劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオの紹介:2005年日本映画。ポケットモンスター劇場版第8作目であり、アドバンスジェネレーションシリーズ第3作目。ゲームシリーズ「ダイヤモンド・パール」で初登場のルカリオが重要キャラクターとして登場している。数百年前、大きな戦争から世界を救った「波導の勇者」アーロンの伝説があるロータの町にやって来たサトシたち。アーロンを称えるオルドラン城の祭りで行われたバトル大会に優勝したサトシは、アーロンの残した杖に封じられていたポケモン・ルカリオに出会う。更に幻のポケモン「ミュウ」が、相棒のピカチュウをさらい「世界のはじまりの樹」に消えた。追いかけるサトシに同行するルカリオ。果たしてミュウの目的とは?そして、ルカリオを封印したアーロンの真意とは?
映画「ポケットモンスター ミュウと波導の勇者 ルカリオ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ポケットモンスター ミュウと波導の勇者 ルカリオ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ポケットモンスター ミュウと波導の勇者 ルカリオ」解説
この解説記事には映画「ポケットモンスター ミュウと波導の勇者 ルカリオ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオのネタバレあらすじ:波導の勇者
まだモンスターボールもない、遠い昔。世界は二つに分かれ、ポケモンと共に鎧をまとい争っていた。城と運命を共にする決意をしたオルドラン城の女王リーン。彼女に仕えるアーロンは一人で城を出て行き、偵察に出ていた弟子のルカリオに「城を捨てた」と告げてしまう。真意を問うと追いかけるルカリオだが、地面に突き刺されたアーロンの杖に付いている宝石に封印されてしまった。遂に二つの軍勢が対峙し、戦争が始まるかに見えた。その直後、幻のポケモン・ミュウが住むと言われている「世界のはじまりの樹」が光を放ち、互いの怒りや憎しみを打ち払って争いに終止符を打った。リーンはアーロンが成し遂げたと悟り、彼を波導の勇者と称え、城に戻らなかったアーロンの代わりに、ピジョットから渡された杖を国宝として納めた。
劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオのネタバレあらすじ:オルドラン城の祭り
時は流れ現代。ロータの町にその姿を残すオルドラン城で、祭りが開かれると聞き訪れたサトシ・タケシ・ハルカ・マサト。昔の時代にちなんだ衣装を着なければならない決まりにのっとって、それぞれが好きな衣装を選ぶなか、サトシは勇者アーロンを模した服を選ぶ。そこにはロケット団のムサシとコジロウ、ニャースも城のポケモンを盗もうと侵入していた。現代の女王アイリーンの宣誓と共に始まったポケモンバトル大会。サトシは見事優勝を勝ち取り、夜の舞踏会で今年の勇者に選ばれた証の、アーロンの杖を受け取る。ピカチュウをはじめサトシたちのポケモンも、城で出会ったエイパムに連れられ遊びに出て行った。案内された場所で遊ぶピカチュウたちの前で、エイパムはピカチュウに姿を変えてみせる。実はエイパムはこの地に住む幻のポケモン・ミュウだったのだ。そこへ、ミュウを狙う女冒険家のキッドが二匹のマニューラをけしかけて来た。ピカチュウが電撃で応戦するが倒され気絶してしまう。マニューラたちが止めを刺そうとしたその時、ミュウが偶然居合わせたニャースとピカチュウを連れてテレポートで外へ逃走。ピジョットに姿を変えて、夜の空へ消えてしまった。一方、舞踏会が終わりを迎えた直後、サトシの持っていた杖の宝石が光を放ち封印されていたルカリオが現れる。様変わりした世界に、アイリーンから数百年の時が過ぎていたこと聞き動揺するルカリオ。過去の出来事を話すなかで、サトシの持つ波導がアーロンの波導と同じだと聞かされる。直後にミュウを見たマサトとキッドが合流して、ピカチュウとニャースがミュウと消えてしまったと知らせにやってくる。ピカチュウを探しに行く為「世界のはじまりの樹」と呼ばれる岩山の場所を教えてもらう。姿を変えるミュウを見破る為、波導を感じることができるルカリオも同行することになった。
劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオのネタバレあらすじ:世界のはじまりの樹へ
