赤い犯行 夢の後始末の紹介:1997年日本映画。ヒット作を出すことを夢見る映画監督の細野は普段はAV監督をやっています。そんな細野は、映画プロデューサーから映画の話が入り脚本家に台本を書いてもらうものの、没にされて困っていると、脚本家が書いていた別の台本を見つけます。その台本を盗んだ細野はプロデューサーに認められ、はれて映画の撮影が始まろうとしていた頃、脚本家に返却を迫られ思わず殺してしまいます・・・という内容のサスペンス映画です。
監督:サトウトシキ 出演者:町田康(細野)、伊藤美紀(圭子)、葉月螢(優子)、小川流菜(朝子)、河名麻衣(AVの女)、伊藤猛(AVの男)、隈本吉成(小池)ほか
映画「赤い犯行 夢の後始末」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「赤い犯行 夢の後始末」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「赤い犯行 夢の後始末」解説
この解説記事には映画「赤い犯行 夢の後始末」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
赤い犯行 夢の後始末のネタバレあらすじ:起
映画監督の細野は、今はAVビデオの監督をして生計を立てています。助手の新井に編集をまかせプロデューサーの小池に会い、映画の台本を渡します。細野はいつの日か、自分の監督した映画がヒットすることを夢見て、小池を頼って映画を撮っているのです。
小池は「いまどき、映画の中に映画の話をもってくるような内容はダメだ。楽しくなきゃ、面白くなきゃ映画じゃない、ビジネスなんだ」と言って、台本を燃やすと「書き直しだ」と言いました。
細野は脚本家の青井の部屋に向かいます。「台本を書きなおしてくれ」と頼む細野に、「いやだ!最近の若い監督は俺らの苦労も知らないで簡単に言いやがる」とかたくなに断ります。
細野は自分で台本を書くためにホテルの部屋を借ります。しかし金が無い為、同棲中の恋人・圭子に20万円の用立てを頼みます。金を持ってきた圭子は「もうこれっきりにして、私、マンションを引き払って福井に帰る」と言います。「オレはどこで寝ればいいんだ?」と言う細野の言葉も通じず、圭子は立ち去りました。
赤い犯行 夢の後始末のネタバレあらすじ:承
数日後、細野は自分の書いた台本を小池に見せます。小池が「ダメだ。自分が撮りたいものはないのか?それを書いたらいいんだ」と言うと、細野は「あります。でも書けないんです」と言います。小池は「オレとお前の命がかかっているんだ」と言って車を走らせました。
悩んでも書けない細野は、再び青井の部屋を訪ねます。鍵は開いていても青井がいないため、部屋に入るとワープロに打ちこまれた台本を見つけます。さっと目を通した細野は、フロッピーを盗むとホテルで読み返し印刷します。
その台本を小池に見せると「面白い、あの脚本家がこんなのを書くんだ」と言います。細野が「オレが書かせた」と言うと、小池は「早速キャストを決めて撮影の準備に入ってくれ、500万は入り次第お前に渡す」と言って喜びます。会社に帰り、新井にこのことを話し、準備をし始めた頃、細野の車に青井が乗っていました。
赤い犯行 夢の後始末のネタバレあらすじ:転
青井は「フロッピーを返せ」と言います。細野が「原稿料はちゃんと払うからいいだろう」と言うと、「あの台本はオレが監督をする映画なんだ、金も7000万円使えるんだ」と言います。
しつこく「返せ」と言う青井を岸壁に連れていくと、細野は青井を何度も轢いて殺し海へ投げ込んだのです。ホテルに戻ると、圭子から電話があり「マンションは引き払った、さようなら」と別れを告げられます。今度はすぐ小池から電話がかかり呼び出されます。
小池は「スポンサーが降りたんだ。金が無いから撮影は出来ない」と言い出します。細野は「ベンツを売れば撮影が出来るだろう」と小池に車を売らそうとします。小池は色々と理由をつけ、この話はなかったことにしようとします。すると細野は「オレは青井さんを映画の為に殺したんですよ。だから売ってくれますね」と迫ります。そのころ岸壁に、生きていた青井が這い上がって来ました。
赤い犯行 夢の後始末の結末
新井が「あの台本、すごい反響です。予算をもっと上げましょうよ」と言いますが、細野は「今のままでいいんだ」と言います。ベンツで逃げる小池に、細野がしつこく電話をかけますが、小池は携帯電話を投げ捨てました。
細野は新井を連れて那須へロケハンに向かいます。山の奥に着くと「ここでラストを撮るんだ」と言います。新井は「殺されたはずの脚本家がやって来て、監督以下スタッフを皆殺しにするシーンですね」と言います。細野は青井の脚本を実際に行っていたのでした。
細野は「皆殺しのシーンはなくてもいいんだ、脚本家が生きているとわかれば」と言います。新井が「どうしたんですか?」と聞くと細野は「プロデューサーに逃げられた。オレ達は映画を撮ることが出来なくなった」と言います。怒った新井は細野を暴行します。
そのころ青井に、恋人の優子が「誰にやられたの」と聞きますが、青井はやられた相手の事はしゃべらず「1本の映画を撮ることがオレの夢だったんだ」と言います。一人になった細野は「映画は情熱だ、情熱はカメラの後ろにある」とつぶやきました。
以上、映画「赤い犯行 夢の後始末」のあらすじと結末でした。
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