必殺!主水死すの紹介:1996年日本映画。「必殺!」シリーズのひとつの区切りとなった作品で、仕事人・中村主水の最期の闘いを描きます。主水は飾り職人の秀や三味線屋の勇次らと共に、大奥の権力争いや主水のかつての因縁のライバルとの死闘に突入していきます。
監督:貞永方久 出演者:藤田まこと(中村主水)、三田村邦彦(飾り職人の秀)、中条きよし(三味線屋の勇次)、名取裕子(お千代(お夢))、津川雅彦(権の四郎)ほか
映画「必殺!主水死す」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「必殺!主水死す」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「必殺!主水死す」解説
この解説記事には映画「必殺!主水死す」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
必殺!主水死すのネタバレあらすじ:起
表では冴えない同心、裏では凄腕の殺し屋「仕事人」として闘い続けてきた中村主水(藤田まこと)も老いを感じるようになり、仕事人仲間で愛人でもあるおけい(東ちづる)との情事も満足させることはできず。そんなある日、主水は画家の葛飾北斎(鈴木清順)の遺体を発見、北斎の娘お栄(美保純)から父の無念を晴らしてほしいと依頼を受けます。
必殺!主水死すのネタバレあらすじ:承
その頃、江戸城・大奥では、将軍徳川家定(細川ふみえ)の生母のお美津の方(松居一代)と上臈年寄・姉小路(柏木由紀子)が権力争いをしていました。お美津の方は主水のかつての仕事人仲間でありライバルだった権の四郎(津川雅彦)と共謀し、家定の双子の弟を探し出して殺害しようと目論みます。一方、元老中の水野忠邦(宝田明)と組んだ姉小路もまた、家定の弟を密かに家定とすり替え幕府の実権を握ろうとしていました。姉小路は北斎に家定の弟の似顔絵を書かせ、その後口封じのために殺害していたのです。一方、主水はおけいから莫大な報酬と引き換えに家定の弟を暗殺せよという仕事話を持ち掛けられますが、主水や飾り職人の秀(三田村邦彦)、三味線屋の勇次(中条きよし)は話に乗ることができず依頼を断ります。
必殺!主水死すのネタバレあらすじ:転
そんなある日、主水は似顔絵によく似た大道芸人の捨蔵(細川ふみえ・二役)と、その養母・お夢(名取裕子)と出会います。実は捨蔵こそが将軍家定の実の兄弟で、男ではなく女だったのです。そしてお夢は主水のかつての仕事人仲間のお千代でしたが、過去に追った傷が元で記憶を失っていたのです。お千代と権の四郎はかつては夫婦で、清太(野村祐人)という息子がいましたが、権の四郎はお千代が主水に想いを寄せていることを知り、清太は主水の子だと思い込んでいたのです。権の四郎は主水に復讐すべく、大奥をも巻き込んだ陰謀を企んでいたのです。
必殺!主水死すの結末
姉小路と水野忠邦を仕置きした主水は権の四郎の企みに気づき、決着をつける時が近いことを悟ります。一方の権の四郎も捨蔵を人質に取り主水をおびき寄せようとします。勇次はお美津の方を仕置きし、秀は捨蔵の救出に向かいます。主水はお夢と共に権の四郎の元に向かいます。そこには清太がおり、権の四郎は主水と清太を殺し合わせようとしますが、その時、お夢は完全に自分がお千代であった頃の記憶を取り戻し、清太は間違いなく権の四郎の子供だと告げたのです。逆上した権の四郎は清太を殺し、主水との一騎打ちに臨みます。壮絶な死闘の末、遂に主水は権の四郎に勝利します。虫の息の権の四郎はかつてお千代との情事の時、お千代が主水の名を口にしたのが許せなかったと言います。その直後、お夢の刃が主水を貫いたのです。「昔は、楽しかったねえ…」とつぶやきながら。主水は最後の力でお夢を斬ります。その時、権の四郎は小屋に仕掛けてあった爆薬を爆発させます。轟音と共に炎に包まれる小屋。仕事を終えた秀、勇次、おけい、そして捨蔵が駆けつけます。秀と勇次は捨蔵に名前を変えて生き延びるよう諭します。小屋の焼け跡には、主水が愛用していた十手のみが残されていました。
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