霧深い森を、ルカリオが先行してそれに続くサトシたち。(ムサシとコジロウもこっそりトランクに乗っている)キッドの運転する車で波導を操る「波導使い」の話を聞いて、サトシも波導使いになれるのではとマサトは思いつく。途中で休みを入れつつ進むサトシたちは、時間の花と呼ばれる結晶のような植物を見つけた。ルカリオは過去に、アーロンからその花は波導使いに「時間の奇跡」を見せると聞いたのを思い出す。それは、波導の力に反応して過去の映像を見せる不思議な現象だった。野宿の夜、ピカチュウとの出会いを話すサトシは「人は信じられない。ピカチュウも本当はお前から逃げた」と言ったルカリオと取っ組み合いの喧嘩をしてしまう。仲直りが出来ないまま朝を迎え、一行は世界のはじまりの樹を目前に、ルカリオが封印された場所にやって来た。時間の花が見せた過去はルカリオから聞いていた通りで、ピジョットに乗り去っていくアーロンも映っていたのだ。憤るルカリオに喧嘩をしたことを謝るサトシは、絶対にピカチュウを見捨てないと約束する。だが、突如現れたポケモン、レジロックに襲われ周囲は騒然とする。“はかいこうせん”を防いだサトシたちは先を急いで走り出した。
劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオのネタバレあらすじ:生きた岩山
暗い道をルカリオの波導を頼りに進むと、遂に世界のはじまりの樹の真下へ着いたサトシたち。そこは野生のポケモンたちが樹に守られて、のどかに暮らしている場所でもあった。ピカチュウを探すサトシたちと、珍しいポケモンを狙うロケット団に別れて進みだした二組。その途中キッドの探査機が解析に成功し、世界のはじまりの樹は光を浴びて生きる鉱物の生命体だと判明する、穴を抜けて樹の中腹に出たサトシは必死にピカチュウを呼び、眠っていたピカチュウは声に応えてサトシを呼んだ。声を聞いたサトシが上に向かおうとした矢先に、レジアイスが“れいとうビーム”を放ち立ち塞がり慌てて逃げる。別の道から再び樹の中に戻ったところで、レジロックとレジスチルに襲われていたムサシとコジロウの姿があった。一緒に逃げていく途中で、至る所にあった鉱石が赤く光る物体になり、ムサシを取り込んでしまう。ポケモンの技が効かず、コジロウもサボネアとチリーンを逃がして捕まり壁に消えてしまった。世界のはじまりの樹に入った侵入者を排除する白血球の役割を担う存在であり、ポケモン以外の生物を襲ってくるという。追いついてきたレジロックとレジスチルに、サトシはルカリオと共に囮なって二手に分かれてピカチュウを探す。しかし、ハルカたちは進んだ先でポケモンを逃がして次々と捕まっていく。内部を抜けて雲より上に出たところで、ようやくサトシはピカチュウを見つける。風に飛ばされながら、結晶の枝を伝って抱き合い無事を喜ぶサトシとピカチュウ。ミュウも顔を出して和やかな雰囲気になるが、再びレジアイスと赤い物体が飛来する。脱出する場所を目指すが、レジスチルが待ち構えてルカリオが捕まってしまい、赤い物体にサトシとキッドも吸い込まれ、ポケモンたちだけが残されてしまう。悲しみにくれ涙するピカチュウたちを見て、ミュウは自分の力を使い取り込まれたサトシたちを救いだしてくれた。世界のはじまりの樹とミュウは、お互いに干渉しあう存在だったのだ。レジロックたちも侵入者ではないというミュウの判断に従い姿を消す。
劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオのネタバレあらすじ:過去の真実
助けてくれた礼を述べるサトシだが、突然ミュウが地面に倒れてしまい、結晶も次々に黒く変色して朽ちていく。先程ミュウが力を使ってエネルギーの流れを変えてしまったために、世界のはじまりの樹を流れる力のバランスが崩れだしたのが原因だった。このままでは樹が崩壊してしまい、樹と命が繋がっているミュウも危ない。どうにかしようとミュウに案内されて、樹の中心部にやって来たルカリオが目にしたのは、アーロンの手袋と、その傍で結晶に閉じ込められている勇者アーロンだった。時間の花を見つけたサトシは、ミュウに波導の力を送り世界のはじまりの樹を活性化させたアーロンを見る。世界を覆う争いの感情を払い除けたのは、やはりアーロンだったのだ。自分の命と引き換えに戦争を止めたアーロンは、ルカリオを巻き込まない為に杖に封じたのだ。世界を救ったアーロンと同じように、今度は自分が樹を救うと決意したルカリオ。死をいとわない覚悟に、サトシは同じ波導を持つ自分も手伝うと申し出る。樹の地下にいるポケモンたちも救う為、アーロンの手袋を嵌めたサトシは、ルカリオと共にミュウへ波導を送る。全ての波導を送り込む直前に、ルカリオはサトシを突き飛ばして「後は私に任せろ」と言って残りの波導を送り込んだ。ミュウの体が波導をまとったまま樹の中に入ると、波導の力が隅々まで行き渡り、世界のはじまりの樹は正常になり崩壊は未然に終わった。
劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオの結末
力を使い切ってアーロンの決勝に横たわるルカリオ。そこに咲いていた時間の花が、アーロンの最後の言葉を残していた。我が友と言ってくれた彼の言葉を聞いた直後、ルカリオの体は透け始め徐々に消えて行く。死ぬなというサトシに、「私は死なない。アーロン様のもとに帰るだけだ」と満足そうに微笑み、ルカリオは光になって消えた。樹の外に出たサトシとキッドはハルカたちと合流する。ルカリオはどこかと聞かれたサトシは、友達のところに帰ったとだけ告げて空を見上げた。「波導は我にあり」波導の勇者アーロンの言葉を呟いて、幕を閉じる。尚、エンディングで流れる映像の中で、城に飾られていた勇者アーロンの肖像画に、当初描かれていなかったはずのルカリオの姿があった。
以上が、劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者ルカリオのあらすじと結末です。
劇場版ポケットモンスター/アドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者 ルカリオの声優・監督
監督:湯山邦彦 出演者:松本梨香(サトシ)、うえだゆうじ(タケシ)、KAORI(ハルカ)、山田ふしぎ(マサト)、山寺宏一(アーロン)大谷育江(ピカチュウ)、浪川大輔(ルカリオ)こおろぎさとみ(ミュウ)、ほか
「ポケットモンスター ミュウと波導の勇者 ルカリオ」感想・レビュー
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テレビの再放送でみた世代ですが、歴代ポケモン映画で一番好きな作品です。
ルカリオは例えばサトシに「お前はそのピカチュウの主人なのか」と言ったり、人間とポケモンはあくまで主従関係にあると思っていたけど、最後にアーロンが「我が友よ」と言い残したのに感動しました。「私は愚かでした」というルカリオの言葉には彼を疑ったこと以外にもそうしたメッセージがあるのかなと思います。
キリッとした雰囲気もいいし、信じることの難しさと大切さ、真の友情について考えさせられる映画です。
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そもそもはじまりの樹に何しに来たのか。ミュウが助けてくれたのと引き換えにこの世界が終わる危機を招いてしまった。チャゲアス世代のおうちの方も当事者意識を持ったのではないでしょうか。拉致問題が政治の中心であった時代でもありますし。
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ミュウ可愛い
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ルカリオは「アーロンは自分を捨てた。」と思っていましたが、アーロンの最後に残した言葉を聞いて、自分は愚かだと思っていました。アーロンはルカリオを大切にしていて、自分の友だと思っていたとアーロンの気持ちが伝わってきました。最後の「私は死なない。アーロン様のもとに帰るだけだ。」というセリフに感動しました。アーロンの最後の言葉にも感動しました。肖像画に描かれていなかったはずの、ルカリオが描かれていて、ルカリオはアーロンに会えたんだと、思いました。
この映画は「アドバンスジェネレーション」シリーズの第3弾です。公開当時は前売り券をゲットし、映画館でミュウの配信をもらってウキウキしたのを覚えています。劇中でサトシとルカリオがケンカしてしまうのですが、ピリピリしているルカリオに対してマサトが「怒っているときは甘いものを食べるといいよ」とチョコレートを手渡すシーンにグッときました。ポケモンも人も抱く感情は一緒なんだなと思いました。