ONE PIECE FILM STRONG WORLD ワンピースフィルム ストロングワールドの紹介:2009年日本映画。ワンピースフィルム ストロングワールドは「ONE PIECE ワンピース」シリーズの劇場版10作目。金獅子のシキと名乗る男にナミを連れ去られ、さらに謎の浮かぶ島々に投げ出されたルフィ一行。凶暴な生き物がはびこるこの島でなにやら企むシキ。彼はある計画の為島の秘密を握っていた。そしてナミもまた自らの意志でシキの下へと行くことになる。
監督:境宗久 原作・製作総指揮:尾田栄一郎 声優:田中真弓(ルフィ)、岡村明美(ナミ)、中井和哉(ロロノア・ゾロ)、山口勝平(ウソップ)、平田広明(サンジ)、大谷育江(チョッパー)、北島康介(海賊キタジマ)、皆藤愛子(エバー)、竹中直人(金獅子のシキ)、ほか
映画「ワンピースフィルム ストロングワールド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ワンピースフィルム ストロングワールド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ワンピースフィルム ストロングワールド」解説
この解説記事には映画「ワンピースフィルム ストロングワールド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ONE PIECE FILM STRONG WORLD(ワンピースフィルム ストロングワールド)のネタバレあらすじ:弱肉強食の島
グランドラインを航海していたルフィ達の前に謎の海賊が現れた。金獅子のシキと名乗るその男はナミを連れ去りルフィ達を自分の島へ船ごと落としてしまった。その島は強いものだけが生き残る弱肉強食の島メルヴィユ。シキの持つフワフワの実の力で浮かび上がった謎の島々だった。ばらばらになってしまった一行は島に潜む見たこともない生き物達と戦いながら仲間を探し彷徨っていた。その頃ナミはシキの手から脱出する機会をうかがっていた。そして不思議な進化を遂げた鳥ビリーと出会いシキの手から脱出する。
ONE PIECE FILM STRONG WORLD(ワンピースフィルム ストロングワールド)のネタバレあらすじ:唯一の島
ビリーと共に脱出に成功したナミは一人森を彷徨っていたルフィと再会する。運よく同じ場所で船も見つけた二人はこの島々に唯一存在する人の住む村を見つける。その村に住む人間には不思議な事に腕から羽のようなものが生えていた。その村でゾロ、サンジ、ウソップ、チョッパーと再会したルフィ達だったが行方を捜していたシキに見つかってしまう。村に現れたシキと対峙するルフィ一行。しかし歯が立たずシキの力により土の中に埋められてしまう。そしてルフィ達の命と引き換えにナミを無理矢理一味に加えてしまった。
ONE PIECE FILM STRONG WORLD(ワンピースフィルム ストロングワールド)のネタバレあらすじ:シキの企み
同じ頃、シキの屋敷に多くの海賊が集まっていた。偶然その場に居合わせたロビン、フランキー、ブルックの三人はシキの企みを聞いてしまう。それは島の生き物達に村を襲わせ、さらにルフィ達の故郷であるイーストブルーへその生き物を放すというものだった。三人はすぐに村へ向かったが遅かった。村は島の生き物達により壊滅していた。村のはずれでルフィ達を発見した三人はナミが一味から抜けたことを聞く。するとそこに村に住む少女が姿を見せた。手にはトーンダイヤルを持っていた。そこにはナミが姿を消す前にルフィ達に残したメッセージが入っていた。
ONE PIECE FILM STRONG WORLD(ワンピースフィルム ストロングワールド)のネタバレあらすじ:反撃
イーストブルーへ出撃するため多くの海賊がシキの屋敷に集まっていた。そこに船が一隻空から姿を現した。ナミを取り戻しシキを倒すためルフィ一行が船ごと乗り込んできたのだ。ビリーの協力もありシキを倒しナミを取り戻すことが出来た。しかしシキが倒れたことで島々が浮かぶ力を失い崩れ始めた。崩落が続く中、島の唯一の村の住人達はルフィ達の心配をよそに自らの羽を広げ大空に飛び出した。
以上、映画ワンピースフィルム ストロングワールドのあらすじと結末でした。
さて今回の「ワンピースフィルム ストロングワールド」はONE PIECEの原作者である尾田栄一郎が制作・総指揮による「俺より強い奴に会いに行く」的な不思議な島での大冒険とロジャー時代の大海賊との大激突!だいたいそんな話。さてざっくりとワンピースフィルム ストロングワールドを評価させていただきます。「良いですね。幅広い層に支持され、特に少年の心に響きます」です。
まずは麦わら海賊団一味。原作者の立場を存分に発揮してるのが今回のコスチュームデザイン。討ち入り時のドレスコードを順守した(笑)スーツ姿が秀逸です。すでにONE PIECE原作で一人一人のキャラは存分に際立っているので、今回個々に深く掘り下げたりはしてません。カッコいいところやギャグ、かわいさを存分に見せてくれます。
金獅子のシキ良いですね。冒頭のダンスシーンももっとタップのように見せつけてくれてもよかったかな?まぁ竹中直人の多芸に感服ですよ。違和感が無いというよりも「はまり役」の感がありました。
マスコットキャラになった「ビリー」。超カルガモのカルーのような間の抜けた愛嬌あるデザインでした。ビリーの行動ことあるごとに館内では「かわいい」って声が聞こえました。せっかくなら登場シーンでDr.インディゴにでも「こいつはうれしくても電撃を流すんで、誰にも近づけないんですよ」とか言わせて、ビリーとルフィが仲良くなる理由付けをしとけばよかったのに。
「ワンピースフィルム ストロングワールド」のストーリーはほとんどありません、「囚われのお姫様を助けに行く」と、「わくわくの冒険とスゲー強い奴とのバトル」、王道も王道(笑)。 あとは「程よい緊張と息抜きのギャグ」がきれいに配置されてます。キャラが確立されてるからこそできる壮大な力技で激アツな作品。要所要所でクロサワ映画のような、任侠映画のような、ハリウッド作品のような、そんなシーンが散見できます。全部追える人はそこでも楽しめるでしょう。印象的なシーンはいくつもありますが討ち入りのシーンは特におすすめ。盛り上げの間の使い方、スーツ姿のコスチューム、雪降る中庭から見た廊下のシーン。様式美をきっちりおさえてセンスよくまとめてます。良いシーンです。音楽も良いです。「ワンピースフィルム ストロングワールド」製作総指揮の尾田栄一郎がこの人が音楽やってくれるなら・・・、と条件のもと、オファーのあったミスチルが主題歌を担当してました。ONE PIECE映画のイメージにあったいい曲でした。うっかりエンディングだってのにわくわくしちゃいました。
さて「ワンピースフィルム ストロングワールド」の全体的な評価は85点ってところですね。良い作品です。悪いところは特にありません。『これは尾田栄一郎のつくったONE PIECEだから』、って見ちゃえば100点でも構わないんですが・・・ 尾田栄一郎も発言してるとおり、これは少年漫画なんですよね。普段映画館に足を運ばない少年に向けて作ったそうです。男の子が喜ぶものをふんだんに盛り込んだのはうれしいですね。興行的には大きいお姉さん向けなシーンがあってもおかしくは無いご時世ですが、サンジのすね毛も描くし、キャラ同士の恋愛シーンなどもなく、ある意味こびずに作った力作で秀作であると感じました。あらゆる事象に萌えを感じたり、掛け算が出来る人はどんな作品見たって腐らせちゃうんですし尾田栄一郎の心意気(第0巻配布など含め)に拍手です。「ワンピースフィルム ストロングワールド」はワクワクした、ドキドキした、スカっとした、そんな作品。