満月 MR.MOONLIGHTの紹介:1991年日本映画。恋人とケンカした野平まりが、夜、酒によって愛犬と河川敷を散歩していると、武士の恰好をした男が現れます。自らを津軽の侍、杉坂小弥太と名乗ります。酔った勢いで自宅に男を連れて来ると、仲秋の満月の日に300年前からやってきたと話し始めました…という内容のファンタジーラブストーリーです。
監督:大森一樹 出演者:時任三郎(杉坂小弥太)、原田知世(野平まり)、石黒賢(小出保)、天宮良(野平直樹)、森本レオ(藤森猛)、日下武史(今村老人)、加藤治子(野平貞子)ほか
映画「満月 MR.MOONLIGHT」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「満月 MR.MOONLIGHT」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「満月 MR.MOONLIGHT」解説
この解説記事には映画「満月 MR.MOONLIGHT」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
満月 MR.MOONLIGHTのネタバレあらすじ:起
高校教師の野平まりは、恋人の小出からプロポーズを受けます。小出が「僕がすべて面倒見るから教師をやめて!」と言った事から、怒ったまりは小出の顔にビールをかけて飛び出します。イラつきながら家に帰ったまりは、二人暮らしをしている祖母の貞子の料理で酒を飲みます。
夜遅く、愛犬が吠える為、豊平川の河川敷へ散歩に行きます。すると目の前に武士が現れました。武士は「自分は津軽藩の侍だ」と言います。まりは酒を飲み過ぎたため、幻覚を見ているのかと思っていました。目覚めたまりは、「遅れる」と言いながら学校へ向かいます。その時、玄関には武士の草履がありました。学校で、武士が家に来たことを思い出したまりは急いで家に帰ります。
武士は居間で祖母の貞子と話しています。名前を杉坂小弥太と名乗り「寛文10年の北海道で起こったシャクシャインの乱でアイヌに逃れました。津軽へ帰りたい一心で、仲秋の満月の日にまじないをかければ、次の仲秋の満月の日までは帰れるという、老婆の言葉を信じてやってもらったらここに来た」と言います。
全く信用しないまりに、貞子は「杉坂さんの服と草履に付いていたものだ」と言って、今は生息していない樹木の葉を見せます。
満月 MR.MOONLIGHTのネタバレあらすじ:承
まりは杉坂を毛嫌いし、全く話もしませんでした。一方、貞子は杉坂に生活するためのルールを教え始めます。杉坂に夢中な貞子を見たまりは、歴史学者の今村に相談に行きます。そして、貞子がいつも杉坂と一緒にいることを告げると、貞子に好意を持つ今村は貞子に会いに行きます。
嫉妬心もあり、貞子に「見知らぬ若い男と一緒に生活することはよくない」と話しているのを聞いた杉坂は、まりに「家を出ていきます」と言います。まりは「おばあちゃんと一緒にいてあげて、私が家を出るから」と言うと、「まりさんはここに居なくてはいけない。出て行くのは私です」と言います。まりは貞子がいなくなるかもしれないと思い、「一緒に住んでいいよ」と言います。
まりと話をするようになった杉坂は「お城下(弘前)に帰りたい」と言います。「弘前には簡単にいけるよ」と詳しく話し、死んだ祖父の服を着せて二人で弘前に向かいます。弘前に着くと、恋人の小出が車で待っていました。ここからは小出の運転で弘前を案内します。
嫉妬する小出を尻目に、まりは杉坂を城に連れて行くと「ここに私の家があった」と言います。古文書を管理する寺に立ち寄り、杉坂の系図を見せてもらうと、杉坂が300年前に存在していたことがわかり、杉坂と妻、そして子供の死んだ年もわかりました。
満月 MR.MOONLIGHTのネタバレあらすじ:転
その後、杉坂にすすきのの街を案内したまりでしたが、杉坂がソープランドに興味を示します。まりが「女の人と関係を持てる場所」と説明すると、杉坂は自分の刀を持って一人でソープランドに行って刀を差し出し、警察に保護されました。刀を鑑定した今村が「歴史上大変なものだ」と言った事から、杉坂の刀は没収され、城の展示物にされました。
刀を奪われて落ち込む杉坂を学校の剣道部に連れて行き、剣道部の監督と勝負させます。杉坂は監督を圧倒し、監督は「講師になってくれてもいい」と言います。まりが兄で記者をやっている直樹を杉坂に紹介します。
杉坂は直樹に小判を見せ「東京に帰ったら、小判を鑑定してもらって買い取ってもらってください」と頼みます。「どうするんですか?」と言う直樹に「住まわせてもらいお世話になった、貞子さんとまりさんにお礼として渡したい」と言います。
直樹が鑑定すると「600万円はくだらない」と言われたことから、直樹はスクープとして、自社の雑誌に「300年前の武士がタイムスリップしてきた」という見出しで載せます。記事の中には、刀や小判の写真、そしてまりと歩く姿が写っていました。まりは「この記事は杉坂さんには見せられない」と言って、杉坂を占いに連れて行きます。
占い師が杉坂に「妻を捨て、新しい出会いがある」と言った事から、怒った杉坂が暴れ出し、大立ち回りを演じます。この様子をマスコミが追っていました。
満月 MR.MOONLIGHTの結末
仲の良いまりと杉坂を見ていた小出が「プロポーズを取り消す」とまりに言います。そしてまりは、小出の車を借りて浦臼へ向かいます。杉坂は浦臼で「ここは砦のあった場所だ」と言います。しかしここにもマスコミが来ていました。そして、自宅の周りもマスコミだらけになり、杉坂はしばらく一人で身を隠すことになり、温泉に住み込みで働きはじめます。
杉坂は小出に、自分が津軽の武士で300年前からタイムスリップしてきたことを打ち明けます。騒ぎが落ち着くと、まりは杉坂を青森の『ねぶた祭り』に案内しました。杉坂は殿が「この地で祭りを開きたい」と言っていたのがこれだと思い出します。その夜、旅館の同じ部屋の泊まった二人は一つの布団に入り体を重ねます。
仲秋の満月の日が近づき、二人は城に潜入し杉坂の刀を盗みます。
やがて、仲秋の満月を迎えました。まりは愛犬を連れ、杉坂と豊平川の河川敷に向かいます。杉坂を愛してしまったまりは「家に帰ろう」と言います。杉坂はキスをして抱き合いました。まりは「私を一緒に連れて行って」と言います。杉坂が「まりさんはこの時代を生きないといけないんだ」と言うと、消えて行きました。そして杉坂は雪深い300年前の蝦夷の地に戻りました。
以上、映画「満月 MR.MOONLIGHT」のあらすじと結末でした。
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