秘密の紹介:1999年日本映画。東野圭吾の同名小説を原作に広末涼子主演で描かれた作品です。死んだ妻の魂が宿されたとされる娘と彼女と夫婦生活を送る事になった主人公の中年男のラブミステリーです。後に連続ドラマ化されて東野圭吾の代表作となりました。
監督:滝田洋二郎 出演者:広末涼子(杉田藻奈美・直子)、小林薫(杉田平介)、岸本加世子(杉田直子)、金子賢(梶川文也)、石田ゆり子、伊藤英明、大杉漣、山谷初男、篠原ともえ、ほか
映画「秘密」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「秘密」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
秘密の予告編 動画
映画「秘密」解説
この解説記事には映画「秘密」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
秘密のネタバレあらすじ:起・妻の魂が宿る
直子(岸本加世子)と娘の藻奈美(広末涼子)は、旅行に行った際のバスの事故に巻き込まれてしまいます。すぐに病院に運ばれるものの直子は息を引き取ってしまいました。娘の藻奈美は奇跡的に無傷で助かります。
しかし死ぬ瞬間、意識のなかった藻奈美の中に直子の魂が入り込んでしまい、藻奈美の体でありながら中身は直子という奇妙な状況になってしまいます。直子の夫・平介(小林薫)は、そんな状況に戸惑いながらも受け入れます。
藻奈美の中に入った直子は、娘の体を奪ってしまった事への罪悪感に苦しみますが、藻奈美の魂を戻す方法を探そうとします。
秘密のネタバレあらすじ:承・新しい人生
直子は平介との二人だけの秘密だと言い、外では藻奈美として生き、家では妻直子として生きる事にしました。そして藻奈美の代わりに藻奈美の人生を生きる決意をした直子は、藻奈美として生活し、懸命に勉強し、やがて医大合格を果たします。
新しい大学生としての生活に人生をやり直したように感じた直子は、次第に幸せを感じるようになります。そんな直子を見た平介は複雑な心境になっていくのでした。
秘密のネタバレあらすじ:転・残された時間
新しい生活になれてきた頃、藻奈美の周りには藻奈美をものにしようと言い寄る男性が増え、自然と直子がその男性といる時間も増えてきます。やがて藻奈美の中に藻奈美自身の意識が戻ってきて、二重人格のようになってしまいます。
直子の時は「平ちゃん」、藻奈美の時は「お父さん」、平介も呼ばれるまでどちらなのか分かりませんでした。二人でいながらの家族三人のひと時の時間、そんな時間も長くは続かず、だんだんと藻奈美でいる時間が長くなり、直子の時間が少なくなっていきます。その姿に平介は、残された時間があとわずかなことを感じるのでした。そして平介は直子との思い出の場所で別れる決意をします。
秘密の結末・人生の選択
時は経ち、何の運命のいたずらか、藻奈美は事故を起こしたバスの運転手の息子・文也(金子賢)と出会い、恋に落ちます。結婚が決まり、その準備が着々と進んでいる頃、平介はとんでもない事実に気付きます。実は藻奈美の意識は戻っていなくて、全て直子の演技だったのです。平介は直子と二人だけしか知らない事を藻奈美が知っていた事や、髭剃りあとを確認する仕草でその事に気付いたのです。
これまでの藻奈美の全ての不可思議な行動が直子の演技だった事にやりきれない、そしてどうすることもできない平介は、藻奈美の婚約者である文也に「二発殴らせろ」と言い、本気で殴り付けました。そして祝福するしかない気持ちのまま藻奈美を見つめます。そこには、これから幸せになる美しい藻奈美が立っていました。
以上、映画「秘密」のあらすじと結末でした。
「秘密」感想・レビュー
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今見たけど、この母親ひでーな。自分さえよければそれで良いの?嘘ついて旦那と別れたいの?
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そりゃ若い体を得たんだから、オッサンなんか捨てて新しい人生やり直すよな。
最後、平介は無念だったに違いない -
そんなことなんて、初めてしった。
漫画でも見てみたい。 -
文章を読んだ後の動画でした。
限られた時間で表現するのは難しいのでしょう。
可能な所は端折って作品にする必要があるのかも。
などと思いつつ、
なるほどなと見ていていました。
覚悟を決めた者の強さは他を圧倒しますね。
特にラストシーンでは印刷された文章から感じられた以上の物を見せてくれた感じがします。
解釈のしかたはそれぞれでしょうが奥の深い作品だと思います。
この映画は私にとって懐かしくもあり、昔さり気なく友人に「この映画面白いから観てみな?」って言ってみたらほとんど洋画しか観ない友人も絶賛してくれた映画でした。当時の広末涼子さんは勿論可愛くて国民的な人気も誇っていた訳ですが、この映画の見所のヒトツ、ドキドキしたシーンといえばそんな彼女が演じていた藻奈美に妻が乗り移り、夜一緒に寝る時、まさか父と寝て(H)しまうのか!?ということでした。妻はその気だが体は娘という何とも複雑な状況でした。そして結末がとにかく意外で中身が妻のままだったことにビックリしたのを今でも覚えています。