不信感を抱いていました。そのことを見抜いていたリョウヘイは、美奈子たちに心から楽しんでもらうことができ、彼女の心のしこりをとることができます。
見事に賭けに勝ったリョウヘイは、美奈子から金を受け取り、そのお金と引き換えにオーナーから店を譲りうけることになりました。これでチカが海外で手術を受けることができると盛り上がる7人の男たち。チカとオーナーは、レイを言って去っていきました。
するとそこへ、一人の中年男性が入ってきます。彼は、リョウヘイたちや以前とは変わった店内を見て驚きます。実はこの店は、チカの祖父の店ではありませんでした。本当はオーナーとチカと店長はグルで、リョウヘイ達はまんまと騙されていたのでした。彼らは詐欺師で、大金を手に入れたチカたちは車で逃走しています。
本物のオーナーが現れたことで仕事もお金も失ったリョウヘイ達でしたが、代わりに素敵な仲間と素敵な思い出を手に入れたのでした。
以上、映画「ウォーターズ」のあらすじと結末でした。
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