あやまり屋稼業の紹介:1997年日本映画。税金優遇詐欺に遭って会社を乗っ取られ、借金だけが残った辰巳が、謝罪代理士の宗像に会い、自分と同じ目に遭っている幼稚園の経営者を救おうと奮闘する物語です。ブレイク前の藤原紀香と、元プロボクシング世界チャンピオンの薬師寺保栄が出演し、二人を永島敏行が引っ張っています。
監督:伊藤達哉 出演者:永島敏行(宗像剛)、薬師寺保栄(辰巳)、藤原紀香(絵里子)、内海桂子(ハナ)、菅田俊(新間)、石濱朗(大鷹)、北見敏之(仲代)ほか
映画「あやまり屋稼業」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「あやまり屋稼業」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「あやまり屋稼業」解説
この解説記事には映画「あやまり屋稼業」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
あやまり屋稼業のネタバレあらすじ:起
辰巳(薬師寺保栄)は借金取りから逃げていました。自宅マンションに戻ったところへ、スーツ姿の男が訪ねてきます。謝(シャー)コーポレーションの謝罪代理士の宗像剛(永島敏行)と名乗り、「水越絵里子様の代理で謝りに来ました」と言って、預かっていた100万円を渡します。
辰巳はアパレルブランドで一世を風靡した男でしたが、税金の優遇措置が出来ると税理士を紹介され、派遣された絵里子(藤原紀香)の言うとおりにやって最終的に会社を乗っ取られ、借金5000万円を抱えていました。
宗像の話を聞いた辰巳でしたが、そこへ新明不動産の取り立て屋が押しかけてきたため、絵里子からの100万円を宗像に渡し、「借金返済の事で代わりに謝ってくれ」と頼みます。
宗像と辰巳が新明不動産へ行くと、社長の新間(菅田俊)が出てきました。新間は宗像の事を先生と呼び「謝って済む額じゃない」と突き放します。そこで宗像は辰巳に「マンションを売って返せばいい」と言い、そうしたものの2000万円でしか売れず、借金が3000万円残りました。
すると宗像は辰巳に「うちで働きませんか?」と誘い事務所に案内します。事務所にはどう見てもうだつの上がらない男たちと、着物を着たおばさんのハナ(内海桂子)がいます。住まわせてくれると言われた辰巳は、とりあえず働くことになります。
あやまり屋稼業のネタバレあらすじ:承
事務所に仲代刑事(北見敏之)がやって来て話をしていると、仕事が舞い込んできます。辰巳はメンバーと同行し、謝りの仕事を体験します。辰巳は街で絵里子と新間が一緒にいるのを見ます。絵里子は辰巳の会社で働いていた時、辰巳と恋仲になっていました。
ハメられた?と思った辰巳が絵里子に「社長とどういう関係だ。始めからオレを色仕掛けで騙していたのか?」と問い詰めると、絵里子は「この人の愛人よ」と言って立ち去ります。
少しは自分の事を愛していたと思っていた辰巳はショックを受けます。そんな時、辰巳に初めての仕事が舞い込んできます。キャバ嬢の美香からでした。ヤクザに絡まれていた状況で、辰巳は暴行を受けながらも謝り続けます。
すると美香が兄を呼んできます。「父が亡くなり、二人で継いだ幼稚園に、税金の優遇が出来ると言って税理士を紹介され、事務員まで送りこまれた。そして言われるがままに実印と白紙委任状を渡すと、少しして事務員と税理士が居なくなり、幼稚園の土地を担保に取られて10億円の債務通知が来た。このままでは幼稚園は取られてしまう。助けてください」と言います。
辰巳は「同じ話を聞いたことがある」と自分の事を思い出しながら承諾し、事務所に戻ります。
あやまり屋稼業のネタバレあらすじ:転
宗像に幼稚園の話をし「何とかやってやろう」と話しますが、宗像は「法律上は問題が無い、相手は新間だ。新間の父親は関東連合の会長というヤクザだ。やめた方がいい」と言います。聞いた宗像は一人で新明不動産に乗り込みます。
事務所で宗像が新間の顧問弁護士を10年やっていたことと、税金の優遇詐欺を宗像が考えた出したことを聞きます。事務所に戻り、辰巳は宗像を責め立てます。しばらく悩んだ宗像は「謝り稼業は飽きた!今度は新間を謝らせよう」と言って、幼稚園の件に乗り出すことにします。
仲代刑事も協力し、全員で新間の周辺を調べます。すると新間の背後には民進党の幹事長で総理の座を狙う大鷹(石濱朗)が付いていることがわかりました。早速宗像は、新間を差し出し人として企業へ、大鷹の政治献金の振込先が変更になった文章を流します。
それを知った大鷹が新間に「オレの金をピンハネしているのか。お前の代わりはいくらでもいるんだぞ」と言います。訳の分からない新間は謝るしかできませんでした。
次に、マージャン好きの大鷹に、弁護士会を通じてと、宗像らが金持ち実業家に扮してマージャンの手合わせをします。1000点10万円で始めて、大鷹に2000万円勝たせると、次に1000点100万円にレートを上げ、大鷹を2億円負けさせました。手持ちがない大鷹のため宗像が立て替えてやり恩を売ります。
あやまり屋稼業の結末
ここからが大芝居です。宗像は大鷹に「東九条様が3億円の国債を持っていて、近々500億円償還されます。その500億円を融資してもいいと言っている。金利は1%で返済は30年、事務手数料の10億円はそちらが出してくれればという条件です」と持ちかけます。
すると大鷹が乗って来ました。宗像は「ダミー会社を間に入れないと、スキャンダルになりますよ」というと、大鷹は「大丈夫、そういう会社はある」と言います。
今度は辰巳の番です。新間に会い「大鷹は、500億円の融資の件であんたの会社をダミーとして使うはずだ。素通りするだけで一銭ももらえないんですよ。せめて手数料の10億円を二人で奪いましょう。私も宗像を裏切ったんです。あんたも裏切ってやりましょう」と誘います。横で絵里子が「そんなうまい話はない」と言いますが、新間も乗って来ます。
ハナ扮する東九条様に会った大鷹は、書類を見せてもらって全て信用し、新間に「手数料の10億のうち、5億用意しろ。幼稚園の土地が手に入ればすぐ取り返せて、儲けになる。ワシは500億で総理の座が手に入るんだ」と喜びます。交渉が成立し、いよいよ取引当日です。
5億ずつ持って大鷹と新間がやって来ます。そこへ強盗が押し入りました。強盗は新間の子分たちでした。これも子分たちを騙してやらせたものです。大鷹が新間に激怒します。すると仲代と機動隊が現れ、大鷹と新間は逮捕されました。この事件は大きく取り上げられ、スキャンダルになりました。
一方、辰巳は仲代の計らいで、家宅捜索のの前に新明不動産に入り、幼稚園と自分の書類を取り出して破棄しました。幼稚園も残り、自分の借金も無くなった辰巳は、宗像に辞めることを告げます。すると宗像が「今回の事で協力してくれた新しいメンバーだ」と言って絵里子を紹介し、車で走り去りました。
絵里子の事が忘れられない辰巳は、「待ってくれ」と言って車を追って走り続けました。
以上、映画「あやまり屋稼業」のあらすじと結末でした。
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