PARTY7の紹介:2000年日本映画。クセの強い男女7人が繰り広げる騒動を描いたコメディ&アクション。組の金を持ち逃げした下っ端ヤクザの三木は、郊外のホテルニューメキシコに身を隠した。そこに元恋人カナが現れ、貸した金を返せと言い出す。彼女は金持ちの恋人トドヒラと結婚する予定なのだが、何故か金が必要らしい。更にトドヒラと三木の兄貴分ソノダも乱入し、混乱を極めるホテルの一室。その事態を、隣のノゾキ部屋から2人の男が見守っていた。
監督:石井克人、小池健(アニメーション監督) 出演者:永瀬正敏(三木シュンイチロウ)、浅野忠信(オキタソウジ)、原田芳雄(キャプテンバナナ(フクダハンモリ))、堀部圭亮(ソノダシンゴ)、岡田義徳(トドヒラトドヘイ)ほか
映画「PARTY7」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「PARTY7」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
PARTY7の予告編 動画
映画「PARTY7」解説
この解説記事には映画「PARTY7」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
PARTY7のネタバレあらすじ:起・騒動の始まり
舞台は現代日本。下っ端ヤクザの三木シュンイチロウ(永瀬正敏)は、大きなステンレス製のトランクを持って旅行会社を訪ねました。勤めている顔なじみの坂上のオバちゃんに、誰にも見つからない人気のないホテルを探して欲しいと頼みます。
長いトイレから戻って来た三木は、オバちゃんから「ホテルニューメキシコ」を紹介されました。人気も無く交通の便も悪いというそのホテルを気に入った三木は、早速予約して貰います。
ホテルに到着すると、従業員の深ヅメ(津田寛治)と森下(森下能幸)が嘘だ本当だの論争をしていました。深ヅメは真上の空から大便が降ってきた体験を話し、森下は嘘だと疑っています。深ヅメがその場所の地図を描いている最中、三木は呆れながら声をかけました。
やたらとカツラを気にする森下を振り切り、三木は部屋に入ってやっと一息つきます。三木が大事に抱えるトランクには、大きな秘密がありました。実は、三木は所属している組の金2億円を持ち逃げしたのです。怒った親分の出崎(島田洋八)は、三木の兄貴分ソノダシンゴ(堀部圭亮)に始末を命じました。
PARTY7のネタバレあらすじ:承・ノゾキ部屋
ノゾキの常習犯オキタソウジ(浅野忠信)は、ホテルニューメキシコに隠された奇妙な部屋の中にいました。彼は病的なノゾキ魔で、もう何度も逮捕されています。オキタは病床の父から、昔ホテル内にノゾキ放題のノゾキ部屋を造ったことがあると聞かされ、このホテルニューメキシコにやって来ました。
奇抜な空間に足を踏み入れると、更に奇抜な格好をした男に迎えられます。キャプテンバナナ(原田芳雄)と名乗ったその男はホテルのオーナーで、オキタと同じく病的なノゾキ魔でした。オキタの父は彼のために、このノゾキ放題の隠し部屋を造ったそうです。
キャプテンバナナに促されるまま、困惑を隠せないオキタはノゾキ用の大窓の前に座りました。そこには隣室にいる三木の姿があります。すると三木のもとに、坂上のオバちゃん(松金よね子)から居所を聞いたという元恋人ミツコシカナ(小林明美)が現れました。
以前貸した金を返せと言うカナですが、近く彼女は金持ちの婚約者トドヒラトドヘイ(岡田義徳)と結婚する予定です。金が必要な理由を三木が問い質しますが、絶対に答えませんでした。そうこうしている内に、やはり坂上のオバちゃんから情報を得たトドヒラがホテルにやって来ます。カナに未練がある三木は、トドヒラと揉めに揉めました。
オキタは一目惚れしたカナをじっと見つめています。しかしキャプテンバナナはノゾキを中断させ、自分は病気で先が長くないと言い出しました。オキタはキャプテンバナナに、幼い頃から気付くとノゾキばかりしていた自分の異常性を告白します。中学高校になると警察に連れて行かれるようになり、ついには少年院にまで入ったオキタ。
そんな彼に、キャプテンバナナはノゾけば良いのだと励ましました。力強いその言葉に、オキタは感動して震えます。キャプテンバナナは42年間に渡るノゾキの中から厳選したエピソードをオキタに語って聞かせ、2人は大いに盛り上がりました。
PARTY7のネタバレあらすじ:転・それぞれの嘘
三木はカナに、金なら自分にもあると言って結婚を申込みます。カナが断固拒否する中、ソノダが現れました。彼は三木を殴って持ち逃げしたことを責めます。
カナはソノダとも交際していた時期がありました。カナから男性との交際経験は無いと聞かされていたトドヒラは、嘘を吐いたのかと喚き散らします。カナは嫌われたくなかったのだと涙を流しました。
三木とカナとソノダは、ちびっ子ハウスという孤児院で育った幼馴染です。カナは男性経験豊富ですが、まともな交友関係はありません。自身の半生を恥じたカナは、トドヒラとの結婚式に出席してくれるエキストラを雇おうとしていました。
それを聞いた三木は、自分が金を出してやると言い出します。三木が金を持ち逃げしたのは、組にいても出世が出来ないと考えていたからでした。三木はソノダと一緒に逃げるつもりだったと話しますが、ソノダは出崎組長から譲られた高価な品々を思うと裏切ることが出来ません。ところが、それらは全てまがい物の安物でした。
ショックを受けるソノダに、トドヒラはいっそ全員で逃げようと言い出します。実はトドヒラは金持ちというのは嘘で、現在無職の上に借金地獄でした。昔は100%の成功率を誇る逃がし屋だったトドヒラの案に乗り、秘密を共有する4人は一緒に逃げることにします。
PARTY7の結末:大パニック
キャプテンバナナから父の話を聞いていたオキタは、父も奇抜なコスチュームを着てノゾキを行っていたと知ります。息子のノゾキ癖に涙を流して震えていた父を思い出し、オキタは嘘をつくなとキャプテンバナナを責めました。
キャプテンバナナは形見のコスチュームを取り出し、オキタに無理やり着せようとします。オキタが抵抗すると、白クマの人形が動き出しキャプテンバナナに加勢しました。
一方、隣室では突然ドアが吹き飛んでいました。組の若頭、イソムラ忠(我修院達也)が金を取り戻しに来たのです。拳銃を突きつける彼に、三木達は全員で飛びかかり何とか拘束することに成功しました。
放たれた弾丸が壁に偽装された大窓に当たると、ガラスが割れてオキタ達が転がり出て来ます。カナが白クマに発砲すると、中に入っていた深ヅメが腕を負傷し悲鳴を上げました。オキタは奇妙なコスチュームのままカナを口説き始めます。
三木のトランクの中からは、金ではなく旅行パンフレットが飛び出て来ました。そのタイミングでテレビからニュースが流れます。ちびっ子ハウスの前に、2億円が入ったトランクが置かれていたという報道でした。それは坂上のオバちゃんの仕業でした。
三木のトランクから紙幣がはみ出ているのを見たオバちゃんは、同じようなステンレス製のトランクに旅行パンフレットを詰め、三木の物と入れ替えたのです。オバちゃんもまたちびっ子ハウスの関係者でした。
一方、森下は大便が降って来たという場所を目指して自転車を漕いでいました。地図の場所に落ちていたのはただの玩具です。森下が力なく笑い、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「PARTY7」のあらすじと結末でした。
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